検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 34 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Measurements of neutronic characteristics of rectangular and cylindrical coupled hydrogen moderators

甲斐 哲也; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 大井 元貴; 広田 克也*; 鬼柳 善明*

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(3), p.283 - 289, 2018/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

Extensive simulation calculations were performed in the design studies of the coupled hydrogen moderator for the pulsed spallation neutron source of the Japan Proton Accelerator Research Facility (J-PARC). It was indicated that a para-hydrogen moderator had an intensity-enhanced region at the fringe part, and that pulse shapes emitted from a cylindrical para-hydrogen moderator gave higher pulse-peak intensities with narrower pulse widths than those from a rectangular one without penalizing the time-integrated intensities. To validate the peculiar distribution and advantages in pulse shapes experimentally, some measurements were performed at the neutron source of the Hokkaido University electron linear accelerator facility. It was observed that the neutron intensity was enhanced at edges of the para-hydrogen moderators, whereas it decreased at the same part of the ortho-rich-hydrogen moderator, where the dimension of those moderators was 50 mm in thickness and 120 mm in width and height. The spatial distribution and pulse shapes were also measured for a cylindrical coupled para-hydrogen moderator that has the same dimensions as for the coupled moderator employed for J-PARC. The measured results from the cylindrical moderator were consistent with the results obtained in the design studies for the moderator for J-PARC.

論文

Cross section measurements of the radioactive $$^{107}$$Pd and stable $$^{105,108}$$Pd nuclei at J-PARC/MLF/ANNRI

中村 詔司; 木村 敦; 北谷 文人; 太田 雅之; 古高 和禎; 後神 進史*; 原 かおる; 原田 秀郎; 廣瀬 健太郎; 金 政浩*; et al.

Nuclear Data Sheets, 119, p.143 - 146, 2014/05

 被引用回数:10 パーセンタイル:57.34(Physics, Nuclear)

長寿命放射性核種$$^{107}$$Pd、及び不純物として含まれている安定核種$$^{105,108}$$Pdの中性子捕獲断面積を測定した。J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)のBL04に整備された中性子核反応実験装置(ANNRI)を用いて、飛行時間法により熱領域から300eVの中性子エネルギーに対して、中性子捕獲断面積を測定した。報告されていた幾つかの共鳴が、$$^{107}$$Pdに起因しないことなど、共鳴に関する新たな知見が得られた。

論文

Energy resolution of pulsed neutron beam provided by the ANNRI beamline at the J-PARC/MLF

木野 幸一*; 古坂 道弘*; 平賀 富士夫*; 加美山 隆*; 鬼柳 善明*; 古高 和禎; 後神 進史*; 原 かおる; 原田 秀郎; 原田 正英; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 736, p.66 - 74, 2014/02

 被引用回数:31 パーセンタイル:91.8(Instruments & Instrumentation)

We studied the energy resolution of the pulsed neutron-beam of Accurate Neutron-Nucleus Reaction Measurement Instrument (ANNRI) at the Japan Proton Accelerator Research Complex/Materials and Life Science Experimental Facility (J-PARC/MLF). A simulation in the energy region from 0.7 meV to 1 MeV has been performed. Moreover, measurements have been done in the thermal and epithermal energies. The neutron energy resolution at ANNRI, which is determined by the time-of-flight technique, depends on the time structure of the neutron pulse. We obtained the neutron energy resolution as a function of the neutron energy by the simulation in the two operation modes of the neutron source: double and single bunch modes. In the double bunch mode, the resolution deteriorates above about 10 eV because the time structure of the neutron pulse splits into two peaks. The time structures at 13 energy points by measurements in the thermal energy region are in agreement with those of the simulation. In the epithermal energy region, the time structures at 17 energy points were obtained by measurements. The FWHM values of the time structures by the simulation and measurements are almost consistent. In the single bunch mode, the energy resolution is better than about 1% between 1 meV and 10 keV at the neutron source operation of 17.5 kW.

論文

Measurements of neutron capture cross sections at J-PARC/MLF/ANNRI, 2

堀 順一*; 藤井 俊行*; 福谷 哲*; 古坂 道弘*; 古高 和禎; 後神 進史*; 原田 秀郎; 平賀 富士夫*; 井頭 政之*; 加美山 隆*; et al.

