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論文

東海再処理施設における分析セルラインの設備改良の取り組み

石橋 篤; 舛井 健司; 後藤 雄一; 山本 昌彦; 田口 茂郎; 石川 知志*; 石川 智哉*

日本保全学会第19回学術講演会要旨集, p.18 - 21, 2023/08

原子力機構東海再処理施設では、高放射性試料の分析のためのインナーボックス型のホットセル(分析セルライン)を1980年に設置以降、約40年の長期にわたり運用してきた。分析セルラインの運用にあたっては、定期的な点検保守により設備を健全な状態に維持するとともに、分析セルライン本体及びその付属設備について、様々な改良、改善を実施することで性能の向上を図ってきた。本稿では、これらの取り組みについて概説する。

報告書

分離精製工場における使用済燃料せん断粉末の取出しに係る分析業務報告

青谷 樹里; 森 天海; 佐藤 日向; 河野 壮馬; 諸角 詩央里; 堀籠 和志; 後藤 雄一; 山本 昌彦; 田口 茂郎

JAEA-Technology 2023-008, 34 Pages, 2023/06

JAEA-Technology-2023-008.pdf:1.92MB

東海再処理施設の分離精製工場では、廃止措置の第1段階として再処理工程内に残存する回収可能核燃料物質を取り出す工程洗浄を実施している。工程洗浄では、工程内に残存する使用済燃料のせん断粉末、プルトニウム溶液、ウラン溶液、その他の核燃料物質の取出しを予定しており、このうちせん断粉末の取出しを2022年6月から同年9月に実施した。せん断粉末の取出しにあたっては、プロセスの状態把握に必要な工程管理を目的としたウラン濃度分析、プルトニウム濃度分析、酸濃度分析、放射能濃度分析、密度測定等の分析業務を実施した。また、核物質の計量管理を目的としたウラン濃度分析、プルトニウム濃度分析とその同位体組成の分析、密度測定等の分析業務、保障措置のためのIAEAの分析施設への分析試料輸送にあたっての分析試料前処理等の分析業務を実施した。本報では、せん断粉末の取出しにおいて実施したこれら分析業務及び分析装置の校正、分析要員の教育、訓練等の分析関連業務の実績について報告する。

論文

Development of engineering scale extraction chromatography separation system, 2; Spray drying granulation of silica support for adsorbent

長谷川 健太; 後藤 一郎*; 宮崎 康典; 安倍 弘; 渡部 創; 渡部 雅之; 佐野 雄一; 竹内 正行

Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 5 Pages, 2023/05

JAEA has been working on development of extraction chromatography technology for recovery of trivalent minor actinides (MA(III): Am, Cm) from high-level radioactive waste generated in reprocessing of spent fuel. The technology utilizes porous silica particles with about 50 micrometre diameter for support of adsorbents. The particles are coated by styrene-divinylbenzene copolymer, and an extractant for MA recovery is impregnated into the polymer. Pressure drop of the packed column depends on characteristics of the particle (diameter, uniformity and pore size). Large pressure drop of the column is not favorable for safety assessment of the technology although a certain level of the pressure drop is indispensable for excellent separation performance. In this study, spray drying granulation experiments and fundamental characterization of the product particle were carried out to find optimal specs of the particle and conditions of the granulation operation.

