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野田 健治; 中沢 哲也; 石井 慶信; 深井 勝麿; 松井 尚之*; D.Vollath*; 渡辺 斉*
Mater. Trans. JIM, 34(11), p.1150 - 1154, 1993/11
被引用回数:12 パーセンタイル:69.42(Materials Science, Multidisciplinary)酸素イオン照射したリチウムオルソシリケート(LiSiO)及びAlをドープしたLiSiOの照射損傷をイオン伝導度測定ラマン分光法、赤外光音響分光法及び電顕法により調べた。両照射とも、照射によりLi空孔が導入されるとともに、SiOテトラヘドラの分解が生じることがわかった。この他、酸素イオン照射したLiSiOにおいて、多数のキャビティー状のものを含む損傷組織を観察した。
中沢 哲也; 野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 井川 直樹; D.Vollath*; 大野 英雄; 渡辺 斉
Fusion Technology 1992, p.1444 - 1448, 1993/00
核融合炉トリチウム固体増殖材料の候補材料であるLiSiOやLiAlSiOは、核融合炉の稼働中著しい照射環境に曝される。このような環境下において、これら材料内に形成された欠陥は照射された材料の性質を支配する要因の一つとなる。従って、固体増殖材に及ぼす照射効果に関する基礎情報を得るため、これらリチウムセラミックスの照射損傷に関する基礎的な知見を得ることは重要である。本研究では、酸素イオンを照射したこれら試料のラマン分光、赤外分光測定及び電子顕微鏡観察を行い、新たに得られた照射損傷の知見について報告する。このうち、ラマン分光及び赤外分光測定では、原研タンデム加速器を用いて10個/mの酸素イオン(120MeV)を照射したLiSiOについていくつかの新しい相の出現が確認された。これらの新しい相はLiSiOを構成するSiOの分解生成物と考えられ、その内の一つはSiOであることが赤外スペクトルから診断された。
野田 健治; 石井 慶信; 中沢 哲也; 松井 尚之*; 井川 直樹; D.Vollath*; 大野 英雄; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.248 - 252, 1992/00
LiSiOは核融合炉セラミック増殖材の有力候補材料であり、AlをドープしたLiSiO(LiAlSiO)はその改良型材料として注目されている。本研究では、照射健全性やトリチウム放出に影響を及ぼすこれら材料の照射損傷を調べるため、酸素又はリチウムイオン照射した試料のイオン電導度及びラマン分光測定を行った。照射後のLiSiOの電導度は413-613Kで照射量とともに増加した。この増加は413-673Kの等時焼鈍では回復しなかった。一方、照射後のLiAlSiOの電導度は373-413Kで照射量とともに増加したが、443-503Kでは照射量依存性を示さなかった。LiAlSiOの等時焼鈍では、上記照射量依存性を示す温度範囲に対応し、473Kまでに照射による電導度の増加は回復した。この他、照射試料についてのラマン分光測定についても報告する。
野田 健治; 石井 慶信; 中沢 哲也; 松井 尚之*; D.Vollath*; 渡辺 斉
Fusion Engineering and Design, 17, p.55 - 59, 1991/00
被引用回数:5 パーセンタイル:53.89(Nuclear Science & Technology)LiSiOはセラミック増殖材の候補であり、AlをドープしたLiSiO(LiAlSiO)はその改良型材料である。本研究では、酸素又はLiイオン照射を用い、LiSiO及びLiAlSiO中のトリチウム拡散に及ぼす照射効果をそのイオン電導度(トリチウム拡散を反映)を照射中及び照射後に測定することにより模擬的に調べた。測定結果よりこれらのトリチウム拡散に及ぼす照射効果は以下の様に考えられる。照射後におけるLiSiO中のトリチウム拡散は413-673Kで照射量とともに増加する。また、照射後におけるLiAlSiO中のトリチウム拡散は373-413Kで照射量とともに増加するが、443-503Kではほとんど照射量依存性をもたない。
