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岩松 重美; 金澤 賢治; 林 光二; 相沢 静男; 中川 哲也
JAEA-Testing 2009-006, 17 Pages, 2010/03
本報告は、JMTRホットラボ施設コンクリートNo.2セル内パワーマニプレータの、老朽化の著しい手首,肩を含む台車部と制御盤を中心に更新を実施したもので、更新機器の構成,据付作業、及び受入検査について取りまとめたものである。
相沢 静男; 中川 哲也; 岩松 重美; 林 光二; 田山 義伸; 川又 一夫; 米川 実; 田口 剛俊; 金澤 賢治; 近江 正男
JAEA-Technology 2009-070, 27 Pages, 2010/03
原子力機構では重要な安全基盤研究施設の1つとして位置づけられた材料試験炉(JMTR: Japan Materials Testing Reactor)を安定して運転するための改修を進めている。経済産業省原子力安全・保安院からの受託事業「軽水炉燃材料詳細健全性調査」では、これと並行して照射試験装置を整備し軽水炉の燃料及び構造機器の健全性評価にかかわる基準等の整備に資するための照射試験を実施する計画である。同試験の遂行に必要となるホットラボ施設の整備として、平成20年度は、(1)セル中性子しゃへい強化にかかわる申請図書作成等、(2)キャプセル組立装置の詳細設計、(3)燃料照射試験のための国内輸送装置の安全解析、(4)燃料棒中心孔加工装置用ダイヤモンドドリルの刃の確証試験の4項目について検討及び試験を進めた。
相沢 静男; 中川 哲也; 近江 正男; 林 光二; 岩松 重美; 川又 一夫; 加藤 佳明; 金澤 賢治
JAEA-Technology 2009-069, 32 Pages, 2010/03
原子力機構では重要な安全基盤研究施設の1つとして位置づけられた材料試験炉(JMTR: Japan Materials Testing Reactor)を安定して運転するための改修を進めている。経済産業省原子力安全・保安院からの受託事業「軽水炉燃材料詳細健全性調査」では、これと並行して照射試験装置を整備し軽水炉の燃料及び構造機器の健全性評価にかかわる基準等の整備に資するための照射試験を実施する計画である。同試験の遂行に必要となるホットラボ施設の整備として、平成19年度は、(1)JMTRホットラボのしゃへい強化,(2)キャプセル組立装置,(3)燃料照射試験のための国内輸送装置,(4)燃料棒中心孔加工装置,(5)パワーマニプレータ,(6)マスタースレーブ・マニプレータ及び、(7)微細構造観察装置の7項目について検討を進めた。本報告書は、これら検討の結果と、今後の課題についてまとめたものである。
川又 一夫; 中川 哲也; 近江 正男; 林 光二; 柴田 晃; 齋藤 順市; 新見 素二
JAEA-Conf 2008-011, p.78 - 86, 2009/01
ホットラボ施設(JMTR-HL)は、おもに材料試験炉(JMTR)で照射されたものを試験することを目的に1971年に設立された。JMTR-HLは、ホットセルがカナルによってJMTRの原子炉容器と接続され、カナルを通じて照射されたキャプセルや試料を容易に搬送できるという利点がある。JMTR-HLは、運転開始以降、約2,400体の照射キャプセルを取扱い、種々の照射後試験(PIE)が広範囲に実施されてきた。近年、幾つかの新技術、例えば、セル内での照射誘起応力腐食割れ(IASCC)試験,走査型電子顕微鏡(SEM)/電子後方散乱回折パターン(EBSD)の観察が、従来のPIEに加えられた。さらに、JMTR-HLでは、キャプセルの再組み立てのためにホットセル内で遠隔操作によるTIG溶接技術の開発を通して、JMTRの炉内IASCC試験計画を実現するために貢献した。JMTR-HLでは現在、約100GWD/tまでの高燃焼度燃料を取り扱うために施設の改造を計画している。
柴田 晃; 中野 純一; 近江 正男; 川又 一夫; 斎藤 隆; 林 光二; 齋藤 順市; 中川 哲也; 塚田 隆
