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論文

Dynamics of radiocaesium within forests in Fukushima; Results and analysis of a model inter-comparison

橋本 昌司*; 田中 拓*; 小松 雅史*; Gonze, M.-A.*; 坂下 渉*; 操上 広志; 仁科 一哉*; 太田 雅和; 大橋 伸太*; Calmon, P.*; et al.

Journal of Environmental Radioactivity, 238-239, p.106721_1 - 106721_10, 2021/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:58.13(Environmental Sciences)

本研究は、福島の主に常緑針葉樹林内における放射性セシウムの移行について、複数の研究チームによるモデルを用いた解析を行い、比較を行うことで、モデルのパフォーマンスを分析したものである。また、落葉層の除去と樹木更新の2つの管理シナリオ、および落葉広葉樹林を対象とした補助シナリオについても比較、分析した。いずれのモデルも実測の放射性セシウム濃度の変化傾向などを再現できたが、事故から50年後の予測についてはばらつきが大きく、継続した調査、解析による評価が必要である。

論文

Seasonal and snowmelt-driven changes in the water-extractable organic carbon dynamics in a cool-temperate Japanese forest soil, estimated using the bomb-$$^{14}$$C tracer

中西 貴宏; 安藤 麻里子; 小嵐 淳; 國分 陽子; 平井 敬三*

Journal of Environmental Radioactivity, 128, p.27 - 32, 2014/02

 被引用回数:7 パーセンタイル:23.99(Environmental Sciences)

森林土壌における溶存態有機炭素(DOC)の動態に関してさまざまな研究がなされてきたが、主要な供給源である土壌有機物と落葉落枝の寄与程度については評価が定まっていない。われわれは、日本の冷帯林土壌におけるDOC供給源の季節変化について、水抽出有機炭素(WEOC)の炭素同位体($$^{14}$$C・$$^{13}$$C)から推定した。融雪期は、落葉落枝からのDOC供給の影響が大きかった。一方、梅雨期には、微生物活動の促進による土壌有機物起源WEOCの増加が示された。夏から秋にかけても土壌有機物を起源とするWEOCが支配的であった。これらの結果から、DOCの供給源と動態に対して季節や環境の変化が強い支配因子であることが明らかになった。

論文

Carbon isotopes of water-extractable organic carbon in a depth profile of forest soil imply a dynamic relationship with soil carbon

中西 貴宏; 安藤 麻里子; 小嵐 淳; 國分 陽子; 平井 敬三*

European Journal of Soil Science, 63(4), p.495 - 500, 2012/08

 被引用回数:23 パーセンタイル:61.86(Soil Science)

森林土壌における水抽出有機炭素(WEOC)の起源と動態を解明するために、非イオン系網状アクリル系樹脂DAX-8によって化学分画したWEOCの$$^{13}$$Cと$$^{14}$$Cを測定した。深さとともに高くなるWEOCの$$delta$$$$^{13}$$Cは、疎水性酸画分に対する親水性画分の割合増加を反映していた。また、WEOCの$$Delta$$$$^{14}$$Cから、WEOCの主要な起源は鉱質土壌層に存在する古い有機物であることを示した。これらの結果は、これまで提案されてきた、疎水性酸画分の選択的吸着と鉱質土壌層からの潜在的溶存有機物の浸出というプロセスを強く支持するものであった。このような土壌有機物に強く関係したWEOCの動態は、土壌における炭素の輸送・蓄積過程に対して重要な役割を担っているといえる。

論文

Seasonal patterns and control factors of CO$$_{2}$$ effluxes from surface litter, soil organic carbon, and root-derived carbon estimated using radiocarbon signatures

安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 平井 敬三*

Agricultural and Forest Meteorology, 152, p.149 - 158, 2012/01

 被引用回数:33 パーセンタイル:82.23(Agronomy)

放射性炭素($$^{14}$$C)を用いた手法により、寒冷地のブナ林を対象として、土壌呼吸起源の季節変動を評価した。従属栄養呼吸と独立栄養呼吸では影響を与える因子が異なり、従属栄養呼吸では地温が、独立栄養呼吸では植物活性の影響が大きかった。また、地温に対する応答は土壌有機物の分解が表層のリターの分解よりも大きかった。$$^{14}$$Cを利用することで土壌呼吸の各起源の寄与率を定量的に測定することができ、土壌呼吸をコントロールする主要な環境因子の把握に有効であることが明らかとなった。

