検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 35 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Nagasaki sediments reveal that long-term fate of plutonium is controlled by select organic matter moieties

Lin, P.*; Xu, C.*; Kaplan, D. I.*; Chen, H.*; Yeager, C. M.*; Xing, W.*; Sun, L.*; Schwehr, K. A.*; 山崎 秀夫*; 國分 陽子; et al.

Science of the Total Environment, 678, p.409 - 418, 2019/08

 被引用回数:13 パーセンタイル:49.32(Environmental Sciences)

日本原子力研究開発機構等により長崎原爆由来のプルトニウムが含まれると明らかにされた堆積物を用いて、プルトニウムの存在形態を調べた。選択抽出後、エレクトロスプレーイオン化フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析装置により分子的特性を調べた結果、55%のプルトニウムが難分解性有機物と結合し、31%が他の有機物、残り20%以下が鉱物粒子に固定化されていることがわかった。現在の長期的なプルトニウムの処分や環境汚染修復のモデルでは、溶解が制限されることや鉱物表面への吸着が表層でのPuの移動性を制御していると考えられていたが、本研究により有機物がPuの隔離に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。

論文

Nishiyama reservoir; Lead sources, inventory, and the influence of the Nagasaki atomic bomb

加田平 賢史*; 森脇 洋*; 石竹 美帆*; 國分 陽子; 山崎 秀夫*; 吉川 周作*

Soil and Sediment Contamination, 22(8), p.1003 - 1012, 2013/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:3.04(Environmental Sciences)

本研究は、堆積物コア中の重金属濃度測定の結果から、長崎原爆の影響を含む環境汚染の変遷を明らかにしたものである。鉛同位体比を鉛汚染源の特定に用いた。堆積物コアは、長崎原爆爆心地の東約3kmにある貯水池より採取した。以前の研究により、本堆積物コアには、1945年の堆積層に長崎原爆起源と思われる高濃度の$$^{239+240}$$Puと$$^{137}$$Csが検出されている。重金属濃度及び鉛同位体比は、ICP-MSによって測定した。その結果、鉛濃度は、$$^{239+240}$$Puと$$^{137}$$Cs濃度が極大値を示した層で同じく極大値を示した。また、同層の鉛同位体比は、他の層と異なる値を示したことから、この層に負荷された鉛は、長崎原爆の爆発に起因するものと考えられる。

論文

Electronic configuration of Mn ions in the $$pi$$-$$d$$ molecular ferromagnetic $$beta$$-Mn phthalocyanine studied by soft X-ray magnetic circular dichroism

片岡 隆史*; 坂本 勇太*; 山崎 陽*; Singh, V. R.*; 藤森 淳*; 竹田 幸治; 大河内 拓雄*; 藤森 伸一; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; et al.

Solid State Communications, 152(9), p.806 - 809, 2012/05

 被引用回数:20 パーセンタイル:61.95(Physics, Condensed Matter)

$$beta$$-Mnフタロシアニン分子は温度8.6K以下で強磁性を示すことが知られている。しかしながら、強磁性を発現する原因について電子構造の立場からの解明がなされていなかった。そこで、元素選択的磁気プローブである軟X線磁気円二色性を用いて、Mnの電子状態を実験的に調べ、さらにその結果をクラスター計算による理論的結果と比較検討することで、Mnイオンの基底状態を決定することができた。

