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山田 隆志*; 浅井 雅人; 米沢 仲四郎*; 柿田 和俊*; 平井 昭司*
Radioisotopes, 69(9), p.287 - 297, 2020/09
円柱状体積試料に含まれるCsの定量において、日本の標準的な市販線解析プログラムではサム効果の補正の際に試料体積の効果を適切に考慮していないため、補正が不十分となり、定量値が過小評価となることを確認した。本研究では、一般的なGe検出器に対して試料体積を適切に考慮した実用的なサム効果補正方法を開発して有効性を評価し、誤差1%以下の精度で定量できることを確認した。
伊下 信也*; 鈴木 章悟*; 岡田 往子*; 加藤 将彦*; 平井 昭司*; 木村 敦; 初川 雄一; 藤 暢輔; 小泉 光生; 大島 真澄
鉄と鋼, 94(9), p.345 - 350, 2008/09
日本独自の製鉄法として知られるたたら製鉄の発祥や発展については、未だに解明されていない点がある。たたら製鉄試料中のヒ素とアンチモンの濃度を定量分析することで、原料の産地推定が可能であり、このような科学分析がたたら製鉄に関する謎を解く糸口になると考えられる。たたら製鉄関連試料中のヒ素とアンチモンは、ppmもしくはsub-ppmオーダーと低レベルである点、主成分元素や不純物元素の放射化により発生する妨害線の影響により、検出器1台で行われる通常の機器中性子放射化分析(INAA)では、定量できない場合があった。そこで、本研究ではINAAよりも高感度分析が可能である多重線放射化分析(NAAMG)により模擬たたら製鉄試料(鉄塊,鉄滓,砂鉄)中のヒ素とアンチモンの定量を行った。定量の結果、ヒ素では定量下限値0.1ppmオーダー、アンチモンは、0.001ppmオーダーで分析が可能であることがわかり、INAAでは定量できなかった試料についても定量できた。現代鉄鋼と比べ、模擬たたら製鉄試料中の不純物は高レベルであり妨害線強度が大きい条件にもかかわらず、鉄や鉄滓中の低レベルのヒ素とアンチモンの定量ができたことにより、鉄鋼試料に対してのNAAMGの有用性が確認された。
社本 真一; 平井 淳郎*; 山中 昭司*; 阿曽 尚文*; 梶谷 剛*
Journal of Neutron Research, 12(4), p.295 - 300, 2004/12
T=22Kのx=0.27と0.38のNaHfNCl超伝導体について、中性子粉末非弾性散乱実験を行った。その結果、例えば前者の試料では、E=15, 29, 76と81meVで、温度に依存したフォノン異常が見つかった。そのなかで、Q=6で、E=14.5meVのフォノン異常は両方の試料で再現され、Tよりもずっと高い40Kから、その異常が始まることを見つけた。 そのフォノンは、ab-面内のEモードであり、おもに塩素とハフニウム原子が振動している。この振動は、バンド構造を変調するものである。キャリアの不均一性の観点から、フォノン異常を議論した。
伊下 信也*; 平井 昭司*; 岡田 往子*; 鈴木 章悟*; 木村 敦; 大島 真澄
no journal, ,
日本独自の製鉄法として知られるたたら製鉄の発祥や発展については、未だに解明されていない点がある。たたら製鉄試料中のAsとSbの濃度を定量分析することで、原料の産地推定が可能であり、このような科学分析がたたら製鉄に関する謎を解く糸口になると考えられる。たたら製鉄関連試料中のAsとSbは、ppmもしくはsub-ppmオーダーと低レベルである点、主成分元素や不純物元素の放射化により発生する妨害線の影響により、検出器1台で行われる通常の機器中性子放射化分析(INAA)では、定量できない場合があった。そこで、本研究ではINAAよりも高感度分析が可能である多重線放射化分析(NAAMG)により模擬たたら製鉄試料(鉄塊,鉄滓,砂鉄)中のAsとSbの定量を行った。測定の結果、Asでは定量下限値0.1ppmオーダー、Sbは、0.001ppmオーダーで分析が可能であることがわかり、INAAでは定量できなかった試料についても定量できた。現代鉄鋼と比べ、模擬たたら製鉄試料中の不純物は高レベルであり妨害線強度が大きい条件にもかかわらず、鉄や鉄滓中の低レベルのAsとSbの定量ができたことにより、NAAMGの有用性が示された。
山田 隆志*; 阿部 敬朗*; 浅井 雅人; 米沢 仲四郎*; 柿田 和俊*; 平井 昭司*
no journal, ,
放射能測定で一般的に使用されているカスケード線に対するサム効果補正法は、試料全体の平均の検出効率を使用して補正係数を計算する。この方法は厳密ではないものの十分に実用的であるとされてきたが、最近の国際共同試験の結果により若干の補正不足が認識されるに至った。この問題を解決するため、本研究では円柱状試料を面線源に分割し、各面分に対してサム補正を施した後に積分する方法を開発し、補正不足を解決した。
米沢 仲四郎*; 柿田 和俊*; 高橋 孝紀*; 青野 辰雄*; 前田 智史; 阿部 敬朗*; 荒川 史博*; 木方 展治*; 秋山 正和*; 松村 勇*; et al.
no journal, ,
日本分析化学会(JSAC)が主催した玄米認証標準物質及び魚類認証標準物質の国際共同比較試験(IICE)の結果、我が国の試験所の共同分析結果から決められたCsの認証値は、効率曲線法におけるサム効果の補正不足によってIICEの平均値より2%4%低いことが分かった。現在、我が国の多くの試験所ではCs等からのカスケード線のサム効果補正には、Gamma StudioとGamma Explorerの2種類の線スペクトル解析プログラムが使われている。JSACの放射能標準物質作製委員会は、これらのプログラムによるサム効果補正を検証するため、Csの標準線源を利用した共同実験を実施した。