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吉越 章隆; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 下山 巖; 松村 大樹; 辻 卓也; 西畑 保雄; 小暮 敏博*; 大河内 拓雄*; 保井 晃*; et al.
Applied Physics Letters, 112(2), p.021603_1 - 021603_5, 2018/01
被引用回数:6 パーセンタイル:34.59(Physics, Applied)放射光光電子顕微鏡(SR-PEEM)を人工的にCs吸着したミクロンサイズの風化黒雲母微粒子のピンポイント分析に適用した。絶縁物にもかかわらず、チャージアップの影響無しに構成元素(Si, Al, Cs, Mg, Fe)の空間分布を観察できた。Csが粒子全体に分布することが分かった。Cs M吸収端近傍のピンポイントX線吸収分光(XAS)から、1価の陽イオン状態(Cs)であることがわかった。さらに、Fe L吸収端の測定から、Feの価数状態を決定した。我々の結果は、サンプルの伝導性に左右されること無く、SR-PEEMがさまざまな環境試料に対するピンポイント化学分析法として利用可能であることを示すものである。
美田 豊; 松村 敏博; 横山 薫; 杉杖 典岳
JAEA-Technology 2008-061, 35 Pages, 2008/10
人形峠環境技術センターでは、今後の廃止措置段階において、ウランで汚染した解体物及び廃棄物が多量に発生する。これらの解体物及び廃棄物の一部は、環境保全,処分費用低減の観点から、除染処理を行い、クリアランス化する計画としている。これを実現するためには、クリアランス検認に必要な、極めて低いレベルの放射能を測定する技術が必要である。このような技術として電離放射線イオン移送型計測技術が有望であると考えている。電離イオン式測定器の基本技術である、電離イオン流体移送型計測技術は、原理的に、極低レベルの放射能が測定可能であり、またサーベイメータのように人手による詳細操作の方法と比べ、大型物品まで一括して測定できるという長所がある。一方、本装置は、新しい技術であることから、実際の測定対象の測定実績が極めて少なく、実使用環境下でのバックランドからの影響や、検出限界,測定性能や信頼性に関する情報が不足している。そこで、本測定試験では、本装置を用いて、除染済実規模サンプルを用いた測定試験を行い、クリアランスレベル測定のための適用性について評価した。
古賀 修; 長柄 収一; 松村 敏博; 竹内 章*; 武田 伸二; 山本 正博*; 佐藤 和彦
JNC TN6440 2004-003, 66 Pages, 2004/03
夜次露天採掘場跡地周辺及び夜次鉱さいたい積場周辺の精度の高い地下水流動解析及び核種移行解析を行うことを目的に、既往解析における課題を抽出するとともに、以下に示す対応方法の検討及び解析用物性値の整理を行った。
長柄 収一; 山本 正博*; 古賀 修; 竹内 章; 松村 敏博; 武田 伸二; 佐藤 和彦
JNC TN6420 2004-001, 75 Pages, 2004/03
2001年に構築したラドン観測システムを用いて、2002年から2003年までの2年間に夜次露天採掘場跡地周辺の水中ラドン濃度を測定した結果をまとめた。また、ラドン観測システムのメンテナンス実績をまとめた。
松村 敏博; 佐藤 和彦; 時澤 孝之
サイクル機構技報, (16), p.51 - 62, 2002/09
人形峠周辺のウラン鉱山施設の跡措置について、鉱害防止及び国内に例がない核原料物質鉱山の跡措置の観点から海外におけるウラン鉱山などの措置の事例や国際的な措置の考え方、措置の安全性の予察的見通し及び今後のアクションプラン等をまとめた。本計画については、平成14年4月11日に人形峠環境技術センターの所長の諮問による「鉱山跡措置技術委員会」(原子力、放射線、鉱山、土木工学などの分野などの専門家10名で組織:中野政詩東京大学名誉教授を委員長)において、技術的な観点から評価・確認された。
長柄 収一; 松村 敏博; 佐藤 和彦; 時澤 孝之
JNC TN6400 2004-005, 34 Pages, 2002/03
