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論文

Temporal variations in metal enrichment in suspended particulate matter during rainfall events in a rural stream

松永 武; 都築 克紀; 柳瀬 信之; Kritsananuwat, R.*; 上野 隆; 半澤 有希子; 長縄 弘親

Limnology, 15(1), p.13 - 25, 2014/01

 被引用回数:7 パーセンタイル:27.84(Limnology)

久慈川水系の山地小河川における重金属の降雨時流出を研究した。河川水中懸濁粒子に関して地殻組成で規格化した重金属元素の富加(enrichment)の傾向は、同水系の末端で採取した大気降下物と類似していた。特に、Ni, Cu, Pb, Sb, and Cdについて高い富加(enrichment)が見いだされた。降雨時の短時間間隔観測の結果、その富加(enrichment)の程度が、流量の増大とともに小さくなることがわかった。河川水中懸濁粒子の特性を考慮すると、この富加(enrichment)の変動は、大気降下物の影響をより強く受けている表層土壌粒子から、この影響の弱い岩石由来の風化物粒子への交替により起きていることが示唆される。以上から、河川流出に関する大気降下物由来並びに岩石由来重金属の相対的重要度を評価するには、河川水中懸濁粒子を構成する材料の時間的な交替と、溶存態の関与を考慮する必要がある。

論文

In-plane orientation control of 2,7-diphenyl[1]benzothieno[3,2-$$b$$][1]benzothiophene monolayer on bismuth-terminated Si(111) vicinal surfaces with wettability optimization

大伴 真名歩; 土田 裕也*; 村谷 直紀*; 柳瀬 隆*; 境 誠司; 米澤 徹*; 長浜 太郎*; 長谷川 哲也*; 島田 敏宏*

Journal of Physical Chemistry C, 117(22), p.11555 - 11561, 2013/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:8.76(Chemistry, Physical)

本研究では、近年開発された高移動度有機半導体2,7-Diphenyl[1]benzothieno[3,2-$$b$$][1]benzothiophene (DPh-BTBT)について、濡れ性と面内配向を制御して、高配向のエピタキシャル単分子膜を作成する手法を開発した。近年多くの高移動度有機半導体分子が開発されているが、分子間相互作用を重視した分子設計の反作用で凝集しやすく、また対称性の低い結晶構造のため配向も混ざりやすいため、光電子分光法などの分光研究を行った例が限られていた。そこで本研究では特に凝集しやすいDPh-BTBTを試行分子として、濡れの良い導電性・結晶性表面を探索した結果、1/3 ML Bi-Si(111)-(3$$times$$3)再構成面が適していることを見いだした。また基板表面の対称性を、微傾斜面を用いることで崩し、面内配向を制御できることを見いだした。これは、ステップが集まってできたファセット部に、異方的テンプレートになるようなナノ構造が出現していることによると考えられる。本研究で見いだした微傾斜面は、今後新規分子の物性測定のテンプレートとして用いられることが想定される。

論文

Stream discharge of metals and rare earth elements in rainfall events in a forested catchment

松永 武; 都築 克紀; 柳瀬 信之; 半澤 有希子; 長縄 弘親; 井上 隆信*; 山田 俊郎*; 宮田 章史*

Proceedings of International Symposium on Environmental Modeling and Radioecology, p.243 - 246, 2007/03

森林集水域の小河川において、土壌から河川への元素流出を研究した。2003年から2005年にかけて福島県の小田川並びに岐阜県の伊自良川において降雨時観測を行った。この結果、試験集水域において降雨により溶存形態の河川流出が常に促進される元素としてCu, Sb, Al, Tiそして希土類元素を特定した。他の元素の溶存濃度は、河川流量増加に対応して減少するか(Na, Mg等)、あるいは複雑な増減(Pb, Cs等)を示した。これら2つの元素の降雨時河川流出は、(1)流量と同期した、可動性の高い成分による早い流出と、(2)必ずしも流量と同期しない、より緩やかな増加と減少を示す流出の2つの流出形式から構成されることがわかった。Si・溶存有機物・水素同位体比を指標とした河川水の供給経路解析の結果、後者の流出形式は土壌の表層からの有機物に随伴した流出であることが示唆された。また、大気降下物についての文献検討から、そのCuとSbは相当程度、人為利用に由来することが推定された。以上の知見は、大気から森林集水域に沈着する人為由来金属元素の流出モデルの構築に有用と考えられる。

報告書

Consideration for modeling studies of migration of accidentally released radionuclides in a river watershed

