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田辺 哲朗*; 杉山 一慶*; 柴原 孝宏*; 広畑 優子*; 吉田 雅史; 正木 圭; 佐藤 正泰
Journal of Nuclear Materials, 390-391, p.705 - 708, 2009/06
被引用回数:8 パーセンタイル:49.52(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uのダイバータ領域,第一壁への軽水素(H),重水素(D),三重水素(T)のすべての蓄積状態をレビュー,壁の温度,再堆積層の有無等を勘案して、将来のDT炉において、DD放電による同位体置換がどの程度有効かを評価した。放電に使われた軽水素,重水素、及びDD反応で発生した三重水素それぞれが蓄積量,蓄積深さ分布が異なっており、その理由を検討した。これにより高エネルギーで入射する三重水素,NBI加熱パワーの低い軽水素,壁温度等の役割を定性的にではあるが、ほぼ明らかにすることができた。また、軽水素,重水素の蓄積量及び深さ分布及びそれらの壁温度による違いから、DD放電後のHH放電において重水素が軽水素によって置換されたことを明らかにし、その置換は壁温度によってかなり異なるものの、プラズマ対向面の表面では非常に有効であると結論した。
正木 圭; 田辺 哲朗*; 広畑 優子*; 大矢 恭久*; 柴原 孝宏*; 林 孝夫; 杉山 一慶*; 新井 貴; 奥野 健二*; 宮 直之
Nuclear Fusion, 47(11), p.1577 - 1582, 2007/11
被引用回数:14 パーセンタイル:45.18(Physics, Fluids & Plasmas)本研究では、炉内の水素同位体残留量の定量評価及び残留過程を明らかにすることを目的として、従来のダイバータ領域に加え、第一壁及びプラズマから影の部分における炭素の損耗/再堆積分布及び水素同位体蓄積分布を評価した。真空容器内全体でプラズマ対向壁を観察した結果、おもに外側ダイバータ及び上部第一壁が損耗領域であり、内側ダイバータ及び内側第一壁が堆積領域であった。トロイダル方向の対称性を仮定したダイバータ領域全体の損耗/再堆積量は損耗量0.34kg、再堆積量(ダスト含む)0.55kgであり、この差0.21kgが第一壁領域の損耗が寄与していると考えられる。また、最も厚い再堆積層(内側ダイバータ)に蓄積された水素同位体蓄積濃度を評価した結果、(H+D)/C0.02であった。真空容器ベーキング温度を150Cに下げた運転後、プラズマから影の部分であるダイバータ下部を調べた結果、約2mの堆積層があり(H+D)/Cが約0.8と高いことがわかった。しかし、この領域における炭素堆積率は、810 atoms/sとタイル表面の炭素堆積率(610 atoms/s)と比較すると約一桁小さい値であった。
大矢 恭久*; 広畑 優子*; 中畑 俊彦*; 須田 泰市*; 吉田 雅史*; 新井 貴; 正木 圭; 奥野 健二*; 田辺 哲朗*
Fusion Science and Technology, 52(3), p.554 - 558, 2007/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)JT-60Uで用いられた第一壁グラファイトタイル表面の水素同位体蓄積挙動を評価するために、SEM, TDS, XPS及びSIMSを用いて、主要なタイルの堆積・損耗分布及び水素同位体蓄積量を調べた。その結果、第一壁上側は厚いボロン膜に覆われていた。一方、第一壁下側ではボロンと炭素の混合膜が形成していた。ポロイダル方向の重水素分布は比較的均一であることがわかったが、TDSによる重水素脱離挙動はタイルの位置により大きく異なっていた。