報告書

東海再処理施設小型試験設備の試験セル内廃棄物の搬出作業の完遂

後藤 雄一; 鈴木 快昌; 堀籠 和志; 宮本 敏彦*; 薄井 真人*; 森 英人*; 久野 剛彦

JAEA-Technology 2022-005, 42 Pages, 2022/07

JAEA-Technology-2022-005.pdf:4.48MB

東海再処理施設の分析所小型試験設備の試験セルでは、昭和49年から平成26年にかけて、再処理技術の高度化等に係る試験を実施したことにより、試験セル内に放射性廃棄物が発生し堆積されていた。このため、交替勤務体制により廃棄物の搬出作業を強化し、試験セル内の廃棄物減少に努めたものの、その後に実施した試験セル内機器の解体工事により再び廃棄物が発生した。平成18年からは、試験セル内の廃棄物搬出方法の改善として、廃棄物缶に未収納の廃棄物を低放射性固体廃棄物として、試験セル側面のグローブボックスからバッグアウトする方法を確立した。これにより、従来のカスクNo.10による年間の廃棄物搬出実績から試算される約14年の搬出期間を約5年に短縮することができた。さらに、平成28年からは、カスクNo.10による試験セル内の廃棄物搬出作業を促進させるため、作業員の意識向上に向けた取り組みとして、関連部署(放射線管理部門、運搬部門、廃棄物取出し部門)を巻き込んだソフト、ハードの様々な改善、改良を実施した。廃棄物搬出作業の促進にあたっては、作業員のスキル向上、増強及びカスクNo.10における設備、機器の点検整備等(予防保全)を実施した。その他、放射線管理部門とは、過去に発生したトラブルの再発防止策等について、検討を積み重ね手順化した。また、運搬部門とは、搬出サイクルを堅持するため、他課の運搬スケジュールを考慮した調整及び運搬に係る安全操作指導を受けた。さらに、主工場における廃棄物取出し部門とは、廃棄物取出し作業が滞らないための日程及び作業場所の確保に係る調整を実施した。これらの様々な改善の取り組み、改良を実施したことで、当初計画した廃棄物搬出期間約5年を約3年に短縮することができ、試験セル内廃棄物の搬出作業を令和2年3月に完遂した。

論文

PSTEP: Project for solar-terrestrial environment prediction

草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:52.8(Geosciences, Multidisciplinary)

PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。

論文

再処理施設における分析/試験由来の高放射性固体廃棄物の処理技術

後藤 雄一; 稲田 聡; 久野 剛彦; 森 英人*

日本保全学会第16回学術講演会要旨集, p.221 - 224, 2019/07

東海再処理施設の小型試験設備試験セルにおける使用済燃料片等を用いた試験及び分析セルラインにおける高放射性試料の分析で発生した器具・容器類は、高放射性固体廃棄物として処理される。これらは、輸送容器と呼ばれる遮蔽付きの専用容器に収納されたのち、保管施設へと運搬される。高放射性固体廃棄物の処理については、これまで約40年間実施しており、その間、廃棄物取出し機構と運搬機器等の改良を加えてきた。その結果、従来設備を活かしながら自動化が図れ、作業効率,安全性の向上を達成することができた。

論文

再処理施設における分析廃液配管のバルブシール材の物性評価

後藤 雄一; 山本 昌彦; 久野 剛彦; 稲田 聡

日本保全学会第15回学術講演会要旨集, p.489 - 492, 2018/07

東海再処理施設分析所の放射性廃液は、受入れバルブ付きの配管を介して廃液受槽に一時保管され、送液バルブ付きの配管により廃液処理施設へ移送する。これらのバルブは、平成16年にシール材の劣化(廃液の漏えい)が確認され、シール材の材質をポリエチレン製からテフロン製に変更し、平成28年度には定期更新を行った。本件は、使用済みバルブシール材の物性値を調査し、放射性物質濃度等と劣化度との関連性を評価した。

論文

再処理施設におけるグローブボックスのグローブポートの更新技術

堀籠 和志; 田口 茂郎; 西田 直樹; 後藤 雄一; 稲田 聡; 久野 剛彦

日本保全学会第14回学術講演会要旨集, p.381 - 384, 2017/08

東海再処理施設では、プルトニウム等の核燃料物質を安全に取り扱うため、閉じ込め機能(負圧)を有するグローブボックス(GB)が設置されており、各GBには、グローブを取り付けるためのグローブポート(ベークライト製)が取り付けられている。グローブポートには、グローブをグローブポートに直接取り付けるタイプと、インナーリングと呼ばれる塩ビ製の環に取り付けたグローブをグローブポートに挿入して取り付けるタイプ(以下、押し込み式グローブポート)の2種類が使われている。平成28年4月に、押し込み式グローブポートの1基に2ヵ所の割れが東海再処理施設において初めて確認された。なお、割れによるGB内の負圧の異常や、GB外への放射性物質の漏えいは確認されなかった。グローブポートは、ポートとポート押さえでパネルを挟み込む形で、ポートとポート押さえをネジで固定することによりGBパネルに取り付けられている。このため、固定ネジを取外すことでグローブポートは取り外しが可能な構造ではあるが、グローブポートをそのまま取外した場合、閉じ込め機能が破れ、GB内の放射性物質を拡散させる恐れがあるため、拡散防止措置を講じた上で、グローブポートの交換を実施する必要があった。そこで今回、GB内部の汚染をコントロールしながらグローブポートを更新する手法を確立した。本発表では、その交換手法について報告する。

