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石寺 孝充; 岡崎 充宏*; 山田 良英*; 戸村 努*; 澁谷 早苗*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(5), p.536 - 546, 2023/05
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、評価対象核種の収着分配係数を適切に設定することが必要である。特に、収着分配係数が低下する可能性のある条件においては、収着分配係数の実測値を拡充し、設定値の信頼性を向上させる必要がある。本研究では、セメント材料の溶出や炭素鋼材料の腐食によって生じうる高pH条件を考慮し、Sn及びNbのモンモリロナイトに対する収着試験を実施して収着分配係数のpH依存性を取得した。その結果、pHの上昇に伴って収着分配係数が低下するものの、pH11からpH12程度まで実測値を取得することが可能であった。また、得られた収着分配係数のpH依存性に対して収着モデルを適用して解析を行い、モンモリロナイトへのSnの収着には2種類、Nbの収着には1種類の収着サイトへの収着を考慮することにより、得られた収着分配係数を説明することが可能であることがわかった。
石井 守*; 塩田 大幸*; 垰 千尋*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 石井 貴子*; 一本 潔*; 片岡 龍峰*; 古賀 清一*; 久保 勇樹*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.108_1 - 108_20, 2021/12
被引用回数:4 パーセンタイル:59.06(Geosciences, Multidisciplinary)科研費新学術領域研究・太陽地球圏環境予測(PSTEP)の一環として、日本における宇宙天気災害の発生規模と頻度の関係を包括的に調査した。調査した情報は、国内における宇宙天気ユーザーが理解できる形で公開した。本論文では、その包括的調査の結果をまとめるとともに、宇宙天気災害が電力や航空業界に与える経済的損失に関して定量評価した結果も紹介する。
草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12
被引用回数:6 パーセンタイル:52.8(Geosciences, Multidisciplinary)PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。
加藤 昌治*; 奈良 禎太*; 岡崎 勇樹*; 河野 勝宣*; 佐藤 稔紀; 佐藤 努*; 高橋 学*
Materials Transactions, 59(9), p.1427 - 1432, 2018/09
被引用回数:6 パーセンタイル:33.02(Materials Science, Multidisciplinary)放射性廃棄物の地層処分においては、岩盤を天然バリアとして使用する。このことから、低透水性の岩盤やき裂を充填している粘土の存在は、より好ましい環境を提供すると考えられる。室内での透水係数の測定方法のうち、トランジェントパルス法は低透水性の材料の透水係数測定に有効であるが、粘土に適用された事例は無く、かつ、そのままの方法・手順では適用が困難である。このため、供試体の下流側の圧力を下げる場合で透水係数を求める方法を提案し、変水位法で得られた値と比較して問題ないことを確認した。
加藤 昌治*; 奈良 禎太*; 岡崎 勇樹*; 河野 勝宣*; 佐藤 稔紀; 佐藤 努*; 高橋 学*
材料, 67(3), p.318 - 323, 2018/03
放射性廃棄物の地層処分においては、岩盤を天然バリアとして使用する。このことから、低透水性の岩盤やき裂を充填している粘土の存在は、より好ましい環境を提供すると考えられる。室内での透水係数の測定方法のうち、トランジェントパルス法は低透水性の材料の透水係数測定に有効であるが、粘土に適用された事例は無く、かつ、そのままの方法・手順では適用が困難である。このため、供試体の下流側の圧力を下げる場合で透水係数を求める方法を提案し、変水位法で得られた値と比較して問題ないことを確認した。
青砥 紀身; 近澤 佳隆; 大久保 努; 岡田 敬三*; 伊藤 隆哉*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Safe Technologies and Sustainable Scenarios (FR-13) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2013/03
JSFR開発の現状と東京電力の福島第一原子力発電所事故からの教訓をまとめる。JSFRは次世代炉として期待されている。JSFRの安全設計はシビアアクシデントや受動炉停止系、自然循環崩壊熱除去系を2010年の設計案で既に考慮しているが、福島第一の事故を受けてシビアアクシデント及び外部事象に対する重要性の認識が高まってきた。近年の活動では外部ハザード評価や上記事故の教訓を活かした設計強化があげられる。本書では安全設計方策の世界的な安全設計クライテリアと国際研究開発協力の重要性も示す。
植松 眞理 マリアンヌ; 杉野 和輝; 川島 克之; 岡野 靖; 山路 哲史; 永沼 正行; 大木 繁夫; 大久保 努; 太田 宏一*; 尾形 孝成*; et al.