Proceedings of 16th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-16) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/05
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は高経年化原子炉炉心構造材の寿命管理を考えるうえで最も重要な課題の一つである。IASCCの挙動を再現するためには、炉内試験あるいは照射後試験が用いられるが、このためには試験片に対しIASCCの閾線量以上の中性子照射を行わなくてはならない。しかしながら、この試験を実現するためには幾つかの技術的ハードルをクリアしなければならなかった。一つは遠隔操作によりホットセル内でキャプセルを再組立する技術の確立であり、もう一つは長期に渡り照射下に置かれるキャプセルの圧力バウンダリー材に、延性等の劣化が予期されることである。このため、高い照射を受けた材料についての健全性評価が必要となった。1.03.910n/m程度の中性子照射を受けた材料について、SSRT試験及び引張試験を行い、キャプセルの圧力バウンダリーに対する健全性評価を行った。本報告書では、炉内IASCC試験を行うために必要な技術開発、すなわち、キャプセル組立技術開発及び高い中性子照射を受けたステンレス鋼に対する健全性評価について報告する。
林 光二; 柴田 晃; 岩松 重美; 相沢 静男; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也
JAEA-Technology 2008-016, 51 Pages, 2008/03
本報告は、原子炉構造材料並びに照射用キャプセル材料として用いるステンレス鋼SUS304の高照射量下での強度評価のための試料製作技術の開発と開発した技術を適用した強度試験結果をまとめたものである。SUS304製の照射用バスケットキャプセル(74M-52J)は、JMTR炉心において通算136サイクル照射され、その外筒管の照射量は最大で3.910n/mを達成している。この外筒管を用いて機械的強度試験を行うため、JMTRホットラボのセル内で外筒管から試験片を遠隔操作で簡易に製作する打ち抜き法による製作技術を開発した。打ち抜き法と従来の精密機械加工法との比較試験により、打ち抜き法は、十分実用化できることを明らかにした。さらに、この方法により試験片を製作し、高照射量、288C以下の低温域におけるステンレス鋼の強度評価試験を実施した。その結果、残存伸びは試験温度150Cで18%、試験温度288Cで13%で、このような高線量下でも十分な延性を示すことが明らかとなった。
加藤 道雄; 林 光二; 会田 秀樹; 大橋 弘史; 佐藤 博之; 稲葉 良知; 岩月 仁; 高田 昌二; 稲垣 嘉之
JAEA-Technology 2007-022, 209 Pages, 2007/03
炉外技術開発試験装置(以後、炉外試験装置)は、水素製造システムの過渡挙動及び蒸気発生器によるヘリウム温度変動の緩和性能を調べるため、並びに動特性解析コードの検証データの取得を目的として製作されたものである。炉外試験装置は120Nm/hの水素製造能力を有しており、水素製造法についてはメタンの水蒸気改質法(CH+HO=3H+CO)を用いた。原子炉の代わりの熱源として電気ヒータが設置されており、HTTRと同様に化学反応器の入口で880C(4MPa)まで昇温することができる。炉外試験装置は2002年の2月に完成し、2002年3月から2004年12月にかけて7回の運転が行われた。本報告書は、炉外試験装置の構成と主仕様について述べたものである。
稲垣 嘉之; 大橋 弘史; 稲葉 良知; 佐藤 博之; 西原 哲夫; 武田 哲明; 林 光二; 小川 益郎
Nuclear Technology, 157(2), p.111 - 119, 2007/02