論文

炭素同位体をトレーサーとして利用した森林中炭素挙動の研究; 土壌呼吸の起源分離

安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 平井 敬三*

JAEA-Conf 2010-001, p.80 - 83, 2010/03

森林生態系における炭素収支及び、生態系内の各CO$$_{2}$$吸収・放出源の評価は、地球温暖化防止の取り組みにおいて重要な課題である。アジアフラックス観測サイトの一つ(岩手県安比森林気象試験地)を対象として、土壌有機物・大気中CO$$_{2}$$・土壌表面から放出されるCO$$_{2}$$(土壌呼吸)中の$$Delta$$$$^{14}$$Cを測定し、得られた結果より土壌呼吸の起源推定を行い、その季節変動を明らかにした。観測タワーを利用して採取した大気CO$$_{2}$$$$Delta$$$$^{14}$$C年平均値は、2006年から2008年で51, 37, 31‰と低下した。土壌有機物中$$Delta$$$$^{14}$$Cの深度分布は、0$$sim$$6cmの間にピークを持ち、採取した3本の土壌コアごとの最大値は137$$sim$$167‰であった。リターを除いた状態で測定した土壌呼吸中$$Delta$$$$^{14}$$Cの年平均値は、2007年, 2008年でそれぞれ81, 71‰であった。土壌呼吸起源推定の結果、土壌有機物及びリターの分解によるCO$$_{2}$$放出速度は地温と高い相関を持つ季節変動を示した。試験地での地温の連続測定結果を用いて土壌呼吸に対する各起源の年間の寄与率を推定した結果は、根呼吸が35%、リター分解が34%、土壌有機物分解が31%であった。

論文

$$^{14}$$Cを利用したブナ林土壌における炭素挙動研究

安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 平井 敬三*

KURRI-KR-153, p.8 - 13, 2010/03

土壌中に存在する有機炭素の滞留時間分布を定量的に把握することは、土壌炭素循環モデルを構築し、地球温暖化の進行に対する土壌の応答を予測するために不可欠である。本研究は、土壌有機物中$$^{14}$$C濃度に基づいて平均滞留時間を推定する手法の適用において、異なる分画法の使用や対象とする森林生態系の違いにより、土壌有機物の滞留時間分布がどのように異なるかを明らかにすることを目的とした。同じ森林から採取した土壌に対し、酸アルカリ処理を用いた化学分画及び密度分画を行って得られた有機物は、異なる炭素同位体比分布を示した。化学分画では画分ごとの炭素同位体比の差がより明確であり、滞留時間分布評価に適していることが明らかとなった。異なる生態系に対し化学分画を行い、炭素貯留量と平均滞留時間及び有機物分解速度を評価した結果より、これまで数多く調査されている炭素貯留量と地温だけでは有機物分解速度の違いを説明することはできず、$$^{14}$$Cを利用した滞留時間分布評価が異なる生態系における土壌の質の違いを示す有効な手法であることを確認できた。

論文

Quantitative aspects of heterogeneity in soil organic matter dynamics in a cool-temperate Japanese beech forest; A Radiocarbon-based approach

小嵐 淳; 安藤 麻里子; 石塚 成宏*; 三浦 覚*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*

Global Change Biology, 15(3), p.631 - 642, 2009/03

 被引用回数:40 パーセンタイル:74.36(Biodiversity Conservation)

土壌には大気中に存在している炭素の約2倍に相当する炭素が有機物として貯留していると推定されている。そのため、土壌有機炭素貯留量がわずかに変化するだけで、大気中のCO$$_{2}$$濃度や地球規模での炭素循環に重大な影響を及ぼす可能性がある。将来の気候変化に対する土壌有機炭素の応答の規模やタイミングを正確に予測するためには、土壌有機炭素の微生物分解に対する不均質性の定量的理解が不可欠である。本研究では、化学的に分画した土壌有機物に対して加速器質量分析装置を用いて放射性炭素同位体比を測定することによって、化学的に安定性の異なる土壌有機炭素画分ごとにその滞留時間を推定した。その結果、土壌を数年から1000年以上に渡る6つの異なる分解性を持つ炭素プールの複合体として特徴づけることができ、今後100年間に温暖化によって数十年から200年程度の比較的長い滞留時間を持つ炭素プールからの炭素消失が加速する可能性を示した。