松永 武; Monte, L.; 都築 克紀; 柳瀬 信之; 半澤 有希子; 上野 隆

JAERI-Review 2003-039, 150 Pages, 2004/01

JAERI-Review-2003-039.pdf:11.12MB

原子力施設の事故時に放出され得る放射性核種については、大気からの地表への沈着と、これにつづく表面水系の移行経路に対して1986年のチェルノブイリ事故以来大きな関心が払われてきた。欧州の国々ではそれらの経路を含んだ放射性核種の移行予測と汚染対策にかかわる意志決定支援のための計算コードシステムが開発されている。そこで、河川流域における放射性核種の移行挙動についての数学モデルの構築に関して、日本原子力研究所は、この種の数学モデルの専門家であるイタリアのLuigi Monte氏(新技術・エネルギー・環境研究所,ENEA: Ente per le Nuove tecnologie,L'Energia e l'Ambiente)を2003年5月22日$$sim$$同6月20日の期間に招へいした。本報告書は、同氏の滞在の期間に日本原子力研究所並びに当該分野にかかわる日本国内の大学・研究機関において行われた報告と議論を要約したものである。河川流域における放射性核種の移行挙動を表す数学モデルの利点そして留意点が議論された。

論文

Speciation of environmental radionuclides in the Chernobyl 30km zone

天野 光; 半澤 有希子; 渡辺 美紀*; 松永 武; 上野 隆; 長尾 誠也; 柳瀬 信之; 小沼 義一*

Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.211 - 218, 1999/00

放射性核種の環境中挙動は、その存在形態に依存する。本報告は、Cs-137,Sr-90,超ウラン元素等の環境中における存在形態と移行挙動との関係に焦点をあてチェルノブイル事故炉の周辺30km圏内において原研が行ってきた研究のうち、土壌を中心とした地表面における挙動に関して、実環境における存在形態の実験的な解析手法の評価も加えてとりまとめたものである。

論文

Characteristics of distribution and migration of long-lived radionuclides in the Chernobyl 30km zone

天野 光; 松永 武; 上野 隆; 柳瀬 信之; 長尾 誠也

Proceedings of the 2nd ISTC/SAC Seminar "Large Scale Area Remediation", p.2_75 - 2_81, 1999/00

チェルノブイル30km圏内における長半減期放射性核種の分布と移行挙動の特徴につき、長半減期放射性核種の存在形態に着目し原研がこれまで現地で行ってきた調査結果に基づき、解説した。

論文

Iron nodules scavenging uranium from groundwater

佐藤 努; 村上 隆*; 柳瀬 信之; 磯部 博志; T.E.Payne*; P.L.Airey*

Environmental Science & Technology, 31(10), p.2854 - 2858, 1997/00

 被引用回数:81 パーセンタイル:88.58(Engineering, Environmental)

地下環境におけるウランの移動と遅延の機構を研究することは、ウランの探査、ウラン鉱山の環境管理、放射性廃棄物の処分などにとって重要である。地下水中のウランの鉄鉱物相による除去について多く研究されているが、亀裂充填、被覆(コーティング)、海流瘤塊(ノジュール)などの形態によるウランの取り込み量の違いの研究は少ない。クンガラウラン鉱床では、地下水によって運ばれるウランが鉄ノジュールに非常に濃縮されることが分かった。鉄ノジュールのウラン濃度はUO$$_{3}$$として8重量パーセントと地下水より6桁も高く、他の形態の鉄鋼物におけるウラン濃度よりも1桁高い。鉄ノジュールの大きなウラン含有量から、クンガラでは鉄ノジュールがウランの固定に重要な役割をしていると考えられる。

論文

オーストラリア・クンガラウラン鉱床におけるナチュラルアナログ研究

大貫 敏彦; 村上 隆*; 磯部 博志; 柳瀬 信之; 佐藤 努

放射性廃棄物研究, 2(1-2), p.137 - 143, 1996/02

Koongarraにおけるウランの固定化機構を解明するため、熱力学データに基づくUの鉱物化についての計算を行った。その結果、Uの鉱物化は地下水組成だけでなく、鉱物からの元素の受給も考えて検討する必要があることがわかった。さらに、地下水中のU濃度が希薄な場合でも、ウラン鉱物が観察され、熱力学的な平衡論で取り扱える反応以外の機構が関与していることが示唆された。

論文

Speciation of radionuclides in soils and surface organic matters sampled around the Chernobyl nuclear power plants

