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荻原 徳男; 新井 貴; 岸田 晴生*
JAERI-M 82-123, 23 Pages, 1982/09
JT-60など核融合をめぎしているプラズマ実験装置においては、プラズマ壁相互作用に強い関心をいだいている。本報告では、この相互作用の素過程のうち、2次電子放出率を論じる。2次電子放出率は周辺プラズマの平均温度と結びついてシースポテンシャルを決定する。2次電子放出には1次ビームがイオンの場合と電子の場合がある。プラズマ壁相互作用においては電子の方が主たる役割を演ずる。ところで、従来の測定データにはエネルギー範囲と表面状態の2点で問題がある。そこで、電子衝撃による2次電子放出率の測定装置を試作した。本報告では、試作した装置の概要と測定結果の一部について述べる。SUS304およびMoの場合とも洗浄化処理により2次放出率は減少し、一定の値におちつくことがわかった。また、どちらの場合にも、150~200keV以上1keV程度まで2次電子放出率は1を超えることがわかった。