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論文

中性子結晶構造解析で明らかになったビリン還元酵素PcyA基質複合体の2つの水素化状態と構造的特徴

海野 昌喜*; 杉島 正一*; 和田 啓*; 萩原 義徳*; 日下 勝弘*; 玉田 太郎; 福山 恵一*

日本結晶学会誌, 57(5), p.297 - 303, 2015/10

シアノバクテリアや植物のような光合成生物は、細胞内にビリン色素と呼ばれる光を集める色素をもっている。そのビリン色素を分子内にもつタンパク質のいくつかは、シアノバクテリアなどでは光合成、高等植物では開花や紅葉・落葉などをコントロールするシグナル伝達の役割を担う。フィコシアノビリン(PCB)はその両方に使われる重要なビリン色素の1つであり、PCBはヘム分解産物であるビリベルジン(BV)から、フェレドキシンにより供給される電子を使って酵素PcyAにより合成される。今回、我々はシアノバクテリア由来PcyAの立体構造をBVとの複合体状態で中性子結晶解析により決定した。BVは2つの状態(通常の状態と1つ水素が付いたBVH$$^{+}$$の状態)で存在していたが、近接したPcyA中のAsp105もBVの状態に対応して2つの状態(プロトン化および解離状態)で存在していた。さらに、BV近傍のHIs88とHis74間にヒドロニウムイオンが存在することを観察できた。また、中性子解析の結果はX線解析における照射損傷の影響も明らかにした。

論文

Insights into the proton transfer mechanism of a bilin reductase PcyA following neutron crystallography

海野 昌喜*; 石川 久美子*; 日下 勝弘*; 玉田 太郎; 萩原 義徳*; 杉島 正一*; 和田 啓*; 山田 太郎*; 友寄 克亮; 細谷 孝明*; et al.

Journal of the American Chemical Society, 137(16), p.5452 - 5460, 2015/04

 被引用回数:28 パーセンタイル:64.6(Chemistry, Multidisciplinary)

シアノバクテリアや高等植物等の光合成生物は細胞内にビリン色素と呼ばれる集光色素を有している。ビリン還元酵素PcyAはビリベルジン(BV)を2段階で還元する反応を触媒することによりビリン色素の1つであるフィコシアノビリンを合成する。今回、我々はシアノバクテリア由来PcyAの立体構造をBVとの複合体状態で中性子結晶解析により決定した。BVは2つの状態(通常の状態と1つ水素が付いたBVH$$^{+}$$の状態)で存在していたが、近接したPcyA中のAsp105もBVの状態に対応して2つの状態(プロトン化および解離状態)で存在していた。また、X線構造解析では照射還元により確認できなかったBV中のA環近くの「アキシアル」水分子の存在を確認することができた。さらに、BV近傍に位置するHis88がプロトン化状態で存在しBV中のA環のラクタム酸素と水素結合を形成していることも確認したが、このHis88と隣接したHis74の間の水分子がH$$_{3}$$O$$^{+}$$の状態で存在することも明らかにした。これらの知見はAsp105, His88および「アキシアル」水分子がPcyAによる触媒反応におけるプロトン移動に関与していることを示唆しており、フィコシアノビリン合成(初期段階)の新たな反応機構の提唱を可能とした。

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