渡辺 美紀*; 天野 光; 小沼 義一*; 上野 隆; 松永 武; 柳瀬 信之

Proc. of 4th Int. Conf. on Nucl. and Radiochemistry, 2, 4 Pages, 1996/00

チェルノブイリから放出される放射性核種の二次的移行を明らかにするために、チェルノブイリ周辺環境の表層土壌及び有機物層中の超ウラン元素を中心とした放射性核種について選択的抽出法により分画を行った。移動成分としては、Sr-90の大部分が可給態として存在しており他核種より移動しやすい。また不溶性成分の分画をAm-241及びCs-137について行った結果、Cs-137ホットパーティクル、ヒューミン、粘土鉱物に多いのに対し、Am-241は主にヒューミン及び非結晶質鉄酸化物に多く見られた。このことから、Cs-137の一部はホットパーティクル中に存在するのに対し、Pu-241由来のAm-241は溶解してヒューミン及び非結晶質鉄酸化物に吸着すると考えられる。プルトニウム同位体及びAm-241はフミン酸及びフルボ酸成分に多く存在し、Am-241はわずかにフルボ酸成分が多かった。

論文

5 years research project between RIAP and JAERI on secondary migration of radionuclides in terrestrial and aquatic environment; Some preliminary results

天野 光; 松永 武; 上野 隆; 小沼 義一*; 渡辺 美紀*; 柳瀬 信之; 長尾 誠也; Sukhoruchkin, A. K.*

Proceedings of 5th International Scientific and Technical Conference on the Problems of Liquidation of Chernobyl Accident Consequences, P. 74, 1996/00

チェルノブイル事故炉周辺30km圏内の地表面環境における放射性核種の2次的移行に関するRIAPとJAERIとの5年間の共同研究が1995年4月より開始した。本研究は超ウラン元素を含めた長半減期放射性核種の地表面環境における存在状態とそれらの移動性の解析に焦点をあてる。特に地表腐植物質や土壌中に含まれる放射性核種の化学的存在形態とそれれの移動性、河川による流出や再浮遊による移行の特徴、それらの定量的把握を目的とするものである。これまでの選択的抽出法を用いた測定及び解析から、地表有機物と土壌について、フミン酸やフルボ酸の成分にはPuやAmが存在すること、Sr-90の主要部分はイオン交換成分として存在すること、AmはPuより溶出されやすいこと、等が分かった。また、河川水中溶存放射性核種の大部分はSr-90で、Cs-137については懸濁態での流出が支配的であった。

論文

The Role of suspended particles in the discharge of $$^{210}$$Pb and $$^{7}$$Be within the Kuji River watershed, Japan

松永 武; 天野 光; 上野 隆; 柳瀬 信之; 小林 義威

Journal of Environmental Radioactivity, 26, p.3 - 17, 1995/00

 被引用回数:16 パーセンタイル:48.89(Environmental Sciences)

原子力施設から大気中に放出された放射能の長期的な環境中挙動の研究の1つとして、大気から地表に降下したそれらの放射能が河川を経てどのように流出するのかを明らかにする目的で、茨城県久慈川において河川水中の大気起因$$^{210}$$Pb及び$$^{7}$$Beの流出挙動を研究した。その結果、久慈川においては、$$^{210}$$Pbと$$^{7}$$Beともに、その年間移行量の90%以上を懸濁態が占めることが分かり、核種移行における河川水懸濁物の重要な役割を明らかにすることができた。さらに、東海村で測定した$$^{210}$$Pbと$$^{7}$$Beの年間降下量と移行量から$$^{210}$$Pbの流域地表における平均滞留時間を求めると約800年となった。他地域での報告値と比較すると、この値には年間降水量や流域地形の差異が反映していると考えられ、河川水懸濁物と核種の移行挙動との密接な関係が、この解析によっても明らかになった。

論文

A Modelling study on the fractionation of uranium among minerals during rock weathering

大貫 敏彦; 村上 隆; 柳瀬 信之

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.294, p.527 - 533, 1993/00

オーストラリア、クーンガラウラン鉱床におけるウランの鉱物間の偏在に及ぼす岩石の変質の影響をモデルにより検討した。その結果、ウランの一部が変質鉱物に固定されると仮定した場合のみ、予測結果が観測結果に一致した。また、変質の全期間に渡って、ウランは結晶質鉄に吸着されること、及びウランの鉱物間の偏在は時間の経過とともに変化することが明らかとなった。したがって、ウランの移行予測には、岩石の変質の影響を考慮する必要がある。

論文

海洋放射能モニタリングシステムの開発; 水槽実験

柳瀬 信之; 上野 隆; 関根 敬一; 小林 義威

第34回環境放射能調査研究成果論文抄録集; 平成3年度, p.96 - 97, 1992/12

Ge検出器を用いる海洋における放射能モニタリングシステムの開発を目的として、水槽実験を行った。Ge検出器及びNaI検出器の海水中での$$gamma$$線スペクトルの比較、及びGe検出器の海水中での検出感度並びに検出限界放射能濃度を検討した。これらの値をこれまでに報告されている海水中$$^{137}$$Cs及び$$^{60}$$Coの放射能濃度と比較し、本Ge検出器の海水中での性能を評価した。その結果、NaI検出器の分解能では検出できなかった濃度(約0.3mBq/ml)の$$^{137}$$Cs及び$$^{60}$$Coが、Ge検出器では検出可能であった。水槽の大きさを検討した結果、Ge検出器について得られた海水中$$^{40}$$K,$$^{137}$$Cs,$$^{60}$$Coの検出感度19,19,17cps/(photon/s・ml)は、実際の海洋での測定に十分適用可能と思われる。

