Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
林 由紀雄; 福見 敦*; 松門 宏治*; 森 道昭; 小瀧 秀行; 神門 正城; Chen, L.-M.; 大東 出; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 121(2), p.99 - 107, 2006/12
被引用回数:16 パーセンタイル:70.56(Environmental Sciences)短パルス高出力レーザーとターゲットの相互作用で前方方向に放出されるX線線量に対し著者は新しい評価式を導出した。この式は非常に単純な式であるため、相互作用で生成される線量評価を実施するうえで有益である。電子温度が3MeV以上の場合、線量は電子温度に比例し、3MeV以下の場合線量は電子温度の自乗に比例することがこの式より明らかになった。モンテカルロ計算で評価した線量計算結果とこの計算式が、おおよそ一致することも確認した。さらに幾つかの仮定等を行うと、他研究所での線量測定結果,線量計算結果をこの式で説明することが明らかになった。
内海 隆行*; 松門 宏治*; 大道 博行; Esirkepov, T. Z.; Bulanov, S. V.*
Applied Physics A, 79(4-6), p.1185 - 1187, 2004/09
被引用回数:10 パーセンタイル:40.13(Materials Science, Multidisciplinary)近年、高強度・短パルスレーザーを薄膜に照射することにより高速に加速されたイオン,電子,陽子が観測されており、加速器へのイオン源や陽子線医療としての応用が期待されている。これらの粒子は、プリパルスにより生成されたプラズマに照射するメインパルスがプラズマ内に協力な電磁場を形成する過程から発生すると考えられている。したがって、プリパルス生成プラズマの状態制御は、この粒子生成を最適化するための重要なファクターである。このため、本報告では、プリパルスによるプラズマ生成過程を、光量子-物質相互作用シミュレーションの一環として開発したCIP法(3次補間擬似粒子法)に基づく解析コードにより、シミュレーションした結果を示す。本シミュレーションはイオン発生実験の条件で行ったものであるが、メインパルス到着直前に薄膜はプリパルスにより完全に溶融・蒸発し、サドル構造のアンダーデンスプラズマが生成されている状態となっており、実験結果と整合性のあるシミュレーション結果となっている。
匂坂 明人; 大道 博行; 小倉 浩一; 織茂 聡; 林 由紀雄; 西内 満美子; 森 道昭; 松門 宏治*; 福見 敦*; Li, Z.*; et al.
Applied Physics B, 78(7-8), p.919 - 922, 2004/05
被引用回数:26 パーセンタイル:70.25(Optics)現在、光量子利用研究グループにおいて、高強度レーザーと物質との相互作用によって生成される高エネルギー粒子(イオン,電子)やX線についての研究を行っている。また発生した高エネルギー粒子やX線については、さまざまな応用が提案されている。高強度レーザーと物質との相互作用過程においては、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマの存在を無視することができない。そこで本実験では、高エネルギー粒子やX線の計測と同時にプリプラズマの計測を行った。実験は、チタンサファイアレーザー(中心波長800nm,パルス幅50fs)を金属ターゲットに照射し、発生するイオン,電子,X線の計測と同時にプリプラズマを干渉計測によって調べた。干渉稿は、バイプリズムを用いてレーザービームの波面を傾けることによって生成している。その結果、レーザーの集光領域よりも広い領域にわたってプリプラズマが生成していることがわかった。このことより、高強度レーザーはプラズマと相互作用していることになる。さらに高エネルギー粒子等の最大エネルギーや効率を、プリプラズマとの相互作用としてシミュレーションを行い、比較することが可能となる。今後、より詳細にプリプラズマの状態を調べていく予定である。
松門 宏治*; Esirkepov, T. Z.; 木下 健一*; 大道 博行; 内海 隆行*; Li, Z.*; 福見 敦*; 林 由紀雄; 織茂 聡; 西内 満美子; et al.
