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報告書

地下水と溶存ガスを考慮した三次元二相流解析による掘削影響領域における飽和度分布

宮川 和也; 山本 肇*

JAEA-Research 2022-003, 40 Pages, 2022/05

JAEA-Research-2022-003.pdf:6.08MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分場などの大規模地下施設の掘削により、坑道壁面近傍に割れ目を伴う掘削損傷領域が形成され、不飽和な割れ目を通して岩盤内に酸素が侵入し、核種移行の環境条件に影響を及ぼす可能性がある。新第三紀海成堆積層のように、CH$$_{4}$$などの溶存ガスを高濃度で含む地層に坑道が掘削される場合、酸素の侵入は脱ガスしたCH$$_{4}$$の坑道へ向かう流れにより抑制されるものの、不飽和領域における気相拡散を介して促進される可能性が考えられる。本研究では、地下水に多量の溶存CH$$_{4}$$が含まれる環境における地下施設の建設・操業に伴う不飽和領域の三次元分布を推定する手法を例示することを目的として、幌延深地層研究センターの地下施設の坑道掘削の実工程を反映した逐次掘削解析を行い、10年間の気液二相流解析を実施した。地下施設からの地下水とガスの湧出量の解析結果はそれぞれ、2017年1月の時点で約100$$sim$$300m$$^{3}$$ d$$^{-1}$$と250$$sim$$350m$$^{3}$$ d$$^{-1}$$であり、それぞれの観測値(100m$$^{3}$$ d$$^{-1}$$および300m$$^{3}$$ d$$^{-1}$$)と近い値が得られた。飽和度分布の解析結果は、250m調査坑道周辺において相対的に高く、350m調査坑道周辺において相対的に低くなっており、各調査坑道における観測結果と整合的であることが確認された。このことから、地下水の坑道壁面からの排水条件やグラウト影響の取扱方法に関する課題が残るものの、数値計算は概ね妥当であったと判断された。坑道掘削に伴う飽和度分布については、定量的な評価には及ばないものの、定性的な観点では概ね妥当な解析結果が得られた。

報告書

A Numerical simulation study of the desaturation and oxygen infusion into the sedimentary rock around the tunnel in the Horonobe Underground Research Laboratory

宮川 和也; 青柳 和平; 赤木 俊文*; 山本 肇*

JAEA-Data/Code 2021-002, 26 Pages, 2021/05

JAEA-Data-Code-2021-002.pdf:2.14MB
JAEA-Data-Code-2021-002-appendix(CD-ROM).zip:40.99MB

これまでに、堆積岩を対象とした不飽和領域の形成及び岩盤中への酸素の侵入要因の検討を目的とした数値解析を実施してきた。Miyakawa et al.(2019)では、堆積岩地域の例として、幌延深地層研究センターの地下施設を模擬し、これらの解析結果の一部をまとめ、飽和度変化及び不飽和領域の広がりに対する溶存ガス濃度及び岩盤の透水性の及ぼす影響について議論している。Miyakawa et al.(2021)でも同様に解析結果の一部をまとめ、坑道内の酸素の岩盤中への侵入挙動に対する溶存ガス濃度、岩盤の透水性及び坑道内の湿度の影響について議論している。これらの報告では、テーマを絞った議論のため、一部の解析結果のみしか公開されていない。本報告書は、不飽和領域の形成や岩盤中への酸素の侵入挙動及び坑道の埋戻し後の不飽和領域の消長を考察する上で参考となる基礎データを公開することを目的として、上記の2件の検討で使用したデータを含めた全ての解析結果をデータ集として取りまとめたものである。

論文

Numerical simulation of oxygen infusion into desaturation resulting from artificial openings in sedimentary formations

宮川 和也; 青柳 和平; 赤木 俊文*; 山本 肇*

第15回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(インターネット), p.609 - 614, 2021/01

