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報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2022年度

國分 祐司; 中田 陽; 瀬谷 夏美; 小池 優子; 根本 正史; 飛田 慶司; 山田 椋平*; 内山 怜; 山下 大智; 永井 信嗣; et al.

JAEA-Review 2023-046, 164 Pages, 2024/03

JAEA-Review-2023-046.pdf:4.2MB

核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2022年4月から2023年3月までの間に実施した環境放射線モニタリングの結果及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものである。なお、上記の環境放射線モニタリングの結果において、2011年3月に発生した東京電力株式会社(2016年4月1日付けで東京電力ホールディングス株式会社に変更)福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質の影響が多くの項目で見られた。また、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、平常の変動幅の範囲を外れた値の評価について付録として収録した。

論文

Effects of weak organic acids on the size distribution and size-dependent metal binding of humic substances as studied by flow field-flow fractionation

山下 祐司*; 斉藤 拓巳

Journal of Environmental Chemical Engineering, 3(4), p.3024 - 3029, 2015/12

腐植物質はサイズや官能基組成の点で不均質な天然有機物であり、幅広い金属イオンと結合し、動態を変化させる。本研究では、ナノメートルスケールの連続的なサイズ分画が可能な流動場分画法を用いて、腐植物質のサイズ分布に与える有機酸の影響、および、腐植物質の分子サイズに依存した金属イオンの結合量の比較を行った。通常、pH緩衝剤としてもちいられるTris, MES, MOPSの3種類の有機酸存在下でのAldrichフミン酸(PAHA)のサイズ分布を調べた結果、Tris, MESでは、それぞれ、サイズの増加と減少が見られ、MOPSでは、有機酸無しの場合と同様のサイズが得られた。これらの結果は、TrisおよびMESとの相互作用により、PAHAのサイズが変化したことを示唆する。MOPS存在下で、PAHAに結合したユーロピウムとウランのサイズ分布を調べたところ、これらの金属イオンが特定の5nmのサイズを持つPAHA分子に高い親和性を示すことが分かった。

論文

Decontamination and volume reduction of cesium-contaminated soil by combining soil solidification with interpolyelectrolyte complex and wet classification

山下 祐司*; 柳瀬 信之; 永野 哲志; 三田村 久吉; 長縄 弘親

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 305(2), p.583 - 587, 2015/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:39.96(Chemistry, Analytical)

セシウムに汚染した土壌の除染と減容化の方法を検討した。土壌をポリイオンコンプレックス溶液で固化し湿式分級によりいくつかの粒径サイズに分けた。各サイズの$$gamma$$線スペクトロメトリーによる結果から、未処理の土壌に比べ、粗い土壌粒子の放射能濃度の割合は減少し、一方、0.075mm以下の土壌粒子の割合は増加した。このことから、放射性セシウムが蓄積している細かな土壌粒子が土壌固化と分級により粗い土壌粒子の表面から除去され、洗浄液に保持されることが分かった。

論文

Colossal thermomagnetic response in the exotic superconductor URu$$_2$$Si$$_2$$

山下 卓也*; 下山 祐介*; 芳賀 芳範; 松田 達磨*; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦; 住吉 浩明*; 藤本 聡*; Levchenko, A.*; 芝内 孝禎*; et al.

Nature Physics, 11(1), p.17 - 20, 2015/01

 被引用回数:49 パーセンタイル:89.24(Physics, Multidisciplinary)

Observation of a colossal Nernst signal is reported. URu$$_2$$Si$$_2$$ is known as a heavy fermion superconductor. The superconductivity coexists with the so-called hidden-order phase. The Nernst coefficient is enhanced by as large as million times over the theoretically expected value within the standard framework of superconducting fluctuations. Moreover, contrary to the conventional wisdom, the enhancement is more significant with the reduction of the impurity scattering rate. This anomalous Nernst effect intimately reflects the highly unusual superconducting state in URu$$_2$$Si$$_2$$.