JAEA-Conf 2011-002, p.29 - 34, 2011/09

$$^{93}$$Zr, $$^{99}$$Tcと$$^{107}$$Pdの中性子捕獲断面積を、$$^{10}$$B(n,$$alphagamma$$)反応の断面積を標準にして、中性子飛行時間法を用いて測定した。J-PARCの物質生命科学施設(MLF)のビームコースNo.4に設置された中性子核反応測定装置(ANNRI)の一部である4$$pi$$Geスペクトロメータを用いて、中性子捕獲$$gamma$$線を測定した。本論文は、得られた暫定結果を報告する。

論文

Study of neutron capture reactions using the 4$$pi$$ Ge spectrometer

原田 秀郎; 後神 進史*; 木村 敦; 太田 雅之*; 大島 真澄; 北谷 文人; 藤 暢輔; 古高 和禎; 金 政浩; 小泉 光生; et al.

Journal of the Korean Physical Society, 59(2), p.1547 - 1552, 2011/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:53.69(Physics, Multidisciplinary)

中性子捕獲断面積の高精度化のために全立体角Geスペクトロメータを開発した。本装置は高い分解能を有しており、中性子捕獲反応断面積導出の他、共鳴ピークの同定、$$gamma$$線の強度分布決定やスピンパリティーの同定にも利用可能である。共鳴ピーク同定の例として$$^{rm nat}$$Agサンプルを用いた測定結果を報告する。また、$$gamma$$線の強度分布決定の例として$$^{238}$$Uサンプルを用いた測定結果を報告する。さらに、本スペクトロメータをJ-PARCの大強度パルス中性子源に設置し、数100eV領域まで測定した$$^{241}$$Amサンプルに対する中性子捕獲断面積の予備的解析結果を報告し、全立体角Geスペクトロメータが、中性子捕獲断面積研究及び核構造研究に強力な装置となることを議論する。

論文

The "Study on nuclear data by using a high intensity pulsed neutron source for advanced nuclear system" nuclear data project and the characteristics of the neutron beam line for the capture cross section experiments at J-PARC

鬼柳 善明*; 木野 幸一*; 古坂 道弘*; 平賀 富士夫*; 加美山 隆*; 加藤 幾芳*; 井頭 政之*; 片渕 竜也*; 水本 元治*; 大島 真澄; et al.

Journal of the Korean Physical Society, 59(2), p.1781 - 1784, 2011/08

 被引用回数:13 パーセンタイル:62.2(Physics, Multidisciplinary)

革新炉システムの開発に資するための包括的な核データ研究のプロジェクトが、2005年から2009年にわたり8つの機関により成功裏に実行された。このプロジェクトにおいて、長寿命核分裂生成物とマイナーアクチニドの中性子捕獲断面積を精密に得ることを目的として、パルス中性子ビームラインが建設された。ビームのエネルギースペクトル,空間分布,パルスが、測定とシミュレーション計算により調べられ、それらはビームラインの設計によるものと一致することがわかった。この論文でわれわれは、本プロジェクトの概要と本ビームラインにより供給される中性子ビームの特性を述べる。

論文

Measurement of energy spectra and spatial distributions of neutron beams provided by the ANNRI beamline for capture cross-section measurements at the J-PARC/MLF

木野 幸一*; 古坂 道弘*; 平賀 富士夫*; 加美山 隆*; 鬼柳 善明*; 古高 和禎; 後神 進史*; 原田 秀郎; 原田 正英; 甲斐 哲也; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 626-627, p.58 - 66, 2011/01

 被引用回数:45 パーセンタイル:95.09(Instruments & Instrumentation)

核データを高精度に測定するため、設計・製作したJ-PARC/MLF ANNRIビームラインにおける中性子ビームのエネルギースペクトルと空間分布を測定した。測定は、中性子エネルギーが1.5meVから10keVの領域にて行った。その結果、エネルギースペクトルは、パラ水素モデレータの典型的な特性を示し、絶対強度はシミュレーション計算及び中性子透過計算に基づく予測とほぼ一致した。17.5kW運転のもとで利用できる中性子の強度は、21.5mにおいて、1.5$$sim$$25meV, 0.9$$sim$$1.1eV, 0.9$$sim$$1.1keVのエネルギー領域で、それぞれ7.5$$times$$$$10^5$$, 1.6$$times$$$$10^4$$, 1.1$$times$$$$10^5$$n/cm$$^2$$/secであった。3つの異なるコリメーターで整形されたビーム空間分布は、ビームラインのコリメーターシステムの設計から期待されるものと一致した。ビームのFWHMは、3つの異なるコリメーターで、それぞれ約29, 14, 11mmであった。空間分布の縁は比較的シャープであり、核データ測定に適した形状である。

論文

Status and future perspectives of nuclear data measurements at J-PARC MLF BL04

原田 秀郎; 大島 真澄; 木村 敦; 後神 進史*; 太田 雅之*; 古高 和禎; 金 政浩; 北谷 文人; 小泉 光生; 中村 詔司; et al.

