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松本 唯希*; 渡辺 幸信*; 国枝 賢; 岩本 修
JAEA-Conf 2015-003, p.191 - 196, 2016/03
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)中性子源等の開発において必要なLi(p,n)Be反応に対する核データ評価を実施した。直接過程の計算は歪曲波ボルン近似(DWBA)や測定データに基づく経験則を用いて行った。また、連続スペクトルの計算にはCCONEコードを適用し、前平衡パラメータ等を測定データを再現するように調整した。両手法を取り入れた評価値はピーク構造を持つ角度・エネルギー微分断面積として工学的応用が期待される。
坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.
Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05
日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。
坂中 章悟*; 吾郷 智紀*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; 原田 健太郎*; 平松 成範*; 本田 融*; et al.
Proceedings of 11th European Particle Accelerator Conference (EPAC '08) (CD-ROM), p.205 - 207, 2008/06
コヒーレントX線,フェムト秒X線の発生が可能な次世代放射光源としてエネルギー回収型リニアック(ERL)が提案されており、その実現に向けた要素技術の研究開発が日本国内の複数研究機関の協力のもと進められている。本稿では、ERL放射光源の研究開発の現状を報告する。
松田 達磨; 芳賀 芳範; 池田 修悟; Galatanu, A.; 山本 悦嗣; 宍戸 寛明*; 山田 美音子*; 山浦 淳一*; 辺土 正人*; 上床 美也*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 74(5), p.1552 - 1556, 2005/05
被引用回数:24 パーセンタイル:72.16(Physics, Multidisciplinary)UCuSiは、強相関電子系における典型物質122化合物の1つである。われわれは、初めて純良単結晶育成に成功し、抵抗,磁化率,磁化,比熱測定を詳細に行った。その結果、極めて異方的な磁性を示し、さらにこれまで報告されてきた100Kにおける強磁性転移に隣接し、新たな反強磁性相とみられる相を発見した。これらの結果は、結晶の純良化によって初めて明らかになったことである。
芳賀 芳範; 松田 達磨; 池田 修悟; Galatanu, A.; 松本 拓也*; 杉本 豊成*; 多田 俊治*; 野口 悟*; 大貫 惇睦
Physica B; Condensed Matter, 359-361, p.1006 - 1008, 2005/04
被引用回数:2 パーセンタイル:11.66(Physics, Condensed Matter)新しいウラン化合物UNiAlを発見し、単結晶育成に成功した。斜方晶の結晶構造を有し、ウランは結晶学的に2つのサイトを占める。磁化の異方性から、そのうち一つのサイトのウランだけが反強磁性秩序を起こし、もう一つのウランは低温まで常磁性状態にあると考えられる。
橋爪 修司*; 松本 潤子; 馬場 恒孝
原子力バックエンド研究, 6(1), p.101 - 106, 1999/12
Alを微量に含む固体状廃棄物をモルタルに固型化する際、ガスが生じ、充てん固化体の放射性核種保持機能に影響を与える可能性があるので、Al含有固化体を試作し、固化体中の空隙率を測定した。また、モルタルの物性値やAlからのガス発生量等から固化体の空隙率を推定する手法を検討した。その結果、ばらつきはあるが、Alと炭層鋼の接触部分では接触のない部分に比べ固化体の空隙率が減少した。モルタル中のガス発生を起因とする空隙率とモルタル模擬環境中でのガス発生量に与える鉄/Al面積比の影響は一致した。モルタル中の空隙率のばらつきの原因として、モルタル中では溶液抵抗の大きくなる部分が生じ、異種金属接触の効果が小さくなりガス発生し空隙率が増加したり、腐食生成物が生じた部分で腐食反応が低下し空隙率が減少するためと推定した。さらに、空隙が形成される限界の時間と考えられるモルタルの始発時間、上昇時間、腐食度、ガス発生速度から固化体の空隙率を推定する手法を確立した。固体状廃棄物の固型化に用いると考えられるモルタル中でのAlからのガス発生を起因とする空隙率はAlが炭素鋼と接触していない場合でも1%以下と推定された。