論文

Continuous liquid-liquid extraction of nickel from simulated electroless nickel plating liquid wastes by using a counter current emulsion flow extractor

永野 哲志; 三田村 久吉; 山下 祐司; 柳瀬 信之; 鈴木 英哉; 長縄 弘親

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 21(1), p.111 - 117, 2014/00

無電解ニッケル廃液からニッケルを連続的に抽出するために、エマルションフロー抽出装置を利用した廃液処理システムを開発した。抽出溶媒としてはニッケルの抽出剤であるLIX-84Iと反応加速剤であるPC88Aを溶解させたシェルゾールD70を使用した。純水で希釈した模擬廃液に本抽出システムを適用したところ、最大で96%のニッケルを抽出することがわかった。また、エマルションの液滴のサイズを高速度カメラで分析したところ、0.2$$sim$$0.4mmであった。

論文

分画分子量の異なるフミン酸の沈着速度と臨界沈着濃度

山下 祐司; 田邊 洋祐*; 足立 泰久*

農業農村工学会論文集, 81(6), p.33 - 37, 2013/12

分画分子量30,000-100,000g/mol(SHA)、あるいは100,000-300,000g/mol(LHA)のフミン酸をさまざまなNaCl濃度で酸性条件下のガラスビーズ充填カラムへ流し入れ、その流出量の経時変化から破過曲線を得た。すべての条件において、破過曲線の立ち上がり後、相対濃度(流出濃度/流入濃度)は漸近的にある一定値へ収束し、NaCl濃度が増加するとともにその収束値は減少した。破過曲線で得られた相対濃度の収束値から、フミン酸の無次元沈着速度定数を算出し、さらに衝突係数を求めることで、フミン酸のコロイド安定性に対する分画分子量の影響を評価した。NaCl濃度と衝突係数の両対数プロット(安定度曲線)から、両フミン酸において急速沈着領域と緩速沈着領域の境である臨界沈着濃度(CDC)が明確に現れること、分画分子量の大きい方が緩速沈着領域における曲線の傾きは急峻であること、CDC$$_{LHA,pH3}$$=0.73M, CDC$$_{SHA,pH3}$$=1.46Mで分画分子量の小さなフミン酸のCDCが高いことが明らかとなった。

論文

電気二重層とコロイド分散系の凝集

足立 泰久*; 小林 幹桂*; Feng, L.*; 辻本 陽子*; 山下 祐司

オレオサイエンス, 13(7), p.299 - 307, 2013/07

電気二重層は、今から200年以上も前にReussによって報告された界面動電現象の実験結果に引き続く50年以上の思考錯誤の結果、明らかにされた概念である。その後、Smoluchowskiによって理論的にも明らかになった電気二重層の考え方に、イオンのBoltzmann分布の考え方が組み込まれ、拡散電気二重層の描像が導かれた。この描像を液中で接近しあう2つの帯電表面の相互作用に導入することによって、コロイド分散系の安定性を解析する理論的枠組み、すなわちDLVO理論が構築された。DLVO理論の有効性はコロイド粒子の凝集分散の閾値となる塩濃度(臨界凝集濃度)におけるイオンの価数の依存性(Schulze-Hardy則)との整合性から強調され、表面間力の直接測定で決定的なものとなった。しかし、現時点においてDLVO理論だけで、実用的な観点から求められるコロイド粒子の凝集分散挙動の予測に対し満足できる精度の情報は提供されない。本稿では、界面動電現象に関する研究の長い歴史的展開を踏まえ、最も単純な1次元平板問題からコロイド粒子の凝集現象と電気二重層とのかかわりを整理し、残された課題について解説する。

論文

Transport behavior and deposition kinetics of humic acid under acidic conditions in porous media

山下 祐司*; 田中 忠夫; 足立 泰久*

Colloids and Surfaces A; Physicochemical and Engineering Aspects, 417, p.230 - 235, 2013/01

 被引用回数:11 パーセンタイル:28.04(Chemistry, Physical)