JAEA-Conf 2010-005, p.9 - 14, 2010/12

中性子核データを飛行時間測定法により測定するための中性子核反応測定装置を、J-PARC/MLFのビームラインNo.4に設置した。本装置には、中性子捕獲反応で発生する即発$$gamma$$線を測定するために、2種類の$$gamma$$線スペクトロメータを配置した。一つは、全立体角型のGeスペクトロメータであり、もう一つは、NaIスペクトロメータである。2009年より、これらのスペクトロメータを適用し、マイナーアクチノイド核種と核分裂生成核種の中性子捕獲断面積の測定を開始した。本発表では、これまでに得られた予備測定の結果を報告するとともに、本装置により期待される核データの高精度化について将来展望を議論した。

論文

Measurement of neutron capture cross section ratios of $$^{244}$$Cm resonances using NNRI

後神 進史*; 木村 敦; 原田 秀郎; 大島 真澄; 太田 雅之*; 古高 和禎; 金 政浩; 北谷 文人; 小泉 光生; 中村 詔司; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 47(12), p.1097 - 1100, 2010/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:35.74(Nuclear Science & Technology)

核変換システムや革新的核燃料サイクルシステムに必要なマイナーアクチノイド核種の正確な核データを得るために、J-PARC MLFのBL04に設置されたNNRIにて$$^{244}$$Cmの中性子捕獲反応断面積測定を行った。測定の結果から$$^{244}$$Cm中性子共鳴の捕獲反応断面積比率を導出し、実験結果とJENDL-3.3の評価値との比較を行った。既存データは原爆実験による1件のみであり、今回の結果は加速器施設にて行われた世界初の実験結果である。今後、詳細なデータ解析や実験条件の改善を行うことで、捕獲断面積の絶対値取得が期待される。

報告書

Measurements of spatial distribution of intensity and energy spectrum of neutrons from coupled hydrogen moderators by using a position sensitive detector (Cooperative research)

甲斐 哲也; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 加藤 崇; 鬼柳 善明*

JAEA-Research 2006-090, 35 Pages, 2007/02

JAEA-Research-2006-090.pdf:13.67MB

中性子輸送計算で示されたパラ水素モデレータに対する15meV以下の中性子強度の特異な空間分布を確認するため、ピンホールカメラの原理により、モデレータ表面の中性子強度分布を測定した。モデレータ材料は、パラ水素及びオルソリッチ水素(オルソ/パラ比は60:40$$sim$$70:30)を使用した。パラ水素モデレータでは、モデレータの周辺部で強度の増加を示していたが、オルソリッチ水素モデレータでは、周辺で強度の低下が見られた。これらは、計算で示された傾向と矛盾のないものであった。さらに、特異な分布の原因を議論するため、中性子エネルギースペクトルの位置依存性を測定した。15$$sim$$100meVの領域では、両モデレータとも周辺部で高い強度を示した。15meV以下では、パラ水素モデレータでは、同様に周辺部で高い強度を示したが、オルソリッチ水素モデレータでは、周辺部で強度の減少が認められた。これらは、パラ水素の熱中性子に対する高い減速効率と冷中性子に対する透過率の大きさが特異な分布の原因であると考えられる。本研究で得られた結果は、J-PARCで使用の中性子輸送計算の信頼性を確認する根拠の一つである。

論文

Development of a magnetic focusing device for pulsed neutrons

鈴木 淳市; 奥 隆之; 安達 智宏*; 清水 裕彦; 鬼柳 善明*; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 岩佐 浩克*; 佐藤 孝一*; 古坂 道弘*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.120 - 124, 2004/08

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.51(Instruments & Instrumentation)