高レベル放射性廃棄物の地層処分場の掘削により、坑道周辺岩盤の損傷や溶存ガスの発生等による不飽和領域の形成といった掘削影響領域が生じる。当該領域では、坑道内の大気が岩盤内に侵入し、岩盤や地下水が還元状態から酸化状態に変化する可能性がある。北海道幌延地域に位置する幌延深地層研究センターの地下施設ではこれまでに、坑道周辺の掘削影響領域における酸化の兆候は確認されていない。その理由として、地下水中の溶存ガスが遊離することで、岩盤内への酸素の侵入を抑制している可能性が指摘されている。本研究では、溶存ガスや地下水の移流・拡散を考慮した気液二相流解析を実施し、岩盤中への酸素の侵入メカニズムについて検討した。その結果、地下水中に含まれる溶存ガス量と岩盤の透水性が酸素の侵入に及ぼす影響は、同程度であることが分かった。坑道内の湿度が低下した場合、掘削損傷領域中の飽和度が大きく低下し、溶存ガスが多く含まれるような条件においても、岩盤中に比較的多くの酸素が侵入する結果が得られた。幌延の地下施設では、吹付コンクリートが岩盤壁面の湿度を高い状態で維持し、さらに酸素との接触を低減させていると考えられる。吹付コンクリートが無い場合は、坑道内の湿度は季節変動や換気状況により低下し、酸素が岩盤内に侵入すると考えられるが、実際の地下環境では黄鉄鉱の酸化反応などにより酸素が消費されると考えられる。

論文

The Effect of dissolved gas on rock desaturation in artificial openings in geological formations

宮川 和也; 青柳 和平; 笹本 広; 赤木 俊文*; 山本 肇*

Proceedings of 5th ISRM Young Scholars' Symposium on Rock Mechanics and International Symposium on Rock Engineering for Innovative Future (YSRM 2019 and REIF 2019) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2019/12

高レベル放射性廃棄物の地層処分場の掘削により、坑道周辺岩盤の損傷や、溶存ガスの発生等による不飽和領域の形成といった掘削影響領域が生じる。そこでは、岩盤の透水性の増大や、地下水の水質変化といった、地層が有する放射性核種の移行を遅延させる機能に影響を与えることが考えられる。そのため、大規模地下施設の建設・操業・閉鎖に伴う地質環境(水理地質構造や地下水の流動特性・物質移動特性・地球化学特性等)の変化過程や定常状態に達するまでの時間やプロセスを、確度の高い情報に基づきモデル化するための一連の技術開発が必要である。本研究では、溶存ガスが岩盤中の不飽和領域の形成に与える影響を調べるために、幌延深地層研究所の深度140m, 250m, 350m調査坑道の条件を模擬した数値・感度解析を実施した。その結果、溶存ガス濃度は、不飽和領域の形成に対して、飽和度と領域の広がりの両方に影響する一方で、岩盤の透水性は、主に不飽和領域の広がりのみに影響することが分かった。

論文

New precise measurements of muonium hyperfine structure at J-PARC MUSE

Strasser, P.*; 阿部 充志*; 青木 正治*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 東 芳隆*; 樋口 嵩*; 飯沼 裕美*; 池戸 豊*; 石田 勝彦*; et al.

EPJ Web of Conferences, 198, p.00003_1 - 00003_8, 2019/01

 被引用回数:13 パーセンタイル:99.28

High precision measurements of the ground state hyperfine structure (HFS) of muonium is a stringent tool for testing bound-state quantum electrodynamics (QED) theory, determining fundamental constants of the muon magnetic moment and mass, and searches for new physics. Muonium is the most suitable system to test QED because both theoretical and experimental values can be precisely determined. Previous measurements were performed decades ago at LAMPF with uncertainties mostly dominated by statistical errors. At the J-PARC Muon Science Facility (MUSE), the MuSEUM collaboration is planning complementary measurements of muonium HFS both at zero and high magnetic field. The new high-intensity muon beam that will soon be available at H-Line will provide an opportunity to improve the precision of these measurements by one order of magnitude. An overview of the different aspects of these new muonium HFS measurements, the current status of the preparation for high-field measurements, and the latest results at zero field are presented.

論文

New precise measurement of muonium hyperfine structure interval at J-PARC

上野 恭裕*; 青木 正治*; 深尾 祥紀*; 東 芳隆*; 樋口 嵩*; 飯沼 裕美*; 池戸 豊*; 石田 勝彦*; 伊藤 孝; 岩崎 雅彦*; et al.