第一壁上側では厚いボロン膜に覆われており、重水素TDSスペクトルは第一壁下側のボロン濃度が低い膜中の重水素脱離温度と比べて低い温度で放出ピークが観測された。また、第一壁タイルにおけるD/H比はダイバータタイルで測定されたD/H比よりも明らかに大きく、第一壁へのNBIによる高エネルギーの重水素の打ち込みによる影響が考えられた。さらに、ダイバータと比較して第一壁では放電実験中の温度が573Kと低いため、打ち込まれた重水素の脱離が少なく、D/H比が高くなったと推察された。
広畑 優子*; 田辺 哲朗*; 大矢 恭久*; 奥野 健二*; 正木 圭; 宮 直之; JT-60Uチーム
Journal of Nuclear Materials, 363-365, p.854 - 861, 2007/06
被引用回数:11 パーセンタイル:61.1(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uの両側排気方式ダイバータ領域における炭素堆積・損耗及び水素同位体の保持特性について走査型顕微鏡,昇温脱離法,二次イオン質量分析計,イメージングプレート法及び燃焼法を用いて測定した。その結果を以下にまとめる。(1)JT-60Uのダイバータ領域ではおもに内側ダイバータ及び外側ドームウィングタイルで炭素堆積が見られ、外側ダイバータタイルでは損耗していた。(2)ダイバータタイルのプラズマ対向面のH+Dの保持量は堆積層の厚さに比例して増加した。その水素濃度(H+D)/Cは約0.02であり、片側排気の内側ダイバータタイルやJT-60とほぼ同程度であり、JETやほかの低温で運転されている装置(0.40.1)よりも小さかった。(3)外側ドームウィングタイルの排気口に面しているタイル上には厚い再堆積層が存在していた。しかし、その濃度は大きく見積もっても0.13であった。(4)H+D保持量のポロイダル側面の分布は外側ドームウィングの排気口に面している以外は少なかった。(5)H+D保持量のトロイダル側面の分布は、面によって約2倍の違いがあったが、堆積膜の膜厚によって強く影響を受けていた。
正木 圭; 田辺 哲朗*; 広畑 優子*; 大矢 恭久*; 柴原 孝宏*; 林 孝夫; 杉山 一慶*; 新井 貴; 奥野 健二*; 宮 直之
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
本研究では、炉内の水素同位体残留量の定量評価及び残留過程を明らかにすることを目的として、従来のダイバータ領域に加え、第一壁及びプラズマから影の部分における炭素の損耗/再堆積分布及び水素同位体蓄積分布を評価した。真空容器内全体でプラズマ対向壁を観察した結果、おもに外側ダイバータ及び上部第一壁が損耗領域であり、内側ダイバータ及び内側第一壁が堆積領域であった。トロイダル方向の対称性を仮定したダイバータ領域全体の損耗/再堆積量は損耗量0.34kg、再堆積量(ダスト含む)0.55kgであり、この差0.21kgが第一壁領域の損耗が寄与していると考えられる。また、最も厚い再堆積層(内側ダイバータ)に蓄積された水素同位体蓄積濃度を評価した結果、(H+D)/C0.02であった。真空容器ベーキング温度を150Cに下げた運転後、プラズマから影の部分であるダイバータ下部を調べた結果、約2mの堆積層があり(H+D)/Cが約0.8と高いことがわかった。しかし、この領域における炭素堆積率は、810atoms/sとタイル表面の炭素堆積率(610atoms/s)と比較すると約一桁小さい値であった。
都筑 和泰; 神谷 健作; 篠原 孝司; Bakhtiari, M.*; 小川 宏明; 栗田 源一; 武智 学; 河西 敏; 佐藤 正泰; 川島 寿人; et al.
