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伊藤 剛*; 長崎 正雅*; 岩崎 航太*; 吉野 正人*; 松井 恒雄*; 深澤 裕; 井川 直樹; 石井 慶信
Solid State Ionics, 178(7-10), p.607 - 613, 2007/04
被引用回数:7 パーセンタイル:35.29(Chemistry, Physical)重水を含有させたBaSnInOについて77Kから473Kまでの温度範囲で粉末中性子回折実験を行い、Rietveld解析及びマキシマムエントロピー法解析を併用して試料中の重水素位置を解析した。温度によらず重水素位置は12サイトを占有するものの、温度の上昇によってその存在分布が広がりを見せ、特に{100}面での酸素との相関が強くなる傾向があることを明らかにした。
伊藤 剛*; 長崎 正雅*; 岩崎 航太*; 吉野 正人*; 松井 恒雄*; 井川 直樹; 石井 慶信
Solid State Ionics, 178(1-2), p.13 - 17, 2007/01
被引用回数:17 パーセンタイル:59.31(Chemistry, Physical)典型的なプロブスカイト型プロトン伝導体であるBaSnInOについて、プロトン伝導経路を明らかにするためにそのプロトンの位置を中性子回折法によって解析した。重水素溶解前後の試料について10Kの低温における中性子回折をJRR-3に設置した高分解能中性子回折装置(HRPD)によって測定した。得られた中性子回折パターンについて、リートベルト解析法及びマキシマムエントロピー法を併用することで詳細な結晶構造を解析し、さらに重水素溶解前後の結晶構造を比較することで、試料中の水素位置を決定した。その結果、BaSnInOの空間群はであり、重水素は12サイトを占有すること、また、酸素-重水素の原子間距離は0.97Aであることが明らかになった。
伊藤 剛*; 長崎 正雅*; 岩崎 航太*; 吉野 正人*; 松井 恒雄*; 井川 直樹; 石井 慶信
Solid State Ionics, 177(26-32), p.2353 - 2356, 2006/10
被引用回数:11 パーセンタイル:47.25(Chemistry, Physical)重水を含水前後のSrZrScOについて10Kにおける中性子回折パターンを測定し、その構造リートベルト法及び最大エントロピー法によって解析した。重水の含水前後の結晶構造はいずれも空間群でありペロブスカイト型構造を有すること、また、これらの比較から重水素位置がZrO/ScO8面体の外側、酸素イオン付近であることが明らかになった。
佐藤 剛*; 山下 利之; 松井 恒雄*
Journal of Nuclear Materials, 344(1-3), p.67 - 72, 2005/09
被引用回数:3 パーセンタイル:24.22(Materials Science, Multidisciplinary)CaTiO及びCa(Ti,Al)OとNpOの相関係をX線回折法により調べた。用いた試料はAr-8%中1773Kで調製したものである。単相の固溶体がCaTiO及びCa(Ti,Al)Oについてそれぞれ、0-7.5モル%Np及び1-10モル%Npで得られた。TiをAlで置換することにより、Npの固溶量は増加する。Npの固溶挙動をUやPuと比較し、添加物の酸化状態やイオン半径の観点から議論した。Np添加CaTiOの熱膨張を室温から1273Kの範囲で、高温X線回折法により測定した。試料の体積膨張係数は組成によらずほぼ一定であり、Npの添加によるCaTiOの安定化は見られなかった。これは、顕著な安定化が観測されているPuを添加したCaTiOとは、大きく異なっている。
山下 利之; 蔵本 賢一; 中田 正美; 山崎 哲*; 佐藤 剛*; 松井 恒雄*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.585 - 591, 2002/11
蛍石型やパイロクロア型構造の立方晶ZrO化合物は、化学的物理的安定性が高いうえにアクチノイドを自格子中に閉じ込めることができるため、不活性マトリクス燃料や放射性廃棄物体への応用面で注目されている。これらの構造を持つ化合物では、酸素空孔の配列が重要な役割を果たす。アクチノイド酸化物-ZrO固溶体で蛍石型構造を持つ相は安定化ジルコニアと呼ばれ、すべての陽イオン,酸素イオン,酸素空孔はランダムに分布する。一方、パイロクロア構造相においては、酸素空孔の規則配列化が生ずる。本報では、アクチノイド酸化物-ZrO系に関する格子定数や相関係をレビューし、アクチノイドの原子価やイオン半径,酸素空孔配列をもとに格子定数変化やパイロクロア構造層の出現を考察する。また、最近得られた蛍石型(Np, Zr)O固溶体のメスバウア分光結果も考慮する。
