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論文

Neoclassical transport simulations with an improved model collision operator

松岡 清吉*; 洲鎌 英雄*; 井戸村 泰宏

Physics of Plasmas, 28(6), p.064501_1 - 064501_5, 2021/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:43.17(Physics, Fluids & Plasmas)

線形ランダウ衝突演算子から得られる摩擦係数と流束の関係式を再現可能な洲鎌らの改良型モデル衝突演算子を大域的full-fジャイロ運動論シミュレーションコードGT5Dに新たに実装し、トカマクにおける単一イオン種プラズマの衝突性輸送シミュレーションを幅広い衝突度領域において実施した。摩擦係数と流束の関係式において高い精度が要求される高衝突度領域において、改良型演算子が理論的な衝突性熱拡散係数を正確に再現することを検証した。さらに、改良型演算子によって全ての衝突度領域において衝突性熱拡散係数と磁力線方向流れの係数をより高い精度で得ることにより、線形ランダウ衝突演算子によって記述される衝突過程が正しく保持されていることを実証した。

論文

Neoclassical transport benchmark of global full-f gyrokinetic simulation in stellarator configurations

松岡 清吉; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

Physics of Plasmas, 25(2), p.022510_1 - 022510_10, 2018/02

 被引用回数:17 パーセンタイル:74.87(Physics, Fluids & Plasmas)

プラズマ輸送シミュレーションにおいて、ジャイロ運動論方程式をスケール分離を仮定せずプラズマ全体について第一原理に基づいて解く大域的full-fシミュレーション手法が注目されている。本研究では、複雑な3次元磁場形状をもつステラレータ型プラズマを大域的full-fジャイロ運動論シミュレーションコードであるGT5Dに適用するため、GT5Dの差分計算手法の拡張、及び3次元磁場平衡構築コードVMECとのインターフェースの開発を行った。開発したコード群の妥当性検証を目的として輸送に関する標準的なベンチマーク計算を行った。その結果、GT5Dが局所理論解析モデルや他の大域的新古典輸送コードの結果とよく一致することを示した。

論文

Electron heat diffusivity in radially-bounded ergodic region of toroidal plasma

菅野 龍太郎*; 沼波 政倫*; 佐竹 真介*; 松岡 清吉; 高丸 尚教*

Nuclear Fusion, 58(1), p.016033_1 - 016033_7, 2018/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Fluids & Plasmas)

摂動磁場による磁気面の破壊を伴う乱れた磁場構造をもつトーラスプラズマ中の電子熱輸送について研究を行った。本論文では、摂動磁場に沿った粒子の平行方向軌道に起因する熱輸送が、捕捉粒子軌道の効果によって低減されることを明らかにした。

論文

Global kinetic simulations of neoclassical toroidal viscosity in low-collisional perturbed tokamak plasmas

松岡 清吉; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

Physics of Plasmas, 24(10), p.102522_1 - 102522_9, 2017/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.74(Physics, Fluids & Plasmas)

軸対称磁場閉じ込め装置であるトカマク型プラズマにおいて、誤差磁場等に起因する3次元的な非軸対称成分を持つ摂動磁場の効果が閉じ込め性能向上や不安定性制御の観点から注目されている。近年、3次元摂動磁場が駆動する衝突性粘性について、従来より広く用いられてきたバウンス平均理論モデルと大域的運動論シミュレーションの両者で得られた結果が一致しないことが指摘され、その物理機構の解明が課題となっていた。本研究では、二つの異なるモデルに基づいた大域的運動論シミュレーションを用いて詳細な解析を行い、上記の差異が生じる物理機構について検討した。その結果、理論モデルと大域的シミュレーションの不一致が、(1)粒子軌道の効果によって粒子軌道の共鳴構造が失われ、粒子が実効的に感じる摂動磁場強度が弱まること、(2)粒子軌道に沿った位相混合により速度空間構造内に微細構造が生成され輸送量の減衰が起きること、の二つが原因であることを明らかにした。

論文

Benchmark of the local drift-kinetic models for neoclassical transport simulation in helical plasmas

Huang, B.*; 佐竹 真介*; 菅野 龍太郎*; 洲鎌 英雄*; 松岡 清吉

Physics of Plasmas, 24(2), p.022503_1 - 022503_19, 2017/02

 被引用回数:11 パーセンタイル:54.14(Physics, Fluids & Plasmas)