Hyperfine Interactions, 238(1), p.14_1 - 14_6, 2017/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:86.59

MuSEUM is an international collaboration aiming at a new precise measurement of the muonium hyperfine structure at J-PARC (Japan Proton Accelerator Research Complex). Utilizing its intense pulsed muon beam, we expect a ten-fold improvement for both measurements at high magnetic field and zero magnetic field. We have developed a sophisticated monitoring system, including a beam profile monitor to measure the 3D distribution of muonium atoms to suppress the systematic uncertainty.

論文

New muonium HFS measurements at J-PARC/MUSE

Strasser, P.*; 青木 正治*; 深尾 祥紀*; 東 芳隆*; 樋口 嵩*; 飯沼 裕美*; 池戸 豊*; 石田 勝彦*; 伊藤 孝; 岩崎 雅彦*; et al.

Hyperfine Interactions, 237(1), p.124_1 - 124_9, 2016/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:91.29

At the Muon Science Facility (MUSE) of J-PARC (Japan Proton Accelerator Research Complex), the MuSEUM collaboration is planning new measurements of the ground state hyperfine structure (HFS) of muonium both at zero field and at high magnetic field. The previous measurements were performed both at LAMPF (Los Alamos Meson Physics Facility) with experimental uncertainties mostly dominated by statistical errors. The new high intensity muon beam that will soon be available at MUSE H-Line will provide an opportunity to improve the precision of these measurements by one order of magnitude. An overview of the different aspects of these new muonium HFS measurements, the current status of the preparation, and the results of a first commissioning test experiment at zero field are presented.

報告書

Groundwater/porewater hydrochemistry at Horonobe URL; Data freeze II; Preliminary data quality evaluation for boreholes HDB-1 to 8

國丸 貴紀; 太田 久仁雄; Alexander, W. R.*; 山本 肇*

JAEA-Research 2011-010, 52 Pages, 2011/06

JAEA-Research-2011-010.pdf:2.29MB

幌延深地層研究計画では、地質環境調査・評価において不可欠なツールの一つである品質マネジメントシステムの整備を進めている。これまでに地上からのボーリング調査(HDB-1$$sim$$8孔)で取得された間隙水と地下水の地球化学データセットを対象に、国外のサイト特性調査において適用された地下水水質データの品質保証の手法に加え、新たに提案した間隙水水質データの品質保証の指針を適用して品質評価を実施した。その結果、過去に実施したHDB-9$$sim$$11孔の品質評価の結果と同様に、9割以上のデータが低品質のカテゴリーに分類された。この主な原因として、品質評価に必要な情報が残されていないことが挙げられたことから、データ取得時の作業の品質管理を目的として「採水調査における現場品質マニュアル(第1版)」を作成した。これと併せて、サイト特性調査に必要な品質評価における基準の明確化に向けた取り組みも実施した。

報告書

Groundwater/porewater hydrochemistry at Horonobe URL: Data Freeze I; Preliminary data quality evaluation for boreholes HDB-9, 10 and 11

國丸 貴紀; 太田 久仁雄; Alexander, W. R.*; 山本 肇*

JAEA-Research 2010-035, 109 Pages, 2010/11

JAEA-Research-2010-035.pdf:2.53MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における品質マネジメントシステムは、サイト特性調査の初期段階から必要とされる重要なツールの一つであり、その整備・適用によって効果的・効率的に調査・評価が可能となり、さらには調査・評価結果の信頼性が確保できると考えられる。幌延深地層研究計画では地上からの地質環境の調査・評価に適用可能な品質マネジメントシステムの整備を進めている。具体的には、国外のサイト特性調査で構築された地下水水質データの品質保証の手法に加え、間隙水水質データに適用できる品質評価手法を新たに提案し、この手法も用いて地上からのボーリング調査(HDB-9$$sim$$11孔)において取得した地下水・間隙水水質データの品質評価を実施した。この結果、掘削水による地下水・間隙水の汚染,採水時の時系列的な水質データの欠損,コア試料の酸化など、水質データの品質低下の原因が明らかになった。また、地下水の地球化学特性の品質評価において、今後、取得すべき情報や改善すべき項目などが明確にされた。