山下 利之; 山崎 哲*; 佐藤 剛*; 松井 恒雄*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.656 - 659, 2002/11
耐放射線損傷性と相安定性に優れ新燃料や高レベル廃棄物材料として注目されているイットリア安定化ジルコニア(YSZ)について、PuOとの反応を空気,真空及び水素雰囲気中で調べた。得られた蛍石型固溶体相の格子定数はPuの固溶に従い増加し、Puは少なくとも50%以上YSZ中への固溶することがわかった。固溶体の格子定数をPu含有量関数として定めた。また、蛍石型固溶体相の熱膨張を高温X線回折法により空気中1273Kまでの範囲で調べた。Pu含有量0~25%の固溶体の熱膨張係数は6~1210Kの範囲にあり、1000K以上の温度でPu添加量の増加に従い熱膨張係数は小さくなることがわかった。
佐藤 剛*; 山崎 哲*; 山下 利之; 松井 恒雄*; 長崎 正雅*
Journal of Nuclear Materials, 294(1-2), p.135 - 140, 2001/04
被引用回数:2 パーセンタイル:19.66(Materials Science, Multidisciplinary)プルトニウムを添加したペロブスカイト型構造のCaTiOの熱的安定性を評価するため、x=0,0.2の試料のエンタルピーを室温から1180Kまでの範囲でカルベ型熱量計を用い投下法により測定した。得られたエンタルピー値には不連続面はみられず相変態がないことから、このエンタルピー値を温度の多項式でフィッティングし、これを温度で微分することにより定圧比熱容量Cpを求めた。(CaPu)TiOの熱膨張データと熱力学的関係式を用いて推定したCpと実測Cpには良い相関があることから、本測定Cpは信頼性が高いと考えられる。求めたCpと自由エネルギー関数を用い、(CaPu)TiOとCaTiOのギッブズモル生成自由エネルギーを算定した。
佐藤 剛*; 葉名尻 豊*; 山下 利之; 松井 恒雄*; 長崎 正雅*
Journal of Nuclear Materials, 294(1-2), p.130 - 134, 2001/04
被引用回数:7 パーセンタイル:48.68(Materials Science, Multidisciplinary)TRU固化体として有望なペロブスカイト型構造のCaTiO中へPuOを固溶させた試料を調製し、Puの固溶限並びに単相試料についての熱膨張をX線回折法により調べた。空気及び真空中加熱の場合のPuの固溶限は5%であるのに対し、水素気流中加熱では20%であった。a,b,c軸それぞれの線熱膨張係数はPu量とともに減少し、また、という異方性を有することがわかった。これはペロブスカイト構造の歪みを緩和する方向に働くため、格子定数の温度依存性を調べることにより、CaTiOの斜方晶から正方晶への転移温度を推定した。
山崎 哲*; 山下 利之; 松井 恒雄*; 長崎 正雅*
Journal of Nuclear Materials, 294(1-2), p.183 - 187, 2001/04
被引用回数:42 パーセンタイル:92.7(Materials Science, Multidisciplinary)パイロクロア型構造のLaZrOにPuOを添加した試料を、空気中、真空中及び水素中1773Kで合成し、X線回折法によりLaZrO相中へのPuOの固溶限を調べるとともに、得られた単相試料について室温から1273Kまでの熱膨張を空気中及び水素中で高温X線回折法により測定した。パイロクロア構造のLaZrO相中へのPuOの固溶限、空気中、真空中及び水蒸気流中で調製した試料に対し、それぞれ、10%,35%,100%であった。(LaPu)ZrO(x=0,0.05,0.10,0.8)固溶体相の熱膨張係数は空気及び水素中いずれの場合においても、Pu量の増加とともに増加した。PuとPuイオン半径はLaイオン半径よりも小さいため、この結果は、LnMO(Ln=La-Gd,M=Zr,Hf)の熱膨張係数は希土類元素のイオン半径の減少とともに増加するという以前の知見と一致する。
笹島 直彦*; 松井 恒雄*; 古野 茂実*; 北條 喜一; 白鳥 徹雄
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 166-167, p.250 - 257, 2000/00