JAEA-Research 2012-041, 126 Pages, 2013/02
ナトリウム冷却金属燃料炉心はMOX燃料炉心に比べ重金属密度が高く中性子経済が良好である。こうした特徴を活かし、燃料仕様やナトリウムボイド反応度及びバンドル部圧力損失などの炉心設計条件を柔軟に持たせることで、高燃焼度化、増殖比の向上、燃料インベントリの低減などを目指した炉心設計が可能である。また、米国では実炉の装荷燃料として使用してきた経験が豊富であり、その実用性が実証されてきていることから、高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)のなかで、MOX燃料炉心に続く副概念として概念検討が実施されている。一方、金属燃料サイクルの実用化に向けては、金属燃料の高温・高燃焼度条件における照射試験やマイナーアクチニド・希土類含有燃料の物性などのデータ拡充や、金属燃料炉心特有の安全特性の確認、過渡時解析手法の信頼性向上などの課題が残されている。本報では平成21年度から平成24年度に実施した日本原子力研究開発機構と電力中央研究所による共同研究「金属燃料高速炉の炉心・燃料設計に関する研究」の結果について報告する。
岡野 靖; 大島 宏之; 大久保 努
Transactions of the American Nuclear Society, 104(1), p.1049 - 1051, 2011/06
JSFRの燃料集合体内部にはCDA対応強化策として菱形状の内部ダクトが設けられる。一方、燃料集合体の熱設計、特に定格運転状態に対する最高点温度評価の観点からは、内部ダクトによる流動特性への影響や感度を精度良く把握する必要がある。本報では内部ダクト型燃料集合体のサブチャンネル解析における工学モデルや出力分布の影響を評価した。
岡野 靖; 小林 登*; 小川 隆; 大木 繁夫; 永沼 正行; 大久保 努; 水野 朋保; 尾形 孝成*; 植田 伸幸*; 西村 聡*
JAEA-Research 2009-025, 105 Pages, 2009/10
ナトリウム冷却金属燃料炉心はMOX燃料炉心に比較して、重金属密度が高く、そのため中性子スペクトルが硬く、中性子経済が良好であるという特性を持っている。これらの特性を活かした金属燃料炉心の設計を目指し、金属燃料仕様を幅広く検討し、ナトリウムボイド反応度や炉心圧損などの設計条件を柔軟に持たせて、高増殖,コンパクト,低インベントリ,低ボイド反応度などの種々の炉心概念を検討することを目的として、電力中央研究所と日本原子力研究開発機構との共同研究「金属燃料高速炉の炉心燃料設計に関する研究(3)」を平成19年度平成20年度にかけて実施することとなった。本報では本共同研究の成果として、(1)金属燃料仕様の設計範囲に関する検討,(2)高増殖炉心の設計検討,(3)高速増殖炉サイクル実用化研究で設計された金属燃料炉心の安全性に関する検討について実施した結果を示す。
石島 暖大; 井岡 郁夫; 木内 清; 金子 哲治*; 大久保 努; 山本 正弘
圧力技術, 47(1), p.12 - 17, 2009/01
次期軽水炉として研究開発が行われている革新的水冷却炉(FLWR)の燃料被覆管は、温度分布,構造荷重及び内圧が定常的に変化する環境に晒される。そこで、この燃料被覆管の耐久性を評価するため上記条件を同時に制御可能な熱変形挙動評価試験法を開発し、ジルカロイ-2に対して試験を行うとともに、試験条件を模擬した構造解析結果と比較することで試験法の妥当性を確認した。試験時間中の変形量は、内圧,外力,温度分布を与えることで変動し、実機の条件に極めて近いデータが得られることがわかった。また、弾性範囲内で計算した変形量の予測結果とも一致し、熱変形挙動評価試験法の妥当性が確認された。
大久保 努; 師岡 慎一*; 竹田 練三*
