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論文

Development of a statistical evaluation method for core hot spot temperature in sodium-cooled fast reactor under natural circulation conditions

堂田 哲広; 井川 健一*; 岩崎 隆*; 村上 諭*; 田中 正暁

Nuclear Engineering and Design, 410, p.112377_1 - 112377_15, 2023/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

ナトリウム冷却高速炉の安全性を高めるためには、強制循環設備への交流電源供給が喪失した場合でも、自然循環によって炉心の崩壊熱を除去する必要がある。自然循環条件下では、ナトリウムの流れが浮力によって駆動され、流速と温度分布が互いに影響を与えるため、流れと熱に影響を与える不確かさを決定論的に考慮することで炉心高温点温度を評価することは困難である。そこで、モンテカルロサンプリング法を使用した炉心高温点温度の統計的評価手法を開発し、ループ型ナトリウム冷却高速炉の代表的な3つの自然循環崩壊熱除去事象に適用して、その有効性を実証した。

論文

ナトリウム冷却高速炉の設計最適化フレームワークの開発,1; 連成解析制御機能の開発

堂田 哲広; 中峯 由彰*; 井川 健一*; 岩崎 隆*; 村上 諭*; 田中 正暁

計算工学講演会論文集(CD-ROM), 27, 6 Pages, 2022/06

高速炉を含む革新炉のライフサイクルを自動的に最適化する「AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法(ARKADIA)」の開発の一環として、高速炉の概念設計段階の最適化をサポートするARKADIA-Designを開発している。ARKADIA-Designは、3つのシステム(仮想プラントライフシステム(VLS),評価支援・応用システム(EAS),知識管理システム(KMS))で構成され、設計最適化フレームワークが各システムのインターフェースを通じて3つのシステム間の連携を制御する。本稿では、VLSの解析コードを連成する制御機能を備える「VLSインターフェース」の開発状況について報告する。

論文

Development of 1D-CFD coupling method through benchmark analyses of SHRT tests in EBR-II

吉村 一夫; 堂田 哲広; 田中 正暁; 藤崎 竜也*; 村上 諭*; Vilim, R. B.*

Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 16 Pages, 2022/03

原子力機構では、ナトリウム冷却高速炉の設計最適化や安全強化のため、プラント全体応答から局所現象までの一貫した評価を可能とするマルチレベルシミュレーション(MLS)システムを構築している。MLSシステムによる連成手法の妥当性確認のため、1次元プラント動特性解析コードとしてSuper-COPDを、多次元熱流動解析コードとしてFluentを使用した1D-CFD連成解析手法をEBR-IIの自然循環試験に適用した。その結果、プラント全体応答を押さえつつ、上部プレナム,Z型配管やコールドプールの温度成層化現象(多次元熱流動現象)を予測可能であることを確認した。また、実測データとの比較から本手法の自然循環試験への適用性を確認した。

論文

Extraction behavior of Mo and W from H$$_{2}$$SO$$_{4}$$ and HF/HCl solutions into toluene with Aliquat336; Sulfate and fluoride complex formation of Mo and W towards chemical studies of seaborgium (Sg)

豊嶋 厚史; 水飼 秋菜; 塚田 和明; 大江 一弘*; 羽場 宏光*; 小森 有希子*; 村上 昌史; 金谷 佑亮*; 佐藤 大輔*; 浅井 雅人; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 317(1), p.421 - 430, 2018/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.6(Chemistry, Analytical)

本研究では6族超重元素シーボーギウム(Sg)のオンライン溶媒抽出実験に適切な実験条件を探索するため、その同族元素MoとWの抽出挙動を調べた。第4級アミンAliquat336を用いたキャリアフリー放射性トレーサー$$^{93m}$$Moならびに$$^{177,179,181}$$Wのトルエンへの抽出実験を0.10 - 8.6M H$$_{2}$$SO$$_{4}$$と1.0$$times$$10$$^{-4}$$ - 5.0M HF/1.0M HClの条件で行った。-2の電荷を持つMoとWの陰イオン性硫酸錯体が、H$$_{2}$$SO$$_{4}$$ [H$$_{2}$$SO$$_{4}$$] $$>$$ 2Mの濃度範囲で抽出された。HF/1.0M HCl溶液では、-1の電荷を持つMoとWのオキシフッ化物錯体が形成されAliquat336により抽出されると評価された。これらの結果からSgの抽出に好ましい条件を議論する。

