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塩飽 秀啓; 三井 隆也; 戸澤 一清*; 桐山 幸治*; 原見 太幹; 望月 哲郎*
AIP Conference Proceedings 705, p.659 - 662, 2004/00
SPring-8の原研専用アンジュレータビームラインBL11XUにおいて、マルチ結晶切り替えシステムを備えた液体窒素循環冷却分光器を開発した。原研が推進する研究を網羅するためには6keV-70keVのX線を利用する必要があり、Si(111)結晶面とSi(311)結晶面を切り替えながら使用しなければならない。そのために、複数の結晶及び結晶面を切り替えることができ、かつ液体窒素循環冷却装置を備えた分光器を開発した。最初に、Si(111)結晶面とSi(311)結晶面に応用した。結晶切り替えの原理は、二組の結晶を並列に配置し、二組の結晶を並進させることで結晶を切り替える。結晶間及び結晶とホルダー間の熱伝達を向上させるために、インジウムシートを挿入した。また出射X線の安定性を向上させるために、調整軸数を減らした。さらに液体窒素による過冷却を防止する装置を設置した。現在は装置の立ち上げと調整を終え、今回の開発により、今まで使用したダイヤモンド(111)結晶と対比して、およそ7倍の強度が向上した。特に、結晶交換に通常3日-5日間を必要とするところを、このシステムではわずか5分間で交換と調整を終えることができた。このシステムは非対称反射結晶にも応用でき、非常に有効であることがわかった。
山崎 裕史*; 矢橋 牧名*; 玉作 賢治*; 米田 安宏; 後藤 俊治*; 望月 哲郎*; 石川 哲也*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.643 - 646, 2001/07
被引用回数:7 パーセンタイル:48.68(Instruments & Instrumentation)SPring-8標準分光器には、アンジュレータビームラインでは熱負荷を軽減するために、また偏向電磁石ビームラインでは広エネルギーバンドに対応するために、分光結晶はともにインクラインド配置で設置されている。この標準分光器のスペックとパフォーマンスについて述べられている。