論文

EUV spectra from highly charged tin ions observed in low density plasma in LHD

鈴木 千尋*; 加藤 隆子*; 佐藤 国憲*; 田村 直樹*; 加藤 太治*; 須藤 滋*; 山本 則正*; 田沼 肇*; 大橋 隼人*; 須田 慎太郎*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 163, p.012019_1 - 012019_4, 2009/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:93.62

LHDにおける低密度プラズマ中のスズイオンからのEUVスペクトルの測定を行った。プラズマが急激に冷却し、放射崩壊に近づくときは、よく知られた13.5nm付近の発光が観測されるのに対し、プラズマが緩やかに冷却するときは、13.8$$sim$$14.6nmに未同定のラインが見られた。前者は11$$sim$$14価,後者は19価以上のスズイオンの発光と考えられる。

報告書

幌延深地層研究計画における地下水,河川水及び降水の水質分析

國丸 貴紀; 柴野 一則; 操上 広志; 戸村 豪治; 原 稔; 山本 肇*

JAEA-Data/Code 2007-015, 113 Pages, 2007/11

JAEA-Data-Code-2007-015.pdf:6.62MB

日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターでは、地質環境特性調査及び環境モニタリングとして平成13年度よりボーリング孔の地下水,河川水及び降水などの水質分析を実施してきた。本報告は、平成13年度から平成18年度までの水質分析データを取りまとめたものである。

論文

Long-term simulation of ambient groundwater chemistry at Horonobe underground research laboratory, Japan; Application of coupled hydro-geochemical model

山本 肇*; 國丸 貴紀; 操上 広志; 下茂 道人*; Xu, T.*

Proceedings of 2nd International Conference on Coupled T-H-M-C Processes in Geo-systems; Fundamentals, Modeling, Experiments and Applications (GeoProc 2006), p.382 - 387, 2006/05

日本原子力研究開発機構が進めている幌延深地層研究計画では、堆積岩の水理地質及び地球化学に関する調査・モデル化を実施している。本論文は地球化学調査及び水理-地球化学連成モデル化の現状を報告するものである。8本の深層ボーリング調査結果から、研究所設置地区周辺の地下水は浅層の淡水系地下水と深層の塩水系地下水が混合したものであることが示唆されている。本論文において、およそ50万年前から現在に至る淡水系地下水と塩水系地下水の混合及び岩石-水反応による地下水形成を解析的に検討した。その結果、(1)解析結果は塩分濃度や地下水組成の空間分布と淡水系地下水,塩水系地下水の混合というこれまでの概念と整合的である、(2)淡水系地下水の浸入は陽イオン交換を通してpHを上昇させる、(3)酸化還元フロントは酸化水の浸入により進行するが、黄鉄鉱などの鉱物の減少により緩和されることがわかった。

報告書

幌延深地層研究計画における地質環境のモデル化研究

下茂 道人*; 山本 肇*; 熊本 創*; 藤原 靖*; 小野 誠*

JNC TJ5400 2004-004, 120 Pages, 2005/02

JNC-TJ5400-2004-004.pdf:78.08MB
JNC-TJ5400-2004-004(errata).pdf:0.08MB

幌延深地層研究計画の第1段階では,地表からの調査と調査結果に基づく地質環境のモデル化を通じて,研究対象となる場の地質環境特性を把握するための体系的調査・モデル化技術の確立を目的としている。本研究では,調査結果を解釈するための地質環境モデルのうち,地質構造モデルと地下水の水理モデル(水理地質構造モデル),および地球化学モデルを構築し,さらに地下施設建設に伴う水理地質環境の変化を予測する。

報告書

JENDLによる核種生成量予測精度の検討

奥村 啓介; 大木 繁夫*; 山本 宗也*; 松本 英樹*; 安藤 良平*; 辻本 和文; 笹原 昭博*; 片倉 純一; 松村 哲夫*; 青山 卓史*; et al.