論文

東海再処理施設分析設備の保守・更新作業におけるグリーンハウスの設計・適用

鈴木 快昌; 田中 直樹; 後藤 雄一; 稲田 聡; 久野 剛彦

日本保全学会第14回学術講演会要旨集, p.385 - 389, 2017/08

東海再処理施設の分析所では、グローブボックス等の分析設備や付帯機器・部品類の点検・更新等において、作業方法上、放射性物質の拡散リスク(作業員の内部被ばくリスク)を伴うものがあり、対策としてグリーンハウス(GH)と呼ばれる汚染拡大防止用のハウスを設置する。本件では、東海再処理施設分析設備において、これまでに様々な保守・更新作業で用いたGHの概要について報告する。

論文

Control of fine particles accumulation in the extraction chromatography column system for minor actinide recovery

渡部 創; 後藤 一郎; 佐野 雄一; 野村 和則; 駒 義和

Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 7 Pages, 2017/04

Clogging of the extraction chromatography column caused by inflow of insoluble residue into the bed possible to lead accumulation of decay heat and explosive gas inside the bed. Behavior of small particle is necessary to be investigated to prevent hazardous events. In this study, influence of fine particles contained in the feed solution on the clogging and on separation performance of the bed were evaluated by laboratory scale experiments. Discharging operation of the simulated particles from the bed was experimentally demonstrated using an engineering scale system. The particles were accumulated on top of the bed and hardly come inside the bed. Backwashing operation was effective to discharge a part of the accumulated powder. Supplying water into the column with normal flow rate condition was possible after the short time backwashing operation. Backwashing with cold water as a normal operation must be one of the most appropriate countermeasures for preventing from the clogging.

論文

再処理施設におけるグローブボックスパネル用ガスケットの物性評価

後藤 雄一; 山本 昌彦; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹

日本保全学会第13回学術講演会要旨集, p.31 - 34, 2016/07

グローブボックス本体とパネルの密閉は、据付ボルトのナット締付力で、クロロプレンゴム製ガスケットに圧縮変形を与えて、その弾性復元力により担保されており、ガスケットは重要な役割を担っている。しかし、グローブボックスで長期間使用したガスケットの物性値と密閉性能については、ほとんど報告がない。そこで、本件では再処理施設において、37年間使用したガスケットの物性値を調査し、密閉性能へ与える影響を評価した。

論文

Radionuclide release to stagnant water in the Fukushima-1 Nuclear Power Plant

西原 健司; 山岸 功; 安田 健一郎; 石森 健一郎; 田中 究; 久野 剛彦; 稲田 聡; 後藤 雄一

Journal of Nuclear Science and Technology, 52(3), p.301 - 307, 2015/03

 被引用回数:17 パーセンタイル:81.3(Nuclear Science & Technology)

2011年3月11日に起こった福島第一原子力発電所事故の後、タービン建屋並びにその周辺において多量の放射性核種を含む滞留水(汚染水)が発生した。本稿では、炉心に含まれている放射性核種のインベントリを計算すると共に、東京電力から公開された滞留水分析結果をまとめ、炉心から滞留水への放射性核種の放出率を評価した。なお、本評価は、2011年6月3日までに得られている情報に基づいている。トリチウム,ヨウ素、そしてセシウムの放出率は数十%であり、一方、ストロンチウムとバリウムはそれよりも一桁から二桁小さかった。これらの放出率はTMI-2事故と同程度であった。

論文

福島第一原子力発電所の滞留水への放射性核種放出

西原 健司; 山岸 功; 安田 健一郎; 石森 健一郎; 田中 究; 久野 剛彦; 稲田 聡; 後藤 雄一

日本原子力学会和文論文誌, 11(1), p.13 - 19, 2012/03

2011年3月11日に起こった福島第一原子力発電所事故の後、タービン建屋並びにその周辺において多量の放射性核種を含む滞留水(汚染水)が発生した。本稿では、炉心に含まれている放射性核種のインベントリを計算するとともに、東京電力から公開された滞留水分析結果をまとめ、炉心から滞留水への放射性核種の放出率を評価した。なお、本評価は、2011年6月3日までに得られている情報に基づいている。

