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下山 巖; Li, X.*; 嶋田 行志*
no journal, ,
単層カーボンナノチューブ(SWNTs)の応用に対し、配向制御は極めて重要な課題である。近年、化学気相蒸着法(CVD)により成長したSWNTsが単結晶表面のステップ列や一次元原子配列に沿って配向することが報告された。この方法はSWNTsの大規模配列を実現する方法として興味深いが、その配向メカニズムは十分明らかになってはいない。われわれは配向メカニズムを調べるため、CVD法を用いて石英単結晶上にSWNTsを合成し、ラマンスペクトルの偏光依存性を測定した。ナノチューブのGバンドには、高周波数側のGバンドと低周波数側のGバンドが観測された。両者の偏光依存性は定性的に似た傾向を示したものの、GバンドはGバンドよりも大きい偏光依存性を示すことが明らかにされた。偏光条件の違いによるGバンドのスペクトル形状変化はこの偏光依存性の違いを説明できず、異なる振動モードの偏光依存性の違いがこの現象の主要因ではないことを表している。われわれはストークスとアンチストークスラマンスペクトルの比較,合成条件の異なる試料の比較,共鳴励起条件の異なるスペクトルの比較を行い、観測されたGバンドとGバンドの偏光依存性の違いが半導体SWNTsと金属SWNTsの配向の違いに起因すると結論した。この結果は半導体SWNTsの選択的配向が石英単結晶表面上で生じている可能性を示唆している。
下山 巖; Li, X.*; 嶋田 行志*
no journal, ,
近年、石英やサファイアなどの単結晶表面のステップ列や結晶構造をテンプレートにして単層カーボンナノチューブ(SWNTs)を配向させながら合成する手法が幾つかのグループにより報告された。これらの報告は大規模配向SWNTs薄膜を簡便に形成できる手法として注目を集めている。そこでわれわれはその配向メカニズムの詳細を調べるため、ラマン散乱分光の偏光依存性を調べた。エタノールを用いた化学気相蒸着(アルコールCVD)法を用いてミスカット石英単結晶表面上に配向成長させたSWNTsに対し、782nmの励起波長でGバンドの偏光依存性を測定したところ、偏光条件や励起波長によらず高周波数(1590cm)付近のGバンドの方が低周波数領域(1575cm)のGバンドよりも大きい偏光依存性を示した。さらにわれわれはストークス及びアンチストークスラマン散乱過程によるGバンドの偏向依存性を比較し、Gバンド内の半導体SWNTs成分が金属SWNTsよりも大きい偏光依存性を示す結果を得た。これは石英単結晶上で半導体SWNTsが優先的に配向していることを示唆する初めての発見である。
下山 巖; Li, X.*; 嶋田 行志*
no journal, ,
単層カーボンナノチューブ(SWNTs)の水平配列構造の形成はデバイスへの応用に対して必要不可欠な要素技術であり、近年石英単結晶上にSWNTsを配向させながら合成する手法が開発された。しかし、その配向メカニズムについては不明な点が多い。そこでわれわれはエタノールを用いた化学気相蒸着法(アルコールCVD法)を用いてミスカット石英単結晶表面に配向成長させたSWNTsに対し、ラマンスペクトルに観測されるGバンドの偏光依存性からその配向メカニズムについて調べた。高周波領域のG+バンドは低周波領域のG-バンドよりも大きい偏光依存性を示し、この傾向はGバンド内の振動モードの違いに依存しなかった。そこでわれわれはストークス及びアンチストークスラマン散乱によるGバンドの偏光依存性を比較し、Gバンド内の半導体成分が金属成分よりも大きい偏光依存性を示すことを見いだした。この結果は石英単結晶表面上で半導体SWNTsが優先的に配向している可能性を示唆している。