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西浦 昌哉*; 鳥羽 栞*; 高尾 大輔*; 宮代 大輔*; 榊原 斉*; 松尾 龍人; 上村 慎二*; 大岩 和弘*; 八木 直人*; 岩本 裕之*
Journal of Structural Biology, 178(3), p.329 - 337, 2012/06
被引用回数:3 パーセンタイル:8.69(Biochemistry & Molecular Biology)X線マイクロビームを用いて、真核生物由来の単一鞭毛軸糸(直径0.2m未満)から初めてX線回折パターンが記録された。ショウジョウバエから単離した精子をガラスキャピラリーにマウント後、急速凍結した。そのうち、800mのセグメントに74KにおいてX線マイクロビームをエンドオン照射した。その結果、多数の反射スポットから構成される回折パターンが得られ、軸糸構造から期待される18回回転対称性を持っていた。ショウジョウバエ軸糸の電顕写真から計算された結果と比較することで、軸糸直径やダブレット間距離等の軸糸に関する構造情報を得ることが可能となった。
山田 好輝*; 松尾 龍人; 岩本 裕之*; 八木 直人*
Biochemistry, 51(19), p.3963 - 3970, 2012/05
被引用回数:20 パーセンタイル:46.78(Biochemistry & Molecular Biology)カルモジュリンは、Caの結合によって特徴的な構造変化を起こす。本研究では、時分割X線回折とケージドカルシウムの光分解を組合せることで、カルモジュリンのCa及びマストパランの結合に伴う構造変化を解析した。本測定は、0.5-180ミリ秒の時間領域をカバーしている。Ca濃度が増加して10ミリ秒以内に、著しく分子サイズの異なるコンパクトな中間体を検出した。このプロセスは非常に速く、ストップトフロー装置で捉えることはできない。このコンパクトな中間体は、マストパラン非存在下でも検出されたため、Ca結合によって形成されるものと考えられる。この構造状態がCa結合及びN端ドメインの構造変化を制御していると考えられる。
桑折 範彦*; 渡辺 幸信*; 樫本 寛徳*; 羽根 博樹*; 青砥 晃*; 納冨 昭弘*; S.Widodo*; 岩本 修*; 山口 良二*; 相良 建至*; et al.
JAERI-M 92-029, 46 Pages, 1992/03
16MeV偏極陽子によるCの崩壊反応から放出される陽子及び粒子の二重微分断面積と偏極分解能を測定した。測定された陽子及び粒子のエネルギースペクトルを3体あるいは4体への同時崩壊過程を考慮した理論に基づいて解析した。その結果、測定された低エネルギー領域の連続スペクトルは理論計算によって良く説明できた。
松尾 龍人; 岩本 裕之*; 八木 直人*
no journal, ,
カエル骨格筋単収縮時にトロポニンが示す振舞いを明らかにするため、X線繊維回折像と細胞内遊離Ca濃度を同一試料から1ミリ秒の時間分解能で測定した。測定した細胞内Ca濃度から、トロポニンに結合したCa濃度([CaTn])を計算した。サルコメア長4.0mでは、トロポニン由来の38.5nm子午反射強度は刺激後3ミリ秒から増大し、半値25ミリ秒で刺激前のレベルへ減衰した。[CaTn]は刺激後1ミリ秒から増大後、半値40ミリ秒で減衰した。一方、サルコメア長2.8mでは、38.5nm反射強度は刺激後増大した後、大きく減少し、刺激前のレベルに回復するまでに100ミリ秒以上の時間を要した。[CaTn]の減衰も4.0m時よりも遅く、半値80ミリ秒であった。これらの結果は以下のことを示している。(1)クロスブリッジ形成が生じない状態では、半数以上のトロポニンにCaが結合した後に構造変化が起こり始め、3割程度のトロポニンにCaが結合したままでも弛緩状態の構造に戻る。(2)クロスブリッジ形成下では、トロポニンからのCa解離が遅くなり、同時に弛緩状態の構造への回復も遅延する。