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江草 茂則; 岩沢 直純*
Smart Mater. Struct., 7, p.438 - 445, 1998/00
被引用回数:57 パーセンタイル:93.57(Instruments & Instrumentation)チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末とエポキシ樹脂からなる圧電性塗料は、構造材料と一体化した振動センサ及び亀裂センサとしての将来性を有している。この圧電性塗料を従来の構造材料の表面に塗布することにより、その構造材料に異常振動や微小亀裂の発生・蓄積に対する自己診断機能(ヘルスモニタリング機能)を付与することができる。本レビュー論文では、振動・亀裂センサとしての減衰に及ぼす塗料の乾燥温度や乾燥塗膜の厚みの影響について報告する。さらに、構造材料と一体化した振動モーダル・センサとしての応用についても報告する。
江草 茂則; 岩沢 直純*
J. Reinf. Plast. Compos., 15, p.806 - 817, 1996/08
被引用回数:20 パーセンタイル:64.2(Materials Science, Composites)チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末とエポキシ樹脂からなる圧電性塗料は、構造材料と一体化した振動センサ及び亀裂センサとしての将来性を有している。この圧電性塗料を従来の構造材料の表面に塗布することにより、その構造材料に異常振動や微小亀裂の発生・蓄積に対する自己診断機能(ヘルスモニタリング機能)を付与することができる。本論文では、先ず、そのような機能を有する圧電性塗料の作成方法、亀裂センサとしての感度の評価方法、及び、その感度に及ぼす膜厚の影響について報告する。次に、この塗膜の電流-電圧特性の膜厚依存性に対する測定結果を報告し、この電流-電圧特性が塗膜の亀裂センサとしての感度を事実上決定するという事実、及び、そのメカニズムについて報告する。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Journal of Applied Physics, 78(10), p.6060 - 6070, 1995/11
被引用回数:22 パーセンタイル:72.26(Physics, Applied)チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミック微粉末とエポキシ樹脂から成る塗膜の分極挙動(圧電定数の分極電解依存性)の膜厚依存性を調べた結果、一定の分極電解下において得られる圧電定数は25~300mの範囲において膜厚の増加とともに増加することが見い出された。一方、この塗膜の電流-電圧特性の膜厚依存性を調べた結果、~150m以上の厚い膜厚領域ではオーム則電導が支配的であるが、~100m以下の薄い膜厚領域では空間電荷制限電導が支配的になることが見い出された。さらに、この空間電荷は、塗膜中のPZT相とエポキシ相の界面に蓄積されることが示された。この空間電荷の影響とPZT相に作用する分極電界の強度分布を考慮に入れてモデル化を行ったところ、塗膜の圧電定数の分極電界依存性と膜厚依存性とを同時に記述できる数式を導くことができた。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Proc. of the 5th Int. Conf. on Adaptive Structures, 0, p.324 - 333, 1995/00
従来の構造材料の表面に圧電性塗料を塗布することにより、その構造材料に異常振動や微小亀裂の発生・蓄積に対する自己診断機能を付与することができる。本講演では、先ず、その様な機能を有する圧電性塗料の作成方法、亀裂センサとしての感度の評価方法、及び、その感度に及ぼす諸因子(膜厚、塗料の乾燥温度、分散ペースト組成など)について報告する。次に、塗膜の電気伝導度の測定結果を報告し、この電気伝導度が塗膜の亀裂センサとしての感度を事実上決定しているという事実、及び、そのメカニズムについて講演する。
江草 茂則; 岩沢 直純*
高分子加工, 43(1), p.33 - 38, 1994/01
異常振動や微小亀裂の発生に対する自己診断機能を有するスマート材料/構造体を創製するための一つのアプローチとして、筆者らが平成3年度から行っている「圧電性薄膜の形式に関する研究」(特別基礎研究)の今迄に得られている研究成果を解説した。本解説では、先ず、PZT/エポキシ系塗料を作製する方法、その乾燥塗膜に圧電性を付与する方法、及び、塗膜中に分散したPZT粒子の分極挙動を支配する諸因子について解説する。次に、この圧電性塗膜を、構造材料と一体化した振動モーダル・センサとして利用する方法について解説する。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Advances in vibration Control for Intelligent Structures,Vol. 1, 0, p.10 - 14, 1994/00
