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報告書

J-PARC照射後試験施設概念検討

斎藤 滋; 明午 伸一郎; 牧村 俊助*; 平野 幸則*; 堤 和昌*; 前川 藤夫

JAEA-Technology 2023-025, 48 Pages, 2024/03

JAEA-Technology-2023-025.pdf:3.11MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、原子力発電に伴い発生する高レベル放射性廃棄物の減容化・有害度低減のため、加速器を使った核変換の研究開発として加速器駆動システム(ADS; Accelerator-Driven Systems)の開発を進めている。ADSの設計に必要な材料照射データベースを作成し、鉛ビスマス共晶合金(LBE; Lead-Bismuth Eutectic)中での照射効果について研究するため、J-PARCに陽子照射施設の検討を進めている。この陽子照射施設では、LBEの核破砕ターゲットに250kWの陽子ビームを入射し、ADSの構造材候補材についてLBE流動下での照射試験を実施する他、半導体ソフトエラー試験、医療用RI製造、陽子ビーム利用などを行う計画である。これらのうち照射済み試料の照射後試験(PIE; Post Irradiation Examination)とRIの分離精製は、陽子照射施設に付属して建設されるPIE施設において実施される。本PIE施設では、J-PARCの他の施設において照射された機器や試料のPIEも実施される予定である。本報告書は、この照射後試験施設の概念構築に必要な照射後試験項目、試験フロー、設備、試験装置等の検討を行い、施設内の配置案をまとめたものである。

論文

Novel ${it Methanobacterium}$ strain induces severe corrosion by retrieving electrons from Fe$$^{0}$$ under a freshwater environment

平野 伸一*; 井原 奏太*; 若井 暁*; 土津田 雄馬; 大谷 恭平; 北垣 徹; 上野 文義; 岡本 章玄*

Microorganisms (Internet), 10(2), p.270_1 - 270_12, 2022/02

 被引用回数:5 パーセンタイル:86.59(Microbiology)

淡水中の嫌気条件下での腐食におけるメタン生成菌の役割を理解するために、地下水と河川から収集されたサンプル中のメタン生成菌の腐食活性を調査した。地下水中でCO$$_{2}$$/NaHCO$$_{3}$$とFe$$^{0}$$をそれぞれ唯一の炭素源と電子供与体として成長できる微生物を単離した。電気化学的分析により、メタン細菌種は、-0.61V vs.SHE未満でカソードから電子を取り込むことができ、細胞外電子伝達能力を持つ他の以前に報告されたメタン生成菌とは異なる電気化学的ポテンシャルを持つ酸化還元活性を持っていることが明らかになった。この結果により、嫌気性淡水環境でFe$$^{0}$$から電子を取り込むことができるメタン生成菌による腐食リスクと、リスク診断に寄与するための腐食メカニズムを理解する必要性が明らかとなった。

論文

廃炉における微生物腐食の課題

若井 暁*; 平野 伸一*; 上野 文義; 岡本 章玄*

材料と環境, 70(12), p.491 - 496, 2021/12

福島第一原子力発電所は、2011年3月11日に発生した地震に関連する東日本大震災の影響により廃炉が進められている。事故以前から腐食に関する対策は十分に取られ、事故後も速やかに対策が立てられ、適切に管理することで大きな腐食事故事例は発生していない。一方で、事故当時に行われた海水注入や連続的に建屋内に入り込んでいる地下水との接触によって微生物の影響が継続的に発生している。この様な観点と最新の微生物腐食研究の知見から、福島第一原子力発電所で起こりうる微生物腐食リスクについて整理する。

論文

Long beam pulse extraction by the laser charge exchange method using the 3-MeV linac in J-PARC

武井 早憲; 平野 耕一郎; 明午 伸一郎; 堤 和昌*

Proceedings of 8th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2019) (Internet), p.595 - 599, 2020/06

J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるJ-PARCのRFQテストスタンドのリニアックにおいて連続波のレーザーを用いた荷電変換に基づくビーム取出し試験を実施したところ、TEF-Pにおいて0.70W相当となる出力の長パルスビームを取り出すことに成功した。

論文

Genetic survey of indigenous microbial eukaryotic communities, mainly fungi, in sedimentary rock matrices of deep terrestrial subsurface