プラズマ中の衝突性輸送(新古典輸送)を記述するドリフト運動論方程式に関して、近年、ゼロ軌道幅(ZOW)モデルと呼ばれる新たな局所近似近似モデルが提案されている。本研究では、ZOWモデルに基づく新古典輸送評価の妥当性を検証することを目的として、典型的な3つのヘリカル型磁場配位LHD, HSX, W7-Xのプラズマについて、種々の近似モデルを用いた新古典輸送及び平行方向フローのベンチマーク計算を実施した。その結果、ZOWモデルによる新古典輸送は径電場が大きく粒子の$$Etimes B$$ドリフトが大きい時には従来型の近似モデルをほぼ再現することを示した。また、従来型近似モデルを用いた場合には、$$Etimes B$$ドリフトが小さく磁場ドリフトと同程度になった際に生じる非物理的な大きな新古典輸送が生じるが、このような非物理的な輸送の増大がZOWモデルでは生じないことも明らかになった。

論文

Development of a drift-kinetic simulation code for estimating collisional transport affected by RMPs and radial electric field

菅野 龍太郎*; 沼波 政倫*; 佐竹 真介*; 松岡 清吉; 高丸 尚教*

Contributions to Plasma Physics, 56(6-8), p.592 - 597, 2016/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:11.54(Physics, Fluids & Plasmas)

共鳴摂動磁場と径電場の効果を含む準定常状態の衝突性輸送を計算するための$$delta f$$法に基づくドリフト運動論コードを開発した。本論文では、コードの妥当性を複数のテスト問題によって確認した。その結果、径電場がない場合に磁力線のカオス的振る舞いによって強く影響を受ける電子輸送が、正の径電場によって低減されることを明らかにした。

論文

Computational challenges towards Exa-scale fusion plasma turbulence simulations

井戸村 泰宏; 朝比 祐一; 伊奈 拓也; 松岡 清吉

Proceedings of 24th International Congress of Theoretical and Applied Mechanics (ICTAM 2016), p.3106 - 3107, 2016/08

核融合プラズマにおける乱流輸送はITERにおける重要課題の一つである。この課題を5次元ジャイロ運動論モデルで研究するために新たな計算技術を開発し、ジャイロ運動論的トロイダル5次元オイラーコードGT5Dの強スケーリングを京コンピュータ上で約60万コアまで向上した。この計算技術は多次元/多階層領域分割、通信と計算のオーバーラップ、計算カーネルのマルチコアCPUへの最適化から構成される。この計算性能によって乱流輸送の装置サイズ依存性等のITERの重要課題の研究が可能になった。次世代の核燃焼プラズマ乱流シミュレーションに向けて、運動論的電子や多種イオンを含む物理モデルの拡張を進め、さらに最新のメニーコア環境で計算カーネルを最適化した。

論文

Radially local approximation of the drift kinetic equation

洲鎌 英雄*; 松岡 清吉; 佐竹 真介*; 菅野 龍太郎*

Physics of Plasmas, 23(4), p.042502_1 - 042502_11, 2016/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:32.55(Physics, Fluids & Plasmas)

ドリフト運動論方程式について、$$rm E times B$$及び磁気面に沿ったドリフトの両者を含む新たな径方向局所近似モデルを構築した。このモデルは保存系で表現されており定常解を得るための追加のソース項を必要としない為、数値計算に適したモデルとなっている。このモデルから得られる解は、準対称性を持つ磁場配位における性質として重要な、衝突性粒子輸送の両極性条件を満たす。また、逆に、両極性条件を故意に破るような近似モデルを考えた場合には、衝突性輸送によるエントロピー生成の正値性及び拡散係数のオンサーガー対称性が得られることを示した。

論文

国際核融合エネルギー研究センターの高性能計算機システムHeliosを利用した国内シミュレーション研究プロジェクトの進展

石澤 明宏*; 井戸村 泰宏; 今寺 賢志*; 糟谷 直宏*; 菅野 龍太郎*; 佐竹 真介*; 龍野 智哉*; 仲田 資季*; 沼波 政倫*; 前山 伸也*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 92(3), p.157 - 210, 2016/03