Nuclear Fusion, 46(11), p.966 - 971, 2006/11
被引用回数:16 パーセンタイル:48.35(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mでは、発電実証炉のブランケット構造材の有力候補である低放射化フェライト鋼のプラズマへの適用性を調べる「先進材料プラズマ試験」を段階的に進めてきた。核融合原型炉では壁安定化効果を利用して規格化ベータ3.55.5程度のプラズマを生成することが想定されているため、フェライト鋼のような強磁性体壁をプラズマに近づけた時のMHD安定化への影響を評価することは応用上重要である。そこで、壁とプラズマとの距離を変え、安定化効果を調べる実験を行った。まずプラズマの位置,圧力をより正確に評価するための平衡計算コードの改良を行った。改良後のコードを実験と比較し、良い一致が見られた。そのうえでプラズマを壁に近づける実験を行い、プラズマ小半径で規格化した壁との距離が1.3程度の範囲までフェライト鋼壁と高規格化ベータプラズマが共存し得ることを実証した。また、壁との距離以外の条件が共通しているデータセットを抽出し、壁に近い配位の方が(1)限界が上昇する、(2)コラプスに至る時定数が長くなるなど、壁安定化効果の存在を示唆するデータが得られた。
柴原 孝宏*; 田辺 哲朗*; 広畑 優子*; 大矢 恭久*; 小柳津 誠*; 吉河 朗*; 大西 祥広*; 新井 貴; 正木 圭; 奥野 健二*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 357(1-3), p.115 - 125, 2006/10
被引用回数:20 パーセンタイル:78.83(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60UのW型ダイバータで、重水素放電に曝された炭素材タイルからポロイダル方向に試料をサンプリングし、昇温脱離(TDS)実験を行うことでタイル中の水素同位体の蓄積量をTDS及びSIMSで評価した。外側ダイバータタイルは、厚い再堆積層に覆われており、その再堆積層中の水素濃度は場所によらずほぼ一定で(D+H)/Cの原子比で約0.03であった。このように水素濃度が低いのはタイル表面の再堆積層がプラズマ入熱によりかなり温度があがっていたためである。DD放電終了後トリチウム除去のために行われたHH放電により、さらに再堆積層の厚さが増加するとともに、先に蓄積されていたDの一部はHに置き換えられていることがわかった。放電中の温度の上昇,ダイバータの幾何学的構造が水素の蓄積に大きな影響を持つことを明らかにした。
都筑 和泰*; 木村 晴行; 草間 義紀; 佐藤 正泰; 川島 寿人; 神谷 健作; 篠原 孝司; 小川 宏明; 上原 和也; 栗田 源一; et al.
Fusion Science and Technology, 49(2), p.197 - 208, 2006/02
被引用回数:11 パーセンタイル:60.27(Nuclear Science & Technology)低放射化フェライト鋼は核融合原型炉のブランケット構造材の有力候補である。しかし、強磁性体であるため、プラズマの生成,制御,閉じ込め,安定性等に悪影響を与えることが懸念されていた。また、酸素不純物の吸蔵量が大きいことから、プラズマ中に不純物を放出することも懸念された。JFT-2Mでは段階的にフェライト鋼を導入して適合性試験を進めた。その最終段階では、真空容器内壁の全面にフェライト鋼を設置して実験を行った。プラズマ生成,制御に関しては、フェライト鋼によって生成される磁場が、外部磁場の10%程度であり、トカマクプラズマが既存の制御系で生成可能であることを示した。また、高規格化ベータプラズマに対する適合性を調べる実験を行い、フェライト鋼壁の存在下でも原型炉の運転領域に相当する規格化ベータ3.5程度のプラズマが生成できることを実証した。壁に近づけると不安定性の成長速度が遅くなることを示し、フェライト鋼壁が非磁性導体壁と同様の壁安定化効果を持つことを示した。低ベータでのロックトモード,Hモード遷移等にも悪影響は観測されなかった。以上のように、フェライト鋼の原型炉への適用に対し見通しを与える結果が得られた。