フミン酸の移動性をコロイドの安定性の観点から研究した。pH3.0の条件で一価と二価の電解質塩濃度をパラメータとして、精製したAldrich社製フミン酸の沈着速度をカラム透過法により検討した。直径0.2mmのガラスビーズ充てん層を模擬沈着媒体とし、フミン酸の破過曲線はUV-VIS分光光度計で測定した。流入液中フミン酸濃度に対する破過時の濃度は、塩濃度が高くなるにしたがって低下した。実験から得た衝突係数の塩濃度依存性は、1つの衝突係数で整理できた。衝突係数と塩濃度の両対数プロットには、直線関係を示す緩速沈着領域、衝突係数が塩濃度によらず一定となる急速沈着領域及びその閾値である臨界沈着濃度が明瞭に確認できた。この結果は、フミン酸の移動性がおもにフミン酸と沈着媒体との静電的相互作用によってコントロールされることを示唆するものである。

論文

Lower critical fields and the anisotropy in PrFeAsO$$_{1-y}$$ single crystals

岡崎 竜二*; Konczykowski, M.*; Van der Beek, C. J.*; 加藤 智成*; 橋本 顕一郎*; 下澤 雅明*; 宍戸 寛明*; 山下 穣*; 石角 元志; 鬼頭 聖*; et al.

Physica C, 470(Suppl.1), p.S485 - S486, 2010/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)

鉄系オキシニクタイドPrFeAsO$$_{1-y}$$単結晶における$$H$$ $$parallel$$ $$c$$$$H$$ $$parallel$$ $$ab$$-planesのより下部臨界磁場$$H_{c1}$$を報告する。磁束ピン止めによって$$H_{c1}$$決定の困難さを回避することで、センサーの位置ごとの局所の磁気誘導を評価できる小型のホールセンサーアレイを使った新方式を開発した。結晶の縁に置かれたホールセンサーは、マイスナーの状態から最初の磁束侵入を明瞭に解明した。$$H$$ $$parallel$$ $$c$$による$$H_{c1}$$の温度依存性は、面内侵入の深さによって計測され、完全ギャップの超伝導状態と一致する。低温での$$H_{c1}$$の異方性は$$sim$$3であると評価され、それは$$H_{c2}$$よりさらに小さいものである。これは、マルチバンド超伝導性を意味し、超伝導性のアクティヴバンドはより二次元的である。

論文

Disorder and flux pinning in superconducting pnictide single crystals

Van der Beek, C. J.*; Rizza, G.*; Konczykowski, M.*; Fertey, P.*; Monnet, I.*; 岡崎 竜二*; 加藤 智成*; 橋本 顕一郎*; 下澤 雅明*; 宍戸 寛明*; et al.

Physica C, 470(Suppl.1), p.S385 - S386, 2010/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:6.48(Physics, Applied)

ニクタイド超伝導体PrFeAsO$$_{1-x}$$中の結晶の乱れが、磁束の新入の磁気光学可視化,透過型電子顕微鏡,放射光X線回折を用いて調べられた。磁束分布の臨界状態,臨界電流の大きさと温度依存性が、すべての温度で酸素欠陥によるバルクの磁束ピン止めを示す。

論文

Lower critical fields of superconducting PrFeAsO$$_{1-y}$$ single crystals

岡崎 竜二*; Konczykowski, M.*; Van der Beek, C. J.*; 加藤 智成*; 橋本 顕一郎*; 下澤 元幸*; 宍戸 寛明*; 山下 穣*; 石角 元志; 鬼頭 聖*; et al.

Physical Review B, 79(6), p.064520_1 - 064520_6, 2009/02

 被引用回数:60 パーセンタイル:87.75(Materials Science, Multidisciplinary)

鉄砒素系超伝導体PrFeAsO$$_{1-y}$$超伝導単結晶の下部臨界磁場とその異方性の評価を行った。

口頭

分子量の異なるフミン酸のガラスビーズ充填カラムにおける沈着特性

山下 祐司*; 田中 忠夫; 足立 泰久*

no journal, , 

土壌・地下水中における放射性核種等の移動を促進あるいは遅延させることが指摘されているフミン酸は、イオン強度やpHの変化によって凝集・沈着を起こす。凝集分散によるフミン酸自身の移行挙動の変化を明らかにすることは、土壌中での核種移動現象を理解するうえで重要な基礎情報となる。本研究では、分画分子量が異なる2種類のフミン酸を用いて、水で飽和させたガラスビーズ充填カラムへのフミン酸の通過実験を塩濃度及びpHをパラメータとして行い、フミン酸の破過特性を検討した。同様のpH,塩濃度の条件では、分画分子量が大きいフミン酸の方が凝集しやすく、かつガラスビーズに沈着しやすい傾向がみられ、ガラスビーズ層内に捕捉されやすいことが確認できた。

