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横山 裕也; 藤田 博喜; 中野 政尚; 高田 千恵; 百瀬 琢麿; 栗原 治*; 明石 眞言*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、東電福島第一原子力発電所事故において緊急作業に従事した作業員の体外計測法による測定を事故発生後2か月から4か月程度経過した時期に実施したが、短半減期のIは検出できず、その正確な内部被ばく線量評価には情報が不足したままである。しかし、当時の尿試料についてIの放射性同位体である長半減期のIを検出することにより、Iとの同位体組成比からその摂取量及び線量を推定することができると考えられる。本研究では、その分析手法に係る検討を行った。尿試料に亜硫酸ナトリウムを添加することにより尿中ヨウ素をヨウ素イオン(I)とし、この溶液を硝酸形にしたイオン交換カラムに通すことによりヨウ素を樹脂へ吸着させ、次亜塩素酸ナトリウム溶液をカラムに通すことによりヨウ素を回収した。回収したヨウ素は誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)で測定し、分析前後のヨウ素量から回収率を求めた。分析回収率は2470%であり、実尿試料の回収率には大きなばらつきが生じることが確認された。