論文

Development of numerical estimation method using spatial connection methodology for thermal striping in upper plenum of reactor vessel of an advanced loop-type sodium-cooled fast reactor in Japan

田中 正暁; 村上 諭*

Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 10 Pages, 2017/07

主炉停止系制御棒(PCR)および後備炉停止系制御棒(BCR)、さらに径方向ブランケット燃料集合体(RBA)周辺のCIP部では、これらから流出する低温のナトリウムと燃料集合体からの高ナトリウムとの混合によって、サーマルストライピングが発生する可能性がある。UISの内部では水平方向流れによる影響が、またRBA周辺部ではUISの外部流の影響がそれぞれ存在する。そのため、サーマルストライピング現象を精度よく評価するために、上部プレナム部全体を解く全体解析と評価対象である局所領域を解く局所解析とを連携させた空間連携解析評価手法を整備し、水流動試験結果との比較によりその妥当性を確認した。また、局所モデルの適正化として計算対象領域および空間分解能に関する感度解析を実施し、適切な局所モデルを提案した。

論文

Complex chemistry with complex compounds

Eichler, R.*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Chiera, N. M.*; Di Nitto, A.*; Dressler, R.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Even, J.*; Fangli, F.*; Goetz, M.*; et al.

EPJ Web of Conferences, 131, p.07005_1 - 07005_7, 2016/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:73.04

近年、物理的な前段分離装置を活用することにより、超重元素の比較的不安定な単一分子の合成と研究が気相化学研究によって可能になった。非常に揮発性の高い106番元素のヘキサカルボニル錯体Sg(CO)$$_{6}$$の合成は最近の大きな成果である。この成功を受けて、中心金属原子と周囲の配位子間の第一乖離エネルギーの測定を第2世代の実験として実施した。管状の分解反応装置を用いた手法を開発し、短寿命のMo(CO)$$_{6}$$, W(CO)$$_{6}$$, Sg(CO)$$_{6}$$錯体に適用することに成功した。

論文

Decomposition studies of group 6 hexacarbonyl complexes, 1; Production and decomposition of Mo(CO)$$_6$$ and W(CO)$$_6$$

Usoltsev, I.*; Eichler, R.*; Wang, Y.*; Even, J.*; Yakushev, A.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; et al.

Radiochimica Acta, 104(3), p.141 - 151, 2016/03

 被引用回数:30 パーセンタイル:94.8(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

周期表第6族元素で最も重いSgのヘキサカルボニル錯体の熱的安定性を調べることを目指して、短寿命MoおよびW同位体を用いてヘキサカルボニル錯体を合成し、その合成および解離条件を調べた。チューブ状の反応装置を用いてヘキサカルボニル錯体を解離させ、第1解離エネルギーを導出できるかテストした。第6族元素のヘキサカルボニル錯体の解離を調べるには、反応表面として銀が最適であることがわかった。Mo(CO)$$_6$$およびW(CO)$$_6$$の解離が起こる反応表面温度は、それらの第1解離エネルギーと相関があることがわかり、この方法を用いてSg(CO)$$_6$$の第1解離エネルギーを決定できる見通しを得た。

論文

In situ synthesis of volatile carbonyl complexes with short-lived nuclides

Even, J.*; Ackermann, D.*; 浅井 雅人; Block, M.*; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Eichler, R.*; Fan, F.*; 羽場 宏光*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(3), p.2457 - 2466, 2015/03

 被引用回数:14 パーセンタイル:77.78(Chemistry, Analytical)

金属カルボニル錯体の迅速その場合成を、核分裂や核融合反応によって生成される短寿命同位体を用いた実験によって実証した。高い反跳エネルギーを持つ短寿命核反応生成物を一酸化炭素分子と直接反応させることでカルボニル錯体を合成し、高い揮発性を持つ錯体のみをガス気流によって迅速に搬送し、化学分析・測定装置にかけて検出した。この手法を用いることで、Mo, Tc, Ru, Rh, W, Re, Os, Irの短寿命同位体の揮発性カルボニル錯体の合成に成功した。一方、HfとTaの揮発性錯体は検出されなかった。この手法は超重元素シーボーギウム(原子番号106)の化学研究に既に適用されており、また短寿命遷移金属同位体を用いた核科学研究の様々な分野への応用が今後期待される。

論文

Synthesis and detection of a Seaborgium carbonyl complex

Even, J.*; Yakushev, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; Eichler, R.*; Fan, F. L.*; et al.

