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成田 あゆみ; 神長 輝一; 横谷 明徳; 野口 実穂; 小林 克己*; 宇佐美 徳子*; 藤井 健太郎
Radiation Protection Dosimetry, 166(1-4), p.192 - 196, 2015/09
被引用回数:3 パーセンタイル:26.04(Environmental Sciences)動物培養細胞の細胞周期に依存した放射線照射影響に関する知見は、そのほとんどが照射された細胞集団を統計学的手法により解析したものである。本研究は、照射された細胞一つを顕微鏡下で直接追跡することにより、刻々と変化する照射細胞の挙動をリアルタイムで観察する手法を確立することを目的とした。照射細胞には細胞周期が判別できるFUCCI(Fluorescent Ubiquitination-based Cell CycleIndicator)発現HeLa細胞(ヒトがん細胞)を用いた。また、照射には細胞一つ分まで大きさが調整できる放射光X線マイクロビームを利用した。さらに照射した細胞を長時間観察するために、細胞を培養しながら観察可能なタイムラプス顕微鏡を立ち上げ、照射した個々の細胞の分裂の様子を追跡した。その結果、G1期で照射した細胞では周期の遅延が認められなかった。それに対してS/G2期にある細胞に照射を行ったところ、明確な周期遅延が観察された。以上から、顕微鏡下での長時間観察によって、放射線照射された細胞への影響をリアルタイムで観察することができた。
山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 末光 眞希*; 成田 克*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1074, p.36 - 40, 2008/00
本研究ではSi(110)表面の極薄酸化膜の結合構造をリアルタイム放射光光電子分光法で調べた。実験はSPring-8のBL23SUの表面化学実験ステーションで行われた。酸化温度は813Kで、酸素圧力は1.110Paとした。結果として、第一層と第二層Si原子にかかわるSi2p光電子ピークの内殻準位シフトが、O1sピークの急激な初期増加に対応して急激に減少した。このことはSi(110)-162再構成表面と酸素分子との大きな反応性を示唆している。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*; 遠田 義晴*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(4B), p.1888 - 1890, 2007/04
被引用回数:12 パーセンタイル:44.55(Physics, Applied)リアルタイムX線光電子分光法を用いてSi(110)の所期酸化が調べられた。O 1s光電子スペクトルの時間発展はわずかに1.5L相当の酸素導入によっても急速に酸化が進むことを示した。最初の酸化は比較的小さい結合エネルギー成分が主であるが、徐々に比較的大きな結合エネルギー成分に置き換わる。従来知られているSi(111)のドライ酸化のO 1s光電子スペクトルと比較して、Si(110)-162表面のアドアトムかその周辺で酸化が起こると推察される。
加美山 隆*; 関 直樹*; 岩佐 浩克*; 内田 努*; 海老沼 孝郎*; 成田 英夫*; 井川 直樹; 石井 慶信; Bennington, S. M.*; 鬼柳 善明*
Physica B; Condensed Matter, 385-386(1), p.202 - 204, 2006/11
被引用回数:7 パーセンタイル:35.16(Physics, Condensed Matter)メタンハイドレートの中性子非弾性散乱実験を行い、メタンハイドレートホストネットワーク中に内包されるメタン分子の挙動を解析した。その結果、メタンハイドレートに内包されているメタンは自由回転運動をしてるが、そのほかに10meV以下のエネルギー範囲に自由回転運動以外に起因する散乱ピークが観察された。これらのピークはメタンハイドレートの2種類のカゴ中でのメタンの局所的並進運動によるものであることを明らかにした。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