被引用回数:20 パーセンタイル:76.46(Instruments & Instrumentation)岩石型燃料の核分裂片及び線による損傷を評価するために、スピネル及び安定化ジルコニア混合材料に対するヘリウム又はキセノンイオン照射実験を行い、電子顕微鏡で観察した。イオン種は10keV Heイオン及び60keV Xeイオン、照射温度は室温及び650Cであった。これらの照射条件のもとでは、ジルコニアの方が耐照射性に秀れていることが明らかになった。すなわちスピネルはバブルが形成されやすいのに対して、ジルコニアではバブル形成が抑えられる。また、スピネルは室温で非晶質化が起こるのに対して、ジルコニアは全く非晶質化を起こさなかった。一方、スピネル-ジルコニア、ジルコニア-ジルコニア及びスピネル-スピネルの三種類の結晶粒界のうち、スピネル-スピネル粒界にバブルが比較的形成させやすいことがわかった。
笹島 尚彦*; 松井 恒雄*; 古野 茂実*; 北條 喜一; 大津 仁*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 148(1-4), p.745 - 751, 1999/00
被引用回数:36 パーセンタイル:90.66(Instruments & Instrumentation)200KV電顕付設イオン照射装置を用いて、AlOに水素またはHeイオンを照射し照射損傷過程を観察した。水素イオン照射では、673K以下では、照射欠陥及びバブルは均一に分布し、照射量の増加にともない数密度が増加した。923K以上の高温で水素バブルが照射欠陥(ループ)中心部に集中して発生することを初めて見いだした。またHeイオン照射ではすべての照射温度で、照射欠陥及びバブルは均一分布を示した。
古野 茂実*; 笹島 直彦*; 北條 喜一; 出井 数彦*; 大津 仁*; 松井 恒雄*
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1817 - 1821, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:57.28(Materials Science, Multidisciplinary)アルミナに対する水素イオン照射効果を電子顕微鏡その場観察によって調べた。イオンは510H/cm・sの15keV Hイオン、照射温度は室温、400C、650C、800Cであった。この結果、照射効果により損傷挙動に著しい相違が現れることを明らかにした。400C以下の温度では、まずループが形成され、その後にバブルが形成された。一方650C以上の温度では、ループとバブルは同時に形成され、しかもバブルはループの面内に優先的に形成されるという特異な形成挙動を明らかにした。
古野 茂実; 笹島 尚彦*; 北條 喜一; 出井 数彦*; 大津 仁*; 松井 恒雄*; 室村 忠純
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 127-128, p.181 - 185, 1997/00
被引用回数:25 パーセンタイル:85.76(Instruments & Instrumentation)岩石型プルトニウム燃料の核分裂片や線による損傷及び熱的安定性を調べるため、候補母材であるアルミナとスピネルを対象に、キセノンやヘリウムイオン照射を行った。さらに照射後、焼鈍を行った。照射によって、バブル形成、非晶質化等が起り、これらによって、材料のスエリング率は0.1%のオーダであった。焼鈍では、アルミナは1000Cから、スピネルは900Cから、バブル成長やブリスタリングが起った。この結果、アルミナがスピネルより、いくぶん高温での安定性に優れていることが判った。
北條 喜一; 古野 茂実; 出井 数彦*; 笹島 尚彦*; 大津 仁*; 松井 恒雄*; 室村 忠純
Microstructures and Functions of Materials (ICMFM 96), 0, p.269 - 272, 1996/00
Pu岩石型燃料開発に必要なデータを取得するために、候補母材の一つであるアルミナを対象に、HeおよびXeイオン照射効果を電顕その場観察で調べた。He照射ではバブルが形成され、Xe照射では非晶質化が起こることを明らかにした。またバブル形成によるスエリングを評価し、0.1%になることを示した。
笹島 尚彦*; 松井 恒雄*; 古野 茂実; 北條 喜一; 大津 仁*; 室村 忠純; 出井 数彦*
Proc. of Int. Conf. on Microstructures and Functions of Materials (ICMFM 96), 0, p.265 - 268, 1996/00