山内 有二*; 広畑 優子*; 日野 友明*; 正木 圭; 西堂 雅博; 安東 俊郎; D.G.Whyte*; C.Wong*
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1257 - 1260, 1999/00
被引用回数:20 パーセンタイル:79.79(Materials Science, Multidisciplinary)表面の半分をBC転化した黒鉛サンプルをDIII-DのDiMESにより約15秒間(合計)重水素プラズマにさらし、そのサンプルの重水素リテンション量の2次元分布及び熱脱離特性を昇温脱離分析法(TDS)で調べた。脱離気体種はおもにHD,D,CDであり、放出される割合は黒鉛面及びBC面とも同程度であった。また脱離スペクトルのピークは黒鉛面、BC面ともに3ヶ所存在している。これらの結果は、これまでの実験結果と異なり、サンプル表面への炭素の堆積が原因と考えられる。脱離スペクトルの低温側のピークはBC面の方が大きくこれはB-D結合によるものと思われる。重水素リテンション量はプラズマ流入側(電子ドリフトサイド黒鉛面)のエッジ部が最も多かった。黒鉛面とBC面で重水素リテンション量を比較すると、それぞれ6.110D/cm,6.910D/cmとBC面がわずかに多くなっており、粒子束の大きいエッジ部を抜かした場合、さらにBC面の重水素リテンション量が多く、約1.5倍の値となった。
広畑 優子*; 桶川 美晴*; 柳原 英人*; 日野 友明*; 荻原 徳男; 柳生 純一; 西堂 雅博
Vacuum, 53(1-2), p.309 - 312, 1999/00
被引用回数:3 パーセンタイル:18.87(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉用プラズマ壁面材の候補の1つと考えられてるレニウム中間層を有するタングステン被覆グラファイト(W-Re/G)からのガス放出特性を調べた。最初に母材であるグラファイトからの放出ガスを調べた。主な放出ガスは、H,HO,COそしてCOであった。また、500K付近にCH(x=1-4)の炭化水素が観測された。W-Re/G試料からの炭化水素の放出量は、グラファイトの場合よりも一桁以上少なかった。しかし、1200K付近で多量のCOの放出が観測された。W-Re/Gの使用に際しては、1200K以上での前処理ベーキングが必要である。
広畑 優子*; 田辺 哲朗*; 杉山 一慶*; 柴原 孝宏*; 大矢 恭久*; 小柳津 誠*; 吉河 朗*; 奥野 健二*; 正木 圭; 新井 貴; et al.
no journal, ,
JT-60Uの両側排気方式ダイバータ領域における炭素堆積・損耗及び水素同位体の保持特性について分析した。分析には、走査型顕微鏡,昇温脱離法,二次イオン質量分析計,イメージングプレート法及び燃焼法等を利用した。その結果を以下にまとめる。(1)JT-60Uのダイバータ領域ではおもに内側ダイバータ及び外側ドームウィングタイルで炭素堆積が見られ、外側ダイバータタイルでは損耗していた。(2)ダイバータタイルのプラズマ対向面のD+Hの保持量は堆積層の厚さに比例して増加した。その水素濃度(H+D)/Cは約0.02であった。これは、片側排気の内側ダイバータタイルやJT-60とほぼ同程度であり、JETや他の低温で運転されている装置(0.40.1)よりも小さかった。(3)外側ドームウィングタイルの排気口に面しているタイル上には厚い再堆積層が存在していた。しかし、その濃度は大きく見積もっても0.13であった。(4)H+D保持量のポロイダル側面の分布は外側ドームウィングの排気口に面している以外は少なかった。(5)H+D保持量のトロイダル側面の分布は、面によって約2倍の違いがあったが、堆積膜の膜厚によって強く影響を受けていた。
広畑 優子*; 田辺 哲朗*; 大矢 恭久*; 柴原 孝宏*; 杉山 一慶*; 小柳津 誠*; 吉河 朗*; 吉田 雅史*; 新井 貴; 正木 圭; et al.
