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山下 真一郎; 矢野 康英; 舘 義昭; 赤坂 尚昭
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.135 - 139, 2009/04
被引用回数:13 パーセンタイル:64.74(Materials Science, Multidisciplinary)FFTF及び常陽を用いて11Cr系耐熱フェライト/マルテンサイト鋼を400670Cの温度範囲で約100dpaまで照射した。一部の材料は組織変化挙動に及ぼす熱的効果を明らかにするために、原子炉照射相当の長時間熱時効試験も行った。照射前の組織は、ラスマルテンサイト組織(ラス組織),転位,炭化物で構成されており、旧オーステナイト粒界のほとんどは部分的に炭化物で被覆されていた。照射後組織観察の結果から、照射により誘起される組織が照射温度に応じて次の3つに分類されることが示された。(1)照射温度が400450Cの低温域の場合、フェライト相内に直径30nm以下の微細な転位ループやキャビティが形成するが、ボイドスエリング量としては0.05%に留まる程度であった。(2)温度が500600Cの中温域で照射されると炭化物の析出が支配的な組織変化となり、MCやMCが旧オーステナイト粒界を広範囲に被覆することで、粒界強化やラス組織回復の遅滞化に寄与していることが明らかとなった。(3)照射温度が650Cを超える高温になった場合、ラス組織の完全回復,炭化物の著しい粗大化に加え、再結晶粒の形成,成長が同時に生じてしまうことが明らかとなった。この組織変化は、650C以上では不可避な組織変化と考えられ、機械的特性の著しい劣化と密接な関係があると推察される。
山下 清信; 小澤 正基; 池上 哲雄; 原田 秀郎; 逢坂 正彦; 大木 繁夫; 舘 義昭; 古高 和禎; 中村 詔司
JNC TN9420 2004-001, 106 Pages, 2005/03
「長寿命核種の分離核変換技術の研究開発」の課題評価委員会(2000年8月)にて研究項目についての事前評価を受け、この評価結果に基づいて分離技術、核データ、炉物理、燃料、新しい核換技術・概念等の研究開発を進めてきた。研究開発より、分離技術では、使用済燃料中の全アクチニドを一括して分離するための有望な2種の新抽出系を特定しすることができた。また、核データの測定では、全立体角Bi4Ge3O12(BGO)検出器等の開発により広エネルギー領域の中性子捕獲断面積が測定できる高度な技術を開発し、世界初となる核データ含む7核種のMA及び核分裂生成物(FP)の中性子捕獲断面積を決定した。本報は、これらの成果をまとめ報告するものである。
波多江 仰紀; 長島 章; 吉田 英俊; 内藤 磨; 山下 修; 北村 繁; 風間 大介*; 的場 徹; 小野瀬 義昭*
Fusion Engineering and Design, 34-35, p.621 - 624, 1997/00
被引用回数:7 パーセンタイル:52.72(Nuclear Science & Technology)JT-60UにおけるYAGレーザトムソン散乱測定装置はプラズマ放電中の電子温度(Te)と電子密度(n)の空間分布の連続的な時間変化を測定するために現在整備中である。測定レンジは20eV≦Te≦20keV、510m≦n≦210mで、測定点は20点の測定が行えるよう設計しており、現在空間点5点が測定可能である。本装置では近赤外領域の散乱光を測定するため、(1)背景光にはH線のような強い輝線スペクトルがない。(2)観測窓のくもりによる影響が少ないなど測定上のメリットがある。APD検出器は温度により感度が変動するので、本装置では電子冷却素子でAPD素子の温度を0.1C以内の精度で制御し感度が一定になるようにした。初期データからは負磁気シア放電時に見られる内部輸送障壁の内外のデータを得るなど局所的なTe、nの時間変化を10Hzの時間分解能で捉えることができた。
斎藤 伸三; 渡辺 輝夫; 山下 義昭*; 大友 正一
JAERI-M 8865, 44 Pages, 1980/05
熱中性子炉への利用を目的としたプルトニウム-ウラン混合酸化物燃料の反応度事故時の挙動をNSRRを用い動燃事業団と共同で研究する計画が進められている。本報は本実験計画の内容及び54年度に行なった核計算及び予備実験結果、実験物開発状況、所内安全審査説明資料等に関しまとめたものである。
山下 真一郎; 舘 義昭; 赤坂 尚昭; 関根 学*
no journal, ,
高速炉炉心用の11Cr系フェライト/マルテンサイト(F/M)鋼は、高温強度特性と寸法安定性に優れており、実用化段階ではラッパー管としての使用が有望である。これまでの継続的な研究により、低損傷領域では幅広い温度のデータ拡充がなされてきているが、実機で想定される高損傷量領域では断片的データの提示に留まり、11Cr系F/M鋼の組織変化挙動は未だ多くの部分が不明である。このような背景をもとに、本研究では重照射した11Cr系F/M鋼の組織変化について着目し、高損傷量領域までの寸法安定性と、600Cを超える温度域でのラスマルテンサイト組織の安定性について検討した。供試材の化学組成は、Fe-0.1C-11Cr-0.32Ni-0.54Mn-0.45Mo-1.89W-0.21Vで、1100C10min+780C1hrで熱処理した。中性子照射は、FFTF/MOTAとJOYO/CMIRにおいて、400670Cの温度範囲で100dpa程度まで実施した。また、熱時効効果を把握するための熱時効試験も実施した。これら試験片の組織観察と元素分析から、100dpa前後照射された11Cr系F/M鋼では400450Cの温度範囲にボイド形成が認められたが、スエリングは最大でも0.05%程度と寸法安定性に秀でることが示された。また、熱時効後と照射後の組織に共通し600C前後まではラスマルテンサイト組織が安定に存在していたが、さらに高温の670Cになると析出物の著しい粗大化とともにラスマルテンサイト組織の回復が急速に進行した。
山下 真一郎; 関根 学*; 舘 義昭; 赤坂 尚昭; 西野入 賢治; 高橋 平七郎
no journal, ,
PNC316は、耐照射性と高温特性を兼備した材料として高速実験炉「常陽」や高速原型炉「もんじゅ」などで使用されている。本外部発表は、高速実験炉「常陽」で継続的に実施してきた材料照射試験の中で、マクロな寸法変化が現れた試験片の変化前後の詳細なミクロ組織観察と解析の結果を紹介し、ミクロ組織変化とスエリング挙動の関係について検討を進めた結果を報告するものである。高速実験炉「常陽」での照射条件は、照射損傷量83.5125dpa,照射温度502628Cであり、高分解能型と汎用型の二台の電子顕微鏡を用いてミクロ組織観察を、付随のエネルギー分散型X線分光装置(EDS)を用いて析出物等の成分分析を行った。ミクロ組織観察とEDS分析の結果から、マクロな寸法変化の前後ではボイド形成の分布状況に顕著な違いがあることが示された。また、リン化物に代表される微細な析出物が形成している照射条件範囲では、それらの界面がバブルやボイドの有効な捕獲サイトとして作用していることを改めて確認することができ、今後の照射下挙動のモデル化に必要な組織データベースを拡張することができた。