Pu岩石型燃料の核分裂片および粒子による損傷挙動を調べるために、候補母材の一つであるスピネルを対象にHeおよびXeイオン照射を行い、損傷挙動をその場観察で調べた。照射により、バブルが形成され、また非晶質化が生じることを明らかにした。さらにバブル形成によるスエリングを評価し、0.06~0.3%になることを示した。
松井 恒雄*
PNC TJ1603 92-003, 33 Pages, 1992/03
不溶解性残渣から貴金属元素を回収する際に必要となる貴金属合金の硝酸への溶解実験を行った。(1)Mo-Ru-Rh-Pd四元系合金の硝酸溶解2種類の組成の四元系合金粉末の3N沸騰硝酸中での0-42時間の溶解挙動を調べ、三元系合金の場合と比較した。1.Mo0.40Ru0.40Rh0.10Pd0.10合金(1.83m粒径)の溶解合金粉末の溶解率の溶解時間依存性を図1に示す。また図1の溶解率の零時間の溶解量(つまり硝酸溶液が沸騰するまでの約10分間の溶解量)を、差し引いて再プロットしたものを図2に示す。図2から溶解率はPdRhMoRuの順番であり、溶解率の時間変化は6時間以降ではほぼ直線的であることが解る。なを図2では、溶解率は零時間での各構成元素の残留量を基準に直した。球状粒子の溶解を仮定して、1-(1-x)1/3(つまりr/r。)で整理した結果を図3に示した。Mo、Ru、Rh、Pdすべての元素は6時間以降は直線的であり、表面反応律速である事と、傾きである溶解速度定数はRu以外の三元素は、ほぼ等しかった。Ruの速度定数が小さく四元系の場合も、三元系合金と同様に不均一溶解であった2.Mo0.20Ru0.60Rh0.10Pd0.10合金(3.81m粒径)の溶解溶解率の溶解時間依存性を図4に示す。溶解率は、PdMoRhRuの順で、時間とともに、極くわずか増加した。Mo0.40Ru0.40Rh0.10Pd0.10に比べて、合金中のRuの濃度が高く、しかも粒径が約2倍大きい為、溶解率が非常に低く、全溶解率を36時間で比較すると約1/20倍となっていた。Mo0.20Ru0.60Rh0.10Pd0.10合金の溶解機構や溶解速度を決定するにはもっと長時間の溶解実験を行う必要があるものと考えられる。(2)Mo-Re-Ru-Rh-Pd五元系合金の硝酸溶解実際の燃料棒中で生じるMo-Tc-Ru-Rh-Pd五元系核分裂生成貴金属合金を模擬する為、Tcと化学的性質が似ていると考えられるReを用いてMo0.40Re0.20Ru0.20Rh0.10Pd0.10合金(約2.0m粒径)粉末を作り3Nの沸騰硝酸への溶解挙動を調べ、(1)の1.のReのないMo0.40Ru0.40Rh0.10Pd0.10四元系合金のそれと比較した。合金粉末の溶解率の溶解時間依存性を図5に示す。新たに加えた
松井 恒雄*; 内藤 圭爾*
PNC TJ1603 91-005, 9 Pages, 1991/03
不溶解性残渣中の貴金属元素回収において必要となる貴金属合金の硝酸への溶解挙動について調査・研究する。前回の報告書で抜けていたり、その後報告された模擬および実際の核分裂生成貴金属合金の硝酸溶解に関係する文献は次の4報である。(1)T.Adachi,T.Muromura,H.Takeishi and T.Yamamoto,"Metallic Phases Precipitated in UO/SUB2 Fuel,II.Insoluble Residue in Simulated Fuel",J.Nucl,Mater.160(1988)81-87.(2)T.Adachi,M.Ohnuki,N.Yoshida,T.Sonobe,W.Kawamura,H.Takeishi,K.Gunji,T.Kimura,T.Suzuki,Y.Nakahara,T.Muromura,Y.Kobayashi,H.Okashita and T.Yamamoto"Dissolution Study of Spent PWR Fuel:Dissolution Behavior and Chemical Properties of Insoluble Residues",J.Nucl.Mater.174(1990)60-71.(3)B.S.M.Rao,E.Gantner,J.Reinhardt,D.Steinert and H.J.Ache,"Characterization of the Solids Formed from Simulated Nuclear Fuel Reprocessing Solutions".J.Nucl.Mater.170(1990)39-4(4)T.Matsui,T.Yamamoto and K.Naito."Dissolution of Simulated Fission Produced Noble Metal Alloy in Nitric Acid Solution at 383K", J.Nucl.Mater.174(1990)16-21.