論文

Extraction chromatography experiments on repeated operation using engineering scale column system

渡部 創; 後藤 一郎*; 野村 和則; 佐野 雄一; 駒 義和

Energy Procedia, 7, p.449 - 453, 2011/09

 被引用回数:12 パーセンタイル:97.66

使用済核燃料からのMA回収技術開発の一環として、模擬HLLWを対象に、工学規模相当のカラムを用いた抽出クロマト分離試験を実施した。CMPO-HDEHPによる2段階のフローシートを用いた試験を10サイクル実施し、吸着材の耐久性をクロマトグラムの変化,使用済吸着材の外観,抽出剤の溶出率の観点より評価した。CMPOカラム試験では再現性のあるクロマトグラムが得られたものの、HDEHPカラムでは抽出剤の溶出に起因したと考えられる変化が確認された。

論文

Chromatography column system with controlled flow and temperature for engineering scale application

渡部 創; 後藤 一郎*; 佐野 雄一; 駒 義和

Journal of Engineering for Gas Turbines and Power, 132(10), p.102903_1 - 102903_7, 2010/10

 被引用回数:7 パーセンタイル:38.98(Engineering, Mechanical)

A bench scale extraction chromatography testing system was made. The column of the test system was equipped with ports for 6 external sensors at its top, middle and bottom levels for measuring the flow velocity or temperature, and for additional 6 heaters for simulating the decay heat of Am and Cm at the middle level of the column. The flow velocity distribution was almost constant except for the very near at the column wall, and it was almost uniform when the liquid flew from top to bottom direction with 4 cm/min of the velocity. The heaters scarcely influenced on the temperature profile inside the column when the power applied to the heater simulated the decay heat of Am, Cm and FPs. The decay heat generated in the column was transported to the effluents and the temperature inside column was kept almost constant.

論文

Reduction of Compton background from hydrogen in prompt $$gamma$$-ray analysis by multiple photon detection

藤 暢輔; 大島 真澄; 木村 敦; 小泉 光生; 古高 和禎; 初川 雄一; 後藤 淳*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 278(3), p.685 - 689, 2008/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.13(Chemistry, Analytical)

研究用原子炉JRR-3M C2-3-2ラインに多重即発$$gamma$$線分光装置を開発している。これを即発$$gamma$$線分析(MPGA)に適用し得られた結果を報告する。食物,ポリマー,環境試料の多くは水素を含んでいる。水素は中性子捕獲反応によって2.2MeVの$$gamma$$線を放出するため、そのコンプトン成分によってこのエネルギーより低いエネルギー領域でのバックグラウンドを著しく増加させる。これにより従来法での検出限界が低下する問題があった。中性子捕獲反応の際に水素が同時に放出する$$gamma$$線は1本だけである。MPGAでは、同時に2本以上の$$gamma$$線を放出するイベントだけを選択的に取得するため水素からの影響をほとんど受け難くなる。JRR-3Mに設置されたMPGAビームラインにおいて食物,ポリマー等の測定実験を行った。その結果、MPGAによって水素からのバックグラウンドが減少していることが明らかとなった。

論文

Development of a neutron beam line and detector system for multiple prompt $$gamma$$-ray analysis

藤 暢輔; 大島 真澄; 古高 和禎; 木村 敦; 小泉 光生; 初川 雄一; 後藤 淳*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 278(3), p.703 - 706, 2008/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:66.83(Chemistry, Analytical)

研究用原子炉JRR-3M C2-3-2ラインに多重即発$$gamma$$線分光装置を開発している。これを即発$$gamma$$線分析(MPGA)に適用し得られた結果を報告する。即発$$gamma$$線分析は非破壊、多元素同時といった特徴がある。しかし、試料の主成分元素からの即発$$gamma$$線の影響、特にそのコンプトン成分によって目的元素からの即発$$gamma$$線が覆われてしまうという問題がある。一方、MPGAではスペクトルが2次元に展開されるため、妨害を受け難くなる。MPGAの高精度化と迅速性を高めるためには中性子強度が重要である。そのため、Ge検出装置の直前にスーパーミラーによる中性子ガイドを設置し、中性子強度を増強した。上流部に設置されている中性子ベンダーの改良と中性子ガイドによる中性子増強効果を金箔の放射化により測定した結果、中性子強度が従来の約9倍となったことがわかった。LiFコリメータ,グラファイトホルダー,ガス置換等によるバックグラウンドの低減や、新しい検出装置についても報告を行う。

