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衛藤 基邦; 山口 康市; 佐々木 泰一; 榎本 茂正
炭素, (113), p.60 - 65, 1983/00
クリプトン85を用いたラジオトレーサー法を圧縮予応力を与えた三種類の原子炉用黒鉛、SMI-24,7477PT及びH327に応用し、微視構造変化の検出の可否を検討した。Krを3.410kPaで圧入したのち、室温大気中放置時間の関数としてKr残存量を線及び線の強度を測定することによって求めた。結果は黒鉛の種類によって異なり、SMI-24黒鉛では予応力水準の増加に伴い残存クリプトン量が増加し、残存量半減時間は減少し、微視構造変化を検出できると考えられるのに対し、他の二種類の黒鉛では明瞭な効果を検出できなかった。
山口 康市; 槇本 梁雄*; 工藤 博司
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(11), p.948 - 952, 1982/00
被引用回数:2 パーセンタイル:32.89(Nuclear Science & Technology)10Ciレベルのトリチウムを取り扱うグローブボックスの空気雰囲気中に漏洩したトリチウムを除去する目的で、運搬可能な小型トリチウム除去装置(TRE)を開発した。この装置はT、HT、CHTのような気体状トリチウムを貴金属/アルミナ触媒で酸化し、ゼオライトペレットに吸着させるものである。 TREの性能試験をトリチウムガス(HT)を用いて実施した結果、ガス循環流速200lh触媒温度200Cの条件で、トリチウム濃度が0.64Ci・m-から710Ci・mまで3時間以内に減少した。さらに、種々の運転条件でHT-HTOの酸化転換率を求めた。これについても報告する。
棚瀬 正和; 山口 康市; 田中 吉左右
Radioisotopes, 31, p.571 - 578, 1982/00
LiAl合金の中性子照射によるトリチウム(T)製造技術の研究において、照射済合金からのT放出とそのTの化学的精製や捕集についての予備実験を行った。合金から放出したH(T)やHO(T)主成分の割合は、合金の前処理や加熱温度、特に後者の影響を強く受けた。このうち、850Cでの等温加熱でH(T)成分は約95%にまで増加した。化学的精製においても、HO(T)は800Cの金属ウラン(V)切削片で効果的にH(T)に変換され、そのH(T)はU粉末により室温下でも捕集されることを確認した。
渡辺 博正; 町 末男; 栗原 寛人; 和田 武*; 山口 康市; 渡辺 光崇; 武久 正昭
J.Appl.Polym.Sci., 25(2), p.277 - 285, 1980/00
被引用回数:3 パーセンタイル:25.91(Polymer Science)圧力300kg/cm,温度30C,エチレンモル分率0.4,線量率4.510~1.710rad/hr,平均滞留時間0.36~1.19hrの条件下で、50lの中心線源型の濡壁反応器を有するパイロットプラントを用いて、第3ブタノールを媒体としたエチレンの放射線重合を流通法で行なった。ポリマーの残余濃度の測定結果から、反応器内の混合状態はほぼ完全混合であることが判明した。一分子停止と二分子停止の両方の停止反応を含む反応機構に基づき、流通法の重合結果を速度論的に解析した結果、二分子停止反応の速度定数(k)を除く他の素反応のみかけの速度定数は、小規模の回分法で得られた定数と一致した。流通法でのkは回分法で得られた値の20~40倍で、この値は平均滞留時間の減少および撹拌により増大する傾向を示した。このkの変化は、生長鎖ラジカルのモビリティの違いによるものと考察した。
山口 康市; 渡辺 博正; 須郷 高信; 渡辺 光崇; 武久 正昭; 町 末男
J.Appl.Polym.Sci., 25, p.1633 - 1638, 1980/00
被引用回数:2 パーセンタイル:19.31(Polymer Science)圧力105~395kg/cm,温度30~80Cの条件下で、パイロットプラントによる放射線重合で得られたポリエチレンの分子量分布をGPCで測定し、重合条件との関連を考察した。得られたポリマーの多くはbimodalの分子量分布を有し、2つのピークの数平均分子量はそれぞれ約10と10であった。重合条件による分布の変化は、ピークの分子量はほとんど変らずピーク面積が変るだけであった。すなわち、高分子量側のピークの割合は、圧力および平均滞留時間によって増大し、温度の上昇および線量率の増加によって減少した。運転開始直後および45C以上の反応温度で得られたポリマーは、低分子量側のピークのみを有するunimodalな分布であった。これらの分布の変化は、無撹拌のバッチ実験結果と一致した。また、重合条件による分子量分布の変化は、ポリマーのモビリティが異なる2種類の物理状態を仮定した重合機構によって説明することができた。
武久 正昭; 町 末男; 渡辺 博正; 上野 隆志*; 高橋 清一*; 土屋 良二*; 大田黒 寛治*; 元田 庸*; 高坂 佳夫*; 宮永 一清*; et al.