松井 恒雄*; 内藤 圭爾*
PNC TJ1603 91-003, 24 Pages, 1991/03
不溶解性残渣から貴金属元素を回収する際に必要となる貴金属合金の硝酸への溶解挙動について文献調査および溶解実験を行った。貴金属および合金の溶解に関する定量的な研究は極めて少なく、Kleykampによる研究と著者らの研究のみである。Kleykampの報告によると単一金属の溶解速度はMoPdRhRuの順番で、Mo-Ru-Rh-Pd合金の全溶解速度は合金の組成によって異なり、Moの量が多くなると全溶解速度は速くなり、Ruの量が増すと逆に遅くなる。また合金中の各元素は均一溶解すると報告している。一方、著者らの最近のMo-Ru-Pd合金の溶解実験では、Pdが溶けやすく、MoとRuが溶けにくい選択溶解(不均一溶解)で、溶解機構は、粒径や硝酸濃度によらず一次反応である表面反応律速であった。また、溶解速度はKleykampに比べて1-3桁程度小さかった。使用済燃料中の核分裂生成貴金属合金の溶解挙動については2件の報告例がある。燃焼度、線出力密度によって溶解度が異なる場合や、放射線により再沈殿する場合もあり(特にRuの再沈殿が著しく)複雑である。本研究で行ったMo0.40Ru0.40Rh0.10Pd0.10合金の硝酸容解実験では、合金中の各元素の溶解速度は、PdRhMoRuの順番で、不均一溶解をすることがわかった。溶解機構は、溶解量が少ない初期(0-12h)では、一次反応の表面反応律速で、その以後は溶解量が、溶解時間の1/2乗に比例する拡散反応律速であった。初期の表面反応律速の際の溶解速度は、著者らの従来のMo-Ru-Pd合金のそれに比べて約1-2桁大きく、KleykampによるMo-Ru-Rh-Pd合金のそれと比べて約1桁小さかった。
松井 恒雄*; 有田 裕二*; 内藤 奎爾*; 今井 久
Journal of Nuclear Materials, 186, p.7 - 12, 1991/00
被引用回数:13 パーセンタイル:78.38(Materials Science, Multidisciplinary)平成元年度の委託研究,高温ガス炉用中性子吸収材料の高温比熱に関する研究をまとめたものである。測定試料はB/C比が、3,4,5のほう素炭化物である。熱容量及び電気伝導度は、高速パルス加熱法により同時に測定した。ほう素炭化物の熱容量は、B/C比が増加するにつれて増加した。一方電気伝導度は、B/Cが4の時が最も小さく、3と5の組成では増加した。電気伝導度のこのような挙動は、伝導機構の変化によるものと考えられる。
伊藤 剛*; 長崎 正雅*; 岩崎 航太*; 吉野 正人*; 松井 恒雄*; 井川 直樹; 石井 慶信
no journal, ,
乾燥及び重水を固溶させたペロブスカイト型水素イオン伝導体BaSnInO中の10Kにおける水素イオンの存在位置を中性子回折実験を用いたリートベルト解析した。解析結果をもとにマキシマムエントロピー法によって本試料の中性子散乱長密度を求めた。乾燥試料及び重水素溶解試料の比較によって、重水素が立方晶ペロブスカイト型構造(空間群)の12サイトに存在すること、また、酸素-重水素間の距離は0.97であることなどを明らかにした。