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横堀 伸一*; 春山 純一*; 矢野 創*; 鳴海 一成; 三田 肇*; 高橋 淳一*
no journal, ,
地球では既に失われてしまった生命の起源に関連する物質や生命の痕跡が、地球に最も近い天体である月で見つかる可能性について、宇宙環境利用科学委員会「月における生命探査の可能性の検討」研究チームで検討した。月の表面では、生命の生存はおろか、生命の起源に関連する物質でさえ、紫外線暴露や極度の温度変化等で変性・分解してしまうので、生命の痕跡が検出される可能性は極めて低い。しかし、月に複数個存在が確認されている溶岩チューブ孔及び極域永久陰は、太陽放射暴露や温度変化が少ないため、宇宙塵由来の生命起源関連物質や地球からの飛来物質が保存されている可能性がある。したがって、地球由来物質が月面に到達するかのシミュレーション,溶岩チューブ孔の形成時期の推定,模擬環境下での標的物質検出の検証などの研究とともに、in situ解析やサンプルリターンを前提とした月における生命探査は必要と結論づけられる。
横堀 伸一*; 春山 純一*; 矢野 創*; 鳴海 一成; 三田 肇*; 高橋 淳一*
no journal, ,
月は長期に渡り大きな地殻変動が起きておらず、過去に起きた惑星間塵の飛来などのイベントの痕跡が、いわばタイムカプセルのように保存されているかも知れないと期待されている。月の表面ではDNAやタンパク質などの生体高分子の残存が困難と予想されるが、太陽紫外線や極端な温度変化を免れる溶岩チューブ孔や極域永久陰孔のような環境があれば、生体高分子が保存される可能性もある。放射線抵抗性細菌は、放射線や真空乾燥にも強い耐性を持つので、もし過去に地球から月に飛来したものがあれば、その痕跡が残っているかも知れない。月を宇宙生物学研究の対象とするためには、疑似環境可での生体高分子の保存可能性の実験的検証や、月からの岩石等のサンプルを採取・分析するための研究体制を構築することなどが必要である。