夜次露天採掘場跡地及びその周辺の核種移行解析を目的として、解析のためのパラメータの収集・整理を行い、核種解析コード「NESTOR」による一次元解析を実施した。解析に先立ち、解析用のデータセットは、露天採掘場跡地の特質及び廃棄物処分の情報から調査した。また、解析に用いるモデルは、夜次露天採掘場跡地の地形的特徴により7ブロックに分割した単純化したものを作成し、試錐孔を評価点と見なして核種移行解析に適用した。解析の結果、評価点で最も高くなる核種濃度は、措置後から約1万年経過したPo-210の8.5710Bq/mである。一方、U-238濃度の最大値は、約110Bq/mオーダーである。参考として、この数値は、人形峠保安規程の坑水・廃水の排出基準値よりも1桁低く、岡山県環境協定の河川水管理目標値と同オーダーである。現時点での解析結果と現在の地下水濃度を比較すると、前者の方がU-238濃度は約7桁低く、Ra-226濃度は約6桁低くなる。この原因は、露天跡地周辺に存在するバックグランドを考慮していないためと考えられる。
竹内 章*; 松村 敏博*; 佐藤 和彦; 鶴留 浩二; 時澤 孝之
JNC TN6400 2001-003, 67 Pages, 2001/06
人形峠環境技術センター内の夜次露天採掘場では、採掘場周辺における環境の安全性を確認することを目的とした地下水の水質モニタリングを行なっている。2000年度においては、採水方法の改善および解析に用いるデータセット整備を目的として、物理化学パラメータの深度分布の把握および水質モリタリングを行なった。主な結果は、以下の通り。1)地下水のウラン、ラジウム濃度については、大きな変化はみられなかった。2)地下水の水温、PH,および溶存酸素(DO)の深度の依存傾向は少ない。
竹内 章*; 松村 敏博*; 佐藤 和彦; 鶴留 浩二; 時澤 孝之
JNC TN6400 2001-002, 38 Pages, 2001/06
人形峠環境技術センター内の夜次鉱さいたい積場では、たい積場周辺における環境の安全性を確認することを目的とした地下水の水質モニタリングを行なっている。2000年度においては、採水方法の改善および解析に用いるデータセット整備を目的として、物理化学パラメータの深度分布の把握および水質モリタリングを行なった。主な結果は、以下の通り。1)地下水中のU,Ra濃度については、大きな変化はみられなかった。2)場内水の地下への浸透はあるとおもわれるが、現状では、濃度基準を超えている値は、観測されていない。たい積場の場内水は、かん止提より下流域のモニタリング孔(A-3孔、B-3孔およびC-4孔)と類似した水質を示す。
松村 敏博*; 竹内 章*; 佐藤 和彦; 鶴留 浩二; 時澤 孝之
JNC TN6400 99-006, 55 Pages, 1999/08
人形峠環境技術センター内の夜次鉱滓堆積場では、堆積場周辺における環境の安全性を確認することを目的とした地下水の水質モニタリングを行っている。本報告書では露天採掘場周辺の現状を把握するため、1998年までに取得した水質データをまとめた。特に、地下水の物理化学パラメータ、ウラン及びラジウム濃度は、経時変化及び地域的な広がりについて整理した。また、より詳細な地下水の特性を把握するために、採水器の改良及び分析方法の変更を行なった。データ整理の結果、次の傾向が示された。電気伝導度、ウラン及びラジウムの濃度の分布は、堆積上中央に比べて、周辺部の値が低い傾向が認められる。ただし、No.13孔(露天採掘場跡地の東側約50m付近)のウラン、ラジウム濃度は、先に示した傾向と異なり、若干高い値を示す傾向が見られる。
松村 敏博*; 竹内 章*; 佐藤 和彦; 鶴留 浩二; 時澤 孝之
JNC TN6400 99-005, 30 Pages, 1999/08
人形峠環境技術センター内の夜次鉱滓堆積場では、堆積場周辺における環境の安全性を確認することを目的とした地下水の水質モニタリングを行っている。報告書では、夜次鉱滓堆積場周辺の現状を把握するため、1998年までに取得した水質データをまとめた。特に、地下水の物理化学パラメータ、ウラン及びラジウム濃度は、経時変化及び地域的な広がりについて整理した。また、より詳細な地下水の特性を把握するために、採水器の改良及び分析方法の変更を行なった。データ整理の結果、次の傾向が示された。ウラン及びラジウムの濃度は、一時的な変動があるものの、低い値で推移している。一方、水位及び水温については、ダムのかん止堤左岸側において変動が大きい。また、地域てきな広がりについては、電気伝導度及び各種溶存成分の濃度がかん止堤より上流側では低く、下流側では高くなる。