J.Appl.Polym.Sci., 24(3), p.853 - 864, 1979/00
被引用回数:5圧力225~400kg/cm、温度30~90C、エチレン送入量5~28kg/hr、線量率3.810rad/hrの条件範囲で、10の反応器を有するパイロットプラントを用いて、エチレンの放射線気相重合の開発研究を行った。重合速度と分子量はいずれも平均滞留時間と圧力の増加により増大し、温度の上昇によって低下する傾向を示した。重合速度および分子量は、それぞれ3.5~13.1g/l・hr、および2.210~1.410の範囲であった。本実験結果はベンチプラントによる結果と良く一致し、規模効果が小さいことが明らかになった。反応中にポリマーが反応器壁や撹拌翼等に付着し、長時間の連続運転を阻害することが判明した。ポリマーの付着量は反応時間の2乗に比例して増大し、付着速度はポリマー濃度および圧力の3乗に比例した。
武久 正昭; 渡辺 博正; 栗原 寛人; 高坂 佳夫*; 丸山 義雄*; 宮永 一清*; 諏訪 武; 中島 隼人; 山口 康市; 東平 正道*; et al.
J.Appl.Polym.Sci., 24(3), p.865 - 882, 1979/00
被引用回数:4圧力100~400kg/cm、エチレン送入量1.2~11.8kg/hr、媒体送入量0~100l/hr、線量率610と1.410rad/hr、室温の条件下で、10の濡壁反応器を有するパイロットプラントを用いて、第3ブタノールを媒体としたエチレンの放射線重合の開発研究を行った。重合速度と分子量はいずれも圧力と平均滞留時間の増加とともに増大した。重合速度はエチレンモル分率が0.5のとき最大となるが分子量はエチレンモル分率の増加とともに増大した。重合速度の線量率依存指数は約1であった。第3ブタノール水溶液を濡液とした濡壁反応器を用いた結果、反応器壁等へのポリマーの付着量は気相重合法と比べると著しく低下し、長時間の連続運転が可能となった。また、媒体を用いることにより、高圧下で生成したポリマーをスラリー状で大気圧下まで、連続的に取り出すことに成功した。
武久 正昭; 渡辺 博正; 栗原 寛人; 山口 康市; 中島 隼人; 八木 敏明; 渡辺 光崇; 須郷 高信; 諏訪 武; 丸山 真策; et al.