野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 大野 英雄; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 179-181, p.835 - 838, 1991/00
被引用回数:19 パーセンタイル:86.35(Materials Science, Multidisciplinary)酸化リチウムの電気伝導度を393~593Kの温度範囲で酸素又はリチウムイオン照射を用いた「その場測定」により調べた。照射中における伝導度は照射中断中のそれに比べると数倍から数10倍大きかった。また、照射中の伝導度は照射イオンフラックスとともに増加した他、温度にも依存した。照射開始、照射中断及びイオンフラックス変化時における伝導度の過渡的挙動を調べ、これに対する伝導度の反応は速いが、すぐには定常状態に達しないことがわかった。これらより、伝導の機構、照射欠陥、照射下における物質拡散現象について討論を行う。
野田 健治; 石井 慶信; 大野 英雄; 渡辺 斉; 松井 尚之*
Adv.Ceram., 27, p.227 - 247, 1990/00
核融合トリチウム増殖材としての酸化リチウム(LiO)は中性子(≦14MeV)により照射損傷を受ける。LiOのイオン電導度は照射欠陥等の格子欠陥及び不純物に支配されるとともに、Liイオン及びトリチウム等の物質拡散を反映すると考えられる。そこで、照射損傷及び物質移動の照射効果を解明するため、LiO試料に酸素又はLiイオンを照射し、照射下及び照射中断中におけるイオン電導度を「その場」測定した。照射下における電導度は照射前及び中断後に比べ大きく、その値は照射フラックスとともに増加した。一方、照射中断中の電導度は390-410Kで照射フルエンスとともに増加し、450-570Kでは減少した。この様なイオン電導度に及ぼす照射効果を照射欠陥との関連で論ずる。
野田 健治; 石井 慶信; 大野 英雄; 渡辺 斉; 松井 尚之*
Adv.Ceram., 25, p.155 - 164, 1989/00
核融合炉の稼動中、固体トリチウム増殖材料としての酸化リチウム中には非常に多くの照射欠陥が導入される。これらの欠陥は寸法変化を引起こすばかりでなく物質の拡散にも影響を与える。本発表では今まで行われた酸化リチウムの照射欠陥についての研究を紹介するとともに、酸化リチウムのイオン電導度に及ぼす照射効果に関する結果を簡単に示す。これらのデーターを基にして照射欠陥とリチウム及びトリチウム原子の拡散との相関を論ずる。
野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 大野 英雄; 渡辺 斉
Fusion Engineering and Design, 8, p.329 - 333, 1989/00
被引用回数:20 パーセンタイル:86.8(Nuclear Science & Technology)酸化リチウム(LiO)中のトリチウムの拡散挙動とイオン電導度より求められるLiイオンの拡散とは深く関係づけられる。このため、イオン電導度測定はトリチウムの拡散挙動に及ぼす照射効果を研究するために非常に有効である。本研究では酸素イオン照射したLiOのイオン電導度変化を測定し、トリチウムの拡散挙動に及ぼす照射欠陥の影響を調べた。
野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 大野 英雄; 平野 真一*; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 155-157, p.568 - 571, 1988/00
被引用回数:14 パーセンタイル:77.97(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉の固体トリチウム増殖材料である酸化リチウム及び-アルミン酸リチウムの照射損傷を核融合炉ブランケット条件における照射耐久性やトリチウム回収性能を評価するための基礎データを得る目的で調べた。 酸素イオン(120MeV)照射した酸化リチウムのイオン電導度を真空照射チェンバー中で照射をくり返しながら測定した。3.510ions/mまでの照射量では、その489Kにおける電導度は照射量とともに減少した。また、照射後等時焼鈍実験を行うと、照射によるイオン電導度の低下は500~570Kで回復した。このような照射時及び焼鈍時におけるイオン電導度の挙動が照射損傷とリチウム空孔の動き(すなわちリチウム原子の拡散)との関連で討論される。この他、光吸収法及び透過電子顕微鏡法を用いた-アルミン酸リチウムの照射損傷の研究についても言及される。