Science, 345(6203), p.1491 - 1493, 2014/09

 被引用回数:60 パーセンタイル:83.09(Multidisciplinary Sciences)

超重元素の新しい錯体、106番元素シーボーギウム(Sg)のカルボニル錯体の合成に初めて成功し、その吸着特性を低温熱クロマトグラフィー・$$alpha$$線測定装置COMPACTを用いて調べた。理化学研究所の気体充填型反跳イオン分離装置GARISを用いて合成及び前段分離された短寿命核反応生成物$$^{265}$$Sgを、ヘリウムと一酸化炭素の混合ガス中に打ち込み、カルボニル錯体を合成した。生成したカルボニル錯体のうち揮発性の高いもののみをガス気流によってCOMPACTへと搬送し、低温熱クロマトグラフィー測定を行った。検出されたSgカルボニル錯体の吸着エンタルピーは-50kJ/molと求まり、この高い揮発性からこの錯体は6配位のSg(CO)$$_{6}$$であると結論した。これまで超アクチノイド元素では単純な無機錯体しか合成されたことがなく、本研究は超アクチノイド元素における初めての有機金属錯体合成の成果である。

論文

Sulfate complexation of element 104, Rf, in H$$_{2}$$SO$$_{4}$$/HNO$$_{3}$$ mixed solution

Li, Z.*; 豊嶋 厚史; 浅井 雅人; 塚田 和明; 佐藤 哲也; 佐藤 望; 菊池 貴宏; 永目 諭一郎; Sch$"a$del, M.; Pershina, V.*; et al.

Radiochimica Acta, 100(3), p.157 - 164, 2012/03

 被引用回数:12 パーセンタイル:69.15(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

The cation-exchange behavior of $$^{261}$$Rf ($$T_{1/2}$$ = 78 s) produced in the $$^{248}$$Cm($$^{18}$$O, 5$$n$$) reaction was studied on a one-atom-at-a-time scale in 0.15-0.69 M H$$_{2}$$SO$$_{4}$$/HNO$$_{3}$$ mixed solutions ([H$$^{+}$$] = 1.0 M) using an automated ion-exchange separation apparatus coupled with the detection system for alpha-spectroscopy (AIDA). It was found that adsorption probabilities ($$%$$ads) of $$^{261}$$Rf on cation-exchange resin decrease with an increase of [HSO$$_{4}$$$$^{-}$$], showing a successive formation of Rf sulfate complexes. Rf exhibits a weaker complex formation tendency compared to the lighter homologues Zr and Hf. This is in good agreement with theoretical predictions including relativistic effects.

論文

Numerical simulations of thermal-mixing in T-junction piping system using large eddy simulation approach

田中 正暁; 村上 諭*; 三宅 康洋*; 大島 宏之

Proceedings of ASME-JSME-KSME Joint Fluids Engineering Conference 2011 (AJK 2011-FED) (CD-ROM), 12 Pages, 2011/07

構造中の高サイクル熱疲労現象に関係する流体混合現象を評価するために、ラージエディシミュレーション(LES)法を採用した数値解析コードMUGHTESを開発している。解析コード開発の位置付け及び解析コードの検証方法について説明するとともに、解析コード検証の一環として原子力機構で実施したT字管体系での水流動試験の数値解析結果について述べる。流速及び流体温度について計測結果との比較により解析結果の妥当性を示し、流体混合現象に対するLES法を用いたMUGTHESコードの適用性を示した。さらに、流体混合の過程で生じる大規模渦構造の形成と温度変動発生メカニズムとの関係について知見を得た。

論文

Development of numerical simulation code for thermal striping phenomena in Japan sodium cooled fast reactor

田中 正暁; 村上 諭*; 大木 裕*; 大島 宏之

Proceedings of Joint International Conference of 7th Supercomputing in Nuclear Application and 3rd Monte Carlo (SNA + MC 2010) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2010/10

原子力機構におけるナトリウム冷却大型高速炉(JSFR)で発生する熱疲労現象の評価手法開発の全体計画及び現在の進捗状況について概説する。本現象評価に必要な数値解析コードの整備及び当該数値解析コードの検証過程について説明し、検証の一環として実施した実問題への適用例としてT字管体系での熱流動解析結果及び実炉を対象としてサーマルストライピング現象が顕在する制御棒チャンネル及び周辺ブランケット燃料集合体周辺での熱流動解析から得られた知見について示す。