報告書

幌延深地層研究計画における表層水理調査流域の水文諸量の空間分布及び地下水涵養量の推定; 2004年12月$$sim$$2009年11月

山本 陽一; 前川 恵輔; 横田 秀晴; 山崎 雅則

JAEA-Research 2011-042, 97 Pages, 2012/02

JAEA-Research-2011-042.pdf:11.05MB

日本原子力研究開発機構では、北海道幌延町で進めている幌延深地層研究計画の一環として表層水理調査を実施している。表層水理調査では、地下水流動解析の境界条件や初期条件の設定に必要な地下水涵養量や表層部の地下水流動系の把握を行うことを目的に、気象,河川流量及び水質,土壌水分,地下水位等の観測を継続している。本報告は、表層水理調査の概要を紹介し、2004年12月$$sim$$2009年11月の調査流域の地下水涵養量を水収支法により検討した結果を示すものである。地下水涵養量の推定にあたり流出解析を行い、水文要素の空間代表性の問題を明らかにした。その結果、流域全体の地下水涵養量は131mm/yrと推定され、それぞれの流域に対する考察からは、流域内に分布する地質や断層の水理特性との関連を示唆する結果が得られた。

報告書

幌延深地層研究計画における地下水,河川水及び降水の水質データ; 2001$$sim$$2010年度

天野 由記; 山本 陽一; 南條 功; 村上 裕晃; 横田 秀晴; 山崎 雅則; 國丸 貴紀; 大山 隆弘*; 岩月 輝希

JAEA-Data/Code 2011-023, 312 Pages, 2012/02

JAEA-Data-Code-2011-023.pdf:5.46MB
JAEA-Data-Code-2011-023(errata).pdf:0.08MB

日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターでは、幌延深地層研究計画に基づきボーリング孔の掘削を伴う地上からの調査研究(第1段階)の一環として、平成13年度から表層水,地下水などの水質分析を行ってきた。分析の対象は、ボーリング孔から採取した地下水,掘削水,掘削リターン水,岩石コアからの抽出水,河川水及び雨水などである。また、平成18年度から幌延深地層研究計画における地下施設建設時の調査研究(第2段階)が進められており、立坑内の集水リング,立坑壁面湧水やボーリング孔などから地下水を採取し、水質分析を実施している。本報告書は、平成13年度から平成22年度までの水質分析データを取りまとめたものである。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(平成22年度)

安江 健一; 浅森 浩一; 谷川 晋一; 山田 国見; 山崎 誠子; 國分 陽子; 丹羽 正和; 道家 涼介; 草野 友宏; 花室 孝広; et al.

JAEA-Research 2011-023, 113 Pages, 2011/10

JAEA-Research-2011-023.pdf:10.9MB

本報は、深地層の科学的研究のうち、「地質環境の長期安定性に関する研究」について、第2期中期計画期間(平成22年度$$sim$$平成26年度)の初年度である平成22年度に実施した研究開発にかかわる成果を取りまとめたものである。第2期中期計画期間においても第1期中期計画に引き続き、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果を反映できるよう、(1)概要調査などに必要となる、自然現象に関する過去の記録や現在の状況を調査するための体系的な技術の整備(調査技術の開発・体系化)、(2)変動シナリオを考慮した安全評価の基盤となる、将来の自然現象に伴う地質環境の変化を予測・評価するための手法の整備(長期予測・影響評価モデルの開発)のほか、(3)最先端の分析装置などを用いた放射年代測定や鍵層の高分解能同定法などによる編年技術の高度化(年代測定技術の開発)を進めている。本報では、それぞれの研究分野にかかわる科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題などについて述べる。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(平成23年度)

安江 健一; 浅森 浩一; 草野 友宏; 國分 陽子; 谷川 晋一; 丹羽 正和; 花室 孝広; 山崎 誠子; 山田 国見; 石丸 恒存; et al.

JAEA-Review 2011-023, 43 Pages, 2011/07

JAEA-Review-2011-023.pdf:1.84MB

本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究についての第2期中期計画期間(平成22年度$$sim$$平成26年度)における平成23年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第2期中期計画に基づき、第1期中期計画期間(平成17年度$$sim$$平成21年度)における研究成果、平成22年度の研究成果、関係研究機関の動向や大学などで行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関からのニーズなどを考慮しつつ策定した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の3つの枠組みで研究開発を推進していく。

報告書

「地質環境の長期安定性に関する研究」第1期中期計画期間(平成17年度$$sim$$平成21年度)報告書(H22レポート)

草野 友宏; 浅森 浩一; 黒澤 英樹; 國分 陽子; 谷川 晋一; 根木 健之; 花室 孝広; 安江 健一; 山崎 誠子; 山田 国見; et al.