中性子小角散乱法は、物質科学,生命科学研究にとって重要な手法である。しかし、その観測q$$_{min}$$は、従来のピンホール型の小角散乱装置では、$$sim$$10$$^{-2}$$nm$$^{-1}$$に限られていた。より小さなq領域の測定を行うためには、ILLにあるD11のように非常に長尺(80m)の装置を構成する必要があったが、この問題を克服するために、近年、集光レンズを用いた小角散乱法が提案され、建設されている。例えば、集光レンズにトロイダルミラーや両凹物質レンズを用いた装置である。最近、われわれは六極磁石に基づいた中性子磁気レンズを開発し、集光型小角散乱法の実証実験を行った。中性子磁気レンズは、レンズ材によるビームの吸収や散乱が一切なく、高精度の集光には理想的な素子であると言える。実際、われわれは、数ミクロンのシリカ粒子の散乱を2$$times$$10$$^{-3}$$nm$$^{-1}$$まで観測することに成功した。われわれは、さらなる最適化によりq$$_{min}$$を1$$times$$10$$^{-3}$$nm$$^{-1}$$まで拡張できると考える。

報告書

中性子ビームプローブに関する研究 - 中性子ビーム制御システムの開発 -

鬼柳 善明*; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 若林 利男; 大川内 靖

JNC TY9400 2000-015, 238 Pages, 2000/05

JNC-TY9400-2000-015.pdf:5.47MB

中性子は、透過力が強い、他の放射線では見えない元素が見えるなどの特性のため、非常に特徴のあるプローブとなっている。この特性を利用して原子力部材の残留応力の測定、また、生体物質・高分子などの構造・ダイナミックスの測定などに不可欠のものとして利用されている。しかし、強度がまだ弱く、それを改善するためには、ビーム制御システムを開発し、利用できる中性子の強度を増やすことが必要である。本研究では、ビーム制御機器として、磁気レンズ、マルチキャピラリーファイバー、ミラーについて検討した。磁場による中性子ビーム収束に関する実験は、本研究で初めて行われたもので、磁場がある場合と無い場合で比較すると、収束波長での強度比は約40倍という大きなものであることが実証された。さらに検討を進めた結果、磁場の一様性を高めることができれば、収束強度をさらに2倍上げられることが示された。マルチキャピラリーファイパーによる中性子輸送特性を、初めて中性子波長依存で、また、キャピラリー径および曲率を変えて測定した。波長が約5A以上では透過率が一定となること、今回測定したキャピラリーでは、径が大きい方が透過率が高いことが明らかとなった。これらの結果は、必要とする中性子の波長によって、最適なキャピラリーの径が存在することを示唆しており、実用装置を作製する場合にはそのことを十分考慮する必要があることを示している。一本の中性子ビーム孔をより有効に利用するために、中性子スーパーミラーを用いた先端分岐型の中性子ビームスプリッターを作り、その特性を測定した。その結果、長波長中性子成分が通常の2倍となるビームラインと、その成分が少ない二つの違った特性を持つビームラインが作れることが実証された。中性子のビームプローブとしての重要性から・中性子ビーム制御に関する研究は非常に重要であると認識されている。この研究の発展は、原子力の分野での利用にも大きく貢献するものと考えられる。

論文

Structure analysis of oxygen-deficient TlSr$$_{2}$$CuOy by neutron diffraction and high-resolution electron microscopy

大嶋 江利子*; 菊地 昌枝*; 泉 富士夫*; 平賀 賢二*; 奥 健夫*; 中島 理*; 大西 直之*; 森井 幸生; 舩橋 達; 庄野 安彦*

Physica C, 221, p.261 - 268, 1994/00

 被引用回数:19 パーセンタイル:74.3(Physics, Applied)

TlSr$$_{2}$$CuOyの結晶構造解析を中性子回折データのリートベルト解析を主に、電子線回折および電子顕微鏡観測も併用して実施した。その結果CuO$$_{2-Z}$$面のa軸方向に酸素欠損が生じており、それがb軸方向の超格子の形成と整合していることが判明した。銅は八面体配位とc軸を含む平面四配位を交互にとり、それに従って、頂点酸素の位置はc軸方向に大きく変動していることが明らかとなった。中性子回折から求まった結晶構造パラメータを使ったコンピュータシミュレーションによって電子顕微鏡写真が再生できた。

論文

Evaluation of DNBR under operational and accident conditions for double-flat-core type HCLWR