論文

Numerical investigation of thermal striping near core instruments plate around control rod channels in JSFR

田中 正暁; 大島 宏之; 村上 諭*

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-13) (CD-ROM), 12 Pages, 2009/09

ナトリウム冷却大型炉の炉上部機構下面におけるサーマルストライピング現象を対象として、制御棒チャンネル周辺の局所熱流動現象に着目した局所解析モデルを構築し、現象把握と影響緩和方策を適用した結果について報告する。

論文

Numerical simulation of the flow characteristics in T-junction with turbulence promoter

田中 正暁; 村上 諭; 檜原 秀樹*; 須藤 浩三*

Proceedings of International Conference on Jets, Wakes and Separated Flows (ICJWSF 2005), p.623 - 627, 2005/10

温度の異なる流体が混合することにより生じる温度変動により、構造材内部に熱疲労が発生する現象(サーマルストライピング現象)を評価することは重要な課題である。特に、振幅の大きな温度変動が高い繰り返し数で構造材に作用すること(高サイクル熱疲労)に対して十分考慮する必要がある。また、比較的低い周波数の流体温度ゆらぎは、構造材に対する影響が大きいため、T配管合流部の設計を行う際には、これら高振幅成分と低周波成分の発生条件に対して十分考慮する必要がある。そこで核燃料サイクル開発機構では、T字配管合流部設計の自由度を広げる観点より、流体温度ゆらぎの高振幅成分と低周波成分を積極的に低減させることが可能な流体混合促進機構(乱流プロモータ)に関する基礎研究を行っている。本報では、当該基礎実験を対象とした実験解析結果について報告する。本研究では、乱流プロモータによる混合促進効果の有効性の確認と特性の一般化を図ることを目的とし、さらに、高速炉プラント設計の合理化に資することを目的としている。本報告では、準直接シミュレーションコード(DINUS-3)を用い、この基礎実験を対象とした実験解析を実施し、数値シミュレーションにより流れ場を再現できることを確認すると共に、乱流プロモータの混合促進効果の有効性について検討を行った。

報告書

非定常熱伝達特性の流体温度ゆらぎ周波数依存性に関する研究 (先行基礎工学研究に関する共同研究報告書)

千田 衞*; 稲岡 恭二*; 吉村 信哉*; 村松 壽晴; 村上 諭*; 田中 正暁

JNC TY9400 2005-003, 66 Pages, 2004/12

JNC-TY9400-2005-003.pdf:7.85MB

サーマルストライピング現象において、構造物の熱疲労挙動を支配する低周波数の流体温度ゆらぎと非定常熱伝達特性の関連性について基礎的実験を行った.実験では平行平板間流路の上流側に角柱を挿入し,角柱後流に周期的に放出される大きなスケールの渦を発生させた.さらに、角柱上流側の流路入口で、温度の異なる流体を流入させることにより、角柱で発生する後流渦により角柱背後で低周波数・高振幅の温度ゆらぎを与えた.角柱のアスペクト比を変化させて後流渦の状態(渦のスケールおよび周波数)を変えることによって、発生する温度ゆらぎの周波数および振幅を変化させた.熱伝達率の時系列データ測定には,流路壁面に設置した薄膜熱流束センサーを使用した.実験条件はレイノルズ数Reが9000,角柱からの温度ゆらぎのストローハル数Stは0.159$$leqq$$St$$leqq$$0.209(流体温度ゆらぎ周波数fは1.80Hz$$leqq$$f$$leqq$$3.34Hz)とした.流体温度ゆらぎ場における局所平均ヌセルト数は温度ゆらぎのない場合とほぼ等しくなり,また本実験条件における周波数範囲では熱伝達率の流体温度ゆらぎ周波数への依存性は小さいことが分かった.また、実験条件を対象として数値解析を実施した.その結果,ヌセルト数変動のスペクトル分布および流体温度ゆらぎのスペクトル分布について解析結果と実験結果は良い一致を示した。

報告書

高速炉配管合流部におけるサーマルストライピング条件の解析的検討(VII); 乱流プロモータによる混合促進効果 (研究報告)