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂をバインダとする圧電性塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち、その乾燥塗膜を分極処理することにより圧電性薄膜を形成した。この方法により得られる圧電性薄膜は、アルミニウム板の固有振動数のみならずモード・シェープをも決定できることを実証した。この結果は、将来のインテリジェント材料システム/構造体の研究開発において、圧電性塗料は構造材料と一体化した振動モーダル・センサとして有望であること示している。
江草 茂則; 岩沢 直純*
J. Intell. Mater. Syst. Struct., 5(1), p.140 - 144, 1994/00
被引用回数:11 パーセンタイル:47.67(Materials Science, Multidisciplinary)チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂をバインダとする圧電性塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち、その乾燥塗膜を分極処理することにより圧電性薄膜を形成した。この方法により得られる圧電性薄膜は、アルミニウム板の固有振動数のみならずモード・シェープをも決定できることを実証した。この結果は、将来のインテリジェント材料システム/構造体の研究開発において、圧電性塗料は構造材料と一体化した振動モーダル・センサとして有望であることを示している。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Proc. of the 2nd Int. Conf. on Intelligent Materials, 0, p.486 - 497, 1994/00
異常振動や微小亀裂の発生・蓄積に対する自己診断機能を有するスマート材料/構造体を創製するための一つのアプローチとして、筆者らが平成3年度から行なっている「圧電性薄膜の形成に関する研究」(特別基礎研究)の今迄に得られている研究成果をまとめて発表する。先ず、PZT/エポキシ系塗料を作成する方法、その乾燥塗膜に圧電性を付与する方法、及び、塗膜中に分散したPZT粒子の分極挙動を支配する諸因子について発表する。次に、この圧電性塗膜を、構造材料と一体化した振動モーダル・センサとして使用する方法について発表する。最後に、この圧電性塗膜を、構造材料と一体化した亀裂センサとして使用するとき問題となる超音波に対する感度について発表する。
江草 茂則; 岩沢 直純*
第4回新素材及びその製品の非破壊評価シンポジウム講演論文集, p.127 - 132, 1993/01
平成3年度に開始した「圧電性薄膜の形成に関する研究」(特別基礎研究)において、現在迄に得られている研究成果、及び、今後の研究計画について講演する。先ず、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)とエポキシ樹脂の複合系から成る圧電性塗料の作成方法、この塗料の乾燥膜に圧電特性で付与する方法、及び、この圧電特性に影響する諸因子(膜厚、硬化温度、PZT/エポキシ組成など)について講演する。次に、この圧電性薄膜を構造材料と一体化した振動センサとして利用する方法について講演する。今後の研究計画に関しては、この圧電性薄膜を構造材料と一体化した亀裂検出センサ(AEセンサ)として利用する可能性について講演する。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Ferroelectrics, 145, p.45 - 60, 1993/00
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂をバインダとする塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち、室温或いは150Cで乾燥させることにより、厚さ25~175m、PZT体積含有量53%の薄膜を形成した。次に、この薄膜に最高450kV/cmまでの電界を空気中・室温で印加することにより、この薄膜に圧電性を付与した。この薄膜の分極挙動は、塗料の乾燥温度、薄膜の厚さ、及び、分散ペースト中のPZT/エポキシ組成に依存し、極めて複雑である。しかし、薄膜の電気伝導度を測定したところ、分極挙動と電気伝導度との間には良い相関が存在することが分かった。この事実は、PZT/エポキシ複合系薄膜の電気伝導度によって薄膜中に分散したPZT粒子に作用する電界の強さが決定され、さらに、その電界の強さによってPZT粒子の分極挙動が決定されることを示している。
江草 茂則; 岩沢 直純*
J. Mater. Sci., 28, p.1667 - 1672, 1993/00