日本原子力学会誌, 48(7), p.484 - 489, 2006/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)低減速炉は、軽水炉技術をベースにしてプルトニウムのマルチリサイクルさらには増殖サイクルが実現可能な魅力的な原子炉である。一方、稠密燃料配置を使用するため除熱性能そして正になりやすいボイド係数など、稠密炉心に関連した固有の技術課題を含んでいる。ここ数年は、経済産業省そして文部科学省の原子力技術公募事業にも採択されて、多くの技術ノウハウが蓄積され、これらの課題に関する技術開発が進展した。今までに蓄積された技術そして今後の課題について解説する。
此村 守; 小川 隆; 岡野 靖; 山口 浩之; 村上 勤; 高木 直行; 西口 洋平; 杉野 和輝; 永沼 正行; 菱田 正彦; et al.
JNC TN9400 2004-035, 2071 Pages, 2004/06
ナトリウム冷却炉、鉛ビスマス冷却炉、ヘリウムガス冷却炉及び水冷却炉について、革新技術を導入し炉型の特徴を活かした炉システム概念を構築し、その概念の成立の見通しを得るための検討を行うとともに、設計要求への適合性を評価した。その結果、2015年頃に高速増殖炉技術を実用化するためには、現状の知見で課題とされた項目で画期的な技術革新がないかぎり、ナトリウムを冷却材して選択することが合理的であることが明らかとなった。
岩村 公道; 大久保 努; 秋江 拓志; 久語 輝彦; 与能本 泰介; 呉田 昌俊; 石川 信行; 長家 康展; 新谷 文将; 岡嶋 成晃; et al.
JAERI-Research 2004-008, 383 Pages, 2004/06
本報告書は、日本原子力研究所,日本原子力発電,日立製作所,東京工業大学が財団法人エネルギー総合工学研究所からの委託を受けて平成1214年度に実施した革新的実用原子力技術開発提案公募事業「受動的安全性を具備した低減速軽水炉に関する技術開発」の成果をまとめたものである。本提案公募事業では、エネルギーの長期安定供給を確保するとともに、コスト競争力の強化,プルトニウムの有効利用,使用済燃料蓄積量の低減など、原子力発電及び核燃料サイクルが直面する課題の解決、及び安全性・経済性にかかわる技術の一層の向上を図るため、既に実用化している軽水炉技術を最大限に活用し、中性子の減速を抑制して転換比を上げることにより燃料の増殖,高燃焼度・長期サイクル運転,プルトニウムリサイクルが可能となる低減速軽水炉の開発を実施した。 炉心設計,プラントシステム設計とともに、熱流動成立性,炉物理的成立性,燃料の安全性,燃料サイクルの検討を実施し、実用化へ向けた成立性の見通しを得た。
清水 義雄; 岡 努
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.105 - 108, 2004/03
Nuclear Criticality Slide Ruleに示される金属ウラン系及び硝酸ウラニル系評価をSCALE4、MCNP4-ANISNの接続計算、MCNP4-MCNP4の接続計算により実施し、比較・検討することにより、それぞれの手法の妥当性及び施設設計への適用性を検討する。
篠原 邦彦; 浅野 智宏; 百瀬 琢麿; 武石 稔; 小林 博英; 岡 努; 高崎 浩司
JNC TN8440 2003-020, 125 Pages, 2003/09
本報告書は、平成14年度の東海事業所放射線安全部が実施した業務を取りまとめたものである。放射線安全部は施設の放射線管理及び個人被ばく管理、放出管理及び環境放射線の監視、放射線管理用機器等の保守管理、安全研究及び技術支援等に関する業務を行っている。 東海事業所には再処理施設、核燃料物質使用施設及び放射性同位元素使用施設があり、これら施設における放射線業務従事者の放射線防護を行うために、作業環境の放射線状況の監視及び放射線作業の管理などの放射線管理を行うとともに、放射線業務従事者の個人線量の測定を行った。