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日野 耕作*; 片山 寿人*; 北村 治滋*; 川村 容子*; 中川 淳也*; 吉田 貴宏*; 森 真理*; 仙波 俊男*; 長谷 純宏; 田中 淳
no journal, ,
滋賀県育成品種「秋の詩」の玄米にイオンビームを照射し、窒素利用効率に関する遺伝変異拡大を試みた。本発表では2005年から2007年にかけて実施した40Gy照射M1世代の自殖個体(M2)及びその後代(M3・M4)を少肥料施肥条件でほ場栽培試験した結果を報告する。2005年、M2の4,131個体をほ場栽培試験した。効率的に1次選抜を行うため、環境条件の影響を受けにくく遺伝的要因の影響が強い穂長による選抜を行った。その結果、最長穂長20cm以上の個体を1,143個体選抜した(選抜率27.7%)。選抜した穂を乾燥穂重で分類したところ、3.0g以上が全体の約30%を占めた。2006年及び2007年、選抜後代75系統(M3・M4)を無施肥ほ場で栽培した結果、親品種に対する総もみ重比が111%以上の系統をM3で3系統(最大値113%)及びM4で2系統(最大値115%)それぞれ得た。このうち、2か年を通じ総もみ重比が111%以上に分類された系統は1系統だった。本系統は総乾物重比も2か年とも108%を超え、M4では精玄米重比も111%で親品種より増加していることから有望系統の1つと考えられた。
日野 耕作*; 北村 治滋*; 片山 寿人*; 森 真理*; 川村 容子*; 中川 淳也*; 吉田 貴宏*; 長谷 純宏; 田中 淳
no journal, ,
少肥料(低窒素)栽培で安定した収量が得られる少肥料栽培向きイネ品種を開発することは、琵琶湖の富栄養化防止や持続可能な農業の実現に貢献すると期待される。そこでわれわれは、他の変異原と比較して有用形質を損なわずに変異を誘発できると考えられているイオンビームを滋賀県育成品種「秋の詩」の玄米に照射して窒素利用効率に関する遺伝変異を拡大し、有用変異体を作出することを試みている。これまでに、突然変異体を選抜するための最適線量を発芽率及び稔実率を指標に検討し、40Gyが「秋の詩」の突然変異体作出には適当であることを明らかにした。ここでは2005年から2007年にかけて実施した40Gy照射M1世代の自殖個体(M2)及びその後代(M3・M4)を少肥料施肥条件でほ場栽培試験した結果及び2008年に栽培試験した選抜系統(M5)の特性について報告する。