岩村 公道; 大久保 努; 村尾 良夫; 末村 高幸*; 平賀 富士夫*

Journal of Nuclear Science and Technology, 28(1), p.45 - 58, 1991/01

原研では、燃料の有効利用を目的として、平二重炉心型高転換軽水炉(HCLWR)を開発中である。本炉の運転時及び事故時DNBR特性を調べるため、実験的及び解析研究を実施した。原研及びBettis原子力研究所で実施した三角配列、密格子体系でのCHF実験データにより相関式を評価した結果、KfK相関式がデータとの一致が最も良好であった。Bettisの実験データとKfK相関式による予測値を比較した結果、最小DNBR(MDNBR)として、1.28を得た。一次冷却材ポンプトリップ事故及びポンプ軸固着事故を対象としたシステム解析には、J-TRACコードを使用し、局所流動条件及び表面熱流束の計算には、サブチャンネル解析コードCOBRA-IV-1を用いた。解析の結果、定常運転条件下では十分な安全余裕が確保され、事故条件下においても最小DNBRの評価値はMDNBR基準値を上回ることが分かった。すなわち、HCLWRの現状設計は、MDNBR基準の観点からは実現可能である。

論文

Accident analyses for a double-flat-core type HCLWR

大久保 努; 岩村 公道; 末村 高幸*; 平賀 富士夫*; 村尾 良夫

6th Proc. of Nuclear Thermal Hydraulics, p.79 - 86, 1990/11

原研で提案している扁平二重炉心型高転換軽水炉の熱水力設計の一環として事故解析を実施した。そのなかから、大破断LOCAとATWSの結果をまとめた。大破断LOCA解析は、37本模擬燃料棒テスト部を用いた実験及びJ-TRACコードを用いた計算により行なった。再冠水実験により、広い条件範囲に渡って炉心冷却が達成される事を確認した。また、上の炉心のクエンチが下の炉心のそれと同時に進行して炉心冷却を促進する事が明らかになった。一方、J-TRACによる解析では、燃料棒表面の最高温度が1,172Kとなり、安全基準値にくらべ300K低い事が示された。また、外部電源喪失ATWSに対するJ-TRACによる解析では、一次系内の最高圧力が18.7MPaとなり、現行のPWRに対する許容最高圧力値である20.6MPaを越えないことが示された。これらの結果から、対象としている炉は、上述の事故事象に対して、現行の安全基準の下で十分成立可能であると考えられる。

論文

Accident analyses for a double-flat-core type HCLWR

大久保 努; 岩村 公道; 末村 高幸*; 平賀 富士夫*; 村尾 良夫

Transactions of the American Nuclear Society, 62, p.662 - 663, 1990/11

原研で提案している扁平二重炉心型高転換軽水炉の熱水力設計の一環として事故解析を実施した。そのなかから、大破断LOCAとATWSの結果をまとめた。大破断LOCA解析は、37本模擬燃料棒テスト部を用いた実験及びJ-TRACコードを用いた計算により行なった。再冠水実験により、広い条件範囲に渡って炉心冷却が達成される事を確認した。また、上の炉心のクエンチが下の炉心のそれと同時に進行して炉心冷却を促進する事が明らかになった。一方、J-TRACによる解析では、燃料棒表面の最高温度が1,172Kとなり、安全基準値にくらべ300K低い事が示された。また、外部電源喪失ATWSに対するJ-TRACによる解析では、一次系内の最高圧力が18.7MPaとなり、現行のPWRに対する許容最高圧力値である20.6MPaを越えないことが示された。これらの結果から、対象としている炉は、上述の事故事象に対して、現行の安全基準の下で十分成立可能であると考えられる。

報告書

扁平二重炉心型高転換軽水炉の小破断LOCA解析

平賀 富士夫*; 末村 高幸*; 岩村 公道; 大久保 努; 村尾 良夫

JAERI-M 90-085, 51 Pages, 1990/06

JAERI-M-90-085.pdf:1.24MB

原研では、ウラン資源の有効利用を目的とした扁平二重炉心型高転換軽水炉(HCLWR)の研究を進めている。本研究では、本炉の熱水力学的成立性検討の一環として、最適評価コードJ-TRACにより、圧力容器底部計測配管破断(コードレグ流路面積の0.5%相当)を想定した小破断時LOCA解析を実施した。解析結果によれば、蓄圧注入系が間欠的に作動する現象が見られたが、炉心水位は次第に回復し、最終的には放出流量と安全注入系からの注水量がほぼバランスして、炉心の長期冷却は確保された。また、燃料被覆管最高温度は1265Kとなり、現行軽水炉の安全評価基準値1473Kを下回っている。炉心温度上昇の抑制には、軸方向ピーキングファクターが小さいこと、及び上部プレナム内保有水量が多いために炉心露出が遅れることが寄与している。以上の結果より、小破断の観点からは本炉は熱水力学的な成立性を有すると考えられている。