JAEA-Research 2010-044, 153 Pages, 2011/01

JAEA-Research-2010-044.pdf:12.53MB

本報は、深地層の科学的研究のうち、「地質環境の長期安定性に関する研究」について、第1期中期計画期間の5か年(2005年度$$sim$$2009年度)に実施した研究開発にかかわる成果を取りまとめたものである。第1期中期計画では、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果を反映できるよう、(1)概要調査などに必要となる、自然現象に関する過去の記録や現在の状況を調査するための体系的な技術の整備(調査技術の開発・体系化)、(2)変動シナリオを考慮した安全評価の基盤となる、将来の自然現象に伴う地質環境の変化を予測・評価するための手法の整備(長期予測・影響評価モデルの開発)のほか、(3)最先端の分析装置などを用いた放射年代測定や鍵層の高分解能同定法などによる編年技術の高度化(年代測定技術の開発)を進めてきた。本報では、それぞれの研究分野にかかわる科学的・技術的背景を解説するとともに、設定した研究課題に対してこれまでに実施してきた内容,主な研究成果及び今後の課題などについて述べる。

論文

堆積物中のレアメタルの分布と近現代史

山崎 秀夫*; 吉川 周作*; 國分 陽子

レアメタル便覧,3, p.661 - 663, 2010/12

レアメタルに関する知識とデータは、現状では多方面に分散しており、参照するのにきわめて不便である。本書籍はレアメタル及びこれを含有する主な化合物,合金について、物理的、化学的性質、結晶構造、材料への応用、資源、分析、精錬、経済、備蓄を含む政策,環境・健康への影響など総合的に解説する便覧である。本稿はその中で、土壌や堆積物中の放射性核種の分布やその同位体比の解析から、物質の環境動態の近現代史の解明について解説する。鉛-210,セシウム-137を用いた年代測定法により琵琶湖堆積物の堆積年代を推定した例やプルトニウムの同位体比解析から長崎原爆により放出されたプルトニウムの環境中での分布等を明らかにした事例を紹介している。

論文

北海道幌延調査流域における水収支法による地下水涵養量の推定; 2004年12月$$sim$$2009年11月

横田 秀晴; 山本 陽一; 山崎 雅則; 前川 恵輔

日本地下水学会2010年秋季講演会講演要旨, p.160 - 165, 2010/11

日本原子力研究開発機構では、幌延深地層研究計画の一環として、北海道幌延町において表層水理調査を実施している。表層水理調査では、地下水流動解析に用いる上部境界条件や初期条件の設定に必要な地下水涵養量の算出を目的の一つとして、気象観測や河川流量等の水収支観測を行っている。水収支法は、対象流域における降水量から河川流出高と蒸発散量を差し引いた量を地下水涵養量とする手法である。幌延地域における観測結果を用いて当該地域に設定した調査流域の地下水涵養量の算出を行ったが、その過程で、算出に用いる諸量のもととなる各気象観測要素や河川流量観測結果の取り扱いに関して、1水文年の開始時期やデータ処理方法,推定式の違いにより、算出結果が大きく異なることが明らかとなった。本報告では、幾つかのデータ処理方法や推定式等による降水量及び蒸発散量の算出結果の差異を比較し、本調査流域における地下水涵養量の適切な算出方法を検討した結果を示す。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(平成22年度)

安江 健一; 浅森 浩一; 山田 国見; 國分 陽子; 山崎 誠子; 黒澤 英樹; 谷川 晋一; 根木 健之; 草野 友宏; 花室 孝広; et al.

