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石塚 雅之*; 佐藤 次男*; 遠藤 忠*; 島田 昌彦*; 大野 英雄; 井川 直樹; 長崎 正雅
Journal of the American Ceramic Society, 73(8), p.2523 - 2525, 1990/00
被引用回数:13 パーセンタイル:55.13(Materials Science, Ceramics)YOを添加して作製した正方晶ジルコニア多結晶体(Y-TZP)は高強度・高靱性を有する材料であり、耐熱性構造材料としての利用に期待されている。耐熱性構造材料として利用する場合、高い熱衝撃抵抗を有することが望ましいが、Y-TZPにおけるその値は熱膨張係数、ヤング率、熱伝導度等の物理的性質から予想される値に比べ著しく小さく、その改善が望まれる。本論文は、こうしたY-TZPに関して、熱応力によって引き起こされた微小亀裂付近の相変態挙動をレーザーラマン分光光度計を用いて分析し、粒子径変化に対する熱衝撃破壊挙動の観点から解析を行なったものである。その結果として、Y-TZPの粒子径が大きくなるに従って、微小亀裂付近の応力誘起相変態量が増加し、従って、熱衝撃抵抗が向上することを見出した。