幅広いアプローチ協定に基づいて国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の計算機シミュレーションセンター(CSC)に設置された高性能計算機システムHeliosは、2012年1月に運用を開始し、日欧の磁気核融合シミュレーション研究に供用され、高い利用率の実績を示すとともに、炉心プラズマ物理から炉材料・炉工学にわたる広い分野で多くの研究成果に貢献している。本プロジェクトレビューの目的は、国内の大学や研究機関においてHeliosを利用して進められているシミュレーション研究プロジェクトとその成果を一望するとともに、今後予想される研究の進展を紹介することである。はじめにIFERC-CSCの概要を示した後、各研究プロジェクト毎にその目的、用いられる計算手法、これまでの研究成果、そして今後必要とされる計算を紹介する。

論文

Quality and performance of a pseudo-random number generator in massively parallel plasma particle simulations

松岡 清吉*; 佐竹 真介*; 井戸村 泰宏; 今村 俊幸*

Proceedings of Joint International Conference on Mathematics and Computation, Supercomputing in Nuclear Applications and the Monte Carlo Method (M&C + SNA + MC 2015) (CD-ROM), 13 Pages, 2015/04

プラズマ輸送のモンテカルロ粒子コードを用いて並列擬似乱数発生ライブラリKMATH_RANDOMの特性と性能を評価した。本ライブラリはジャンプルーチンを伴うメルセンヌ・ツイスタに基いて実装されており、京コンピュータのような超並列スーパーコンピュータに適し、容易に利用可能である。本ライブラリは擬似乱数発生器の特性と性能を劣化させることなく粒子コードの並列化を数千プロセスまで向上する。その結果、大量の乱数を効率的に発生させることが可能となり、粒子コードで数値ノイズに起因する非物理的な現象を除去できるようになった。

論文

Turbulence spectra, transport, and $$E$$$$times$$$$B$$ flows in helical plasmas

渡邉 智彦*; 沼波 政倫*; 洲鎌 英雄*; 佐竹 真介*; 松岡 清吉*; 石澤 明宏*; 前山 伸也; 田中 謙治*

Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2012/10

Gyrokinetic simulation of ion temperature gradient turbulence and zonal flows for helical plasmas has been validated against the Large Helical Device experiments with high ion temperature, where a reduced modeling of ion heat transport is also considered. It is confirmed by the entropy transfer analysis that the turbulence spectrum elongated in the radial wavenumber space is associated with successive interactions with zonal flows. A novel multi-scale simulation for turbulence and zonal flows in poloidally-rotating helical plasmas has demonstrated strong zonal flow generation byturbulence, which implies that turbulent transport processes in non-axisymmetric systems are coupled to neoclassical transport through the macroscopic $$E$$$$times$$$$B$$ flows determined by the ambipolarty condition for neoclassical particle fluxes.

口頭

Full-f gyrokinetic simulations for neoclassical toroidal viscosity in a perturbed tokamak configuration

松岡 清吉*; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

no journal, , 

トカマクプラズマにおける摂動磁場は、小さい摂動でもトロイダル方向の対称性を破って有限の新古典トロイダル粘性(NTV)を誘起するため、自発プラズマ回転とその速度シアを決定する上で重要な役割を果たす。本研究ではfull-fジャイロ運動論オイラーコードGT5Dを用いて、小さい共鳴摂動磁場を含むトカマクはいいにおけるNTV評価のシミュレーション研究を行う。GT5Dの粒子軌道のハミルトニアンにおいて軸対称磁場を軸対称磁場と摂動磁場の和で置き替えることによって摂動磁場を含めることにより、軸対称平衡磁場に対して構築された粒子運動のラグランジアンのシンプレクティック構造を変えずにGT5Dシミュレーションを行うことが可能となる。ドリフト運動論方程式をモンテカルロ法で計算する新古典輸送コードFORTEC-3Dと計算結果のベンチマークを行った。その結果、シングルヘリシティの摂動磁場で評価したNTVはGT5DとFORTEC-3Dで同様の共鳴面にピークする分布となることがわかった。

口頭

摂動磁場印加トカマクにおける新古典トロイダル粘性のfull-fジャイロ運動論シミュレーション

松岡 清吉*; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

no journal, , 

軸対称トカマクにおいて非軸対称の摂動磁場が存在した場合、軸対称性が破れることで新古典粘性が誘起され運動量輸送やプラズマの回転分布などに影響を与える。本研究では、新古典トロイダル粘性をfull-fジャイロ運動論シミュレーションを用いて評価し、その評価法や結果の妥当性について検討している。発表では、トカマクに微小な共鳴摂動磁場が印加された場合の新古典トロイダル粘性のパラメータ依存性について、理論及び新古典輸送コードによる結果と比較することで議論する。

