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不破 康裕; 篠崎 信一; 千代 悦司; 平根 達也; Fang, Z.*; 福井 佑治*; 二ツ川 健太*; 溝端 仁志*; 岩間 悠平*; 佐藤 福克*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.611 - 613, 2019/10
J-PARCリニアックでは、324MHzと972MHzのクライストロン計45台を用いて加速器の運転が行われている。J-PARCの今後の安定化及び高度化に際しては、最大出力付近でのクライストロン出力特性の正確な把握が重要となる。この特性の把握には使用前のクライストロンはもちろんのこと、放電など何らかの理由で交換されたクライストロンの特性測定が不可欠である。しかしながら、放電による周辺機器を含めた損傷などのリスクや加速器の運転との時間的な干渉が理由で、このような測定はこれまで実施されてこなかった。そこで、リニアック棟内にクライストロンテストスタンドを設置し、様々な運転パラメータにおけるクライストロンの高圧特性や入出力特性を測定した。この測定結果を用いることでインストール前にクライストロンの特性が把握でき、最適な運転パラメータの決定や効果的なクライストロン交換の計画が可能となった。また、使用前と使用済みのクライストロンの特性を比較することでクライストロンの劣化傾向を定量的に把握するための基礎データを取得した。
山本 風海; 川瀬 雅人; 岩間 悠平; 福田 真平; 加藤 裕子; 大内 伸夫; 明午 伸一郎; 大井 元貴; 上窪田 紀彦*
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.771 - 774, 2014/10
J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)では、2013年5月に50GeVメインリング(Main Ring, MR)で異常なビーム出力が発生し、ハドロン実験用の放射化した金ターゲットが昇華、施設外へ漏えいするという事故が発生した。この事故を受け、J-PARCの全施設で放射線漏えいの危険性を未然に検知、防ぐため機器異常状態の監視システムを増強した。J-PARC 3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron, RCS)では、物質生命科学実験施設(Material and Life science Facility, MLF)水銀ターゲットへの出射ビームの状態異常やトンネル内ガスの放射能濃度を常時監視し検知する、ダンプ温度をインターロックに組み込みダンプ溶解を早期に発見する、リニアックからのビーム電流が設計値を超えた際に即座にビームを停止する、等の改造を行った。本発表ではその詳細について述べる。
山本 風海; 林 直樹; 畠山 衆一郎; 佐伯 理生二; 岩間 悠平
Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1060 - 1064, 2014/06
大強度陽子加速器施設(Japan Proton AcceleratoR Complex: J-PARC)の3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron: RCS)では、300kW相当のビーム出力を物質科学生命実験施設(Material and Life Science Facility: MLF)及び主リング(Main Ring: MR)に供給している。このような大強度のビーム運転では、ほんの少しのビームロスが発生するだけで機器の放射化を引き起こし、安定運転や保守作業の妨げとなる。そこで、運転時のビームの状態を監視し、安定な運転を継続するためには、ビームロスモニタ(BLM)は非常に重要な機器である。また、BLMは設定をきちんとすれば全ビーム量に対して非常に微量の(10以下の割合の)ロスも検知することができるため、ビーム調整時の目としても使いやすくパラメータ毎によるビーム状態の比較が容易である。RCSでは、比例計数管(Proportional counter type BLM: PBLM)及びプラスチックシンチレータ+光電子増倍管(Scintillator type BLM: SBLM)をBLMとして調整時及び供給運転に利用している。本発表では、これらBLMの使用状況について報告する。