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関山 明*; 岩崎 剛之*; 松田 京子*; 斎藤 祐児; 大貫 惇睦*; 菅 滋正*
Nature, 403(6768), p.396 - 398, 2000/01
被引用回数:255 パーセンタイル:98.93(Multidisciplinary Sciences)光電子分光は物質に高エネルギーの光を入れた時に出てくる外部光電子のエネルギーを測定することによって、物質の電子状態を調べる手法である。そのために高温超伝導体を初めとして多くの物質で研究が進んでいた。しかし、これまで全世界に普及している装置では、高い光エネルギーでは分解能が足りなかったり、あるいは、低い光エネルギーで分解能は十分発揮できるものの固体の表面しか観測できないというとても大きな制約があり、多くの固体物質では表面と内部(バルク)の電子状態が大きく異なっているために、最も知りたい固体内部の情報が得られないという欠点があった。われわれは、大型放射光施設SPring-8の共用ビームラインBL25SUに整備された世界トップの性能を実現した超高分解能軟X線分光器と高分解能光電子分光実験装置を用いて、CeRuSi及びCeRuの真のバルク電子状態を解明するのに世界で初めて成功した。