被引用回数:10 パーセンタイル:58.16(Nuclear Science & Technology)原子力機構では、近い将来の水素社会への貢献を目指して、高温ガス炉を用いた水素製造システムの研究開発を行っている。高温ガス炉と水素製造システムを接続するために不可欠なシステムインテグレーション技術について、(a)水素製造システムに起因する熱外乱に対して原子炉の運転を維持するための制御技術,(b)原子炉から製品水素へのトリチウム移行量の評価,(c)可燃性ガスの爆発に対する対策,(d)異常時に原子炉と水素製造システムを隔離するための高温弁の開発、等の開発を行っている。本論文は、これらの技術開発の状況について述べる。
佐藤 博之; 大橋 弘史; 稲葉 良知; 西原 哲夫; 林 光二; 稲垣 嘉之
日本原子力学会和文論文誌, 5(4), p.292 - 304, 2006/12
日本原子力研究開発機構(原子力機構)は文部科学省から「核熱利用システム技術開発」を受託し、その中でHTTRと水蒸気改質法による水素製造設備との接続について技術開発を行った。熱利用系として水素製造設備等のような化学プラントを原子炉に接続したことは世界的に例がなく、水素製造設備の負荷変動は原子炉の運転に影響を与えるため、水素製造設備に起因する熱外乱の評価,システムの過渡挙動を把握するための動特性解析コードの開発等が必要である。本報では、HTTRと接続する水素製造システムの中で、水素製造設備を対象とした動特性解析コードを開発し、模擬試験装置の試験結果を用いて検証解析を行った。本研究により、本解析コードを用いてHTTRと接続する水素製造システムの過渡挙動を予測できることを確認できた。また、プロセスガス系をISプロセスに置き換えた場合においても、原子炉への熱過渡の影響の評価が可能である。
大橋 弘史; 稲葉 良知; 西原 哲夫; 武田 哲明; 林 光二; 高田 昌二; 稲垣 嘉之
Nuclear Engineering and Design, 236(13), p.1396 - 1410, 2006/07
被引用回数:14 パーセンタイル:68.12(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究開発機構では、高温核熱利用の有用性の実証を目的として、HTTRによる水素製造の実証試験を計画している。原子炉による水素製造を実現するための技術課題の一つとして、原子炉の運転に影響を与えない水素製造設備の制御技術開発が挙げられる。HTTR水素製造システムでは、2次ヘリウムガスループ中の化学反応器下流に設置した蒸気発生器を用いて、中間熱交換器戻り2次ヘリウムガス温度の変動を緩和し、水素製造設備に起因する原子炉スクラムを回避する設計としている。蒸気発生器によるヘリウムガス温度変動緩和機能を確認するため、模擬試験装置を用いて水素製造設備の異常を想定した化学反応停止試験を行った。試験の結果、化学反応停止時の化学反応器出口における約200C以上のヘリウムガス温度上昇に対し、蒸気発生器出口においてヘリウムガス温度変動を目標とする10C以内に緩和できた。これにより、水素製造設備における化学反応停止の異常時においても、原子炉をスクラムさせることなく、原子炉の運転を継続できる見通しを得た。また、解析コードによる解析結果は、実験結果とよく一致した。
林 光二; 大橋 弘史; 森崎 徳浩; 加藤 道雄; 会田 秀樹; 武田 哲明; 西原 哲夫; 稲葉 良知; 高田 昌二; 稲垣 嘉之
JAEA-Technology 2006-013, 73 Pages, 2006/03
本書は、HTTR水素製造実規模単一反応管試験装置の平成16年度試験運転報告である。平成16年5月に後処理設備の触媒粉塵用フィルタの改修工事を実施した。平成16年6月に第6回試験運転を実施し性能の改善を確認した。平成16年7月に定期検査を実施し、ボイラ設備並びに高圧ガス設備の整備作業と保安検査を終了した。また平成16年10月から第7回試験運転を実施し、化学反応停止試験を行った。その結果、化学反応停止時における蒸気発生器と放熱器による冷却システムの挙動等を確認した。本報告では、これらの試験の概要、結果、保守・点検、並びに運転記録についてまとめた。