齋藤 禎一*; 平野 伸一*; 長岡 亨*; 天野 由記

Ecological Genetics and Genomics, 12, p.100042_1 - 100042_9, 2019/10

培養に依存しない分子生物学的手法によって、さまざまな環境中の微生物群集組成について分析が可能となった。これらの手法により、嫌気的で太陽光の存在しない、高温・高圧の極限環境からも多くの未培養原核生物が検出されている。近年、深海環境においても真核生物が検出されており、その結果真核生物が従来考えられてきたよりも広範囲にわたって生息可能であることが示された。本研究では、幌延深地層研究センターの地下施設深度250mの環境において、分子生物学的手法を用いた真核生物に関する研究を行った。その結果、幌延の深部堆積岩環境において、菌類が真核生物群集の優占種であることが示された。また、岩石試料中からZygomycete, Basidiomycete, Ascomyceteのような様々な種の菌類が検出された。本研究は、深部堆積岩地下環境における真核生物の多様性に関する研究として世界初の成果である。

論文

Beam extraction by the laser charge exchange method using the 3-MeV LINAC in J-PARC

武井 早憲; 平野 耕一郎; 堤 和昌; 明午 伸一郎

Plasma and Fusion Research (Internet), 13(Sp.1), p.2406012_1 - 2406012_6, 2018/03

J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるリニアックにおいてレーザー荷電変換試験を実施したところ、出力約8W相当のビームを約2%の出力安定性で取り出すことに成功した。

論文

Beam extraction by the laser charge exchange method using the 3-MeV linac in J-PARC

武井 早憲; 平野 耕一郎; 明午 伸一郎; 堤 和昌*

Proceedings of 6th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2017) (Internet), p.435 - 439, 2018/03

J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるリニアックにおいてレーザー荷電変換試験を実施したところ、出力約8W相当のビームを約2%の出力安定性で取り出すことに成功した。

論文

A 3 MeV linac for development of accelerator components at J-PARC

近藤 恭弘; 浅野 博之*; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 石山 達也; 伊藤 崇; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 明午 伸一郎; 三浦 昭彦; et al.

Proceedings of 28th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2016) (Internet), p.298 - 300, 2017/05

J-PARC加速器の要素技術開発に必要な3MeV H$$^{-}$$リニアックを構築した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用したものを再利用している。設置作業の後、2016年6月からRFQのコンディショニングを開始した。このRFQは様々な問題を克服し、なんとか安定運転に達していたが、2年間運転できなかったので再度コンディショニングが必要であった。現状定格のデューティーファクタでは運転できてはいないが、短パルスならばビーム運転可能となっている。この論文では、この3MeV加速器のコミッショニングと最初の応用例であるレーザー荷電変換試験の現状について述べる。

論文

Present status of the laser charge exchange test using the 3-MeV linac in J-PARC

武井 早憲; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 明午 伸一郎; 三浦 昭彦; 森下 卓俊; 小栗 英知; 堤 和昌

Proceedings of 5th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2016) (Internet), p.736 - 739, 2017/03

加速器駆動システム(ADS)は、原子炉で発生するマイナーアクチニド(MA)などの長寿命放射性核種を核変換する一つの候補である。このMAを効率良く核変換するためには、ADS炉心における中性子分布を精度よく予想することが必要不可欠である。ADS用の未臨界体系における中性子工学の特性評価のため、J-PARCでは核変換物理実験施設(TEF-P)の建設を計画している。TEF-Pは、安定な陽子ビーム(最大10W)を必要としており、大強度負水素イオン(H$$^{-}$$)ビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から微弱なビームを安定かつ精度よく取り出す方法が必要となる。この要求のため当セクションでは、レーザー荷電変換技術(LCE)を開発している。候補となるLCEでは、陽子ビーム輸送系の偏向電磁石中においてレーザー光によりH$$^{-}$$ビームの電子を剥ぎ取り、中性陽子(H$$^{0}$$)ビームを分離する。候補となるLCEの性能評価のため、J-PARC LINACのテストスタンドにおけるRFQ加速器から出射される3MeVのH$$^{-}$$ビームを用いてLCEによる取り出し実験を実施した。その結果、荷電変換した陽子ビームを14時間程度安定に取り出すことに成功した。また、TEF-Pに入射するビーム相当(400MeV)に換算し約5Wの荷電変換した陽子ビームが得られ、TEF-Pの要求出力を概ね満足した。

