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高橋 嘉夫*; 木村 貴海; 加藤 義春; 薬袋 佳孝*; 巻出 義紘*; 富永 健*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(2), p.335 - 340, 1999/00
被引用回数:15 パーセンタイル:72.26(Chemistry, Analytical)天然に存在するフミン酸のような高分子有機酸とアクチノイド(III)及びランタノイド(III)との錯形成は重要であるが、その不均一性によりその錯構造は明らかではない。Eu(III)とポリカルボン酸[ポリアクリル酸(PAA),ポリマレイン酸(PMA),ポリメタクリル酸(PMAA),ポリヒドロキシアクリル酸(PHAA)]をモデル物質に用いて、レーザー誘起分光法により錯体の水和数Nの測定からその構造を研究した。PAA錯体ではpH2.5から錯形成し、3.5pH9で2.5N4であった。PMM及びPHAA錯体のNは安定度定数と逆の順序(PHAA錯体PAA錯体PMA錯体)であった。これは、より多くの脱水和により安定な錯体が形成されることを示す。PMAA錯体のNのpH依存性は他の錯体と異なり、pH7で極大を示した。pH滴定、粘性測定からPMAA錯体の急激な形態の転移としてこれを解釈した。
古本 一毅*; 野川 憲夫*; 佐藤 純*; 巻出 義紘*; 森川 尚威*; 橋本 和幸; 反田 孝美
no journal, ,
癌性骨疼痛緩和作用が期待される(Re, Re)-ジメルカプトコハク酸(DMSA)は、ReOをSnClを用いて還元し、DMSAと反応させて高収率で合成される。大量なSnClは人体に対して有害であるため、人体に無害な還元剤を用いた合成法を試み、その生成物の安定性を調べた。用いた4種の還元剤(SnCl, L-ascorbic acid, NaSO, HPO)について、加熱時間に対するRe-DMSAの放射化学的収率の変化を調べた。還元剤にSnClを用いた場合は、20分以上の加熱で95%以上の収率が得られた。また、他の還元剤を用いても、60分の加熱で90%以上の収率が得られた。次に、Re-DMSA溶液を酢酸緩衝液で10倍に希釈し、37Cに保ったまま酢酸緩衝液中に残存するRe-DMSAの割合の変化を観測した。SnClを用いて合成したRe-DMSAは、5時間経過しても残存率が90%以上で、安定であった。しかし、他の還元剤を用いて合成したRe-DMSAは、短時間で残存率が減少し、不安定であった。そこで、安定性に優れたSnClを用いて合成したRe-DMSAからのSnClの除去について検討した。