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論文

Thermal ion-molecule reactions in oxygen-containing molecules. Ion-molecule clustering reactions in trioxane

熊倉 稔; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*; 杉浦 俊男

Int.J.Mass Spectrom.Ion Phys., 30(3-4), p.331 - 343, 1979/00

トリオキサンにおけるクリスタリング反応は飛行時間型質量分析計を使用して研究した。クラスターイオンとして(CH$$_{2}$$O)$$_{n}$$H$$^{+}$$(n=3~9)が生成される。CH$$_{2}$$OH$$^{+}$$および(CH$$_{2}$$O)$$_{2}$$H$$^{+}$$によって開始される反応の第一段階プロセスは三次反応機構であり、又第二段階プロセスは二次反応機構で進行することが明らかになり、更に(CH$$_{2}$$O)$$_{3}$$H$$^{+}$$の初期プロセスは三次反応であり、その後期プロセスは二次反応機構であった。トリオキサンにおける三次クリスタリング反応の反応速度定数は簡単な構造の化合物の場合における反応速度定数よりも2~4桁位大きいことが判明した。なおこれら実験的に求められた反応速度定数はクラスター分子の振動の自由度の数を考慮した理論式から算出した値とほぼ一致することが明らかになった。クラスター反応においてはクラスター分子の分子構造がイオンの安定性に関係していることが推定された。

論文

Cast polymerization by irradiation

嘉悦 勲; 吉田 勝; 大久保 浩; 吉井 文男; 林晃 一郎*

Radiation Physics and Chemistry, 14(3-6), p.737 - 745, 1979/00

筆者らのグループは放射線の特徴を活かして研究開発を行える分野としてガラス相重合を選び、その特徴を基礎的に解明するとともに、これを応用に強く結びつける研究を展開してきた。歪がなく精度のよい有機ガラスの効率的製造プロセス(成形重合)の開発はその一環として行ってきたものであり、このプロセスによって光学用途への素材となる無歪のプラスチック厚板や、大型のフンネルレンズなどを効率的に量産できる技術が可能となりつつある。また有機ガラス材料の欠点を補う技術として耐磨耗性や防曇性のコーティング材料を放射線を利用して開発した。こうした透明プラスチック材料分野での成形(注形)・被覆プロセスへの放射線利用について得られたこれまでの研究成果をとりまとめ、考察と展望を行う。

論文

Immobilization of enzymes by radiation

嘉悦 勲; 熊倉 稔; 吉田 勝; 浅野 雅春; 姫井 美矢子*; 田村 守*; 林晃 一郎*

Radiation Physics and Chemistry, 14(3-6), p.595 - 602, 1979/00

高分子化学は現在生物活性あるいは生物機能と結びついて大きな発展をとげようとしている。そして生物活性高分子材料の開発という新しい分野で放射線の寄与はしだいに大きくなると予想される。特に生物活性材料を低温であるいは特異な相状態下で、高分子的に処理・修飾あるいは合成する必要性はますます大きくなると考えられる。筆者らのグループは、低温過冷却状態・ガラス相などでの重合技術を駆使して、酵素や菌体の固定化、医薬品、抗生物質の徐放化などを進めており、ユニークな成果を得ている。筆者らのグループ独特の固定化・徐放化法について、またそれらを適用して行ったセルロース原料・藻類蛋白・クロプラストなどの処理利用プロセスや人工臓器系材料の開発例などについて発表し、今後の発展性についても討論する。

論文

放射線による高分子の合成,2

林晃 一郎*; 嘉悦 勲

原子力工業, 24(9), p.71 - 77, 1978/00

放射線固相重合を結晶状態での重合と、準安定相である過冷却状態での重合反応に分けて、それぞれの特徴を述べ、応用的観点から前者についてはトリオキサンの固相重合によるポリオキシメチレンの製造を、後者についてはメタクリルエステル類の注形による有機ガラスの製造をそれぞれ例にとって、今日までの研究の進展と得られた成果の概要を解説した。結論として、これまでの研究結果から固相重合が放射線化学反応の特長をよく活かした分野の一つであり、多くのメリットをもっていることが明らかになったことを強調した。