JAEA-Review 2010-034, 42 Pages, 2010/09

JAEA-Review-2010-034.pdf:1.15MB

本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究についての第2期中期計画期間(平成22年4月$$sim$$平成27年3月)の初年度である平成22年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第2期中期計画をベースに、第1期中期計画期間(平成17年4月$$sim$$平成22年3月)における研究成果,関係研究機関の動向や大学などで行われている最新の研究,実施主体や規制機関からのニーズなどを考慮したうえで策定した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果をタイムリーに反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化,(2)長期予測・影響評価モデルの開発,(3)年代測定技術の開発の3つの枠組みで研究開発を推進していく。

論文

湖底堆積物から環境の変化を紐解く

國分 陽子; 山崎 秀夫*

Isotope News, (673), p.8 - 13, 2010/05

RI・放射線に関する最近注目の新研究として、長崎市西山貯水池に堆積した長崎原爆の痕跡同定に関する研究について、その現状と将来の展望を紹介するものである。西山貯水池は、長崎原爆爆心地から東約3kmに位置し、爆発後黒い雨が降ったと言われる地域にある。本研究では、西山貯水池堆積物コアから長崎原爆により放出されたプルトニウム及び$$^{137}$$Csの痕跡の特定及びその痕跡をタイムマーカーとして用いて、堆積物に記録された過去約100年の放射性物質や人為的汚染物質等の環境汚染の歴史を解析した。深度約4.5mのところでは、長崎原爆爆発当時に流れ込んだと考えられるプルトニウム及び$$^{137}$$Csが見つかった。また、それ以浅では1960年代の大気圏内核実験由来の$$^{137}$$Cs等も蓄積していることがわかった。これらをタイムマーカーとして、堆積物中の物質の蓄積を時系列に沿って解析したところ、原爆プルトニウムの蓄積変遷や鉛等の放出、さらに水害や戦前からの亜鉛等の汚染を明らかにすることができた。

論文

Depositional records of plutonium and $$^{137}$$Cs released from Nagasaki atomic bomb in sediment of Nishiyama reservoir at Nagasaki

國分 陽子; 安田 健一郎; 間柄 正明; 宮本 ユタカ; 桜井 聡; 臼田 重和; 山崎 秀夫*; 吉川 周作*; 長岡 信治*; 三田村 宗樹*; et al.

Journal of Environmental Radioactivity, 99(1), p.211 - 217, 2008/01

 被引用回数:19 パーセンタイル:40.5(Environmental Sciences)

長崎西山貯水池堆積物中の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比及び$$^{239+240}$$Pu, $$^{137}$$Cs濃度の深度分布を調べ、$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比からプルトニウムの起源を推定し、長崎原爆爆発直後に堆積したプルトニウム及び$$^{137}$$Csを含む堆積物を特定した。またその堆積物の下層から長崎原爆に起因するフォールアウトの蓄積の証拠となる微粒炭も検出した。本報告は長崎原爆直後から現在に至るまで西山貯水池堆積物に蓄積した長崎原爆由来のプルトニウム及び$$^{137}$$Csの全容を核実験由来の成分と区別して初めて明らかにしたものであり、今後のプルトニウムの長期環境挙動解析の指標となる。

論文

The H-Invitational Database (H-InvDB); A Comprehensive annotation resource for human genes and transcripts

山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.

Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01

 被引用回数:51 パーセンタイル:71.25(Biochemistry & Molecular Biology)

ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。

論文

Geographical distribution of plutonium derived from the atomic bomb in the eastern area of Nagasaki

國分 陽子; 安田 健一郎; 間柄 正明; 宮本 ユタカ; 桜井 聡; 臼田 重和; 山崎 秀夫*; 吉川 周作*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 273(1), p.183 - 186, 2007/07

 被引用回数:7 パーセンタイル:47.34(Chemistry, Analytical)