論文

Analysis toxic elements by MPGA

藤 暢輔; 小泉 光生; 大島 真澄; 木村 敦; 初川 雄一; 長 明彦; 後藤 淳*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 272(2), p.303 - 305, 2007/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.6(Chemistry, Analytical)

核データ測定の応用研究として多重即発$$gamma$$線分析法の開発研究を実施している。即発$$gamma$$線分析は迅速・非破壊分析であり、試料の化学状態や形による影響を受けない。多重即発$$gamma$$線分析(MPGA)では、同時に放出される即発$$gamma$$線を2台以上の検出器を用いて検出し、2次元スペクトルを作成して解析を行う。これにより従来法に比べて分解能が飛躍的に向上する。MPGAでは元素の出す即発$$gamma$$線のエネルギーだけでなく、核構造データも必要となるが、即発$$gamma$$線のエネルギーに比べ原子核の励起状態は解明されていない領域が多く存在している。そのため、MPGAに必要な核構造に関するデータベース構築を行う予定である。MPGAの検出装置をJRR-3Mの中性子ガイドホールに設置した。この装置は3台のクローバー型Ge検出器及びBGOコンプトンサプレッサーで構成されており、1MeVの$$gamma$$線に対する絶対効率は8パーセント程度である。ADC-DSPによるデータ収集モジュール,液体窒素自動補給装置等を整備し、Cd, Auなどの即発$$gamma$$線による基本性能テストを行った。本研究は新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)産業技術研究助成事業の一部として実施された。

論文

HTTR環状炉心の炉心解析モデルの検討

野尻 直喜; 半田 雄一*; 島川 聡司; 後藤 実; 金子 義彦*

日本原子力学会和文論文誌, 5(3), p.241 - 250, 2006/09

HTTRの環状炉心実験から過剰反応度の実験値と解析値のずれは最大で3%Dk/kに達することが明らかになった。このずれを改良するためにHTTR環状炉心のパラメータ解析を行った。炉心解析にはSRACコードシステムを用いた。解析の結果として、環状炉心の過剰反応度に以下のものが影響を与えることが明らかになった。(1)炉心拡散計算のメッシュ間隔,(2)燃料格子計算の黒鉛領域のメッシュ構造,(3)ブノアの非等方拡散係数。以前報告された有意に大きいずれは、改良した環状炉心モデルにより約1%Dk/kに減少した。

論文

Analysis of cadmium in food by multiple prompt $$gamma$$-ray spectroscopy

藤 暢輔; 大島 真澄; 小泉 光生; 長 明彦; 木村 敦; 後藤 淳*; 初川 雄一

Applied Radiation and Isotopes, 64(7), p.751 - 754, 2006/07

 被引用回数:9 パーセンタイル:53.51(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

原子核科学研究グループでは核物理手法の応用研究として、高感度元素定量法開発研究を実施している。JRR-3Mのc-2ビームラインにおいて、多重$$gamma$$線検出法を即発$$gamma$$線分析に適用した多重即発$$gamma$$線分析の開発を行った。この手法を用いることにより食品等における主要妨害元素である水素の影響が低減されることを見いだした。食品中のカドミウムはコーデックス委員会食品添加物・汚染物質部会やFAO, WHOにおいて国際的なカドミウム基準値の検討が行われている。基準値原案として提案されているカドミウム濃度は$$0.2-1.0mg/kg$$と極微量であり対象となる食品数が多いため、迅速かつ高感度な測定法の開発が望まれている。多重即発$$gamma$$線分析によるカドミウム分析は食品中の水素の影響をほとんど受けないために高感度で行える。現在の検出器を高度化し高効率な検出器(効率10%)を用いて行うことにより、カドミウムの分析が1試料あたり10分程度で行えると見積もられた。また、GEANT4によって高効率検出器を用いた場合のシミュレーションを行った結果、実験によって見積もられた結果とほぼ同じ結果が得られた。

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