橋爪 修司; 高澤 宏充; 松本 潤子; 馬場 恒孝
原子力バックエンド研究, 5(1), p.37 - 44, 1998/08
低レベル放射性廃棄物雑固体廃棄体の浸出挙動を検討するため、雑固体廃棄体を模擬した廃棄体を調製する必要がある。このため、モルタルの流動性、圧縮強度、ブリージング率、収縮率に与えるモルタル原材料の配合の影響、及び流動性と他の特性の関係、雑固体廃棄物の固型化に適した原材料の配合について検討した。その結果、水/セメント比の増加にしたがい、流動性は良くなり、圧縮強度は低下し、ブリージング率と収縮率は増加する傾向であり、高炉セメントは普通ポルトランドセメントに比べ、水/セメント比がこれら特性に与える影響の大きいことを明らかにした。この原因を高炉セメントに含まれる微細な高炉スラグによるものと推察した。また、混和剤/セメント比の増加にしたがい流動性は良くなるが、混和剤を多く入れても効果は飽和することが明らかとなった。けい砂/セメント比については、この比の増加にしたがい収縮率が減少する傾向にあり、このことからセメントの水和反応に基づく体積減少がモルタルの収縮の主たる原因であると推定した。なお高炉セメントを使用した場合、流動性がよくブリージング水が発生すると材料分離が生じ圧縮強度の著しい低下が認められた。
橋爪 修司; 松本 潤子; 馬場 恒孝
原子力バックエンド研究, 5(1), p.45 - 49, 1998/08
原子力発電所から発生する不燃の固体状の低レベル廃棄物からアルミニウムを除くよう計画されているが、実際には微量のアルミニウムが混入するであろう。著者らはすでにアルミニウムの腐食度とガス発生量に与えるpH、温度の影響が大きいことを明らかにした。また、1molのアルミニウムの溶解に対して1.5molのHガスが発生する反応は、60C以下で成立することを明らかにした。実際の廃棄物のドラム缶への収納を考慮すると、アルミニウムは鉄が主成分の炭素鋼と接触する。モルタル中でアルミニウムが鉄と接触すると腐食挙動に影響を与える可能性があるので、アルミニウムからガス発生挙動に与える鉄との接触の影響について検討した。その結果、モルタル模擬環境中でアルミニウムが鉄と接触すると腐食は増加するがガス発生はきわめて抑制されることが明らかとなった。この原因は、アルミニウムが腐食する際のカソード反応が鉄との接触により水素発生反応から酸素還元反応に変化したためと推定され、環境中の溶存酸素の存在が腐食及びガス発生挙動に大きく影響を与える。
橋爪 修司; 松本 潤子; 馬場 恒孝
材料と環境, 47(10), p.638 - 644, 1998/00
原子力発電所から発生する不燃の固体状の低レベル放射性廃棄物である雑固体廃棄物は、ドラム缶内にてモルタルにより固形化される計画である。固形化後、六ヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センターにおいて浅地中処分が実施される。雑固体廃棄物はAlのような両性金属を含む。モルタルのような高pH環境中で、Alは腐食してガス発生することが良く知られており、ガス発生は雑固体廃棄体の浸出性に影響を与える可能性が高い。Alは、雑固体廃棄物から除くよう計画されているが、実際には微量のAlが混入するであろう。したがって、Alの腐食を起因としたガス発生挙動に与える環境因子の影響を検討した。Alの腐食度とガス発生量に与えるpH、温度の影響は大きいことが明らかとなった。Alをモルタル模擬環境中に浸漬すると、主にアルミン酸カルシウム化合物が形成されるとともにHガスが発生する。pHが12~13である20~60Cの環境では、1molのAlの溶解に対して1.5molのHガスが発生することが明らかとなった。
橋爪 修司; 松本 潤子; 馬場 恒孝
JAERI-Review 96-013, 25 Pages, 1996/10
雑固体廃棄体の浸出挙動の検討の一環として、モルタル中のAlの腐食に関する既存の研究動向を調査し、今後の研究計画を立案した。文献調査の結果、pHがAlの腐食度に与える影響、腐食生成物、モルタル中でのAlの腐食度経時変化、腐食メカニズムの経時変化、腐食度に与えるNa、Ca、Clイオンの影響、鉄筋コンコリート中で犠牲陽極として使用されているAlの腐食挙動が明らかになった。今後、pHやイオン種等の環境因子がガス発生量に与える影響、そのときのガス発生量の経時変化、ガス発生量の温度依存性とそのときの経時変化、Alと炭素鋼の面積比がガス発生量に与える影響とその経時変化等について検討する予定である。