論文

Radiation-induced copolymerization of thiophene with maleic anhydride

石垣 功; 渡辺 祐平; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*

J.Macromol.Sci.,Part A, 12(6), p.837 - 851, 1978/00

チオフェン(TP)と無水マレイン酸(MA)の放射線共重合を研究した。種々な溶媒のなかで最も高い重合速度を与えるクロロホルムを用いて本系の基礎的検討を行い、線量率、重合温度、モノマー組成濃度の影響を明らかにした。本共重合はラジカル機構で進行し、停止反応は生長鋭ラジカルの2分子停止が支配的であること、活性化エネルギーは約5.3kcal/moleであることなどを明らかにした。TP,MAともに、それぞれ単独では放射線重合しないが両者を共存させた場合にのみポリマーが得られ、当モル組成のときに最大の重合速度が得られること、CCl$$_{4}$$,CHCl$$_{3}$$などの塩素を含有した溶媒では比較的高い重合速度を与えることが明らかになった。生成ポリマーのNMR判定によりTPとMAがほぼ1対1に共重合し、しかも交互性のあることが判明した。

論文

Radiation-induced,solid-state copolymerization of tetraoxane with 1,3-dioxolane

石垣 功; 渡辺 祐平; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*

J.Macromol.Sci.,Part A, 11(1), p.149 - 170, 1977/01

テトラオキサンと1,3-ジオキソランの放射線固相共重合に関する研究を行なった。本報では、本固相共重合反応における諸因子、たとえば照射線量,1,3-ジオキソラン濃度,重合温度・時間および系の雰囲気の影響を明らかにした。これらの諸因子と重合収率、生成ポリマーの熱安定性および溶液粘度との関係を求めて本固相共重合反応の特徴を明らかにするとともにトリオキサン-1,3-ジオキソラン系での結果(前報)と比較討論した。また、本系におけるback-biting反応により生成したトリオキサンをガスクロマトグラフィーから求め反応機構についても考察を行なった。

論文

Solid-state polymerization

西井 正信; 林晃 一郎*

Annu.Rev.Mater.Sci., 5, p.135 - 149, 1975/00

 被引用回数:10

抄録なし

論文

Radiation-induced solid-state polymerization in binary systems, 7; Polymerization in solid-liquid equilibrium phase containing long-chain compounds

嘉悦 勲; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*

J.Appl.Polym.Sci., 17(10), p.3223 - 3233, 1973/10

 被引用回数:0

著者らは先に直鎖状長鎖化合物とビニルモノマーより成る二成分混合系に低温で放射線を照射して系を昇温せしめることにより著しい後効果重合が起こる事実を見出したが、本報では同じ混合系にモノマーの融点以上で長鎖化合物の融点以下の固-液平衡相の温度で$$gamma$$線を照射することによりさらに顕著な重合加速効果が起る事実を見出した。重合加速効果は長鎖化合物の濃度が少なくとも30%以上で起り、また長鎖化合物の融点より若干近い一定温度において重合速度に極大値が存在することが認められた。加速効果は長鎖化合物の種類によって大きく異なり、最大の加速効果を示す長鎖化合物は融点が30~50$$^{circ}$$C、炭素数が15前後で結晶化に際し極めて微細な蝋状結晶として折出するグループであり、比較的狭い温度範囲で加速効果を示す長鎖化合物は融点が50$$^{circ}$$C以上、炭素数17~18以上で針状又は板状結晶として析出するグループであり融点20$$^{circ}$$C以下炭素数11~12以下のグループは固-液平衡相において顕著な加速効果を示さなかった。

論文

Radiation-induced polymerization of glass forming systems, 5; Polymerization rare at higher conversion in binary systems

嘉悦 勲; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*

Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 11(8), p.1811 - 1818, 1973/08

HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)及びGMA(グリシジルメタクリレート)とガラス性溶媒より成る二成分混合系の放射線重合を行い初期以降の重合段階における重合速度の組成及び温度への依存性につき研究した。均一重合系であるGMA-トリアセチン、HEMA-プロピレングリコール系において重合速度が一定重合率で加速から減速に転ずる変曲点が認められたがこの変曲点の重合率は重合温度がモノマー系のTv(ガラス転移点より30~50$$^{circ}$$C高い温度)からポリマー系のTvまで変化する間に0%より100%まで変化した。また飽和重合収率は重合温度がモノマー系のTg(ガラス転移点)からポリマー系のTgまで変化する間に0%より100%まで変化した。不均一重合系であるHEMA-ジオクチルフタレート系においては均一系の特徴と異なり重合速度の変曲点は純モノマーと純ポリマーのTvによってのみ支配されまた飽和重合収率は純モノマーと純ポリマーのTgによってのみ支配されることが認められた。

論文

Radiation-induced polymerization of glass-forming systems, 4; Effect of the homogeneity of polymerization phase and polymer concentration on temperature dependence of initial polymerization rate

嘉悦 勲; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*

Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 11(6), p.1141 - 1147, 1973/06

グリシジルメタクリレート(GMA)及びヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とガラス化性溶媒との二成分混合系の重合において、初期重合速度の温度依存性に及ぼす重合相の均一性の影響を研究し、重合相の不均一性が大きいほどガラス生成系の重合性の特徴である低温における重合速度の極小及び極大現象が消失し単純な変極点に変る事実を見出した。またGMA及びHEMAの均一相塊状重合における重合速度の温度依存性が重合率と共にどのように変化するかを検討し、ある重合率以上で重合速度の極小及び極大現象が消失して単なる変曲点に変ることを認めた。さらに重合初期よりポリマーの存在する系としてGMA-ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系の重合を行い、重合速度の音素依存性における極小及び極大がPMMAの濃度の増加と共に消失して変曲点に変ってゆく事実を認めた。これらの諸事実を前報での速度論的研究の結果に基づき、重合速度に対する生長鎖の相互停止反応の寄与の減少と考えた。

論文

Radiation-induced polymerization of glass-forming systems, 5; Initial polymerization rate in binary glass-forming systems

嘉悦 勲; 大久保 浩; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*

Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 11(6), p.1149 - 1156, 1973/06

グリシジルメタクリレート(GMA)及びヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とガラス化性溶媒との二成分混合系の放射線重合における初期重合速度(Rp)の組成依存性が重合温度によっていかなる影響をうけるかにつき研究した。その結果二成分系におけるRpの組成依存性は、モノマー及び溶媒のTv(系のガラス転移温度(Tg)より30~50$$^{circ}$$C高い系固有の温度)より十分高い温度領域では化学的な加速効果や希釈効果によって決定されるが、その以下の温度領域においては混合系のTv及びTgの影響を強く受け、Tg及びTvの組成依存性によって分類される五つの温度領域においてそれぞれ著しく異なった挙動を示すことがわかった。また第IV報において見出されたように二成分系の重合における重合速度の温度依存性(TvやTgによる影響)は重合相の均一性に影響されるので、Rpの組成依存性の温度変化もまた均一重合系であるか不均一重合系であるかによって異なった特徴を示すことが認められた。

論文

Copolymerization of styrene with isobutyl vinyl ether by radiation

林 香苗; 林晃 一郎*; 岡村 誠三*

Polym.J., 4(5), p.495 - 501, 1973/05

 被引用回数:8

スチレンとイソブチル・ビニル・エーテル(IBVE)の生長反応機構における相違の原因をしらべるため、両者の放射線共重合(塊状)を0,40$$^{circ}$$Cでおこなった。得られた共重合比は、0$$^{circ}$$C;$$gamma$$$$_{1}$$=0.46$$pm$$0.05、$$gamma$$$$_{2}$$=9$$pm$$1,25$$^{circ}$$C;$$gamma$$$$_{1}$$=0.20$$pm$$0.06,$$gamma$$$$_{2}$$=11$$pm$$3であった。$$gamma$$$$_{1}$$$$gamma$$$$_{2}$$の温度依存性より交互生長速度定数ならびにその活性化エネルギーを評価した。カチオンの反応性はスチレンの方がはるかに大きいがモノマーの反応性はこの逆であることがわかった。これらの結果よりIBVEの塊状重合で生長の活性化エネルギーが非常に大きいのは、モノマーによるカチオンの溶媒和とカチオン末端の共鳴安定化のためであることが推測された。