竹内 章*; 松村 敏博*; 佐藤 和彦; 鶴留 浩二; 時澤 孝之
JNC TN6400 99-004, 51 Pages, 1999/08
人形峠環境技術センター内の試錐孔に設置したモニタリング装置(MPシステム)により、調査技術の開発を目的として、間隙水圧の測定、地下水の溶存ガス分析や水質分析を行っている。平成10年度までに取得した水理・水質データを整理し、地下水の特徴について取りまとめた。以下に主な結果を示す。1.ピエゾ水頭値及びその変動は、大きく4つに区分される。2.地下水の水質型は、弱アルカリ性のCa(HCO3)2型及びNAHCO3型のものが混在する。3.地下水の水質形成には、方解石、斜長石、粘土鉱物及び沸石が関与していると考えられる。4.地下水の参加還元電位は、ORP電極から求められたものは-186355mV,溶存ガス濃度比より求められたものは-350-200mVであり、異なる結果となった。
時澤 孝之; 松村 敏博; 薮田 尚宏*; 河合 潤*; 氷川 珠江*
no journal, ,
人形峠におけるウラン燃料の開発事業を題材に、地元の高校生がエスノグラフィ手法を用いて調べた。ウランの開発に取り組んだ技術者や地元の人々といった社会集団に焦点を当て、50年前にウラン鉱床の露頭が発見されてからの人形峠の歩みや今日の状況について描出した。また高校生によるこうしたエスノグラフィ研究の取り組みにより、人形峠を取り巻く地域コミュニケーションの活性化にも効果が見られた。
美田 豊; 松村 敏博; 杉杖 典岳; 山口 大美; 佐野 明*; 内藤 晋*; 前川 立行*; 吉村 幸雄*; 松本 孝志*
no journal, ,
核燃料施設から発生する大型解体物のクリアランス測定を可能にするために設計・製作された電離イオン式測定器を用いて、プラントで使用した機材を湿式化学除染した後の実規模試験体計測試験を行い、検出性能等を評価し、クリアランス検認システムとしての適用性を確認した。
吉越 章隆; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 下山 巖; 松村 大樹; 辻 卓也; 西畑 保雄; 矢板 毅; 小暮 敏博*; 甕 聡子*; et al.
no journal, ,
福島第一原子力発電所の事故以降、数m以下の粘土鉱物(アルミノシリケート)中の放射性Csの吸着状態に関する基礎研究が除染などの観点から重要となっている。そのため、サブmの空間分解能で分析対象物に狙いを定めたピンポイント化学分析が必要となっている。本発表では、SPring-8のBL17SUのPEEM装置を用いたCs含有粘土鉱物に対するナノスケール局所化学状態分析の取り組みを紹介する。
吉越 章隆; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 下山 巖; 松村 大樹; 辻 卓也; 西畑 保雄; 矢板 毅; 小暮 敏博*; 甕 聡子*; et al.
no journal, ,
人工的にCsを飽和吸着したバーミキュライトの放射光高電子顕微鏡(SR-PEEM)分析を行った。数mの微粒子全体にCsが分布している様子を観察するとともに、試料位置のピンポイントX線吸収スペクトル測定に成功した。さらに、Feの存在も確認した。
野原 壯; 竹末 勘人; 松村 敏博*; 中桐 俊男; 竹内 真司*
no journal, ,
透水性媒体としての花崗岩は、4桁から5桁の透水係数の幅を有することから不均質な岩盤である。従来、断層運動と割れ目の発達に伴う高透水化が注目され、割れ目帯の分布とそれらの平均的な透水係数などを用いた広域地下水流動の解析が行われている。近年の地熱分野の研究により、350C450Cの地殻で引張割れ目が形成され、その結果、塑性的な地殻にも高透水領域が存在すると報告されている。また、国内の花崗岩には400Cを超える超臨界流体の流動による遮水帯の形成や破断の影響が認められ、それらは現在の透水性と関連することが指摘されている。このような背景を踏まえ、本研究では人形峠地域を事例として、超臨界流体による影響を考慮して、花崗岩の広域サイトスケールの水理地質構造調査技術およびモデル化技術の適用と改良を行い、評価技術の高度化を図ることを主な目的とする。同地域は、貫入岩脈に伴う花崗岩の赤色化、鉱物の溶脱および石英脈の発達が認められ、これらは、超臨界流体流動の痕跡の特徴と一致する。本発表では、水理地質構造モデル構築に向けた研究の計画と、フィールド調査手法とその結果を紹介する。