小谷 皓市*; 中尾 俊次*; 隅田 勲*; 横溝 修*; 松本 知行*
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(10), p.791 - 793, 1980/10
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大原 宏太; 石川 法人; 境 誠司; 松本 吉弘; 道上 修*; 太田 靖之*; 木村 豊*
no journal, ,
高エネルギーイオン(200Mev Au)を照射したCeO薄膜中に形成されるイオントラック内の酸素欠損状態をX線回折,ラマン分光により解析した。イオン照射したセラミックス中に形成されるイオントラックは、非晶質状態であることが多いが、CeOではイオントラック内が結晶構造を保っている。そのため、結晶構造や結合状態を調べることにより、イオントラック内の情報を抽出できるのではないかと考えた。イオントラック内での酸素欠損状態を反映した物性変化が観測されると同時に、照射表面付近でイオントラック内の酸素欠損が顕著であることを示唆する結果を得た。
大原 宏太; 石川 法人; 境 誠司; 松本 吉弘; 道上 修*; 太田 靖之*; 木村 豊*
no journal, ,
CeO薄膜への200MeV Auの照射に伴って、CeOの(002)面の反射に起因するX線回折ピークの低角度側に肩(新しいピークとみなせる)が成長し、さらに新しいラマンバンドが成長することを確認している。イオントラック内部の酸素欠損構造を反映していると仮定すると、上記の損傷データが説明できることを前回まで報告してきた。今回は、照射に伴って現れる新しいX線回折ピークはイオントラック内部の結晶構造を反映している、という解釈をさらに進めて、イオントラックによる重畳の効果も説明できるモデルの構築を試みた。X線回折ピークの肩を、イオントラックを反映したピークと仮定して、そのピーク強度の照射量依存性を解析した。イオントラックの試料内の占有率の照射量依存性を計算により予測し、重畳の効果を考慮すればX線回折データが定性的に説明できることを明らかにした。
末田 敬一*; 栗田 隆史*; 川嶋 利幸*; 山川 考一; 河仲 準二*; 関根 尊史*; Zhao, B.*; Jiang, Y.*; 松本 修*; 藤田 雅之*; et al.
no journal, ,
レーザー光に空間的・時間的光波制御を加味することによって物質との相互作用、特に非線形相互作用における新現象の発現を目指し、搬送波包絡線位相を制御した数サイクルマルチテラワットレーザーの開発を進めている。今回、超広帯域光パルメトリックチャープパルス(OPCPA)増幅器の励起光源として、半導体レーザー励起Nd:ガラスレーザー増幅器の開発を行い、OPCPA励起用のピコ秒パルスに必要なスペクトル幅(3.7nm)を達成し、出力として2.4J/パルスを10Hzの繰り返しで実証した。
菊地 龍弥; 松本 正和*; 山室 修*
no journal, ,
ガスハイドレートの結晶化機構を困難にしている最も大きな理由は、ガスハイドレートを形成するガス分子は常圧では水にほとんど溶解しないことである。この問題を解決するため、気体高圧装置を用い高濃度ガス水溶液(最大2mol%程度)を作成した。作成した水溶液の中性子準弾性散乱をin-situで測定し、そのダイナミクスの変化を調べた。測定には、JRR-3(JAEA,東海村)に設置された分光器を使用した。高圧ガスは、アルゴン,キセノン,窒素,二酸化炭素を使用した。測定は、0.1MPaから100MPa, 90Cから-10Cまでの範囲で行った。測定により得られた準弾性散乱スペクトルを跳躍拡散運動(並進運動)と回転運動のモデルを使用し解析した。すべての試料においてガスの溶解により水の拡散係数が減少し、ハイドレート生成温度以下では温度低下とともに減少幅が大きくなることがわかった。この実験結果は、MDシミュレーションでよく再現でき、以下ではガス分子同士が近づくことにより周りの水分子の拡散係数が減少することがわかった。
阿部 寛信; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 永崎 靖志; 新里 忠史; 浅妻 新一郎; 青木 勲; 石川 信行; 石川 浩康; 石崎 暢洋; et al.