われわれはこれまで黒い雨が降ったと言われる長崎西山貯水池堆積物中の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比及び$$^{239+240}$$Pu濃度を測定し、長崎原爆由来のPuが今もなお貯水池に流れ込んでいることを報告した。続いて、長崎原爆中心地周辺半径約10km範囲から採取した土壌の分析により、長崎原爆由来のPuの平面分布を明らかにし、原爆中心地から東約3km離れた西山地区に局所的に蓄積していることを示した。またさらに東の地域では、$$^{239+240}$$Pu濃度は日本の他の地域の値と同程度であったが、$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比はグローバルフォールアウトの値より低く、調査地域より東側の地域にも長崎原爆由来のPuが蓄積していることを示唆した。このため、本研究では調査地域をさらに東側に広げ、$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比に注目し、長崎原爆由来のPuの蓄積地域を明らかにすることを試みた。これまでわれわれは原爆中心地から北東約100km以内から8つの試料を採取した。そのうち、原爆中心地から約25km離れた地点及び約45km離れた地点の土壌中の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は0.154$$pm$$0.017及び0.111$$pm$$0.004で、グローバルフォールアウトの値より低い値が見られた。これは長崎原爆由来のPuが蓄積していることを示唆する。発表では、さらに遠い地域から採取した土壌の結果についても報告する。

論文

Distribution of plutonium isotopes and $$^{137}$$Cs found in the surface soils of Nagasaki, Japan

國分 陽子; 安田 健一郎; 間柄 正明; 宮本 ユタカ; 桜井 聡; 臼田 重和; 山崎 秀夫*; 三田村 宗樹*; 吉川 周作*

Journal of Geosciences, Osaka City University, 50, p.7 - 13, 2007/03

原爆由来のPuの分布を明らかにするために、長崎原爆中心地から約10km以内の範囲で採取した土壌中の$$^{239+240}$$Pu濃度,$$^{137}$$Cs濃度及び$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比を測定した。原爆中心地より北,南及び西の地域では、$$^{239+240}$$Pu濃度及び$$^{137}$$Cs濃度はほぼ一定であり、また$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比はグローバルフォールアウトと同程度だった。一方、東側の地域では距離に従って$$^{239+240}$$Pu濃度は減少したのに対し、$$^{137}$$Cs濃度はほぼ一定であった。また$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は東側の地域でも、特に西山地区で、グローバルフォールアウトより低い値が得られ、長崎原爆由来のPuが局所的に蓄積していることがわかった。

論文

長崎及び熊本地方に飛散した長崎原爆由来のプルトニウム分析

國分 陽子; 安田 健一郎; 間柄 正明; 宮本 ユタカ; 桜井 聡; 臼田 重和; 山崎 秀夫*; 吉川 周作*

KEK Proceedings 2006-5, p.36 - 40, 2006/11

プルトニウム型原爆が長崎に投下され60年が経った。放出されたプルトニウムは、半減期が長く、環境中に蓄積する。これまでわれわれは、爆心地から約3km東の長崎市西山地区で最も多くの原爆由来プルトニウムが蓄積しており、さらに東は熊本県の一部まで及んでいることを明らかにした。本研究では調査地域を広げ、長崎県及び熊本県に飛散した長崎原爆のプルトニウムの詳細な蓄積分布を明らかにすることを試みた。分析は土壌からプルトニウムを抽出し、ICP-MSによって$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比を測定した。土壌中の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比がグローバルフォールアウトの値より低い地域は、長崎県では長崎市東部,島原半島東部、さらに熊本県では、荒尾市,玉名市,合志町,阿蘇市に広がっていた。これは、長崎原爆から放出されたプルトニウムは、爆心地から東2kmの地点から約100kmに広がり、南北は約30kmに飛散したことを示す。飛散地域は、長崎県内では原爆雲の通過地域と一致した。また熊本県のプルトニウム飛散地域は長崎県の飛散地域の風下にあたり、プルトニウムは風によって運ばれたと思われる。

報告書

プラズマ周辺構造物の健全性及び寿命評価に関する研究

東稔 達三; 関 昌弘; 湊 章男*; 堀江 知義; 河村 洋; 小川 益郎; 藤村 薫; 武田 哲明; 深谷 清; 飯田 浩正; et al.