論文

Free-cationic polymerization of styrene by radiation

林 香苗; 林晃 一郎*; 岡村 誠三*

Polymer Jornal, 4(4), p.426 - 436, 1973/04

 被引用回数:29

放射線によるスチレンの塊状重合をディラトメトリーと電導度測定により研究した。重合系に酸素が存在すると重合速度の絶対値ならびにその線量率依存性が変化し、この挙動は従来の反応動力学では説明出ない。また、よく乾燥しかつ酸素の存在しない試料ではイオン電流と印加電圧の間にオーム則からの背違がみとめられた。これらの事実はよく乾燥した酸素の存在しない系ではカチオン重合と同時にアニオン重合が起こっていると考えれば説明出来る。重合速度と電導度によりスチレンの生長反応速度定数(25$$^{circ}$$C:(2.4$$pm$$0.9)$$times$$10$$^{6}$$lmole$$^{-}$$$$^{1}$$sec$$^{-}$$$$^{1}$$)とその活性化エネルギー(2.2$$pm$$1.3kcalmole$$^{-}$$$$^{1}$$)が求められた。他の重合機構によるこれらの値との比較より、スチレンのフリー・カチオン重合で生長の活性化エネルギーが低くそのため生長速度定数がもっとも大きいことがわかった。

論文

Radiation-induced polymerization of glass-forming systems, 3; Effect of melting point and glass transition temperature on the formation of the glassy phase

嘉悦 勲; 大久保 浩; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*

Journal of Polymer Science, Part A-1, 10(9), p.2661 - 2675, 1972/09

広く有機物質系のガラス化に関する実用的な法則を見出し、この分野における重合反応の発展に資することを目的として本研究を行った。その結果、系のTm(融点)とTg(ガラス転移点)の差がガラス化性と密接な関係を有する事実を認め、多数の物質系について冷却速度とTm-Tgの関係をプロットしたガラス化領域図を作成し、物質がこの地図上に占める位置によってそのガラス化性に応じて四つのグループに分類しうることを示した。次に二成分系(あるいは多成分系)のガラス化性についても検討し、ガラス化の可能性を含めた二成分系の構造の把握のためには、Tmと同時にTgの組成変化をも明示した全相状態図を測定することが不可欠であることを示し、全相状態図の検討によって多数の二成分混合系が一定組成範囲内において完全ガラス化又は部分ガラス化している事実を見出した。特に分子間相互作用の大きい二成分系についても検討し、その顕著な過冷却性が著しい融点降下と特異なTg上昇効果に基づくものであることを明らかにした。

論文

Electrical conductivity study on photoinduced ionic polymerization of $$alpha$$-methylstyrene

林 香苗; 入江 正浩*; 林晃 一郎*

Polym.J., 3(6), p.762 - 763, 1972/06

 被引用回数:6

二塩化メチレン溶液中での$$alpha$$メチルスチレン-テトラシアノベンゼン錯合体の光イオン重合の開始機構を系の電気伝導度の変化より調べた。光電流の励起波長依存性や酸素の効果などから生成したフリー・イオンが重合の開始種であることが推測された。

論文

放射線固相重合による配向性高分子結晶の生成

西井 正信; 林 晃一郎*

結晶工学ハンドブック, p.1002 - 1006, 1972/00

貫通力のすぐれた電離性放射線は固相反応を均一に開始する手段として用いられる。原子力利用の開発に伴い,放射線源を使用することが容易になった。放射線固相重合に関する研究が開始されたとき,まずその目的とされたのはモノマー分子をモノマー結晶の中で規則正しく配列しておいて,これを放射線重合させてポリマーとし,配向性ポリマーの結晶をうることであった。