J.Appl.Polym.Sci., 24(8), p.1831 - 1844, 1979/00
被引用回数:4圧力105~395kg/cm,温度30~80C,線量率4.510~1.910rad/hr,エチレン送入量5.5~23.5kg/hr,媒体送入量21~102l/hrの条件下で、50lの中心線源型の反応器を有するパイロットプラントを用いて、第3ブタノール水溶液を媒体としたエチレンの放射線重合を行った。重合速度と分子量は、30Cでは平均滞留時間とともに増大し、80Cでは平均滞留時間に依存せずほぼ一定であった。重合速度は圧力および線量率の増加により増大するが、温度の増加により若干低下し、また、エチレンモル分率が0.5のときに最大となる傾向を示した。ポリマーの分子量は、圧力とエチレンモル分率の増加により増大し、線量率と温度の増加により低下した。反応器壁等へのポリマーの付着量は通常1kg以下で、反応解析には支障の無い程度であった。本パイロットプラントでは、ポリマーをスラリー状で連続的に取出し、微粉末状のポリマーを連続的に製造することに成功した。
新井 英彦; 山口 康市; 三友 宏*; 栗山 将
J.Polym.Sci.,Polym.Phys.Ed., 16(5), p.841 - 850, 1978/05
エチルアルコール、2,2,5-トリメチルペタン等各種溶媒中で生成したガンマ線重合ポリエチレンの微細構造をオゾン酸化法により研究した。これらのポリマーのオゾン酸化物のGPCカーブには2つの山が現われ、各々の山に対応する分子量の比は1:2であった。オゾン処理時間と共に各山の分子量は低下したが、その比はほとんど不変であった。これらのことは、それらのポリマーが、不規則に折りたたまれた分子鎖の結晶から成ることを示している。X線長周期は重合温度の上昇と共に減少したが、溶媒の種類にはほとんど影響されなかった。この事実は、重合中の結晶化は、kinetic factorの影響を受けにくいことを示している。
渡辺 博正; 山口 康市; 岡本 次郎
JAERI-M 7621, 22 Pages, 1978/04
放射線法と化学法で得られたテトラフルオルエチレン-プロピレン共重合体の分子構造を比較するという観点から、この共重合体を溶解抽出法で分別し微細構造について検討した。放射線法で得られた共重合体の分別試料の極限粘度〔〕と数平均分子量Mnとの関係は〔〕=3.9710Mnであり、放射線法による末分別試料の場合と異なり化学法により得られた分別、未分別試料の〔〕とMnとの関係と一致することが明らかとなった。しかし,GPC法による溶出挙動には差異は認められず、標準ポリスチレンの溶出挙動と一致した。したがって長鎖分枝の極めて少ない共重合体であると結論できる。また、連続重合装置により製造された、この共重合体について反応条件と分子量、分子量分布との関係を明らかにするため、GPC法によってそれらを測定し、時々刻々変化する分子量と分子量分布を評価するための解析法を確立した。
山口 康市; 早川 直宏; 岡本 次郎
J.Appl.Polym.Sci., 22, p.2653 - 2660, 1978/00
被引用回数:7放射線乳化共重合法で得られたテトラフルオルエチレンとプロpレン共重合体の分子量特性について、化学法により得られたものと比較検討した。数平均分子量と極限粘度との関係について[]=3.9710Mnの実験式を得た。また、直鎖状のものと比較した結果、この試料では長鎖分岐がほとんど含まれてないことが判明した。更に、分子量や分子量分布に関しては、放射線法と化学法のもので大きな差異が認められなかった。一方、テトラフルオルエチレンとプロピレンの交互性についてFNMR測定を行なった結果、放射線法のものが化学法のものよりも異種結合を多く含んでおり、分子量と相関することが明らかとなった。また含フッ素量についても同様な関係であることが判明した。
山口 康市; 八木 敏明; 町 末男; 武久 正昭
J.Appl.Polym.Sci., 19(7), p.1959 - 1969, 1975/07
被引用回数:1放射線重合ポリエチレンと高密度または低密度ポリエチレンを溶融状態でブレンドすることによりヘイズ値は減少し、透明性が向上する。またこれらブレンドによる透明性の変化は市販品ポリエチレンのブレンドと異なる様相を呈することが明らかになった。この透明性の変化に関連させて、ブレンド物の凝集状態をDSC測定結果より推定した。その結果、ブレンド物の溶融急冷物では単一のDSC吸熱を示すが、熱処理することにより、各成分本来の融解温度付近2つの吸熱ピークが出現する。また、この熱処理によりヘーズ値は増加し、各成分の結晶の出現とヘーズ値に相関関係があった。これらの結果より放射線重合ポリエチレンと高密なポリエチレンのブレンド物では、前者の結晶化は妨げられ、融解状態が保持されているような物理凝集状態にあるものと推定された。