JAERI-M 86-176, 299 Pages, 1987/01

JAERI-M-86-176.pdf:8.79MB

核融合炉においてプラズマに面して設置される構造物(主として第1壁、ダイバ-タ板、リミタ板)の健全性及び寿命評価に関する総合的な解析的及び実験的研究を行なった。以下の項目について成果が得られた。(1)寿命制限の主用因子の検討、(2)2次元弾塑性解析による塑性変形効果、(3)再付着効果によるダイバ-タ板/リミタ板の正味エロ-ジョン量の緩和、(4)片面熱負荷条件化における、非一様熱伝達率分布を求める機能を有する2次元有限要素法熱構造解析コ-ドの開発(5)プラズマ・ディスラプションを模擬した、電子ビ-ムによる金属材料の溶融厚みと蒸発量の測定及び解析、(6)溶融層の安定性解析モデルの開発、(7)ろう付け及び鋳込によるW/Cu接合構造のアルゴン・プラズマジェットによる熱サイクル疲労実験、(8)ろう付けによるW/Cu接合構造のせん断疲労実験、(9)非磁性体厚肉構造の過電流と動的電磁力及び磁性体の磁化による電磁力の解析手法の開発、(10)非磁性体(304SS)と磁性体(HT-9、軟鉄)の電磁力による変形実験

報告書

Japanese Contributions to IAEA INTOR Workshop,PhaseIIA,Part 2, Chapter III:Impurity Control(Engineering)

関 昌弘; 三木 信晴*; 渋谷 陽二*; 藤村 薫; 安達 潤一*; 佐藤 瓊介*; 藤井 政治*; 山崎 誠一郎*; 伊藤 新一*

JAERI-M 85-075, 177 Pages, 1985/07

JAERI-M-85-075.pdf:3.35MB

この報告書はIAEA主催INTORワークショップ、フェーズIIA、パート2の日本のナショナルレポートの第III章(後半)に相当するものである。ダイバー夕、リミタ、第1壁の候補材についてのデー夕べース評価を行ない、特に高速中性子による照射効果に関するデータの不足を明らかにした。高密度低湿度条件に対するダイバータの工学設計を行なった。設計にあたっては、材料選択、構造概念、熱流力解析、応力解析、ディスラプション解析、寿命評価、トリチウム透過の検討を行なった。本報告書は、これら検討評価の結果を述べたものである。

口頭

長崎原爆により放出されたプルトニウムの蓄積分布

國分 陽子; 安田 健一郎; 間柄 正明; 宮本 ユタカ; 桜井 聡; 臼田 重和; 吉川 周作*; 山崎 秀夫*

no journal, , 

長崎市上空で爆発したプルトニウム型原爆は、長崎周辺に大量の核分裂生成物と未分裂のPuを飛散させた。爆心地から東3kmにある西山貯水池周辺に高濃度の$$^{239+240}$$Puが蓄積していることが知られているが、長崎市内、さらに長崎市より東の広範囲にわたる分布は検討されていない。本研究では長崎市内をはじめ、長崎県東部,熊本県,佐賀県,福岡県,大分県から土壌を採取し、放出起源の情報を得ることができるPu同位体比に注目し、原爆により放出されたPuの平面的な分布について検討を行った。長崎市内では、爆心地より北,西,南の地域で採取した土壌中の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は、グローバルフォールアウトの値と同等で、この地域に蓄積するPuは1960年代前後の核実験に由来するものであった。一方、東の西山地区を中心とする地域では、$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は、グローバルフォールアウトの値より低く、原爆による影響が見られた。また、長崎市より東の地域では、島原半島にある雲仙市,島原市、さらに熊本県荒尾市の土壌から低い$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比が検出された。よって、原爆により放出されたPuは、長崎県内だけでなく、熊本県まで運ばれ蓄積したことがわかった。

35 件中 1件目~20件目を表示