信学技報, 106(108), p.61 - 63, 2006/06
Si(110)-12表面の初期酸化過程をリアルタイム光電子分光法により評価し、Si(100)面酸化と比較した。Si(110)表面ドライ酸化は酸素導入開始直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される急速初期酸化を示す。急速初期酸化は結合エネルギーの小さいO1s状態の発展を伴い、酸化の進行にしたがってより結合エネルギーの大きなO1s状態がより強く発展する。急速初期酸化は12再配列構造に含まれるとされるSi(111)面と類似した表面アドアトム近傍の酸化と関係付けられる。
藤井 正; 近澤 佳隆; 此村 守; 上出 英樹; 木村 暢之; 中山 王克; 大島 宏之; 成田 均*; 藤又 和博*; 糸岡 聡*
JAEA-Research 2006-017, 113 Pages, 2006/03
実用化戦略調査研究で概念設計を進めているナトリウム冷却大型炉では、従来設計よりも高流速条件となる炉上部プレナム内の流動特性を把握するため、縮尺水流動試験が実施されている。本報告では、汎用熱流体解析プログラムを用いて水試験体系を対象とした流動解析を実施し、実機体系でのプレナム内流況と気泡を伴う水中渦の評価に対する適用性を検討した。(1)1/10縮尺プレナム試験を対象に、フルード数一致条件での定常解析を実施した。解析では、炉心上部機構内部から炉容器壁に向かう噴出し流れや、切込み部からの上昇噴流等の上部プレナムでの特徴的なフローパターンを再現できる見通しを得た。また、実機体系での全体流況が水試験体系と定性的に一致することを確認するとともに、解析における数値解法や境界条件等の設定がフローパターンに及ぼす影響が明らかとなった。(2)伸長渦理論に基づく渦予測評価手法を用いて、1/10縮尺試験のディッププレート下方領域における渦の分布を評価した。実機流速一致条件の場合には、水試験と同様、コールドレグ配管壁からホットレグ配管に吸込まれる2本の渦を、気泡を伴う水中渦として同定した。この結果より、上部プレナム内で定常的に発生する液中渦を渦予測評価手法により同定できることを確認した。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 遠田 義晴*; 成田 克*
ECS Transactions, 3(2), p.311 - 316, 2006/00
Si(110)表面の初期熱酸化過程を放射光を活用したリアルタイムX線光電子分光法で調べた。Si(110)表面の初期酸化は酸素ガス導入直後の急激な酸化の存在で特徴付けられる。O1s光電子ピークのピーク分離によると少なくとも二つの独立した酸化サイトの存在が示唆された。それらはSi(110)-162表面の複雑な構造を反映しているようである。
矢板 毅; 成田 弘一*; 鈴木 伸一; 塩飽 秀啓; 本橋 治彦; 大野 英雄; 宇佐美 徳子*; 小林 克己*
Photon Factory Activity Report 1997, P. 81, 1997/00
ウラン(VI)、トリウム(IV)-アミド(N,N-dihexyl-2-ethylhexanamide:DH2EHA,N,N-dihexyl-3-ethylhexanamide:DH3EHA)あるいはTBP錯体のアルコール溶液中での錯体構造をXAFS法により明らかにした。得られた動径構造関数は、おもにウラニルイオンの軸方向の酸素及び配位子及び硝酸イオンの酸素のピークなどからなることが分かった。アミド化合物の配位酸素のウランとの原子間距離において、DH2EHAとの錯体は、DH3EHAとの錯体より短いことが明らかになった。このことは、原子間距離は配位サイト近傍での立体障害より配位酸素のドナー性に依存することを表している。またTBP錯体は、第一配位圏においてDH3EHA錯体と類似した構造をとるが、第二配位圏より外の中距離構造は見いだされなかった。
笹本 宣雄; 山路 昭雄*; 植木 紘太郎*; 梅田 健太郎*; 大谷 暢夫*; 川合 将義*; 河北 孝司*; 金野 正晴*; 鈴置 善郎*; 関根 啓二*; et al.