報告書

扁平二重炉心型高転換軽水炉の安全評価解析; 大破断LOCAおよび外部電源喪失ATWS

末村 高幸*; 岩村 公道; 大久保 努; 平賀 富士夫; 村尾 良夫

JAERI-M 90-047, 37 Pages, 1990/03

JAERI-M-90-047.pdf:1.09MB

原研においては、ウラン資源の有効利用と共に安全性を向上させた扁平二重炉心型高転換軽水炉の研究が進められている。本炉を対象として、代表的な安全解析項目として大破断LOCA及び外部電源喪失ATWSの解析を実施した。評価コードとしては、最適予測コードJ-TRACを用いた。大破断LOCA解析における最高被覆管温度は899$$^{circ}$$Cであり現行のPWR安全評価基準1200$$^{circ}$$Cを十分に下回った。また、外部電源喪失ATWS解析では1次系(加圧器)最高圧力が18.7MPaと、これも現行PWR安全評価基準20.6MPaを十分下回った。以上の結果から本炉は熱水力学的に十分な成立性を持つことが明かとなった。

報告書

高転換軽水炉限界熱流束実験,3; 加熱長さ:0.5$$sim$$1.0m,P/D:1.126$$sim$$1.2,ロッド数:4$$sim$$7

岩村 公道; 大久保 努; 末村 高幸*; 平賀 富士夫; 村尾 良夫

JAERI-M 90-044, 158 Pages, 1990/03

JAERI-M-90-044.pdf:2.81MB

高転換軽水炉の熱水力学的成立性研究の一環として、4本または7本ロッドからなる三角配列稠密格子バンドルでの定常及び流量低下非定常時の限界熱流束(CHF)実験を実施した。テスト部形状は、ロッド外径9.5mm、P/D:1.2$$sim$$1.126、発熱長さ:0.5~1.0mである。定常実験条件の範囲は、圧力:1.0$$sim$$3.9MPa、質量速度:460~4270kg/s・m$$^{2}$$、出口クオリティ:0.02$$sim$$0.35である。サブチャンネル解析コードCOBRA-IV-1により求めた局所流動条件をCHF相関式の評価に用いた結果、定常CHFデータに関してはKfK相関式が20%以内で一致した。一方、WSC-2、EPRI-B&W、EPRI-Columbia及びKattoの相関式については、データとの一致は良好ではなかった。流量低下時には、流速減少率が6%/s以下では、過渡時と定常時のDNB発生条件に差は認められなかったが、流速減少率がさらに大きくなると、定常実験から予測されるDNB発生条件に達するよりも速くDNBに至る傾向が認められた。

報告書

扁平二重炉心型高転換軽水炉の定常運転時及び事故時DNBR解析

岩村 公道; 末村 高幸*; 大久保 努; 平賀 富士夫; 村尾 良夫

JAERI-M 90-043, 70 Pages, 1990/03

JAERI-M-90-043.pdf:1.77MB

原研においては、ウラン資源の有効利用と共に安全性を向上させた扁平二重炉心型高転換軽水炉の研究が進められている。本炉を対象として、定常運転時、一次冷却材ポンプトリップ事故時及び一次冷却材ポンプ軸固着事故時のDNB解析を実施した。事故時の一次系システムの過渡解析には、最適評価コードJ-TRACを用い、DNBRの評価には、COBRA-IV-1サブチャンネル解析コードと組み合わせたKfKの限界熱流束(CHF)相関式を使用した。本相関式は、原研で実施した小規模CHF実験データ及びBettis原子力研究所の20本ロッドCHF実験データを用いて検証した。本炉の最小DNBR評価値は、定常運転条件下で1.66、ポンプトリップ事故時には1.56、軸固着事故時には1.34となり、いずれもKfK相関式を用いた場合のDNBR制限値を上回っている。以上の結果より、本炉はDNBR制限上の立場からは成立性に関する重大な支障はなく、実現可能なことが明らかとなった。

34 件中 1件目~20件目を表示