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久保 大樹*; 松田 典大*; 柏谷 公希*; 小池 克明*; 石橋 正祐紀; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 笹尾 英嗣; Lanyon, G. W.*
Engineering Geology, 259, p.105163_1 - 105163_15, 2019/09
被引用回数:11 パーセンタイル:54.53(Engineering, Geological)花崗岩基質部の浸透率は主にマイクロクラックに規制される。本研究は土岐花崗岩を対象に、基質部の浸透率を支配する要因の特定を目指して、ボーリングコア試料の浸透率を、窒素ガス圧入式パーミアメータを用いて測定した。その結果、浸透率は断層帯や割れ目の多い場所で高く、弾性波速度と明瞭な相関が認められた。また、浸透率の特徴は、試料のマンガン/鉄比によって2つのグループに区分できることから、岩相が浸透率を規制する要因の一つであることが分かった。さらに、浸透率はケイ素と負の相関、カルシウムと正の相関があり、ケイ酸塩鉱物の溶解や炭酸塩鉱物の沈殿が浸透率に影響を及ぼしていることが明らかになった。このことから、断層活動に加えて、熱水活動が浸透率を規制する要因であると考えられた。