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倉田 有司; 田辺 龍彦*; 武藤 功*; 辻 宏和; 平賀 啓二郎*; 新藤 雅美; 鈴木 富男
Journal of Nuclear Science and Technology, 36(12), p.1160 - 1166, 1999/00
被引用回数:6 パーセンタイル:45.62(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉の中間熱交換器用に製造されたハステロイXRと同一化学成分の母材、溶接金属、溶接継手のクリープ試験を1次冷却材近似ヘリウム中で実施した。溶接金属及び溶接継手のクリープ破断時間は850及び900で母材とほぼ同等あるいはそれより長い。しかしながら、950低応力及び1000では、溶接金属及び溶接継手のクリープ破断時間は母材より短くなる。溶接継手の破断位置は850及び900の母材部から、950及び1000の溶接金属部に遷移する。ハステロイXRの溶接金属の定常クリープ速度は850,900,950では母材より低い。この研究で得られたハステロイXRの母材、溶接金属、溶接継手のクリープ破断強度は、950以下で、材料強度基準の設計クリープ破断応力強さ(S)を十分上回っていることが確かめられた。
田辺 龍彦*; 倉田 有司; 武藤 功*; 辻 宏和; 平賀 啓二郎*; 新藤 雅美
Mater. Sci. Eng., A, 234-236, p.1087 - 1090, 1997/00
HTTR用ハステロイXRの溶接継手を対象に、1123-1273Kにおけるクリープ破断寿命とキャビテーション損傷の関係を検討した。溶接継手の破断寿命は1123-1173Kの低温側では母材とほぼ同じである。一方、前者の寿命は1123-1273Kの高温側では後者よりも短くなる。組織観察によれば、溶接金属のキャビテーションは低温側では母材より低く、それが母材部での破壊をもたらす。一方、前者のキャビテーションは高温側では後者より高くなり、溶接金属部での破壊をもたらす。高められたキャビテーションとその結果としての溶接継手の破断寿命の減少は、高温で溶接金属の再結晶が著しくなることに起因している。
渡辺 勝利; 田辺 龍彦*; 辻 宏和; 平賀 啓二郎*; 坂井 義和*; 中島 甫; 白石 春樹*
JAERI-M 90-061, 32 Pages, 1990/03
HTTRの制御棒被覆材として使用予定のFe基合金アロイ800Hのクリープ特性に及ぼすHTGR一次冷却材雰囲気の影響及び高温履歴の影響を定量的に評価することを目的として、一連のクリープ試験(試験温度:750~900C、最長試験時間:3552h)を行い、以下のような結果を得た。(1)HTGRヘリウム中と大気中で、破断強度、破断延性及び変形抵抗のいずれにも有意な差は認められなかった。また、今後の中性子照射効果の検討のために行った、遠隔操作型試験機による準アルゴンガス中での試験結果とも有意な差は認められなかった。(2)溶体化処理材(1120C、1h)と2種類の時効処理材(700C、530h及び1050C、3h)の間で、破断強度、破断延性及び変形抵抗のいずれにも顕著な差は認められなかった。(3)本研究で得られたクリープ破断強度は、既存データのばらつき範囲内に収まっており、本合金の特性は比較的安定したものであるといえる。