被引用回数:60 パーセンタイル:90.55(Materials Science, Multidisciplinary)チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂をバインダとする塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち室温で硬化させることにより、厚み35~81m、PZT体積含有量25~53%の薄膜を形成した。次に、この薄膜を最高350kV/cmまでの電界下で分極処理することにより、この薄膜に圧電性を付与した。薄膜の圧電特性は、2チャンネルFFTアナライザを用いて、アルミニウム板の振動解析を行なうことにより評価した。その結果、薄膜の振動センサとしての感度或いは圧電定数は、膜厚及びPZT含有量の増加とともに増加することが見出された。また、この圧電性薄膜は、アルミニウム板の固有振動数のみならずモード・シェープをも決定できることが実証された。
江草 茂則; 岩沢 直純*
機械の研究, 45(5), p.602 - 606, 1993/00
平成3年度に開始した「圧電性薄膜の形成に関する研究」(特別基礎研究)において、現在迄に得られている研究成果、及び、今後の研究計画について紹介した。先ず、構造材料の表面に圧電性薄膜を形成する方法、及び、その薄膜の圧電特性に影響する諸因子について解説した。次に、この圧電性薄膜を構造材料と一体化した振動センサとして利用する方法について解説した。今後の研究計画に関しては、現在迄に得られている圧電定数をさらに向上させるとともに、カバーすべき周波数領域を現在の低周波領域から超音波領域にまで拡張する計画について記述した。筆者らの圧電性薄膜は、振動センサのみならず亀裂センサ(AEセンサ)としても利用できるので、その将来の応用分野についても解説した。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Proc. of the 1st Int. Conf. on Intelligent Materials, p.101 - 104, 1993/00
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂をバインダとする塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち、高電圧を印加し分極処理を施すことにより、薄膜に圧電特性を付与した。この圧電性薄膜の圧電特性に影響する諸因子(薄膜中のPZT含有量、薄膜の厚み、分極電圧、分極時間等)について調べた結果、薄膜中のPZT含有量が35vol%から53vol%に増加すると圧電特性は80倍にも増加することが分かった。さらに、現在迄に得られている圧電特性値の最高値は0.036(c/m)/(m/m)であり、この値は市販されている圧電性高分子フィルムの値(0.073)の約1/2である。この事実から、本方法により形成される圧電性薄膜は、構造材料にビルトインされた振動センサとして充分な感度を有し得ることが実証された。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Proc. of the 7th Int. Conf. on Solid-state Sensors and Actuators, p.976 - 979, 1993/00
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂ヲバインダとする塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち、その乾燥塗膜に高電圧を印加することにより圧電性を付与した。この方法により形成される圧電性薄膜は、構造材料と一体化した振動センサとして、その構造材料の固有振動数のみならずモード・シェープをも決定することができる。加えて、この圧電性薄膜は、数10kHz~数MHzの超音波領域においても充分な感度を有する。この事実は、この圧電性薄膜は、構造材料と一体化した亀裂センサ或いはアコースティック・エミッション・センサとしても有望であることを示している。
江草 茂則; 岩沢 直純*
インテリジェント材料, 2(3), p.22 - 27, 1992/00
平成3年度に開始した「圧電性薄膜の形成に関する研究」(特別基礎研究)において、現在迄に得られている研究成果、及び、今後の研究計画について紹介した。先ず、構造材料の表面に圧電性薄膜を形成する方法で、及び、その薄膜の圧電特性に影響する諸因子について解説した。次に、この圧電性薄膜を構造材料と一体化した振動センサとして利用する方法について解説した。今後の研究計画に関しては、現在迄に得られている圧電定数をさらに向上させるとともに、カバーすべき周波数領域を現在の低周波領域から超音波領域にまで拡張する計画について記述した。筆者らの圧電性薄膜は、振動センサのみならず亀裂検出センサ(AEセンサ)としても使用できるので、その将来の応用分野についても解説した。