論文

J-PARC 3MeVリニアック用制御システム開発

澤邊 祐希*; 石山 達也; 高橋 大輔; 加藤 裕子; 鈴木 隆洋*; 平野 耕一郎; 武井 早憲; 明午 伸一郎; 菊澤 信宏; 林 直樹

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.647 - 651, 2016/11

J-PARCでは実機の安定運転に必要なビームスクレーパ照射試験およびレーザ荷電変換試験を実施するために3MeVリニアックを再構築した。3MeVリニアックは、セシウム添加高周波駆動負水素イオン源(RFイオン源)から負水素イオンビームを取り出し、高周波四重極型リニアック(RFQ)で3MeVまでビームを加速する。3MeVリニアックを制御するには、加速器およびレーザから人への安全を確保する人的保護システム(PPS)、加速器構成機器を保護するための機器保護システム(MPS)、各機器の同期をとるタイミングステム、およびEPICSを用いた遠隔制御システムが重要となる。本発表では、これらの3MeVリニアック用制御システムについて報告する。

論文

J-PARC3MeVリニアックを用いたビームスクレーパの開発

平野 耕一郎; 浅野 博之; 石山 達也; 伊藤 崇; 大越 清紀; 小栗 英知; 近藤 恭弘; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 佐藤 福克; et al.

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.310 - 313, 2016/11

単位面積当たりの熱負荷を減らすため、67$$^{circ}$$のビーム入射角を有するビームスクレーパをJ-PARCリニアックのRFQとDTLの間のMEBTで使用している。67$$^{circ}$$ビームスクレーパは粒子数1.47E22個のH$$^{-}$$ビームによって照射された。レーザ顕微鏡を用いてスクレーパのビーム照射による損傷部を観察すると、高さ数百$$mu$$mの突起物が無数にあった。ビームスクレーパの耐電力を調べるため、3MeVリニアックを新たに構築した。2016年末にスクレーパ照射試験を実施する予定である。今回は、J-PARCリニアックのビームスクレーパの現状、及び、ビームスクレーパの照射試験に用いる3MeVリニアックについて報告する。

論文

J-PARC 3MeVリニアックにおけるレーザ荷電変換試験の結果(速報)

武井 早憲; 平野 耕一郎; 堤 和昌; 千代 悦司; 三浦 昭彦; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 小栗 英知; 明午 伸一郎

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.987 - 991, 2016/11

加速器駆動システム(ADS)は、原子炉で発生するマイナーアクチノイド(MA)などの長寿命放射性核種を核変換する一つの候補である。このMAを効率よく核変換するためには、ADS炉心における中性子分布を精度よく予想することが必要不可欠である。ADS用の中性子データを収集するために、J-PARCでは核変換物理実験施設(TEF-P)の建設を計画している。TEF-Pは、未臨界炉の熱出力が500W以上にならないように、安定な陽子ビーム(最大10W)を必要とする。このため、大強度負水素イオン(H$$^{-}$$)ビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から微弱なビームを安定かつ精度よく切り出す方法を開発しなければならない。この要求を満たすために、レーザー荷電変換技術(LCE)を開発している。開発しているLCE装置は、1パルス当たり1.6J、繰り返し数25HzのYAGレーザー、及びレーザー光の位置を精度良く制御する制御系から構成されている。そして、陽子ビーム輸送系の偏向電磁石中で、レーザー光によってH$$^{-}$$ビームの電子を剥ぎ取り、H$$^{0}$$を分離している。現在、レーザー光を用いてH$$^{-}$$ビームの荷電を変換することを確認するため、J-PARCのRFQテストスタンドでエネルギー3MeVのH$$^{-}$$ビームを用いてLCE試験を実施している。本論文では、LCE試験の現状について報告する。

論文

土壌微生物群集によって誘引される炭素鋼腐食とそのメカニズムの解析

平野 伸一*; 長岡 亨*; 伊勢 孝太郎; 天野 由記; 松本 伯夫*

材料と環境, 64(12), p.535 - 539, 2015/12

本研究では、土壌環境微生物を対象として腐食ポテンシャルおよびそのメカニズムについて知見を得るために、一般的な湖沼底泥を植菌源として炭素鋼とともに培養を行った。その結果、いずれの培養条件でも炭素鋼を腐食、減損する活性が見られ、特に有機物添加・汽水培地において硫酸還元活性、メタン生成活性とともに高い腐食活性が得られた。土壌埋設設備への微生物の腐食影響を適切に評価するためには、硫酸還元菌, メタン生成菌などの相互作用を踏まえた評価が必要と考えられる。

論文

Neoclassical tearing mode control using electron cyclotron current drive and magnetic island evolution in JT-60U

諫山 明彦; 松永 剛; 小林 貴之; 森山 伸一; 大山 直幸; 坂本 宜照; 鈴木 隆博; 浦野 創; 林 伸彦; 鎌田 裕; et al.