塚本 善紀*; 山口 康市; 町 末男
JAERI-M 6068, 16 Pages, 1975/03
ポリビニールアルコールの耐熱水性の向上を目的とし以下の3種類の方法で実験を行った。第1は含水率140%に膨潤した試料に放射線照射する方法で、ゲル化線量は約5~7Mrad、橋かけのG値は3~4であった。エタノール10%を含む水で膨潤した試料は、10Mrad照射にもかかわらずゲルの生成はなかった。第2の方法は、前照射した試料を加熱処理し橋かけする方法である。この場合、140C以上の加熱処理により、耐熱水性のすぐれた試料を得た。最後の方法は、加熱下に於る照射である。照射温度が180C以上、吸収線量10Mradの条件で沸騰水に不溶性のPVAが得られた。照射後の加熱処理による完全溶解温度の上昇について、分子量、DSC、赤外吸収スペクトルの測定を行なった。その結果、過熱処理初期の溶解温度の上昇は、柔軟剤等の低分子物質の離散による、結晶化度の増加によるものであると推定される。
町 末男; 塩路 佑治*; 山口 康市; 豊田 亘博*; 須郷 高信; 渡辺 光崇
JAERI-M 5592, 65 Pages, 1974/03
エチレンの気相放射線重合をベンチスケールの装置および中間規模装置を用いて行なって得られたポリエチレンの構造および物性について研究した。圧力、温度、エチレン流速などの反応条件が生成ポリエチレンの分子量、メチル基濃度、メルトインデックス、密度などに与える影響を明らかにした。また、ポリエチレンの分子量分布を測定して、理論的に計算した分布と比較し両者がほぼ一致することを明らかにした。さらにポリエチレンの固相および溶解結晶化におよぼす、分子量および分技度の影響を検討した。希薄溶液からの結晶化によって生成する単結晶の形態とポリマーの分子量の関係について明らかにした。さらに、クリープ引張強度、伸び、環境ストレスクラッキングなどの機械的物性値を測定し構造との相関について論じた。
栗原 寛人; 中島 隼人; 渡辺 博正; 橋羽 秀行; 渡辺 光崇; 山口 康市; 須郷 高信; 諏訪 武; 町 末男; 高坂 佳夫*; et al.
JAERI-M 5591, 115 Pages, 1974/03
昭和42年8月から2年間にわたり、内容積10lの外部線源型濡壁反応器を有する開発試験装置-PCWを用いて、第3ブタノール水溶液を反応媒体としたエチレンの放射線重合プロセスの開発研究を行なった。この研究の目的は反応器からのポリマーの連続取り出し法および反応器壁へのポリマーの付着の防止方法を確立することにある。ポリマーの速読取出しはポリマーを第3ブタノールのスラリーとして流す方法によって達成された。また、反応器壁上へのポリマーの付着は反応器壁に重液を循環して流す方法によって防止できた。圧力100~400kg/cm、温度30~80Cの範囲で定量的な実験を行なうことができ、反応条件の影響が明らかになった。また、ポリマー付着状況についても明らかにした。
山口 康市; 町 末男; 武久 正昭
JAERI-M 5570, 27 Pages, 1974/02
エチレンの放射線重合法で得られるポリエチレン(タカセン)の一次構造と分子量分布について検討し、長鎖分岐の存在について知見を得た。数平均分子量Mnとテトラリン、130Cにおける極限粘度[]との関係は分別物と未分別物とで異なる。一方、タカセンの重合プロセスによる大きな差異は認められない。g-factorより求めたタカセンこの1分子当りの長鎖分岐点数は2~5個程度であり、重合プロセスによらず長鎖分岐が存在することが明らかとなった。分子量分布はタカセンの製造条件によりbimodalからunimodalに変化する。一方、分子量分布を各速度定数を用いて計算した結果、GPCによる実測値と若干偏位する。これは主としてポリマーへの連鎖移動反応に基づくものと考えられる。さらに、開発試験装置-PICWにより製造されるタカセン-PICWについて各重合条件と分子量分布を測定した結果、小規模回分式実験結果とほぼ一致することが明らかとなった。
渡辺 博正; 中島 隼人; 八木 敏明; 渡辺 光崇; 丸山 真策; 諏訪 武; 山口 康市; 須郷 高信; 栗原 寛人; 丸山 義雄*; et al.