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い放出された放射性物質により引き起こされた環境汚染に対し、原子力機構の「除染推進専門家チーム」は、福島県内の各市町村における除染活動の円滑な推進のための行政機関等への支援活動を実施している。平成23年度は、福島県内各市町村における除染計画の策定協力として、延べ321件、除染にかかわる技術指導・支援等として、延べ164件の要請に対応した。そのうち、除染活動によって発生する除去土壌等を保管する仮置場の設置等に関する支援活動では、仮置場の候補地について、地形,土壌,地質,水理,植生等に関する既存情報の整理及び現地調査を実施し、その結果に基づいて、おもに技術的な観点からの助言を行った。また、住民説明会においては、生活環境中に飛散している放射性物質を除去・収集し、一か所に集め、適切に保管することにより、住民の不必要な被ばくを防ぐことが仮置場の設置目的であることを念頭に、仮置場の保管・管理に必要な要件の解説など技術的観点からの説明・支援を実施した。
田代 信介; 松本 哲也; 片岡 修; 天野 祐希; 阿部 仁; 山根 祐一; 吉田 一雄; 石川 淳; 内山 軍蔵; 上田 吉徳*; et al.
no journal, ,
高レベル濃縮廃液が設計上の想定を超えて、沸騰して乾固状態に至る過程までの放射性物質の放出挙動にかかわるデータを小規模のコールド試験により測定した。高レベル濃縮廃液を模擬して27元素を硝酸溶液に溶解させて酸濃度を2Mとした試料を掃気しながら300Cまで加熱した。試料から気相に移行した水蒸気,ガス状,エアロゾル状物質を凝縮器,エアフィルター,ガス吸収瓶で捕集し、ICP-MSを用いて各試料中の模擬FP元素量を定量した。その結果、沸騰して乾固状態に至る過程までのCs及びRuの気相への支配的な移行挙動として、それぞれ、ミスト放出, RuOガス放出が示唆される結果が得られた。実際の高レベル濃縮廃液を用いた既往研究と異なり、凝縮液試料から求めたRuの気相への積算移行割合がCsよりも全体的に13桁程度大きかった原因としては、RuOの生成を抑制する還元性の亜硝酸の存在の有無が影響した可能性が考えられる。
畠 勝郎; 石川 信行; 上坂 貴洋; 須藤 智之; 松本 正喜; 青木 勲; 石崎 暢洋; 今村 弘章; 内田 伸一; 菊池 栄; et al.
no journal, ,
原子力機構では、福島県をはじめとする環境修復に向けた除染活動の円滑な推進のため各自治体等への支援活動を実施している。一例として、事故当時に建設途中であった一般住宅において、汚染した基礎コンクリート部表面の除染方法を構築し、除染作業に至ったケースについて紹介する。
田代 信介; 松本 哲也; 片岡 修; 天野 祐希; 阿部 仁; 山根 祐一; 吉田 一雄; 石川 淳; 内山 軍蔵; 上田 吉徳*; et al.
no journal, ,
高レベル濃縮廃液が沸騰して乾固状態に至る事故時における放射性物質の放出挙動にかかわる研究を行っている。非放射性の模擬FP元素(27元素)を硝酸溶液に溶解させて作製した模擬高レベル濃縮廃液(模擬廃液)を用いた実験室規模コールド実験を行い、模擬廃液が沸騰して乾固状態(300C)に至る過程における模擬FP元素の気相への移行割合を初期FP元素濃度をパラメーターとして取得した。模擬FP元素の分析にはICP-MSを用いた。実験の結果、Ruの積算移行割合は初期Ru濃度が増加すると減少するが、CsやNdの積算移行割合は初期FP濃度にほとんど依存しないことがわかった。
西内 満美子; 榊 泰直; 匂坂 明人; 前田 祥太; Pirozhkov, A. S.; Pikuz, T.; Faenov, A. Ya.*; 小倉 浩一; 福田 祐仁; 松川 兼也*; et al.
no journal, ,
レーザー駆動型のイオン線は、その類稀な特徴より医療応用をはじめとして多くの応用の分野から着目を浴びている。その中の一つとして、既存の加速器へのインジェクターがある。重イオンを高エネルギーまで加速する加速器の小型化には、できるだけ電荷質量比(Q/M)が高く、高電流密度を持つイオン源が必要不可欠となる。一方、原子力機構関西研においては、高コントラスト超高強度短パルスレーザーJ-KARENを用いてレーザー駆動イオン加速研究を行っている。レーザー自身の高い電場強度によってプラズマ中のイオンは高いQ/Mを実現し、かつ同時に高エネルギーにまで加速することが可能である。最適化を行えば、既存の加速器のイオン源のみならず初段の線形加速器までの置き換えが可能となる。本講演では、薄膜と超高強度短パルス高コントラストレーザーとの相互作用によって、高エネルギーイオンの加速に成功したことについて報告する。