口頭

ガラスビーズ充填カラムにおけるフミン酸の沈着速度に対するイオン強度の影響

山下 祐司*; 田中 忠夫; 足立 泰久*

no journal, , 

処分環境中に存在するフミン酸などの溶存腐植物質は、多くの陽イオン性金属元素と錯体を生成する。この錯生成は、放射性廃棄物の処分によって環境中へもたらされる放射性核種等の環境中における移行現象に影響を及ぼしている。腐植物質は種々の官能基を有する構造不定のコロイドサイズの高分子電解質であり、そのコロイドとしてのふるまいが環境中移行現象との関連から着目されている。本研究では、破過傾向とフミン酸の凝集・ろ過の関係を定量的に理解するため、比較的腐植物質が凝集しやすいpH3の弱酸性溶液で、溶液のイオン強度をパラメータとしたフミン酸の破過傾向を調べた。イオン強度が高くなるにしたがってガラスビーズ層によるフミン酸のろ過が強く働く傾向がみられ、この傾向はコロイドの固相表面への衝突と沈着にかかわる衝突係数とイオン強度との相関性と同様に整理できることを明らかにした。このことから、弱酸性環境において、フミン酸は土壌など固相表面への衝突と沈着にかかわるコロイドの性質と同様の振る舞いを示すことがわかった。

口頭

腐植物質はコロイドとして扱えるか

山下 祐司*; 田中 忠夫; 足立 泰久*

no journal, , 

処分環境中に存在するフミン酸などの溶存腐植物質は、放射性廃棄物の処分によって環境中へもたらされる放射性核種等と錯形成するため、環境中における核種移行現象に影響を及ぼすとされている。特に、腐植物質のコロイドとしての振るまいが核種移行現象との関連から着目されている。本研究では、ガラスビーズを充てんしたカラムへのフミン酸溶液の透過実験を弱酸性環境において実施し、フミン酸の破過傾向と凝集・ろ過の関係から、コロイドとしての振るまいの発現を調べた。フミン酸の破過傾向から、ガラスビーズ層でのフミン酸の凝集・ろ過は、コロイドと同様にイオン強度が高くなるに従って強く働く傾向となった。また、ガラスビーズ層へのフミン酸の沈着はコロイドの沈着理論で説明でき、コロイドと同様の振るまいを示すことを明らかにした。

口頭

ガラスビーズ充填カラムにおけるフミン酸の輸送に対するコロイド安定性の影響

山下 祐司*; 足立 泰久*; 田中 忠夫

no journal, , 

処分環境中に存在するフミン酸などの溶存腐植物質は、放射性廃棄物の処分によって環境中へもたらされる放射性核種等と錯形成するため、環境中における核種移行現象に影響を及ぼすとされている。特に、腐植物質のコロイドとしての振るまいが核種移行現象との関連から着目されている。本研究では、ガラスビーズを充てんしたカラムへのフミン酸溶液の透過実験を弱酸性環境において実施し、フミン酸の破過曲線をNaイオン及びCaイオン濃度をパラメータとして取得するとともに、ガラスビーズに対するフミン酸の沈着速度定数を算出した。フミン酸の破過傾向から、ガラスビーズ層でのフミン酸の沈着は、イオン強度が高くなるに従って、また共存イオンのイオン価数が大きいほど強く働く傾向となった。また、沈着速度定数を与えるイオン濃度は、Naイオンに比較してCaイオンでは2桁高くなった。これらの傾向は、コロイドの沈着及び安定性の理論に従うものであり、フミン酸の移動特性が溶液中での安定性に基づいていることを示した。