JAERI-M 83-225, 99 Pages, 1984/01
1983年5月、東京において開催された第6回放射線遮蔽国際会議で発表された論文の検討、分析を行った。対象とした論文は、会議中にプレプリントが入手できた131篇である。本報告書は、検討、分析の結果の要旨を論文毎にまとめたものであり、論文の独創性、特徴、結論とその遮蔽設計への適用性等に言及した。さらに、セッション毎のまとめも併せて記述した。
植木 紘太郎*; 林 克己*; 金野 正晴*; 辻 政俊*; 谷内 広明*; 成田 秀雄*; 永瀬 慎一郎*; 関根 啓二*; 笹本 宣雄
JAERI-M 83-142, 52 Pages, 1983/09
今日数多くのモンテカルロコードがあるが、MORSE-CGコードはその中で最も多く使用されている。そこで、いくつかのベンチマーク実験を解析し、MORSEコ-ドの有効性と、コード使用上のパラメータの選定、評価法、さらにMORSEコードの使用法の拡張について説明する。ここで取り上げたベンチマーク実験は次の6題である。I.JRR-4原子炉による中性子スリットストリーミング II.JRR-4原子炉による中性子ダクトストリーミング III.ETNAにおける二回屈曲ダクト中性子ストリーミング IV.WINFRITHにおける鉄深層透過中性子スペクトル V.ORNLにおける14MeV中性子のストリーミングおよび深層透過スペクトル VI.電中研におけるキャスク周囲の線量率分布
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
次世代CMOSテクノロジーのキーテクノロジーと目されるSi(110)表面の初期ドライ酸化過程を、放射光光電子分光を用いて調べた。高温・低圧反応領域におけるSi(110)表面酸化物の時間発展は、3種類の時間領域からなることが明らかになった。これは従来のSi(001)表面が単独の時間領域を示すことと対照的である。Si(110)初期酸化の特徴は、同表面の原子構造によって理解可能である。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
Si(110)-162表面の初期酸化過程をリアルタイム光電子分光法により評価し、Si(100)面酸化と比較した。Si(110)表面ドライ酸化は酸素導入開始直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される急速初期酸化を示す。急速初期酸化は結合エネルギーの弱いO1s状態の発展を伴い、酸化の進行に従って、より結合エネルギーの高いO1s状態がより強く発展する。急速初期酸化は162再配列構造に含まれるとされるSi(111)ライクな表面アドアトム近傍の酸化と関係付けられる。
富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して大きいため、より高速の電子デバイス動作が期待されている。また3次元フィン型トランジスタ構造に用いられる面方位として高集積化の観点からも有望視されている。しかし、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されて来なかった。今回われわれはリアルタイム放射光光電子分光法を用いてSi(110)-162清浄表面の初期酸化過程における酸化物被覆率の時間発展を観察した。その結果、例えば基板温度540C,酸素圧力1.110-5Paで酸化した際に、酸化開始直後に表面の数10パーセントが酸化される急速初期酸化過程が存在することを見いだした。このような急速初期酸化過程はSi(001)-21表面の初期酸化過程では見られないものであり、Si(110)-162再配列表面に周期的に存在するアドアトムクラスターと関連付けて理解される。たとえばpentagon-pair modelでは5個の原子から構成されるアドアトムクラスターが表面に0.25ML存在するとされており、今回得られた初期酸化被覆率と矛盾しない。
加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して約1.5倍大きく、また3次元デバイスの活性面として使われている。しかし、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されて来なかった。われわれはリアルタイム放射光光電子分光法を用い、酸素を用いたSi(110)-162清浄表面の室温酸化過程における酸化物被覆率の時間発展を観察したので報告する。酸素圧力1.110Paで室温酸化したときのO1sスペクトルの時間発展では、酸素供給量の増大とともにO1sピーク強度が増大し、同時にピーク位置が高結合エネルギー側にシフトする。このピークシフトは、内殻結合エネルギーの異なる二種類の酸化状態が存在し、それらの強度が酸化の進展に伴って異なる時間発展を持つことに由来する。各ピーク強度の時間発展、Si2pスペクトル挙動、及び、熱的安定性の評価から、Si(110)表面の室温初期酸化がSi(100)面にない特徴的な反応を示すことを見いだした。これらはSi(110)-162再配列構造に存在するアドアトムクラスターの存在と関連付けて理解することができる。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
Si(110)-162表面の初期酸化過程を単色放射光を活用した光電子分光法によりリアルタイムその場観察してSi(100)面の酸化様式と比較した。Si(110)表面の酸素分子によるドライ酸化は酸素ガス導入直後に表面の数分の1原子層が直ちに酸化される様相を示した。酸素の1s内殻準位の光電子スペクトルはふたつの成分に分離できた。急速初期酸化に伴って結合エネルギーの小さな成分ピークが発展し、さらに酸化の進行に伴ってより結合エネルギーの大きな成分ピークが強く発展する。急速初期酸化はSi(110)清浄表面の162再配列構造に含まれるとされるSi(111)表面に類似した表面アドアトム近傍の酸化であると推測される。
富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 高橋 裕也*; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して大きいため、より高速の電子デバイス動作が期待されている。また3次元フィン型トランジスタ構造に用いられる面方位として高集積化の観点からも有望視され、Si(110)面は高速化,高集積化の両者から注目を集めている。このように次世代トランジスタ構造として重要なSi(110)面であるが、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されてこなかった。われわれはリアルタイム放射光光電子分光法と走査型トンネル顕微鏡を用いてSi(110)-162清浄表面の初期酸化過程における酸化膜被覆率の時間発展を観察した。その結果、Si(001)-21表面では見られない、Si(110)-162表面特有の急速な初期酸化過程が存在することを見いだした。このような酸化過程は、Si(110)-162再配列表面に特徴的に存在するアドアトムクラスターが寄与する現象と考えられる。
関 直樹*; 加美山 隆*; 鬼柳 善明*; 岩佐 浩克*; 平賀 富士夫*; 内田 努*; 井川 直樹; 山内 宏樹; 石井 慶信; 海老沼 孝郎*; et al.