論文

$$^{14}$$Cをトレーサーとして利用した森林中炭素挙動研究

安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*

JAEA-Conf 2008-003, p.75 - 78, 2008/04

森林土壌は陸域における炭素の巨大な貯蔵庫であり、地球温暖化ガスであるCO$$_{2}$$の循環において極めて重要であるため、その炭素貯留機能を正確に評価することが求められている。本研究では、土壌に植物の枯死体(リター)として添加される炭素中の$$^{14}$$Cが大気中核実験の影響で1950年代以降大きく変動したことを利用して、土壌深度ごとの有機物の滞留時間及びCO$$_{2}$$放出速度を評価した。また、土壌有機物やリター分解により放出されるCO$$_{2}$$$$^{14}$$C濃度と植物の根呼吸起源のCO$$_{2}$$$$^{14}$$C濃度が異なることを利用して、地表面からのCO$$_{2}$$発生源の季節変動を評価した。結果として、リター及び深さ20cmまでの土壌のうち炭素貯留量が6.3%であるリターからのCO$$_{2}$$放出速度が全体の60%を占めること,土壌表面からのCO$$_{2}$$放出起源は6月にリターや根呼吸の寄与が大きく、地温の上昇する8月に表層の土壌有機物の寄与が大きくなるという明確な季節変動を示すことが明らかになった。

論文

Radiocarbon-based estimation of soil carbon turnover in a cool-temperate beech forest

小嵐 淳; 安藤 麻里子; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*; 三浦 覚*

Proceedings of International Symposium on Application of a Closed Experimental System to Modeling of $$^{14}$$C Transfer in the Environment, p.72 - 76, 2008/00

土壌には大気中に存在している炭素の約2倍に相当する炭素が有機物として貯留していると推定されている。そのため、土壌有機炭素貯留量の微小な変化でさえ、大気中CO$$_{2}$$濃度に重大な影響を及ぼす可能性がある。近年の議論では、土壌有機炭素の分解に対する不均質性のより詳細な理解が、気候変化に対する土壌有機炭素の分解応答の程度やタイミングの将来予測の鍵を握っているとされている。本研究では、安比ブナ林において土壌を採取し、土壌有機物の化学的分画を行い、加速器質量分析計を用いて各有機物画分の放射性炭素同位体比の測定を行った。得られた同位体比に基づいて土壌炭素の滞留時間及び土壌有機物の分解速度の推定を行った。その結果、安比ブナ林の土壌は、数年から1000年以上に渡る6つの異なる滞留時間を持つ炭素プールの複合体として特徴づけることができ、従属栄養生物による全炭素放出のうち約半分が、炭素貯留量がわずか6.1%であるが最も滞留時間の短い表層リター層から生じていることが示された。さらに、約3分の2の土壌有機炭素が数百年の滞留時間を有していることや、約5%の炭素は炭素循環から隔離された状態で保持されていることが明らかになった。

口頭

The Use of carbon isotopes to identify the origin of soil-respired CO$$_{2}$$ in beech forest

安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*

no journal, , 

土壌有機物は陸域生態系における重要な炭素貯蔵庫である。炭素循環挙動の解明には、土壌有機物分解によるCO$$_{2}$$の放出を正確に評価することが必要であるが、土壌から放出されるCO$$_{2}$$は土壌有機物分解以外に植物の根呼吸を起源とするCO$$_{2}$$を含むため、それぞれを分離して測定する必要がある。本研究では、冷温帯広葉樹林を対象として、土壌有機物,土壌表面から放出されるCO$$_{2}$$及び大気中CO$$_{2}$$の炭素同位体比を測定することで、地表面からのCO$$_{2}$$フラックスに対する土壌有機物分解の寄与率とその季節変動を評価した。