Nuclear Fusion, 49(5), p.055006_1 - 055006_9, 2009/05

 被引用回数:60 パーセンタイル:89.6(Physics, Fluids & Plasmas)

本論文では、JT-60Uにおける電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)を用いた新古典テアリングモード(NTM)の安定化に関して述べている。$$m/n=2/1$$のNTMを完全に安定化するために必要な最小の電子サイクロトロン(EC)波パワーを実験的に調べた結果、JT-60Uの実験条件では、NTM発生位置におけるEC駆動電流密度と自発電流密度との比が約0.4-0.5であることがわかった。また、$$m/n=2/1$$のNTMの回転に同期してECCDを変調した結果、変調しない場合に比べ2倍以上安定化効果が大きいことがわかった。また、磁気島のX点に入射した場合はNTMが不安定化されることが実験的に初めて観測された。さらに、変調の位相と安定化効果に関するモデル計算の結果と比較した結果、実験結果とおおむね一致することがわかった。

論文

大電流電子線加速器の性能確認試験

武井 早憲; 長谷川 信; 遠山 伸一; 野村 昌弘; 田中 拓; 平野 耕一郎

サイクル機構技報, (9), p.29 - 39, 2000/12

オメガ計画の一環として、サイクル機構では長寿命核分裂生成物を加速器により消滅処理する可能性の研究を平成元年から進めてきた。消滅処理研究に必要となる加速器については、大電流化技術を開発することを目的として、加速エネルギー10MeV,平均ビーム電流20mA(ビーム出力200kW)の大電流電子線加速器を設計・製作し、その性能確認のための試験を実施した。その結果、まだ開発途中であり長時間・安定に至ってないが、ビーム出力約14kWを達成した。また、短時間ではあるが、ビーム出力約40kWの運転も可能とした。本稿では、加速器のビーム試験で得られた成果を中心に述べる。

報告書

大電流電子線加速器の開発

野村 昌弘; 遠山 伸一; 田中 拓; 武井 早憲; 山崎 良雄; 平野 耕一郎; 大村 明子

JNC TN9410 2000-007, 376 Pages, 2000/03

JNC-TN9410-2000-007.pdf:15.51MB

昭和63年10月に原子力委員会・放射性廃棄物対策専門部会で策定された「群分離・消滅処理研究技術研究開発長期計画(通称:「オメガ計画」)」に沿って、大洗工学センターでは、その計画の一部である「電子線加速器による消滅処理」の研究を実施してきた。これは、電子線加速器で作られる高エネルギーガンマ線を用いて光核反応によりセシウム、ストロンチウム等の放射性核分裂生成物を安定な核種に変換する研究であるが、この消滅処理研究を工学的な規模で実施するためには100mA-100MeV(ビーム出力10MW)級の電子線加速器が必要であると推定され、「オメガ計画」の第1期の課題である大電流電子線加速器のビーム安定化等に関する要素技術の開発として20mA-10MeV(ビーム出力200kW)を開発目標として大電流電子線加速器の開発を行ってきた。本電子線加速器は、平成2年度から高エネルギー物理学研究所、放射線医学総合研究所、大学等の協力を得て技術開発に着手、平成5年度から大電流電子線加速器の製作を開始した。その後、加速器の心臓部とも言える入射部系が完成し、性能試験を平成8年3月から9月にかけて実施した。平成9年3月には本加速器の主要設備全ての据付けが完了したが、サイクル機構の諸事情等もあり、大幅に遅れ平成11年1月から性能確認のための加速器運転を開始、平成11年12月まで継続してきた。試験結果としては、まだ開発途中であり、長時間・安定に至っていないが、ビーム出力約14kWを達成した。また、短時間であるが、ビーム出力約40kWの運転も可能とした。本報告書では、サイクル機構で開発してきた大電流電子線加速器の開発を開始当時まで振り返って、開発の経緯、要素機器の開発、設備・機器の設計、加速器の性能確認試験等の事項について、総括的にまとめた。