林 光二; 森崎 徳浩; 大橋 弘史; 加藤 道雄; 会田 秀樹; 武田 哲明; 西原 哲夫; 稲葉 良知; 高田 昌二; 稲垣 嘉之
JAEA-Technology 2006-012, 98 Pages, 2006/03
本書は、HTTR水素製造実規模単一反応管試験装置の平成15年度試験運転報告である。平成15年5月から第4回試験運転を、また平成15年10月から第5回試験運転を実施し、(a)起動停止試験、(b)プロセス変動試験、(c)水素連続製造試験、(d)化学反応停止試験を行った。その結果、水素製造システムの長期安定性の確認,化学反応停止時における蒸気発生器と放熱器による冷却システムの挙動把握等の成果が得られた。また、平成15年7月末から定期点検を実施し、ボイラ設備並びに高圧ガス設備の整備作業と保安検査を終了した。本報告では、これらの試験の概要、結果、保守・点検、並びに運転記録についてまとめた。
林 光二; 大橋 弘史; 稲葉 良知; 加藤 道雄; 会田 秀樹; 森崎 徳浩; 武田 哲明; 西原 哲夫; 高田 昌二; 稲垣 嘉之
JAEA-Technology 2006-011, 132 Pages, 2006/03
本報告は、HTTR水素製造実規模単一反応管試験装置の平成14年度試験運転について述べたものである。平成14年5月に試験装置の改修工事を実施した。平成14年6月から第2回試験運転を実施し、改修部の性能向上を確認した。平成14年7月末から定期点検を実施し、ボイラ設備並びに高圧ガス設備の整備作業と保安検査を終了した。平成14年10月から第3回試験運転を実施し、(a)起動停止試験、(b)プロセス変動試験、(c)化学反応停止試験、並びに(d)改質器特性試験を行った。試験の結果、水蒸気改質器で生じるヘリウムガス温度変動は、蒸気発生器により目標値以内に緩和できることが確認できた。また、平成15年2月に保守点検を実施した。本報告では、これらの試験の概要、結果、保守・点検、並びに運転記録についてまとめた。
林 光二; 稲垣 嘉之; 加藤 道雄; 藤崎 勝夫*; 会田 秀樹; 武田 哲明; 西原 哲夫; 稲葉 良知; 大橋 弘史; 片西 昌司; et al.
JAERI-Tech 2005-032, 46 Pages, 2005/06
本書は、HTTR水素製造実規模単一反応管試験装置の平成13年度試験運転報告である。平成13年度は平成14年3月1日から3月13日の2週間に第1回試験運転を実施し、水蒸気改質器の熱流動に関する試験、並びに試験装置の運転訓練を行った。水蒸気改質器の熱流動に関する試験は、ヘリウムガスとプロセスガス間の伝熱特性を評価するものである。本報告では、試験の概要,結果、並びに運転記録についてまとめている。
清水 明; 大橋 弘史; 加藤 道雄; 林 光二; 会田 秀樹; 西原 哲夫; 稲葉 良知; 高田 昌二; 森崎 徳浩; 榊 明裕*; et al.
JAERI-Tech 2005-031, 174 Pages, 2005/06
従来、高温ガス炉と水素製造設備を接続するためのシステムインテグレーション技術の確立を目的として、HTTRへメタンガスの水蒸気改質による水素製造設備の接続が検討されて来た。その水素製造設備のモックアップモデルである実規模単一反応管試験装置を2001年度に完成し、これまでに水蒸気改質器をはじめ、各種の熱交換器に関する運転データを取得した。本報告では試験装置の水蒸気改質器,蒸気過熱器,蒸気発生器,放熱器,ヘリウムガス冷却器,原料ガス加熱器,原料ガス過熱器等、試験に使用した熱交換器の仕様と構造,文献に掲載された管外と管内の熱伝達率算出式を摘出整理した。また、試験において実測された各熱交換器の出入口温度,圧力,流量のデータから伝熱性能を評価するコードを新規作成した。実測データから得られた熱貫流率と、伝熱式を使って計算した熱貫流率とを比較し評価した。その結果、全機器において伝熱性能と熱効率が妥当であることが確認できた。
榊 明裕*; 加藤 道雄; 林 光二; 藤崎 勝夫*; 会田 秀樹; 大橋 弘史; 高田 昌二; 清水 明; 森崎 徳浩; 前田 幸政; et al.