田中 正暁; 村上 諭*; 村松 壽晴

JNC TN9400 2004-032, 50 Pages, 2004/06

JNC-TN9400-2004-032.pdf:4.43MB

温度の異なる流体が混合することにより生じる温度変動により、構造材内部に熱疲労が発生する現象(サーマルストライピング現象)を評価することは重要な課題である。特に,振幅の大きな温度変動が高い繰り返し数で構造材に作用すること(高サイクル熱疲労)に対して十分考慮する必要がある。また、比較的低い周波数の流体温度ゆらぎは、構造材に対する影響が大きいため、T配管合流部の設計を行う際には、これら高振幅成分と低周波成分の発生条件に対して十分考慮する必要がある。流体温度ゆらぎの高振幅成分と低周波成分を積極的に低減させることが可能な流体混合促進機構(乱流プロモータ)に関する基礎研究の一環として、当該基礎実験を対象とした実験解析結果について報告する。

報告書

設計ウィンドウ評価・表示システムの開発(II); 遺伝的アルゴリズムの基本性能の確認

村上 諭*; 村松 壽晴

JNC TN9400 2003-038, 59 Pages, 2003/05

JNC-TN9400-2003-038.pdf:2.28MB

実用化戦略調査研究の一環として、徹底したシステムの簡素化・コンパクト化を採用した高速炉が検討されている。しかしながら、こうした革新的設計の採用により原子炉容器上部プレナム内では、冷却材流速の高速化や流況の非対称化(偏流)が顕在化するため、熱流動設計においては自由液面からのガス巻込みや炉内構造物の流力振動、さらには熱過渡による構造物の健全性について十分な注意を払う必要がある。このように原子炉設計では、多くの熱流動課題が複雑に関速しあうことから、効率的な設計を行うためには、熱流動課題相互の関連性を認識した上での多目的意思決定を行うことが不可欠となる。本報では、多目的意思決定処理を行わせるための1手法である遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm)を典型的な単一目的問題に適用し、その基本性能を確認した。得られた結果は次の通りである。(1)単峯性最適化問題においてGAが十分な解探索精度を有することが分かった。(2)GAは連続性や微分可能性が保証されない関数に対しても適用可能である。(3)GAを組合せ最適化問題に適用する場合には、最大世代数を大きく設定するよりも、初期値を変更してGAの実行回数を増やす方が効率的に解の探索が進められる。(4)GAを多峯性連続量分布の最適化問題に適用する場合には、1)突然変異を積極的に活用することで大域探索能力の促進を図ること、2)優良個体の存命策としてエリート戦略を採用すること、の2点を同時に利用することで解探索精度が向上する。

報告書

高速炉配管合流部におけるサーマルストライピング条件の解析的検討(6)非等温場におけるアーチ渦構造の数値解析的検討

村上 諭*; 村松 壽晴

JNC TN9400 2002-011, 37 Pages, 2002/05

JNC-TN9400-2002-011.pdf:5.36MB

配管合流部における乱流混合特性の定量化を目的とした基礎等温実験が広島大学でこれまで実験され、当該位置での混合パターンが付着流、偏向流および衝突流の 3種類に分類できるとともに、偏向流条件においてはアーチ渦が発生することが報告されている。本報では、アーチ渦と温度分布中の関連性を検討することを目的として、偏向流条件(アーチ渦発生条件)での非等温乱流混合解析を直接シミュレーションコード DINUS-3により実施し、以下の結果を得た。1)流速比とRe数が同じであれば、等温場と非等温場でのアーチ渦の通過周期・渦間距離は両者で概ね一致する。2)アーチ渦の通過周期はReに依存し、流速比を固定した条件でRe数を増加させるとアーチ渦の通過周期が短くなる。この傾向は、等温条件でのものと同じである。3)非等温場におけるアーチ渦支柱部でのCFV(Cross Flow Velocity)ゆらぎ特性では、等温場でのものと比べ振幅が大きく、位相の規則性が崩れる傾向が見られた。これは、枝管からの低温流体の運動が密度差により抑制された結果であると考えられる。4)噴流背後の混合層から分離・放出される渦と、噴流の側面からはく離した後流渦の両者が、アーチ渦の形成に関与していることが確認された。