報告書

Development of accelerating unit for high beam current

中山 元林; 遠山 伸一; 野村 昌弘; 平野 耕一郎; 山崎 良雄; 佐藤 勇

JNC TN9400 99-073, 18 Pages, 1999/08

JNC-TN9400-99-073.pdf:0.57MB

線形加速器だけでなく、円形加速器や蓄積リングを含めた大電流加速器として進行波還流型加速構造を提案する。その構造は常伝導の加速構造であるが、連続波でビーム電流を10Aまで加速することが可能である。このような加速管では大電流においてビーム不安定性による共鳴電界が発生し易く、空洞内で発生した高次モードを消すためにはビーム輸送の口径を大きくする必要がある。このような加速構造は、高効率であるだけでなく大電力入力も可能であり、また励起モードの蓄積エネルギーも非常に小さい。このような加速管は、シングルモード型と呼ばれており、円形加速器の位相安定化のためビームがRFの最適位相からずれても、空洞のデチューニングは必要としない。本報告書では、このような特徴を有する大電流加速管について、検討結果を報告する。

報告書

大強度CW電子線形加速器の現状

野村 昌弘; 遠山 伸一; 田中 拓; 武井 早憲; 山崎 良雄; 平野 耕一郎

JNC TN9410 99-009, 22 Pages, 1999/05

JNC-TN9410-99-009.pdf:1.55MB

サイクル機構では、平成元年度から加速器を用いた核変換の可能性を探るために解決しなければならない問題の一つである大強度CW電子線形加速器の開発を行ってきた。加速器のハード開発は、平成4年度の高エネルギー物理学研究所との共同研究によりKEK Assemble Hallで行った1.2MW(CW)クライストロン及び進行波還流型加速管の要素開発から始まり、加速器施設の全設備の据え付け完了が平成8年度末となった。その後は、各要素の調整、電子銃及びRFエージングを行い、平成10年12月に施設検査に合格し、翌平成11年1月から本格的なビーム試験を開始する運びとなった。現在、ビームコミッショニングより、電流値74mA、パルス幅420$$mu$$sec、繰り返し1ppsのビームを安定して加速することができるようになった。その後約1ヶ月のビーム試験では、パルス幅を2msecまで広げ、電子銃室の放射線漏洩線量とチョッパースリット部の真空度の測定を行ない、これらの測定結果から、放射線漏洩線量と真空度は当面は問題にならないが、今後ビーム出力が100kWを越えた段階では改善の余地があることが判明した。また、この測定中にビームハローによるものと思われるDCCT用セラッミックスダクトのリークが発生した。原因は現在調査中であるが、対策としてはビーム品質の向上、モニター系及びインターロック系の整備が今後必要となる。

論文

Injector commissioning of the PNC high power CW electron Linac

江本 隆; 中山 元林; 遠山 伸一; 野村 昌弘; 武井 早憲; 平野 耕一郎

Journal of Pressure Vessel Technology, -(-), - Pages, 1998/00

動燃事業団では、核種分離・消滅処理研究の一環として、大電流電子加速器を用いて高レベル放射性廃棄物中に含まれる長寿命核分裂生成物を消滅する可能性を研究している。電子加速器を用いて発生させたガンマ線による消滅処理は、廃棄物の二次的な放射化が少ないこと、広範な加速器技術を利用できることという利点がある。以上のことを念頭に置いて、将来の消滅処理システムで必要となる加速器の大電流化技術を開発することを目的として、当面の目標をエネルギー10MeV,最大電流100mA、パレス幅4ms、繰り返し50Hzに設定し大電流電子線形加速器の開発を推進している。大電流電子線形加速器の前段部分となる、入射部の試験では、進行波加速管にビーム電流100mAのビーム負荷を加えることができた。またパルス幅が3msという長い電子ビームを安定に加速することに成功した。平成9年3月に、残りの設備を設置し、各設備の調整を経て平成9年度末から

論文

Status of PNC high power CW electron linac

中山 元林; 江本 隆; 野村 昌弘; 山崎 良雄; 遠山 伸一; 平野 耕一郎

Proceedings of The First Asian Particle Accelerator Conference (APAC98), 0 Pages, 1998/00

動燃事業団では,核種分離消滅処理研究の一環として,大電力電子線形加速器の開発を行っている。1.2MWCWのクライストロン,進行波環流型加速管,エミッタンスを低く押さえる為のチョッパーシステム,ビームダンプ等は既に開発しており,去年第一加速管まで含んだ入射部の試験を行った。結果は電流値100mA,パレス幅3msecの電子ビームを繰り返し0.1Hzで3MeVまでエネルギーの拡がりを押さえて加速する事に成功した。今後は,加速器全体の試験を行い,徐々にデューティーを上げていく予定である。会議では主に入射部試験の結果について発表する。

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