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田中 忠夫; 島田 太郎; 伊東 岳志*; 平野 貴弘*; 助川 武則
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.408 - 411, 2011/02
日本では、原子炉施設解体後の敷地は有効活用することを基本方針としている。敷地解放にあたっては、有意な残存放射能がないことを事前に確認しなければならない。本研究では、原子炉施設についての代表的な指標核種の1つであるCs-137を対象として、敷地に残存する核種濃度を保守的かつ合理的に評価する手法を提案するとともに、その妥当性を試験により確認した。あらかじめ測定対象と定義した範囲内に存在するすべてのCs-137が、その範囲で検出器から最も遠い表面に点線源で存在すると仮定する。このような体系で、Cs-137線源が有意に検出される時間をMonte Carlo計算等によって推定する。推定した必要計測時間以上の測定で検出されなければ、点線源相当のCs-137は対象範囲内に残存しないことが証明できる。そこで、計算による計測時間判断の妥当性を確認するため、可搬型Ge検出器を用いて、敷地に設置した密封Cs-137線源の計測試験を実施した。計算から推定した検出時間は実測時間とおおむね一致し、計測時間変動幅を許容しても、提案した手法は汚染のないことの判断に適用できる可能性があることを示した。
前田 真吾*; 平野 貴弘*; 島田 太郎; 中山 真一
JAEA-Technology 2008-066, 35 Pages, 2008/10
建屋コンクリートなど大きな表面積を有する物体に対するクリアランス測定手法の一つとして、可搬型Ge半導体検出器を用いた一括測定法と呼ばれる方法がある。従来の一括測定法では、表面汚染が均一に分布していることを前提にすることから、表面汚染の均一性を確認するためにサーベイメータ等による全面走査測定等による事前サーベイを必要としている。本報告では、クリアランスレベル検認にかかる表面汚染の均一性に関する基準を満足しつつ、事前サーベイを省略できる方法として、1トンの評価対象に対し最遠地点点線源として評価した放射性核種量を測定単位100kgで除すことにより放射性核種濃度を算出し、クリアランス判定値と比較する方法を提案した。