Physical Review Letters, 91(21), p.215001_1 - 215001_4, 2003/11
被引用回数:136 パーセンタイル:95.25(Physics, Multidisciplinary)東京大学原子力工学研究施設の超短パルスレーザーを用いたイオン発生実験を行った。レーザーパラメーターは、波長800nm,パルス長50fs,ピーク強度610W/cmでコントラストは10程度,ターゲットは厚さ5mのタンタル箔を用いた。その結果、1MeVのプロトンと2MeVの電子の発生を確認した。この実験結果を解釈するために、ターゲットがプリパルスによって完全にプラズマ化した状態でメインパルスと相互作用をする低密度プラズマスラブを用いた新しいイオン加速機構を導入し、さらにそれに基づくシミュレーションを行った。実験結果とシミュレーション結果は良好な一致を示した。また、新しい加速機構が有する独自のレーザー強度に対するスケーリング側に基づいて、実用的なレーザープラズマイオン源の可能性が示される。
西内 満美子; 大道 博行; 高部 英明*; 松門 宏治*
レーザー研究, 31(11), p.711 - 720, 2003/11
天体物理の分野で見られるような極限状態は、近年における超高強度レーザー研究の発展により、広いパラメータにわたるプラズマが生成可能になり、地上の実験室で広い範囲の天体プラズマが生成可能になった。超高強度レーザーをターゲットに照射した時にできるプラズマは超高密度・超高温度の状態にある。このようなプラズマの内部における物理過程は、宇宙における天体現象を支配している物理過程と同様であることが期待される。これから、超高強度レーザーを用いたプラズマ実験が、宇宙における極限状態:「模擬天体」を提供でき、宇宙物理における弱点を補うことができるものと期待される。具体的には流体力学,原子物理,輻射輸送,相対論的プラズマ,核反応プラズマ,重力相互作用等の課題が、両者のオーバーラップする研究領域となっている。本論文では、これら実験室宇宙物理の観点で位置づけて具体的実験例を紹介している。
松門 宏治*; Bulanov, S. V.*; 大道 博行
レーザー研究, 31(11), p.721 - 729, 2003/11
近年、炭素等の重イオンビームや陽子ビームを用いた癌治療(以下、粒子線癌治療)が脚光を浴びている。この方法は、手術に依らずに癌細胞のみを消滅させるので、高齢や心臓疾患などで手術に耐える体力が無い患者にも適用できる。さらに、癌にかかった臓器を切除せずに治療するため、回復後の患者の日常生活への復帰が比較的容易である等の優れた特長を有し、その普及が期待されている。ところが、後述のように、治療には核子あたりエネルギー数百MeVのイオンビームが必要であり、現状では既存の加速器が用いられているが、装置のサイズが大きくなる事や高価である事、また加速器の専門家にしか装置を運転できない事,放射線防護の問題などから、一般の病院への導入には困難が伴う。これらの困難を打開するため、従来の加速器技術の改良による小型低価格な加速器を目指したプロジェクトが進められている。一方、近年発展の著しい超高強度レーザー技術と現状の加速器技術とを融合させ、加速器に革命を起こそうとする一連の研究開発が進められている。その一環として、最近レーザープラズマイオン源が着目されている。10W/cm以上のレーザーで薄膜ターゲットを照射して生じる相対論的レーザープラズマからは、指向性を持った核子あたりのエネルギーが数MeV数百MeVのイオンが発生する事が知られている。レーザープラズマイオン源を従来の加速器の入射器、あるいは、これで加速器自身をそっくり置き換えてしまう事ができれば、装置全体の小型化、それに伴う低コスト化が可能になる。また、レーザーそのものは放射線を発生しないので、放射線遮蔽の問題が軽減するというメリットもあり、粒子線癌治療の普及に寄与できるものと思われる。粒子線癌治療の現状と癌治療への応用を目指したレーザープラズマイオン源の研究と開発の現状について紹介する。
松門 宏治*; 大道 博行
プラズマ・核融合学会誌, 78(4), p.356 - 357, 2002/04
光量子利用研究グループの紹介を行う。同グループは、光量子センターの優れた光源発生装置を利用して、超高強度場科学研究を推進している。現在は実験装置の整備中であるが、まもなく実験を開始できる予定である。同グループでは、放射線医学総合研究所,東京大学,京都大学,広島大学,高エネルギー加速器研究機構との協力体制で、癌治療用超小型陽子,重イオンシンクロトロンの開発プロジェクトを進めている。同計画では、シンクロトロンのイオン源にテーブルトップテラワットレーザーを用いたレーザープラズマイオン源を採用することで、加速器システムの小型化をはかっている。レーザープラズマイオン源を原研,東大,広大が担当して行う。研究は5年計画で進められる。
大道 博行; 山川 考一; 山極 満; 有澤 孝; 加藤 義章; 野田 章*; 上坂 充*; 小方 厚*; 松門 宏治*
Proceedings of 4th Symposium on Accelerator and Related Technology for Application, p.111 - 112, 2001/10
光量子科学研究センターで本年度より開始した100TWレーザーを用いた高エネルギーイオンビームの発生とそれの医学応用に向けた開発研究の準備状況を説明する。特にイオン発生効率を向上させるために必要な物理パラメーターの検討,イオンビーム伝送特性を評価することが重要である。これら当面の実験課題の整理・検討に関し述べる。また炭素等重イオン加速時に問題となる水素の不純物についてもその問題点,除去法について述べる。