no journal, ,
メタンハイドレートの中性子非弾性散乱実験を行い、メタンハイドレート内原子・分子の動的構造を解析した。その結果、メタンハイドレートに内包されているメタン分子の自由回転運動モードのほかに4.0meV, 5.2meV及び7.8meVのエネルギーにピークを持ち、これらは各々、メタンの分子のラージケージ内でのx,y方向,z方向、及びスモールケージ内でのx,y,z方向の並進運動モードであることを明らかにした。
加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 高橋 裕也*; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(110)面は正孔移動度がSi(100)面と比較して約1.5倍高く、またダブルゲート,トリプルゲートMOSトランジスタ等の3次元デバイスの活性面として使われるなど、高速化,高集積化の両面から注目を集めている。このように次世代トランジスタ構造として重要なSi(110)面であるが、デバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程は、これまでほとんど解明されてこなかった。われわれはリアルタイム放射光光電子分光法と走査型トンネル顕微鏡を用い、Si(110)-162清浄表面への室温酸化過程における酸化物被覆率の時間発展を観察したので報告する。その結果、異なる二種類の酸化状態が存在し、酸化の進展に伴って一方の酸化状態へ移行する過程を見いだした。これらは酸化にかかわるSi(110)-162再配列構造に特徴的に存在するアドアトムクラスターと関連した現象であると考えている。
加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 山本 喜久*; 今野 篤史*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 高橋 裕也*; 朝岡 秀人
no journal, ,
Si(110)面の酸化は次世代CMOS技術として注目を集めている。今回、リアルタイム放射光光電子分光法を用いて酸素ガスによるSi(110)-162清浄表面の初期酸化過程を解析した。酸素圧力1.110Paで室温酸化したところ、O1s光電子スペクトルは三つのピークに分離された。酸化が進むにつれて低結合エネルギーの酸化状態からより高い結合エネルギーの酸化状態へと変化することから、低結合エネルギー状態が準安定であることが示唆された。高温酸化でも同様に三つのピークに分離できたが、準安定ピークは含まれていない。こうした低温酸化での準安定ピークの振る舞いはSi(111)表面の酸化でも見られることから、Si(110)表面が(111)ファセットを多く含むと推察される。室温,高温ともにSi(110)表面の初期酸化は酸素導入直後に表面の20-30%が直ちに酸化される急速初期酸化を示した。これは今回得られた実験結果からSi(110)-162再配列構造に存在するアドアトムクラスターが優先的に酸化されることによるものと理解できる。
山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 長谷川 智*; 後藤 成一*; 中野 卓哉*; 末光 眞希*; 成田 克*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
no journal, ,
放射光光電子分光法を用いてSi(110)-162表面の初期酸化過程を調べた。この表面特有で他の面方位には見られない急激な初期酸化が観察された。O1s光電子スペクトルの解析から、Si-Si結合への酸素の挿入が初期酸化で主要な過程であることがわかった。その急速初期酸化はSi2pのサブピークの減少を伴う課程である。これはペンタゴンペアの優先的な酸化に伴うSi(110)-162表面の再配列を意味している。