JAERI-Research 2004-025, 154 Pages, 2005/01

JAERI-Research-2004-025.pdf:19.46MB

本報告書は、シグマ研究委員会・核燃料サイクル専門部会・核種生成量評価ワーキンググループ(WG)における平成13$$sim$$15年度の活動成果についてまとめたものである。同WGでは、軽水炉及び高速炉で照射されたUO$$_{2}$$又はMOX燃料、及び高速炉で照射されたアクチノイド試料に対する照射後試験の解析を、JENDL-3.2, JENDL-3.3及びその他の海外の核データライブラリとORIGENコードやより詳細な解析コードを使用して行った。これらの結果から、核種生成量評価の予測精度の現状と問題点が論じられる。さらに、最新のJENDL-3.3に基づくORIGENコード用のPWR, BWR, FBR用の断面積ライブラリの作成,ORIGEN計算への中性子スペクトルインデックスの導入検討、及びORIGENユーザーへの核種生成量評価に対する期待精度のアンケート調査といった活動の成果についても報告する。

報告書

受動的安全性を具備した低減速軽水炉に関する技術開発(受託研究)

岩村 公道; 大久保 努; 秋江 拓志; 久語 輝彦; 与能本 泰介; 呉田 昌俊; 石川 信行; 長家 康展; 新谷 文将; 岡嶋 成晃; et al.

JAERI-Research 2004-008, 383 Pages, 2004/06

JAERI-Research-2004-008.pdf:21.49MB

本報告書は、日本原子力研究所,日本原子力発電,日立製作所,東京工業大学が財団法人エネルギー総合工学研究所からの委託を受けて平成12$$sim$$14年度に実施した革新的実用原子力技術開発提案公募事業「受動的安全性を具備した低減速軽水炉に関する技術開発」の成果をまとめたものである。本提案公募事業では、エネルギーの長期安定供給を確保するとともに、コスト競争力の強化,プルトニウムの有効利用,使用済燃料蓄積量の低減など、原子力発電及び核燃料サイクルが直面する課題の解決、及び安全性・経済性にかかわる技術の一層の向上を図るため、既に実用化している軽水炉技術を最大限に活用し、中性子の減速を抑制して転換比を上げることにより燃料の増殖,高燃焼度・長期サイクル運転,プルトニウムリサイクルが可能となる低減速軽水炉の開発を実施した。 炉心設計,プラントシステム設計とともに、熱流動成立性,炉物理的成立性,燃料の安全性,燃料サイクルの検討を実施し、実用化へ向けた成立性の見通しを得た。

報告書

超深地層研究所建設用地周辺を対象とした複数のモデル化概念による地下水流動のモデル化・解析(その2)

井尻 裕二*; 小野 誠*; 杉原 豊*; 下茂 道人*; 山本 肇*; 文村 賢一*

JNC TJ7400 2004-015, 732 Pages, 2003/10

JNC-TJ7400-2004-015.pdf:34.55MB

本研究では、効率的に地下水流動特性を把握するための調査・解析・評価技術の構築に資することを目的として、データ解釈、概念モデルの構築等の各作業段階における不確実性が地下水流動のモデル化・解析結果に影響評価や不確実性要因の抽出を行なうために、複数のモデル化概念による地下水流動解析を実施してきた。本年度は、これまでに実施した複数のモデル化・解析手法を用いた地下水流動解析を対象として、データの入力から解析結果を得るまでの一連の作業の流れについて、統合化データフロー(「調査」$$rightarrow$$「生データ」$$rightarrow$$「解釈/データセット」$$rightarrow$$「概念化/モデル化/解析」$$rightarrow$$「アウトプット」)を構築した。各段階に介在する作業の内容や採用した仮定について、このデータフローに準じた整理を行ない、データや作業工程のそれぞれが持つ不確実性が地下水流動の概念モデルや解析結果に与える影響について、データフローに基づきモデル化手法ごとに比較・分析を実施した。さらに、これらの分析結果に基づいて、地下水流動解析に大きな影響を与える不確実性要因を抽出するとともに、それを解決するために必要な調査データ・調査手法及びモデル化・解析手法について検討した。得られた知見は、以下に示すとおりである。データフロー上の各作業工程については、概念モデルごとに解析ケース間で比較した結果とケースごとに概念モデル間で比較した結果の2通りの比較方法によって、解析結果に影響を及ぼすと考えられる不確実性要因として断層の透水構造や有効間隙率などを抽出することができた。また、4つのモデル化手法それぞれのデータフローを構築し、調査から評価までの流れとともに、各フローにおけるデータ解析手法、モデル化手順及び不確実性要因を明らかにした。このように、データフローを作成することにより、偏りや漏れのない幅広い知見が地下水流動解析に反映されることが示された。さらに、調査側と評価側の意思疎通を良好にし、より精度の高いデータ、よりニーズの高いデータを調査側が取得することが可能となり、その結果としてモデル不確実性は低減されると考えられる。