口頭

摂動磁場印加トカマクにおける新古典トロイダル粘性の大域的運動論シミュレーション

松岡 清吉; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

no journal, , 

軸対称トカマクにおいて、プラズマ回転分布に大きく影響する非軸対称磁場摂動の効果がプラズマ性能や不安定性制御の観点から注目されている。非軸対称摂動磁場は非両極性粒子輸送を誘起し、それによって新古典トロイダル粘性(NTV)が生じる。近年、NTV解析について、バウンス平均理論モデルと大域的運動論シミュレーションの両者で得られた結果が一致しないことが指摘され、その原因の解明が問題となっていた。本研究では、二つの異なる大域的運動論シミュレーションを用いた解析を行い、バウンス平均理論との差異について検討した。その結果、NTV解析における理論モデルとシミュレーションの不一致が、理論モデルにおいて仮定されている共鳴条件の不備と摂動磁場に起因する遷移粒子軌道の存在、の二つに起因していることを明らかにした。

口頭

低衝突周波数領域における新古典粘性トロイダル粘性についての大域的運動論シミュレーション研究

松岡 清吉; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

no journal, , 

磁場構造が軸対称性をもつトカマク型装置において、非軸対称成分を持つ摂動磁場の効果が注目されている。磁場の非軸対象成分は新古典トロイダル粘性(NTV)と呼ばれる衝突性輸送に起因した粘性を駆動し、それがプラズマ回転分布に影響を与えるため、プラズマ回転を利用したプラズマ閉じ込め性能向上や不安定性制御の観点からNTVは重要な研究対象となっている。近年、摂動磁場によるNTV解析について、バウンス平均モデルに基づくSuperbanana-plateau理論と大域的運動論シミュレーションによる結果が一致しないことが指摘され、その不一致の原因となる物理機構の解明が課題となっていた。本研究では、物理モデルや計算手法について2つの異なる大域的運動論シミュレーションを用いてNTV解析を行い、理論モデルとの齟齬について検討した。その結果、(1)Superbanana-plateau理論で仮定されている歳差運動周波数の共鳴条件に不備があること、(2)摂動磁場による粒子軌道の遷移過程、の二つが理論において考慮されておらず、それらにより理論と大域的運動論シミュレーションによるNTV解析結果の不一致が生じていることを明らかにした。

口頭

Global kinetic effect on the collisionality dependence of the neoclassical toroidal viscosity in the superbanana-plateau regime

松岡 清吉; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

no journal, , 

軸対称トカマクにおいて、プラズマ回転分布に大きく影響する非軸対称磁場摂動の効果がプラズマ性能や不安定性制御の観点から注目されている。近年、NTV解析について、バウンス平均理論モデルと大域的運動論シミュレーションの両者で得られた結果が一致しないことが指摘され、その原因の解明が問題となっていた。本研究では、二つの異なる大域的運動論シミュレーションを用いた解析を行い、バウンス平均理論との差異について検討した。その結果、NTV解析における理論モデルとシミュレーションの不一致が、(1)バウンス平均理論で考えられている速度空間内の共鳴構造が粒子の大域的な軌道効果によって消失すること、(2)大域的な粒子軌道効果による速度空間内の微細構造形成、の二点によるものであることを明らかにした。

口頭

新古典トロイダル粘性についての大域的運動論シミュレーション研究

松岡 清吉; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*

no journal, , 

JT-60やITERをはじめとした軸対称トカマク型装置において、誤差磁場や外部印加摂動等に起因する非軸対称磁場の効果がプラズマ閉じ込め性能や不安定性制御の観点から注目されている。非軸対称摂動磁場がある場合、新古典トロイダル粘性(NTV)と呼ばれる粘性が生じ、その評価法の確立が重要な課題となっている。近年、NTV解析について、従来から広く用いられているバウンス平均モデルに基づいたsuperbanana-plateau理論と大域的運動論シミュレーションで得られたNTV解析結果が一致しないことが指摘され、その原因の解明が問題となっていた。本研究では、二つの大きく異なる大域的運動論シミュレーションを用いたNTV解析を行い、バウンス平均理論との差異について検討した。その結果、superbanana-plateau理論と大域的運動論シミュレーション間の不一致が、superbanana-plateau理論において仮定されている、歳差運動周波数についての共鳴条件の不備と摂動磁場による粒子軌道状態の遷移現象、の二つに起因していることを初めて明らかにした。

