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榎本 一之*; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 前川 康成
Journal of Materials Chemistry, 21(25), p.9343 - 9349, 2011/07
被引用回数:38 パーセンタイル:72.11(Chemistry, Physical)燃料電池開発において、その心臓部分である電解質膜の高温耐久性が自動車用電源の実現に必要不可欠である。本研究では、炭化水素及びフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池作動環境に近い高温水中での基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで劣化機構を検討した。グラフト型電解質膜の耐久性は、グラフト鎖構造に依存するというこれまでの知見を覆し、グラフト鎖は高分子鎖切断など分解することなく、グラフト重合の開始点である基材膜界面から直接脱離すること、及び、この脱離は、疎水性基材膜と相分離した親水性グラフト鎖の含水膨張に起因することを見いだした。上記グラフト鎖の膨潤による界面脱離を利用することで、これまで基材膜からの単離が困難とされてきたグラフト鎖の構造や分子量が解析できる。
榎本 一之; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 前川 康成
no journal, ,
燃料電池開発において、その心臓部分にあたる電解質膜の高温耐久性が自動車用電源への適用に必要不可欠である。現在、高温での機械特性やイオン伝導性に優れた電解質膜は、その合成の難しさから実現していない。その中で、高温耐久性の高分子基材膜に電解質をグラフト鎖として導入できる放射線グラフト重合は有力な合成手法の一つである。本研究では、2種類のフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池の高温作動を考慮した熱水(85C)中におけるフッ素系基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで分解機構を検討した。熱水中の電解質膜重量とスルホ基(-SOH)濃度の変化及び脱離したグラフト鎖の構造解析により、グラフト型電解質膜の劣化は、これまで考えられてきたスルホ基のスチレンスルホン酸単位からの熱的脱離やグラフト鎖主鎖の分解ではなく、グラフト鎖が基材から直接脱離していることが明らかになった。グラフト鎖脱離による劣化は、電解質膜の高次構造(相分離)が支配因子となる新たな分解機構を見いだした。
前川 康成; 高橋 周一; 岩瀬 崇典*; 榎本 一之; 山下 俊*
no journal, ,
燃料電池開発において、その心臓部分にあたる電解質膜の高温耐久性が自動車用電源への適用に必要不可欠である。現在、高温での機械特性やイオン伝導性に優れた電解質膜は、その合成の難しさから実現していない。その中で、高温耐久性の高分子基材膜に電解質をグラフト鎖として導入できる放射線グラフト重合は有力な合成手法の一つである。本研究では、3種類のフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池の高温作動を考慮した熱水(85C)中におけるフッ素系基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで分解機構を検討した。熱水中の電解質膜重量とスルホ基(-SOH)濃度の変化及び脱離したグラフト鎖の構造解析により、グラフト型電解質膜の劣化は、これまで考えられてきたスルホ基のスチレンスルホン酸単位からの熱的脱離やグラフト鎖主鎖の分解ではなく、グラフト鎖が基材から直接脱離していることが明らかになった。グラフト鎖脱離による劣化は、電解質膜の高次構造(相分離)が支配因子となる新たな分解機構を見いだした。
前川 康成; 榎本 一之; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 岩瀬 裕希*; 小泉 智
no journal, ,
燃料電池開発において、その心臓部分である電解質膜の高温耐久性が自動車用電源の実現に必要不可欠である。本研究では、炭化水素及びフッ素系基材膜にスチレンスルホン酸やアルキルスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜を作製し、燃料電池作動環境に近い高温水中での基材膜とグラフト鎖の化学構造及び高次構造を解析することで劣化機構を検討した。グラフト型電解質膜の耐久性は、グラフト鎖構造に依存するというこれまでの知見を覆し、グラフト鎖は高分子鎖切断など分解することなく、グラフト重合の開始点である基材膜界面から直接脱離すること、及び、この脱離は、疎水性基材膜と相分離した親水性グラフト鎖の含水膨張に起因することを見いだした。グラフト鎖の膨潤による界面脱離を利用することで、これまで基材膜からの単離が困難とされてきたグラフト鎖の構造や分子量が解析できる。
榎本 一之; 高橋 周一*; 岩瀬 崇典*; 山下 俊*; 岩瀬 裕希*; 小泉 智; 前川 康成
no journal, ,
耐熱性高分子膜にスチレンスルホン酸やアルキルスルホン酸を導入したグラフト型電解質膜は、高温水中、スルホ基の熱的脱離やグラフト鎖の主鎖切断など分解することなく、基材膜から直接脱離すること、及び、この脱離は、疎水性基材膜と相分離した親水性グラフト鎖の含水膨張に起因することを見いだした。本研究では、含水膨張によるグラフト鎖脱離を利用することで、これまで耐熱性高分子膜からの単離が困難とされてきたグラフト鎖の同定を行った。今回、ポリアクリル酸メチル(MA)をグラフト鎖として導入したエチレンテトラフルオロエチレン共重合体膜のクロロスルホン酸によるスルホン化反応で得られた電解質膜を85Cの高温水に100時間浸漬することで、基材膜からグラフト鎖を単離し、NMR及びGPC測定を行った。グラフト鎖構造は、ポリアクリル酸とポリビニルスルホン酸の共重合体及びMAのカルボニル炭素にスルホ基が付加した構造単位を有することがわかった。このことから、MA膜のスルホン化は、グラフト鎖の加水分解によるカルボン酸の生成及びスルホ基の付加に伴うカルボン酸の脱離が進行していることが示唆された。また、脱離グラフト鎖の分子量は71,900であることがわかった。