論文

トリオキサンの多段照射後効果固相重合

坂本 昌弘; 伊藤 彰彦; 林 晃一郎*

高分子化学, 28(311), p.218 - 224, 1971/00

トリオキサンの放射線後効果固相重合において,照射と後重合をくり返す多段照射後重合を試みた。その結果,前照射線量が大きい場合は,多段照射によって,短時間に高収率が得られた。前照射線量が小さい場合は,反対に多段照射の方が収率が低くなった。この相違は,トリオキサンの放射線後効果固相重合において,照射によって蓄積される活性点と,消滅する活性点による2種類の反応を考えることによって説明できる。また,インソース重合と多段照射後重合との比較から,インソース重合は,後効果重合における2種類の活性点のうち,照射によって蓄積される活性点による重合の重ね合わせと考えられる。

論文

ハロゲン分子存在下におけるトリオキサンの液相重合

嘉悦 勲; 伊藤 彰彦; 林 晃一郎*

高分子化学, 28(311), p.230 - 237, 1971/00

ハロゲン分子存在下におけるトリオキサンの液相重合を検討し,ヨウ素存在下においては,光または放射腺を照射する場合のみトリオキサンの液相重合が起こり,臭素および塩素存在下においては照射を行なわない場合にも熱的にトリオキサンの重合が起こる事実を認めた。重合速度は,臭素$$>$$ヨウ素$$>$$塩素の順で大きく,塩素存在下においては重合収率は低収率で飽和する傾向が認められた。溶媒の添加は重合速度を著しく低下させた。ラジカル禁止剤およびカチオン禁止剤はいずれも顕著に重合を,禁止または抑制した。前照射したヨウ素をトリオキサンに添加してもトリオキサンとヨウ素を同時照射する場合のような重合速度は得られなかった。種々の実験結果より,重合はハロゲンラジカルとトリオキサンとの電荷移動錯合体によって開始されるものと推定した。

論文

ハロゲン化アルキル存在下におけるトリオキサンの放射線液相重合

嘉悦 勲; 伊藤 彰彦; 林 晃一郎*

高分子化学, 28(311), p.238 - 244, 1971/00

ハロゲン化アルキル存在下におけるトリオキサンの液相放射線重合を検討し,トリオキサンの重合を熱的に開始しないハロゲン化アルキルの存在下で放射線を照射することによりトリオキサンが液相で重合する事実を認めた。重合速度はトリオキサンに少量の.ハロゲン化アルキルを添加した組成において極大値を示した。前照射したハロゲン化アルキルをトリオキサンに添加しても重合は起こらなかった。重合はラジカル禁止剤およびカチオン禁止剤のいずれによっても顕著に禁止または抑制された。ヨウ化メチル,ブロモホルムなどの存在下にトリオキサンを光照射することによっても重合が開始される事実を認めた。種々の結果より,重合はハロゲン化アルキルの放射線分解により生成するハロゲンラジカルとトジオキサンとの電荷移動錯合体によって開始されるものと推定した。

論文

トリオキサンの放射線後効果固相共重合

坂本 昌弘; 伊藤 彰彦; 林 晃一郎*

高分子化学, 28(317), p.742 - 746, 1971/00

トリオキサンとジオキソランとの放射線後効果固相共重合について検討した。トリオキサン結晶にジオキソランを添加すると,重合収率と分子量はジオキソランの添加量の増加とともに減少した。得られたポリマーの熱安定性はジオキソランの添加量の増加とともに増加し,ポリマーの融点は低下した。これは,トリオキサンとジオキソランの共重合体が得られることを示している。実験結果の速度論的解析から,連鎖移動反応は起こらないことが見いだされた。ガスクロマトグラフ分析によって,ポリマー中のジオキソランモル分率がモノマー中のジオキソランモル分率より大きいこと,また高収率において残存ジオキソランは検出されないので,生長反応の逆反応は無視できることが確かめられた。

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