口頭

モデル土壌充填カラム内におけるフミン酸の移動特性に関する研究

田中 忠夫; 山下 祐司*; 足立 泰久*

no journal, , 

代表的な天然有機物の1つであるフミン酸は、土壌・地下水中において重金属イオンや疎水性有機汚染物質と会合して環境中を移動することにより、放射性核種を含む有害化学種等の輸送担体となり得る。フミン酸は、環境の化学的条件の変化により、溶存態,懸濁態とその存在形態を大きく変える性質も有し、その結果としてフミン酸の移動特性も化学的因子により変化することになる。特に、フミン酸のコロイドとしての振るまいが核種移行現象との関連から着目されている。本研究では、ガラスビーズを充てんしたカラムへのフミン酸溶液の透過実験を実施し、フミン酸の移動特性をコロイド安定性の観点から考察した。フミン酸の破過曲線を共存するイオンの種類(NaイオンとCaイオン)及びイオン濃度をパラメータとして取得した。ガラスビーズに対するフミン酸の沈着速度は、イオン強度が高くなるにしたがって、また共存イオンのイオン価数が大きいほど強く働く傾向となった。コロイドの透過実験の解析に用いられる衝突係数と塩濃度の直線関係を本実験についても適用した結果、直線関係を示す緩速沈着領域,衝突係数が塩濃度によらず一定となるとなる急速沈着領域及びその閾値である臨界沈着濃度が明瞭に解析された。このことは、フミン酸の移動特性が定性的にコロイド安定性理論に従うことを示す結果である。

口頭

コロイド安定性に基づくフミン酸のカラム通過と沈着過程の解析

田中 忠夫; 田邊 洋祐*; 足立 泰久*; 山下 祐司*

no journal, , 

これまでの研究で、多孔質媒体中におけるフミン酸の安定性と移動特性については、コロイドのろ過理論を適用することによって解釈できることを示してきた。本研究では、フミン酸分子量と溶液塩濃度をパラメータとしてフミン酸を用いたカラム移行実験を行い、ろ過理論の適用性を検証した。塩濃度0.1から2.5Mの条件で、分子量の異なる2種類のフミン酸溶液をガラスビーズ充てんカラムに通過させ、フミン酸の破過傾向を観察した。塩濃度が高いほどフミン酸がガラスビーズに沈着しやすく、フミン酸とガラスビーズ間の静電的反発力が弱まったことを示す結果を得た。また、同じ塩濃度の場合、分子量の小さいフミン酸は分子量の大きいフミン酸よりも沈着しにくいことがわかった。観察されたフミン酸の沈着挙動は、コロイドの安定性の観点から同様に解析可能であり、実験条件でのフミン酸の安定性と移動特性はコロイドのろ過理論で解釈できることを示した。

口頭

水稲栽培試験田における放射性セシウムの挙動と除染に関する研究,2; 水稲栽培試験におけるセシウムの挙動評価

山下 祐司; 三倉 通孝*; 菊池 孝浩*; 鴨志田 守*

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故により汚染した南相馬市の水田にて試験的に水稲栽培を実施した。試験ではゼオライト散布の有無、カリウム施肥の有無をパラメータとした試験田を準備した。水稲栽培を実施し採集された玄米へのセシウムの移行について、ゼオライト散布,カリウム施肥の影響評価を行った。

口頭

機械的撹拌を伴わない向流型液-液抽出「エマルションフロー法」に関する研究

山下 祐司; 柳瀬 信之; 永野 哲志; 三田村 久吉; 長縄 弘親

no journal, , 

撹拌などの持続的な外力を与えることなく、油水両相を微細液滴として装置内へ対向送水することで溶媒抽出を達成する「エマルションフロー法(EF法)」について、その混合と相分離プロセスを報告する。特に、ハイスピードマイクロスコープでの直接観察画像、及び抽出実験をもとに、従来法であるミキサセトラ法(MS法)との比較検討を行った。混合部おいて、EF法では直径50$$mu$$m前後の均質な液滴が緻密に形成された。一方MS法では、大小さまざまな油滴が発生しており、特に10$$mu$$m未満のごく小さな液滴の形成が顕著に見られた。相分離部においては、両装置とも10$$mu$$m未満のごく小さな油滴が残留したが、MS法ではその濃度が高く、排出口への油漏れが際立っていた。一方、EF法では油滴の量は比較的少なく、排出口への油漏れもほとんど見られなかった。Eu$$^{3+}$$の抽出率及び処理速度は、MS法と比較してEF法は処理速度が約10倍速く、かつ、同等の抽出率を得ることができた。

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