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村上 昌雄*; 菱川 良夫*; 宮島 悟史*; 岡崎 良子; Sutherland, K.*; 阿部 光幸*; Bulanov, S. V.; 大道 博行; Esirkepov, T. Z.; Koga, J. K.; et al.
AIP Conference Proceedings 1024, p.275 - 300, 2008/08
光医療研究連携センターで進める事業の中心的治療器の開発の概念について考えを提示する。
斎藤 公明; 齋藤 秀敏*; 国枝 悦夫*; 成田 雄一郎*; 明上山 温*; 藤崎 達也*; 川瀬 貴嗣*; 金子 勝太郎*; 尾嵜 真浩*; Deloar, H. M.*; et al.
情報処理, 48(10), p.1081 - 1088, 2007/10
科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業CRESTの一環として、外部の大学,医療機関,民間企業とチームを組織し、超並列シミュレーション計算を利用して放射線治療の高度化に貢献するための研究開発を行ってきた。この中で、現在広く行われているX線治療に関して、詳細人体モデルとモンテカルロ計算を利用して高精度線量を短時間に行い、ネットワークを介して医療現場を支援するシステムを開発してきた。さらに、これからの治療として期待される陽子線治療に関して、レーザーにより発生する陽子線を利用して小型で安価な陽子線治療装置を開発するための基礎的な研究を行ってきた。平成14年に開始した本プロジェクトはそれぞれのサブテーマについて成果を挙げ、平成19年度に終了する予定である。これらのプロジェクト研究の全容についてまとめて紹介する。
岡崎 良子; 山極 満
no journal, ,
レーザー駆動陽子ビームを強度変調放射線治療(IMRT)に適用するため、ビームの発生から生体への照射までの一連のプロセスを、さまざまなシミュレーションコードを利用することにより詳細に検討する作業を進めている。薄膜から発生する陽子ビームの特性については、既にParticle-in-Cell(PIC)シミュレーションにより研究が進められている。今回は、イオン光学コードTRANSPORT及び荷電粒子輸送コードPHITSを利用して試験的なビーム輸送系を作成し、レーザー駆動陽子ビームと類似のエミッタンスを有するガウシアン・ビームがその輸送系を経ると、どのような照射ビームが得られるのか、また、そのビームによる標的(水)内の線量分布について報告する。本研究により、輸送系を経たレーザー駆動陽子ビームの特性や、そのビームを治療に利用するうえでの問題点を定性的・定量的に明らかにし、今後のレーザー駆動陽子ビームの実用化に向けての基礎とする。
岡崎 良子
no journal, ,
陽子線治療において、ビーム照射により体内で自己放射化が生じる。生成された残留核には短寿命の陽電子放出核が含まれるため、ベータ+崩壊後の消滅をPETカメラで測定することにより、陽子線の照射部位の確認が可能となる。本研究では、この陽子ビーム照射による放射化から消滅の測定までを、いろいろなコードを利用してシミュレーションを行うことを目標とする。今回は、荷電粒子輸送コードPHITSを利用して、水ファントムに陽子ビームを照射したときの陽電子放出核種の生成率を得、その生成率に従って発生させた陽電子が消滅となって測定されるまでを、電磁カスケードシャワー用モンテカルロコードEGS5で行ったので、その結果について報告する。
岡崎 良子
no journal, ,
レーザー駆動陽子ビームのような高輝度陽子源による陽子ビームを、IMRTなどの高度な放射線治療に適用することを目標として、ビームの発生から輸送,患部への照射までの一連のプロセスを、さまざまなシミュレーションコードを利用することにより検討している。このような高輝度陽子源によるビームを、直接医療用ビームとして利用するタイプの具体的なシステムの一つとして、Fourkalらにより提案されたものが挙げられる。今回は、このFourkalらによる超伝導電磁石を用いたシケイン型の輸送システムの利用について、重粒子輸送モンテカルロシミュレーションコードPHITSを使用し、照射ビームや線量などの検討を行ったので、それらの結果について報告する。
岡崎 良子
no journal, ,
現在基礎研究中であるレーザー駆動陽子ビームを将来的に強度変調放射線治療(IMPT)に適用するために、これまで、ビームの発生から生体への照射までの一連のプロセスを、さまざまなシミュレーションコードを利用することによって検討を行ってきた。今回は、モンテカルロコードを利用した治療計画用線量最適化プログラムの開発のプログラムのベースとなるモンテカルロコードの組込み及び線量の最適化部を製作し、定量的評価が可能になった。線量計算用のモンテカルロコードとしては、高度情報科学技術研究機構が主となり開発が行われている汎用重粒子輸送コードPHITSを利用している。PHITSは、原子力分野だけでなく、加速器工学や放射線医療など広い領域において利用されている。また、線量の最適化には、P. Spellucciにより開発されたDONLP2を用いている。DONLP2は、逐次二次計画法によるFortranパッケージである。非線形の制約条件の下で、非線形の目的関数が最小になるような解を得ることができる。
岡崎 良子; 熊田 博明
no journal, ,
ほう素中性子捕捉療法(BNCT)におけるイメージング技術は、現在のところ、未確立である。ビーム照射中、腫瘍細胞内のBと中性子の相互作用により478keVの即発が発生する。これを検出することによりイメージングが可能になれば、治療中の病巣及びその周辺の状況を知ることができ、BNCTの高度化につなげることが可能となる。これを踏まえ、中性子・レベルの高い環境下におけるオンラインイメージング技術の確立を目指し、モンテカルロ(MC)コードを利用した2次元イメージングを行うためのシミュレーション研究を開始したので、その現状についての報告を行う。SPECTやPETでよく利用されているBGOシンチレーション検出器を用い、現在、小ユニットのイメージデータの取得が可能となっている。
岡崎 良子; 奥山 文雄*
no journal, ,
マイクロフォーカスX線よりもさらに小さいサブミクロンレベルの焦点サイズを有するX線源は、特に、小さな生きた細胞をそのまま大気中で観察するために有効とされる。そのようなサブミクロンフォーカスX線装置において重要とされるX線ターゲットのデザインをモンテカルロコードを利用して行った。モンテカルロコードとしては、高エネルギー加速器研究機構,ミシガン大学,SLACの研究グループにより開発された電磁カスケードシャワーコードEGS5を利用した。結果として、タングステンの場合、0.8mの厚さが適切であることがわかった。また、小焦点を達成するためには、X線を発生させるための一次ビームである電子線についても適用制限を課す必要がある。本研究では、その電子線の適用範囲についても述べた。
岡崎 良子; 熊田 博明*; 柴田 徳思
no journal, ,
硼素中性子捕捉療法(BNCT)において、中性子照射中は、励起したプロトンからの2.2MeVの即発を筆頭に多様な即発が生じる。特に、腫瘍細胞内においてはB-10と中性子の相互作用により478keVの即発が発生する。これらの即発を2次元の位置有感型検出器によりオンラインで計測することができれば、治療中の病巣及びその周辺の状況を知ることが可能となり、BNCTの高度化に対する寄与が期待される。以上を踏まえ、中性子・レベルの高い環境下におけるオンラインモニタリング技術の確立を目指し、各種モンテカルロコードを利用した即発の2次元計測を行うためのさまざまな定性的・定量的評価を開始した。今回は、電磁カスケードシャワーコードEGS5を用いての検出器のデザインと、模擬実験により256イメージデータの取得が可能になったので、それらの結果について報告する。