報告書

ナトリウム冷却高速炉の原子炉容器内熱流動の研究(2) 炉上部プレナム分離評価の妥当性に係る解析的検討

村松 壽晴; 村上 諭*; 山口 彰

JNC TN9400 2001-129, 51 Pages, 2002/03

JNC-TN9400-2001-129.pdf:8.76MB

実用化戦略調査研究の一環して検討が進められているナトリウムを冷却材として用いる大型高速炉では、物量を削減して経済性を大幅に向上させる観点から、徹底したシステムの簡素化・コンパクト化設計を指向し、この結果、原子炉容器上部プレナム内では、冷却材流速の高速化や流況の非対象化(偏流)が顕在化するため、熱流動設計においては自由液面からのガス巻込みや炉内構造物の流力振動、さらには熱過渡による構造物の健全性について十分な注意を払う必要がある。このため、同炉上部プレナム内の流動流動特性を把握するとともに、自由液面からのガス巻込みを防止する観点から、プレナム流動適正化を実現するための炉内構造を数値解析的に検討している。一方、水を作動流体としたスケールモデル試験の実施も予定され、当該試験での評価上の着眼点を明確にする目的から、ディッププレートを境として上下に分離した自由液面プレナム試験および丈夫プレナム試験が計画されている。本報では、上記スケールモデル水試験計画の検討に資するため、炉上部プレナムをディッププレートを境として上下に分離した上で、炉内熱流動現象を個別に評価することの妥当性を、汎用多次元熱流動解析コードAQUAによる結果に基づいて検討した。得られた結果は、次の通りである。1)自由液面プレナムから上部プレナムに流入する冷却材流量が増減したとしても、この影響を受ける領域はC/L貫通ギャップおよびH/L貫通ギャップの近傍に限定され、上部プレナム内全体の流動特性に及ぼす程度は非常に小さい。2)ディッププレート機器貫通ギャップ幅を変化させた場合の上部プレナム内流速成分の変化は、H/L配管回りに限られる。以上の結果より、炉上部プレナムをディッププレートを境として上下に分離した上で、様々な炉内熱流動現象を個別に評価することは妥当であると考えられるものの、ディッププレートよりも下側の上部プレナムにおける流動特性に着目した部分試験などを計画・実施するにあたっては、H/L吸込み流動に起因したジェット効課による渦集中の影響を確認する必要がある。

報告書

ナトリウム冷却高速炉の原子炉容器内熱流動の研究(1) 炉上部プレナム内流動適正化に関する解析的検討

村松 壽晴; 村上 諭*; 山口 彰

JNC TN9400 2001-117, 60 Pages, 2002/02

JNC-TN9400-2001-117.pdf:7.06MB

実用化戦略調査研究の一環として検討が進められているナトリウムを冷却材として用いる大型高速炉では、物量を削減して経済性を大幅に向上させる観点から、徹底したシステムの簡素化・コンパクト化設計を指向し、この結果、原子炉容器上部プレナム内では、冷却材流速の高速化や流況の非対称化(偏流)が顕在化するため、熱流動設計においては自由液面からのガス巻込みや炉内構造物の流力振動、さらには熱過渡による構造物の健全性について十分な注意を払う必要がある。 本報では、同炉上部プレナム内の流動特性を把握するとともに、自由液面からのガス巻込みを防止する観点から、プレナム流動適正化を実現するための炉内構造を数値解析的に検討した.得られた結果は、次の通りである。 (1)バッフル板およびホールドダウンプレートの開口率と圧損係数の調整だけでは、炉内全体の流動パターンの変更を通じたプレナム流動の適正化は難しい。 (2)切込み部へのダミープラグの挿入は、切込み部で発生する上昇噴流による偏流を抑制しつつ、上部プレナム内の流動状況を安定化させる上で、有効な方策の一つである。 (3)バッフルリングおよび部分内筒などの整流デバイスは、ディッププレートに衝突する上昇噴流および自由液面における水平方向流速成分を抑制する上で、有効な方策の一つである。 (4)炉壁ギャップ部へのラビリンスの設置は、自由液面プレナムに流入する冷却材流量を抑制し、自由液面での周方向流速を低減する上で極めて有効な手段である。 (5)炉内中継ポットおよびコールドトラップのディッププレート貫通ギャップを閉止することにより、自由液面における水平方向流速値および自由液面高低差を効果的に抑制することが可能である。 なお、ガス巻込み抑制に向けた炉内流動適正化に係る今後の検討では、 (1)ディッププレートを通じた流入流出分布の(空間)平均化方策の検討 (2)自由液面における渦度集中挙動の緩和方策の検討 (3)自由液面から液中に繋がる渦度分布の切断方策の検討 が重要である.

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