no journal, ,
両側排気方式のJT-60UW型ダイバータ領域に設置された炭素タイルの損耗と堆積のポロイダル方向の分布を調べた。外側ダイバータ及び内側ドームウィングタイルが損耗し、内側ダイバータ,外側ドームウィングタイル及び外側排気口に面している外側ウィングタイルの側面上に厚い炭素堆積膜が認められた。タイル中に保持されたHとDの蓄積量と再堆積層の厚さには2つの直線で表される比例関係があった。この比例関係を利用して再堆積層中のHとDの平均水素濃度を求めた。内側ダイバータタイル上の再堆積層中の水素濃度は((H+D)/C)は0.02であり、外側排気口に面しプラズマから影になっている部分では0.13となっている。これらの値はいずれもJETなど低温で運転されている装置の濃度(0.41.0)に比べると水素濃度が低いことがわかる。これらの値から、6700ショット(放電時間=1.910ms)の放電に曝されたダイバータ領域(バッフル,ドームユニット,ダイバータタイル)のH+Dの全蓄積量及び蓄積速度を見積もると、H+Dの全蓄積量は410atoms、蓄積速度は210atoms/sとなった。
広畑 優子*; 田辺 哲朗*; 大矢 恭久*; 柴原 孝宏*; 杉山 一慶*; 小柳津 誠*; 吉河 朗*; 吉田 雅史*; 新井 貴; 正木 圭; et al.
no journal, ,
両側排気方式のJT-60UW型ダイバータ領域に設置された炭素タイルの損耗と堆積のポロイダル方向の分布を調べた。外側ダイバータ及び内側ドームウィングタイルが損耗し、内側ダイバータ,外側ドームウィングタイル及び外側排気口に面している外側ウィングタイルの側面上に厚い炭素堆積膜が認められた。タイル中に保持されたHとDの蓄積量と再堆積層の厚さには2つの直線で表される比例関係があった。この比例関係を利用して再堆積層中のHとDの平均水素濃度を求めた。内側ダイバータタイル上に堆積した炭素膜中の水素濃度は((H+D)/C)は0.02であり、外側排気口に面しプラズマから影になっている部分では0.13となっている。これらの値はいずれもJETなど低温で運転されている装置の濃度(0.41.0)に比べると水素濃度が低いことがわかる。他の装置に比べ、JT-60Uでは炭素堆積膜も薄く、水素同位体蓄積量が少ない理由として、(1)ダイバータプラズマの特性,(2)ダイバータ構造,(3)タイルのアライメン,(4)タイル温度,(5)運転温度の違い、などが挙げられる。
広畑 優子*; 田辺 哲朗*; 大矢 恭久*; 新井 貴; 正木 圭; 奥野 健二*; 杉山 一慶*; 小柳津 誠*; 吉河 朗*; 吉田 雅史*
no journal, ,
両側排気方式のJT-60UW型ダイバータ領域に設置された炭素タイル及び第一壁タイル中の水素同位体(H,D)蓄積量を昇温脱離法(TDS)で調べた。内側ダイバータタイル上に堆積した炭素膜中の水素濃度は((H+D)/C)は0.02であり、プラズマから影になっている部分では0.13となった。これらの値はいずれもJETなど低温で運転されている装置の濃度(0.41.0)に比べると低いことがわかる。第一壁のDのTDSスペクトルは場所によって大きく異なり、堆積B膜の純度が高い試料ほど低温側で脱離した。HとDの総脱離量は、第一壁試料では場所によらずほぼ同程度で、その量はダイバータ領域の共堆積とほぼ同程度、ダイバータのプラズマ対向面よりも多かった。本研究で得られたデータ及び片側排気方式のデータをもとに、JT-60U全体のHとDの総蓄積量と蓄積速度を求めた。ダイバータ領域(バッフル,ドームユニット,ダイバータタイル)の総蓄積量は410atomsで、プラズマから影になっている部分の寄与率は約16%であった。JT-60U全体のHとDの総蓄積量は210atomsで、蓄積速度は510atoms/sとなった。