口頭

粒子コードを用いた局所近似ドリフト運動論モデルによる新古典トロイダル粘性計算法

佐竹 真介*; 洲鎌 英雄*; 菅野 龍太郎*; 松岡 清吉; 井戸村 泰宏; Huang, B.*

no journal, , 

外部摂動磁場や誤差磁場によって完全な軸対称性が崩れたトカマクにおいて生じる新古典トロイダル粘性(NTV)は、摂動磁場が微弱であってもトロイダル回転分布に影響を与えるた め、その正確な評価方法が必要とされている。従来より、バウンス平均ドリフト運動論方程式を局所近似(径方向ドリフトを無視)して解析的数値的に解く手法が広く用いられてきた。しかし、近年、我々が開発した、$$delta f$$及びfull-$$f$$モデルに基づく大域的な運動論シミュレーションを用いた結果から、従来のバウンス平均理論モデルが予測するSuperbanana-plateau領域と呼ばれる新古典トロイダル粘性が衝突周波数に依存しない衝突周波数領域が大域的シミュレーションでは現れず、一方で、二つの大域的シミュレーションで得られるNTVの衝突周波数依存性はよく一致することが明らかになった。この、理論モデルと大域的シミュレーションの差異について、最近の研究でトロイダル歳差ドリフトの磁気シア依存性の理論モデルにおける取り扱いの不備が指摘されている。本発表では、局所近似した粒子シミュレーションを用いて、この歳差ドリフトの磁気シア依存性がNTV評価に与える影響を調べ、理論モデルと大域的シミュレーションにおけるNTV評価の不一致の原因について議論する。

口頭

複数の近似モデルに基づくドリフト運動論方程式を用いたヘリカルプラズマのブートストラップ電流計算の比較

Huang, B.*; 佐竹 真介*; 菅野 龍太郎*; 松岡 清吉

no journal, , 

トロイダルプラズマ中のブートストラップ電流、あるいは平行方向フローは新古典輸送理論によって記述される。最近の研究により、特に径方向に局所近似を施した(径方向ドリフトを完全に無視した)新古典輸送モデルは、その近似の程度によって分類されることが指摘されている。本研究では、三種類の近似モデルに基づく局所近似新古典輸送計算モデルを用いてLHD, HSX及びW7-Xのヘリカル・ステラレータプラズマについて平行方向フローのベンチマーク計算を実施した。その結果、低衝突度のLHDプラズマにおいては、径方向電場が弱い場合に、磁気面に沿った磁場ドリフトを持つモデルでは、他の近似モデルを用いた計算に比べて平行方向フローが大きく変化することが明らかになった。一方で、HSXやW7-Xでは磁場ドリフトの影響は弱く、平行方向フローは他の近似モデルを用いた解析結果とほぼ変わらないことを示した。

口頭

Full-f gyrokinetic simulations in three-dimensional plasma equilibrium

松岡 清吉; 井戸村 泰宏

no journal, , 

核融合炉発電を目指したプラズマ輸送研究において、ジャイロ運動論に基づきプラズマ分布関数全体を第一原理的に解くFull-fジャイロ運動論シミュレーションが注目されている。Full-fジャイロ運動論シミュレーションは、これまで、JT-60やITER等、軸対称性を持つトカマク型装置へ適用され、種々の物理機構について調べられてきた。しかし、ヘリカル・ステラレータ型装置のような、非軸対称な3次元磁場構造をもつプラズマについては、数値計算手法の複雑さや計算コストの観点から行われてこなかった。本研究では、Full-fジャイロ運動論コードであるGT5Dを3次元磁場を取り扱えるよう座標系の取り扱いについて拡張を行い、併せて3次元磁場平衡コードVMECとのインターフェースを開発した。これにより、任意の3次元磁場平衡中のプラズマについて、初めてFull-fジャイロ運動論シミュレーションを可能にした。また、開発したGT5D+VMECのベンチマークとして、3次元磁場でのプラズマ輸送のベンチマークとして、プラズマ衝突に起因する新古典輸送に関する比較を行った。本発表では、GT5D+VMECで用いられている計算手法とコードの開発状況、及び、前述のベンチマーク結果について報告する。

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