東海事業所の周辺公衆の放射線防護としては、再処理施設等から放出される放射性気体廃棄物及び放射性液体廃棄物の濃度及び放出量の測定管理を行うとともに、事業所周辺の陸域及び海域の環境放射線の監視を行った。施設の放射線管理及び環境監視に使用する放射線測定器については、定期的な点検・校正を行うとともに、故障時の迅速な復旧を図り、施設の放射線安全の確保に努めた。また、校正用線源等については国家標準とのトレーサビリティの維持管理を行った。その他、放射線安全部の業務に係る安全研究及び技術開発を進めるとともに、六ヶ所再処理施設の運転支援や品質保証の活動を行った。平成14年度は、施設内の放射線管理、個人線量及び放射性物質の放出量の監視結果について、保安規定等に定められている基準を超える事例は無かった。また、環境監視の結果については、通常の変動範囲内であった。
清水 義雄; 岡 努
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC 2003), p.858 - 862, 2003/00
MCNP4C-ANISNの接続計算による臨界事故時評価手法を用いて、臨界事故発生時における臨界警報装置検出器及び中性子またはガンマ線エリアモニタにおける検知の可能性を検討した。
大久保 努; 岩村 公道; 竹田 練三*; 山内 豊明*; 岡田 祐之*
Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP 2003) (CD-ROM), 8 Pages, 2003/00
軽水炉技術をベースとして、プルトニウムの多重リサイクルによる燃料の有効利用を目的として、低減速軽水炉の研究開発が進められている。この原子炉は、持続的なプルトニウム・リサイクルの観点から、MOX燃料を使用して1.0を超える転換比の達成が可能である。特に、プルトニウム多重の観点から、現行のピューレックス再処理法よりも低い除染係数を持つ先進的再処理法に関して、プルトニウム多重リサイクル時の炉心特性を検討し、1.0を超える転換比と負のボイド反応度係数の達成が可能であること等を示した。
篠原 邦彦; not registered; 圓尾 好宏; 百瀬 琢麿; 武石 稔; 小林 博英; 岡 努
JNC TN8440 2002-009, 99 Pages, 2002/08
平成13年度に実施した放射線安全部の業務概要について報告する。本報告書は、再処理施設及び核燃料物質使用施設等の放射線管理、個人被ばく管理、放射性気体廃棄物及び放射性液体廃棄物の放出監視、環境放射線監視、放射線・放射能標準の維持・管理、放射線管理用機器等の保守管理、安全研究及び技術支援等について取りまとめたものである。
岡 努; 谷川 勉*
サイクル機構技報, (15), p.142 - 144, 2002/06
平成14年3月20日、東海アトムワールドにて、東海事業所及び東濃地科学センターにて実施し環境放射能分野、核燃料施設分野、放射性廃棄物分野に関する平成8年度12年度にわたる原子力安全研究の成果について、発表会を開催したので、その概要を報告する。
大久保 努; 岩村 公道; 山本 一彦*; 岡田 祐之*
日本機械学会第8回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集, p.571 - 574, 2002/00
これまで培われてきた軽水炉技術をベースとしつつ、1を越える高転換比の達成が可能な水冷却炉である低減速スペクトル炉の概念設計研究を進めている。これまでに1以上の高転換比と負のボイド反応度係数を達成可能な炉心概念を構築するとともに、炉心性能の向上に加え、プルトニウム多重リサイクル性の検討や制御棒計画の立案等の炉心概念の詳細な検討を進めて来た。その結果、低除染再処理を想定した多重リサイクルが可能であることや、超扁平二重炉心に対しても、炉心各部の出力を安全に制御することが可能であることを確認した。