報告書

水理地質構造の不確実性を考慮した水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析 -モデリブレーション-

井尻 裕二*; 小野 誠*; 杉原 豊*; 下茂 道人*; 山本 肇*; 文村 賢一*

JNC TJ7400 2004-005, 415 Pages, 2003/03

JNC-TJ7400-2004-005.pdf:23.86MB

本研究では,水理地質構造のモデル化手法および地下水流動解析手法に起因した地下水流動解析結果の不確実性を評価することを目的として,連続体モデル2手法と不連続体モデル1手法の併せて3つの手法を用いて東濃地域の正馬様用地を中心とした4km$$times$$6kmの地域を対象とした3次元地下水流動解析を実施した。また,水理地質構造のモデル化や地下水流動解析結果に含まれる不確実性が,調査研究の進展に伴い,どのように低減したかを評価することを目的として,新たに取得した情報や知見に基づき,複数の水理地質構造のモデル化手法及び地下水流動解析手法について,モデルの更新及びキャリブレーションを実施した。得られた知見は,以下に示すとおりである。新たなMIU-4孔のデータと長期揚水試験のデータを追加し,3通りのモデル化を行なった。各モデル化手法とも透水係数の設定や月吉断層の設定は昨年度までの経緯を踏まえ,モデル間で取り扱いに大きな差は無くなった。モデルキャリブレーションは,MIU-2孔のパッカー開閉に伴う圧力応答について,観測値と数値計算結果を合わせる方法で行なった。各解析手法とも,水理パラメータを修正することで,観測値と計算結果の残差二乗和を低減することができた。ただし,透水係数,有効間隙率,比貯留係数,透水異方性など,モデル間で調整するパラメータは異なった。また,キャリブレーションの際,パラメータの調整だけでは説明のできない場所があった。このような,場所に対しては,水理地質構造をより詳細にするような調査が必要となる可能性がある。本年度は境界条件や月吉断層以外の断層の設定に自由度があったことから,移行経路自体は昨年度よりも若干ばらついたが,結果的にキャリブレーションによって,移行経路がほぼ同一の場合は移行経路長とダルシー流速についてはモデル間のばらつきはほぼ1桁以内に低減された。今後は透水係数や有効間隙率などのデータの不確実性を低減すること,水理地質構造をより詳細にすることを目的とした調査をモデル化の観点から提案することが必要となる。

報告書

超深地層研究所建設用地周辺を対象とした複数のモデル化概念による地下水流動のモデル化・解析(その1)

井尻 裕二*; 小野 誠*; 杉原 豊*; 下茂 道人*; 山本 肇*; 文村 賢一*

JNC TJ7400 2004-003, 610 Pages, 2003/03

JNC-TJ7400-2004-003.pdf:42.03MB

本研究では,水理地質構造のモデル化手法および地下水流動解析手法に起因した地下水流動解析結果の不確実性を評価することを目的として,連続体モデル3手法と不連続体モデル1手法の計4手法を用いて超深地層研究所建設用地を中心とした約9km四方の領域を対象とした3次元地下水流動解析を実施した。得られた知見は,以下に示すとおりである。解析領域,月吉断層の形状は同設定として,その他諸条件を含めたモデル化の違いが移行経路に及ぼす影響を評価した。その結果,移行経路や経路長に関しては,場所によってはモデル間の差よりも不均質性に起因したばらつきの方が大きいことがあることがわかった。また,移行経路や経路長よりも移行時間におけるモデル間の差が大きいことから,実流速の算定に用いる有効間隙率の不確実性が大きいことがわかった。また,本研究の一連のモデル化・解析作業を通じて,既存のデータフローの見直しを行なった。その結果,モデル化概念によってデータフローが異なることから,今後も引き続き調査と評価の結果をデータフローに反映していく必要があることがわかった。