JAERI-M 5542, 95 Pages, 1974/02
昭和44年12月から約2年間にわたり、内容積50lの中心線源型濡壁反応器を有する開発試験装置-PICWを用いて、第3ブタノール水溶液を反応媒体としたエチレンの放射線重合プロセスの開発研究を行なった。反応圧力105~400kg/cm・G、反応温度30~80C、平均線量率410~1.910rad/hr、反応層中のエチレンモル分率0.34~0.77の条件下で44回の実験を行ない、4.7~16.8g/l・hrの重合速度で1.3~8.910の数平均分子量を有する微粉末状ポリエチレンを、1回の運転につき数kgから数十kgを得た。また、重液相循環方式によるポリマーの付着防止技術が確立し、装置の長時間連続運転が可能になるとともに、中心線源方式の採用による放射線利用効率の向上が達成された。この結果、ポリエチレンの融点以下の反応温度で直接微粉末状ポリエチレン(タカセン(R))を製造する新規の放射線重合プロセスが完成した。
山口 康市; 武久 正昭
JAERI-M 5524, 32 Pages, 1974/01
放射線重合ポリエチレン(タカセン)は比表面積の大きな徴粉末体で得られることが特徴であり、その粉体特性を市販粉末ポリエチレンと比較検討した。タカセンの粉体形状は重合プロセス、重合条件により異なり、媒体存在下での重合では脱溶媒の方法により8~20の微粉末体が得られる。炭化水素類に対する吸着は多分子層物理吸着であり比表面積の大きなものほど吸着量は多い。吸着熱は表面被覆率の増加と共に約6kcal/mol程度まで減少する。また非極性有材物に対しても大きな吸着能を示し、脱着性も良い。粉末成形体については見掛けの充填密変が小さく、剪断付着力は大きい。加圧焼結体の空孔はほとんどが0.1以下に分布していて市販品よりも著るしく小さい。また、タカセンは粉体では摩擦により強い帯電性を示すが固体では市版品と大きな相異は認められなかった。これは粉末の粒径と形状が粉体の帯電性に大きな役割は果しているためと考えられる。
山口 康市; 八木 敏明; 町 末男; 武久 正昭
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 17, p.473 - 476, 1974/00
放射線ポリエチレンと高密度または低密度ポリエチレンを溶融状態でブレンドすることによりヘイズ値は減少し、透明性が向上する。この透明性の変化に関連させて、ブレンド物の凝集状態についてDSCによる熱融解挙動より推定した。その結果、ブレンド物の溶融急冷物では、単一の吸熱ピークであるが、これを熱処理することにより、各成分本来の融点付近に2つの吸熱ピークが出現する。またこれと同時にヘーズ値も増加し、各成分の結晶の出現と相関があった。これらの結果により、放射線集合ポリエチレンと高密度ポリエチレンのブレンド物では、前者の結晶化が妨げられ、融解状態が保持されているような物理凝集状態にあるものと推定された。
諏訪 武; 山口 康市; 渡辺 光崇; 栗原 寛人; 和田 武*; 武久 正昭
JAERI-M 5477, 44 Pages, 1973/12
日本原子力研究所高崎研究所で開発されたエチレンの放射線重合プロセスは第3ブタノール-水混合系を重合媒体とし、ポリエチレンはスラリー状で得られる。そこで常圧、高圧下(20~400kg/cm)の粘度およびスラリーの凝集、分散等の安定性について検討した。常圧下のポリエチレン-第3ブタノール-水系スラリーの粘度は濃度の増加とともに急激に増大する。30Cで5、20、47g/lで粘度はそれぞれ50、1150、6760センチポイズである。高圧下のポリエチレン-エチレン-第3ブタノール-水系スラリーの粘度は圧力の増加とともに急激に減少する。400kg/cmではスラリー濃度が20g/l以下では数センチポイズと粘度はほぼ一定で、常圧の粘度に比較して著しく小さい。スラリーの凝集効果に対しては水およびHLBの低い非イオン性界面活性剤が有効である。