JAERI-Tech 2005-023, 72 Pages, 2005/04
水素製造システムと高温ガス炉の接続技術の確立のため、水蒸気改質法によるHTTR水素製造システム実規模単一反応管試験装置を平成13年度に製作し、同年度に機能試験運転を実施した。引き続き、平成13年度から16年度まで7回の試験運転を実施した。運転期間中に発生した不具合については、その都度、原因の究明,対策案による試験装置の改善を行い、試験を続行してきた。これにより、各種試験を行い、所定の目的を達成した。本報告は、平成13年から平成16年までに実施した試験装置の改善項目について記述したものである。
森崎 徳浩; 林 光二; 稲垣 嘉之; 加藤 道雄; 藤崎 勝夫*; 前田 幸政; 水野 貞男*
JAERI-Tech 2005-009, 37 Pages, 2005/03
実規模単一反応管試験装置の触媒粉塵用フィルタのノズルフランジと鏡の溶接部近傍の損傷(き裂)に関し、損傷の原因調査及び再発防止対策等について審議検討を行った。損傷の原因は、内面側から発生した応力腐食割れ(SCC)によるものと推定された。このため、触媒粉塵用フィルタ内の凝縮水発生防止,溶接残留応力低減,溶接鋭敏化低減を行うためのフィルタの改修を行った。また、試験装置の類似継ぎ手構造部の健全性確認を実施した結果、いずれの箇所にも欠陥は検出されず、健全性が確保されていることを確認した。
稲葉 良知; 大橋 弘史; 西原 哲夫; 佐藤 博之; 稲垣 嘉之; 武田 哲明; 林 光二; 高田 昌二
Nuclear Engineering and Design, 235(1), p.111 - 121, 2005/01
被引用回数:8 パーセンタイル:49.16(Nuclear Science & Technology)HTTR水素製造システムのモックアップモデルである実規模単一反応管試験装置を用いて、定常運転状態からプロセスガス供給量をステップ状に変化させ、水蒸気改質器における化学反応量に変動を与え、過渡時の制御特性を調べる試験を行った。その結果、原子炉へ影響を及ぼすことなく、水素製造システムを安定に制御できることを確認した。また、得られた試験結果と熱物質収支解析コードによる解析結果とを比較したところ、よく一致した。
大橋 弘史; 稲葉 良知; 西原 哲夫; 稲垣 嘉之; 武田 哲明; 林 光二; 片西 昌司; 高田 昌二; 小川 益郎; 塩沢 周策
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(3), p.385 - 392, 2004/03
被引用回数:17 パーセンタイル:72.33(Nuclear Science & Technology)原研では、高温核熱利用の有用性の実証を目的として、HTTRと水素製造システム(メタンの水蒸気改質:CH+HO=CO+3H)との接続技術の開発を進めている。HTTR水素製造システムの製作の前に、システムの特性把握,原子炉に対応した運転・制御技術の確立,HTTR水素製造システムの安全審査・設工認に必要なデータの取得を目的として実規模単一反応管試験を計画し、HTTR水素製造システムの1/30スケールの規模を有する試験装置を完成させた。さらに、今後の試験を行ううえで必要な水素製造能力,制御性等を確認するために、試験装置完成時にHTTR水素製造システムと同条件下で水素製造試験等の機能試験を実施した。この結果、本装置の水素製造能力は設計値110Nm/hを満足する120Nm/hであった。また、起動時におけるヘリウムガスの熱外乱を蒸気発生器で緩和することにより、原子炉戻りヘリウムガス温度に相当する蒸気発生器出口へリウムガス温度を設計値である10C以内に制御できた。本報では、機能試験の結果について述べる。
稲垣 嘉之; 林 光二; 加藤 道雄; 藤崎 勝夫; 会田 秀樹; 武田 哲明; 西原 哲夫; 稲葉 良知; 大橋 弘史; 片西 昌司; et al.
JAERI-Tech 2003-034, 129 Pages, 2003/05
HTTR水素製造システムの中間熱交換器から下流の水素製造設備を模擬した実規模単一反応管試験装置の機能試験の結果について報告する。本試験装置は、HTTR水素製造システムの水蒸気改質器反応管1本を実寸大で模擬した装置で、熱源には原子炉の代わりに電気ヒータを用いて、HTTR水素製造システムと同じ温度・圧力の条件で試験を行うことができる。試験装置は、平成9年より設計,製作を開始し、平成13年9月に据付を完了した。平成13年10月から平成14年2月まで実施した機能試験において、各設備の性能確認を行うとともに、高温ヘリウムガスを熱源として120mN/hの水素製造を達成して、試験装置を完成させた。また、本報告では、機能試験時に発生した不具合事項とその対策についても合わせて述べる。