報告書

亀裂を有する軟岩中の流れと移行現象に関する研究(概要版)

下茂 道人*; 山本 肇*; 熊本 創*

JNC TJ8400 2003-036, 46 Pages, 2003/02

JNC-TJ8400-2003-036.pdf:0.99MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分サイトの性能評価にあたっては、天然バリアを構成する岩盤中における物質移行特性を適切に評価することが重要である。核燃料サイクル開発機構では、岩盤中の物質移行特性に関し、硬岩(古い時代の堆積岩や結晶質岩)と軟岩(新しい時代の堆積岩)に分けて研究を行ってきた。その中で、軟岩では粒子間間隙を主な移行経路として考えてきた。しかし、亀裂が発達した軟岩においては、亀裂が粒子間間隙よりも卓越した水みちを形成する可能性がある。本研究は、亀裂を有する軟岩中における物質移行特性の解明を目的とし、文献調査等により我が国の軟岩の基本物性について整理するとともに、軟岩コア試料を対象とした室内試験を行なったものである。室内試験では、北海道幌延町にある核燃料サイクル開発機構の幌延深地層研究センターの試錐孔(HDB-4号孔)で採取された珪藻質泥岩コアを試験対象とし、鉱物種/空隙形状に関する観察/分析を行うとともに、埋没深度に伴う岩石構造の変化や深度に伴う封圧の増加の2点に着目して、透水試験及びトレーサー試験を実施し、透水係数ならびに物質移行パラメータ(物質移行開口幅ならびに分散長)の変化を調べた。また、岩石マトリクス部の拡散係数を実測した。本試験結果により、既存データの極めて少ない泥岩における物質移行パラメータを求めることができた。これは、亀裂を有する堆積岩内の物質移行概念モデルを構築する上で貴重なデータとなる。

報告書

亀裂を有する軟岩中の流れと移行現象に関する研究

下茂 道人*; 山本 肇*; 熊本 創*

JNC TJ8400 2003-028, 135 Pages, 2003/02

JNC-TJ8400-2003-028.pdf:3.79MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分サイトの性能評価にあたっては、天然バリアを構成する岩盤中における物質移行特性を適切に評価することが重要である。核燃料サイクル開発機構では、岩盤中の物質移行特性に関し、硬岩(古い時代の堆積岩や結晶質岩)と軟岩(新しい時代の堆積岩)に分けて研究を行ってきた。その中で、軟岩では粒子間間隙を主な移行経路として考えてきた。しかし、亀裂が発達した軟岩においては、亀裂が粒子間間隙よりも卓越した水みちを形成する可能性がある。本研究は、亀裂を有する軟岩中における物質移行特性の解明を目的とし、文献調査等により我が国の軟岩の基本物性について整理するとともに、軟岩コア試料を対象とした室内試験を行なったものである。室内試験では、北海道幌延町にある核燃料サイクル開発機構の幌延深地層研究センターの試錐孔(HDB-4号孔)で採取された珪藻質泥岩コアを試験対象とし、鉱物種/空隙形状に関する観察/分析を行うとともに、埋没深度に伴う岩石構造の変化や深度に伴う封圧の増加の2点に着目して、透水試験及びトレーサー試験を実施し、透水係数ならびに物質移行パラメータ(物質移行開口幅ならびに分散長)の変化を調べた。また、岩石マトリクス部の拡散係数を実測した。本試験結果により、既存データの極めて少ない泥岩における物質移行パラメータを求めることができた。これは、亀裂を有する堆積岩内の物質移行概念モデルを構築する上で貴重なデータとなる。

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