口頭

放射性炭素が示す土壌の炭素貯留機能と温暖化に対する潜在的応答

小嵐 淳; 安藤 麻里子; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*; 三浦 覚*

no journal, , 

土壌に有機物として貯留している炭素量は、現在大気中にCO$$_{2}$$として存在している炭素量の約2倍に相当すると推算されている。そのため、土壌の炭素貯留機能を定量的に評価することが、温暖化によって引き起こされる炭素循環への影響を予測するうえで重要である。本研究では、化学的に分画した土壌有機物に対して放射性炭素同位体比の測定を行うことで、有機物画分ごとに炭素の滞留時間を推定し、土壌を滞留時間の異なる炭素プールに分けることを試みた。滞留時間を指標とした炭素貯留モデルを用いて21世紀末までに各炭素プールにおいて生じる炭素消失量を推定し、45-60年後以降には数十年から200年程度の比較的長い滞留時間を持つ炭素プールから重大な炭素消失が起こりうる可能性を示した。

口頭

Dissolved organic carbon dynamics in a cool temperate forest soil; Clues from $$^{13}$$C and $$^{14}$$C signatures

中西 貴宏; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 平井 敬三*

no journal, , 

森林土壌において、溶存有機炭素は、鉛直移動に伴う有害物質の輸送,土壌への炭素固定,微生物活動の栄養源など、重要な役割を担っている。本研究では、水抽出溶存有機炭素(WEOC)の炭素同位体組成($$delta$$$$^{13}$$C・$$Delta$$$$^{14}$$C)から、岩手県安比ブナ林での溶存有機炭素の動態を推定した。$$delta$$$$^{13}$$Cの結果より、土壌から生物利用性有機物(糖類,アミノ酸など)が優先的に分解されてWEOCが生成されていることが明らかになった。このことは、親水性有機物と疎水性有機物へのカラム分画実験の結果からも示唆された。また、$$Delta$$$$^{14}$$Cの結果より、WEOCの滞留時間が土壌有機物に比べてずっと短い(数十年以内)ことが明らかになった。

口頭

Identifying sizes and turnover times of rapidly-cycling soil organic carbon pools by thin-layered soil incubations and $$^{14}$$C measurements

守屋 耕一*; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 平井 敬三*

no journal, , 

土壌有機炭素は陸域で最大の炭素リザーバーであり、土壌有機炭素分解は大気中二酸化炭素濃度に大きな影響を与えることから、土壌有機物の分解特性を評価することは重要である。本研究では土壌培養と$$^{14}$$C分析を組合せ、三成分一次元モデルを用いることで、土壌有機物を滞留時間の異なる三成分に分別した。その結果、数週間の滞留時間を持つ成分は全炭素量の約1%であり、数年の滞留時間を持つ成分は全炭素量の30-50%を占めていることが明らかになった。また前者の成分は培養初期の炭素放出量に大きく寄与し、後者の成分は全培養期間を通し大きく寄与していた。最も滞留時間の長い成分は、全炭素量の50-70%を占めていたが炭素放出量への寄与は10%程度であった。この結果から、比較的速く分解されるこれらの成分の挙動を正確に評価することが、温暖化に対する土壌の応答を評価するうえで重要である。

口頭

Seasonal and spatial variations in carbon isotopic ratios in CO$$_{2}$$ respired from a beech forest floor

安藤 麻里子; 小嵐 淳; 守屋 耕一; 中西 貴宏; 石塚 成宏*; 平井 敬三*

no journal, , 

土壌呼吸は陸域から大気へのCO$$_{2}$$放出の主要な経路である。地球温暖化による土壌呼吸の増加が懸念されることから、その正確な評価が求められている。アジアフラックス観測サイトの一つ(岩手県安比森林気象試験地、ブナ林)を対象として、土壌呼吸・土壌有機物・大気中CO$$_{2}$$の炭素同位体比($$Delta$$ $$^{14}$$Cと$$delta$$ $$^{13}$$C)を測定した。得られた結果より土壌呼吸起源を評価し、土壌呼吸の季節及び空間変動要因を推定した。各土壌呼吸起源(リター分解,土壌有機物分解,根呼吸)の寄与率は異なる季節変動を示し、地温の上昇に対するCO$$_{2}$$放出速度の増加率は、土壌有機物分解が最も高く、次いで根呼吸であった。土壌呼吸速度と炭素同位体比の分布の関係から、春期はリター分解の増減が土壌呼吸の主要な変動要因であると考えられた。夏期には土壌有機物分解が空間変動に寄与することが示唆されたが、土壌呼吸速度の空間分布パターンは春期と夏期で同じであることから、その変動要因はリター量の空間分布に関連していると考えられる。