野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 渡辺 斉
Radiat.Eff., 97, p.297 - 305, 1986/00
核融合炉トリチウム増殖ブランケット材料としての酸化リチウム(LiO)中の照射欠陥の性質を熱中性子炉又は酸素イオン照射した後、光吸収および電子スピン共鳴(ESR)測定することにより調べた。熱中性子炉又は酸素イオン照射したLiO中には主な照射欠陥としてF中心(酸素空孔に1個の電子を捕獲したもの)が生成し、照射量と共に増加した。また、照射量が高くなると、酸素空孔の集合体と考えられる欠陥が生成すると共にコロイド状Li金属が粒界に優先的に析出した。酸素イオン照射における照射エネルギーとF中心の生成量との関係を調べることにより、F中心等の照射欠陥は「弾性的はじき出し」ばかりでなく、電子励起に関連した何らかの機構により生成すると考えられた。また、F中心の回復挙動を調べ、その回復の活性化エネルギーを135KJ/molと決定した。
野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 133-134, p.205 - 208, 1985/00
被引用回数:23 パーセンタイル:90.96(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉トリチウム増殖ブランケット材料としての酸化リチウム(LiO)は核融合炉の移動中著しい照射損傷を受ける。本研究では、酸素イオン照射による照射欠陥導入速度が大きいことを利用して高濃度の照射欠陥をLiO中に導入し、その性質を光吸収法により調べた。タンデム加速器を用い100MeVの酸素イオンを10~10ions/m照射したLiO中では、F中心(1個の電子を捕獲した酸素空孔)による310nm(波長)付近の強度の大きい吸収帯とF集合欠陥と考えられる375及び570nm付近の弱い吸収帯が観測される。310nm吸収帯に相当するF中心は上記の照射量範囲では支配的照射欠陥であり、照射量と共に増大するが、その増加率は照射量と共に低下する。一方、570nm吸収帯に相当する欠陥の増加率は照射量と共に増大する。このことから、高照射量域においてF集合欠陥の占る割合がしだいに増加すると考えられる。また、これらの照射欠陥の回復挙動を調べた。
野田 健治; 谷藤 隆昭; 石井 慶信; 松井 尚之*; 正木 典夫; 那須 昭一; 渡辺 斉
Journal of Nuclear Materials, 122-123, p.908 - 912, 1984/00
抄録なし
松井 尚之*; 高田 孝*; 桐原 朝夫*; 那須 昭一
Journal of Nuclear Materials, 56(3), p.275 - 278, 1975/03
ニ炭化ウラン(UC)の電気抵抗と格子常数の中性子照射効果を照射量910nvtから210nvtにわたって調べた。電気抵抗は、110nvtの照射量まで、照射量とともに大きくなり、そこで一度飽和したが、10nvt以上の照射量で急激に大きくなった。一方格子常数は、810nvtの照射量まで徐々に大きくなり、10nvt以上で、急激に大きくなった。510nvtまで照射した試料の電気抵抗の焼鈍実験を1000Cまで行った。電気抵抗は三段階で回復し、各々の活性化エネルギーは0.3、0.5および1.6eVであった。
松井 尚之*; 桐原 朝夫*; 那須 昭一
Journal of Nuclear Materials, 56(3), p.362 - 364, 1975/03
抄録なし
松井 尚之*; 桐原 朝夫*; 大道 敏彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 9(10), p.618 - 619, 1972/10
中性子照射したUCの電気抵抗の回復をisochronal法およびpalse aunealing法で調べた。室温から800Cの温度範囲で約150,400,650Cでの三つの回復ステージを見出し、その活性化エネルギーをそれぞれ0.4,1.0,1.9(0.1)eVx同定した。