口頭

放射性炭素を利用した分解性別土壌有機炭素の深さ分布推定

守屋 耕一; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 平井 敬三*

no journal, , 

土壌有機炭素(SOC)は陸域生態系の中で最大の炭素リザーバーであり、その分解によるCO$$_{2}$$放出は大気中CO$$_{2}$$濃度に大きく影響するため、SOCの分解プロセスを理解することは重要な課題である。本研究では、土壌の長期間培養と放射性炭素同位体分析を組合せることで、SOCを平均滞留時間(MRT)別に三つのプール(Active, Slow, Resistant)に分割した。その結果、MRTが1年未満のActiveプールは全SOCプールの1%程度、MRTが1年以上100年未満のSlowプールは20-50%であった。Slowプール及びResistantプールのMRTは土壌の深さとともに増加しており、土壌深部ほど分解抵抗性が高いことを示唆していた。しかしながら、SOC分解の温度感度はMRTの増加とともに増加していることが明らかになった。これらの結果は、土壌に存在する有機物は、その分解性に依存して温度感度が異なることを示しており、現在のSOC分解の様態は、将来の温暖化に伴って大きく変化することを示唆している。

口頭

ヒノキ植栽木への放射性セシウムの移行吸収; 植栽当年の結果

平井 敬三*; 小松 雅史*; 赤間 亮夫*; 野口 享太郎*; 長倉 淳子*; 大橋 伸太*; 齋藤 哲*; 川崎 達郎*; 矢崎 健一*; 池田 重人*; et al.

no journal, , 

土壌から樹木への放射性セシウムの移行吸収とカリウム施肥による移行抑制効果の検討のため、福島県川内村のヒノキ新植地で長期モニタリング試験を開始した。福島第一原子力発電所事故当時はアカマツ・落葉広葉樹混交林で、第4次航空機モニタリング(2011年11月)による推定放射性物質沈着量は685k Bq m$$^{-2}$$($$^{134}$$Cs+$$^{137}$$Cs)である。2014年5月に8つの50$$times$$50mプロットを設け、ヒノキ植栽後の8月にKとして100kg ha$$^{-1}$$のKClを施肥し、11月に苗木を採取した。8月の平均空間線量率($$mu$$Sv h$$^{-1}$$)は10cm高で1.18、1m高で0.94であった。土壌の平均$$^{137}$$Cs濃度(kBq kg$$^{-1}$$)はリターで50.0、10-20cm深で0.1と下層へと低下した。またリターから20cm深までの存在量のうち58%がリター中に存在していた。11月に採取したヒノキ針葉の移行係数(土壌0-5cmに対する針葉の$$^{137}$$Cs濃度[Bq Bq$$^{-1}$$])は処理間に有意差はなかったが、土壌の$$^{137}$$Cs濃度が8kBq kg$$^{-1}$$以下では施肥区で小さい傾向にあった。

口頭

Dynamics of radiocaesium in forests deposited by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident; Long-term monitoring and modelling approaches

橋本 昌司*; 田中 拓*; 小松 雅史*; Gonze, M.-A.*; 坂下 渉*; 操上 広志; 仁科 一哉*; 太田 雅和; 大橋 伸太*; Calmon, P.*; et al.

no journal, , 

森林でのCs-137の過去から将来にわたる動態を評価するためにモデリングアプローチを適用した。構造,プロセス,パラメータ,数値アプローチの異なる6つのモデルがモデル相互比較に参加し、予測と不確実性について分析した。適切なキャリブレーション後のモデル相互比較により、フォールアウト後初期に対して、モデルは実測データを信頼ある範囲で再現することが確認された。一方、50年後の長期予測では大きな相違が示された。本モデル相互比較は、将来予測のためのモデルを改善するために、様々な森林タイプに対して10年オーダーのデータ、および総合的で長期のデータを用いた検証の繰り返しが重要であることを示した。

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