論文

Migration of radionuclides through the terrestrial environment; Dependence on chemical and physical forms

天野 光; 松永 武; 上野 隆; 柳瀬 信之; 小林 義威

3rd Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research; Global Environment and Nuclear Energy, 4 Pages, 1991/00

環境中放射性核種移行に関し、将来にわたっても必要な研究として、放射性核種の環境媒体中での物理形・化学形同定及び物理形・化学形の違いによる移行挙動の違い評価また移行の絶対量評価が挙げられる。こうした研究の例として、実環境におけるトリチウムガス(HT)のトリチウム水(HTO)への転換、HTとHTOでの植物による取り込みの違い、また河川による$$^{137}$$Cs移行に関して行った研究を紹介する。トリチウムの主要な化学形としてHTとHTOがあるが、HTは環境中で主に土壌中バクテリア等の作用でHTOに転換される。カナダでHTガスの野外放出実験が行われ、これに参加し土壌によるHTOへの転換と沈着について評価した。またHTO移行については東海村の原子力施設周辺環境において測定評価した。$$^{137}$$Csはフォールアウト核種として環境中に蓄積しており、長く地表面に留まるが、河川により流出する。久慈川でその移行の特質及び移行の絶対量評価を行った。

論文

Simultaneous measurement of Rn progeny and Rn in an experiment house

天野 光; 柳瀬 信之; 上野 隆; 松永 武; 浅野 賢二*; 伊藤 和男*

Aerosols: Science,Industry,Health and Environment,Vol. 2, p.837 - 841, 1990/00

呼吸による内部被曝線量に大きく寄与する家屋内ラドン・ラドン娘核種の挙動を解析する目的で、日本の典型的な建材を用いた地下室付きの実験用家屋において、室内空気中のラドン・ラドン娘核種の測定を行った。環境因子との関連を調べるため、温度、湿度、大気圧、風向、風速、室内エアロゾル濃度、換気率の測定も同時に行った。その結果室内ラドン・ラドン娘核種濃度に及ぼす土壌空気の影響が非常に大きいこと、地下室内濃度変動と温度及び相対湿度との相関が非常に強いこと、1階室内ではその濃度変動は風速と強い逆相関関係にあること等が明らかとなった。これらの知見にもとづいて室内ラドン等濃度の予測を行ない、実測値と比較し、良好な結果を得た。

論文

Migration behavior of uranium series nuclides in altered quartz-chlorite schist

大貫 敏彦; 村上 隆; 関根 敬一; 柳瀬 信之; 磯部 博志; 小林 義威

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol. 176, p.607 - 614, 1990/00

変質した石英-緑泥石中のウラン系列核種移行挙動をオーストラリア、クーンガウにおける核種濃度分布データを用いて研究した。$$^{234}$$U/$$^{238}$$Uおよび$$^{230}$$Th/$$^{234}$$U放射能比の分布から、核種の移行は深さにより異なることが明らかとなった。また、$$^{234}$$U/$$^{238}$$Uと$$^{230}$$Th/$$^{238}$$Uの関係から、$$^{238}$$Uと$$^{234}$$Uの遅延係数は異なり$$^{234}$$Uの遅延係数が$$^{238}$$Uよりも大きかった。その値は深さにより異なり、浅層部では1.1、中層部では1.9であった。X線回折解析より、緑泥石が変質により、カオリナイト-スメクタイトおよびゲータイト、ヘマタイトへ変わっているのが観察された。深さによるウラン系列核種の移行挙動の違いは緑泥石の変質に伴う層構成分質の違いによるものと考えられる。

報告書

緊急時における航空機サーベイ法確立とシステム実用化に関する検討

森内 茂; 長岡 鋭; 坂本 隆一; 堤 正博; 斎藤 公明; 天野 光; 松永 武; 柳瀬 信之; 笠井 篤

JAERI-M 89-017, 82 Pages, 1989/02

JAERI-M-89-017.pdf:2.58MB

原研では、米国TMI-2原子炉事故を契機に、昭和55年度から航空機を利用した$$gamma$$線サーベイシステム及び放射性核種捕集測定システムの開発を行ない、昭和60年度に基礎開発を終えた。その後、チェルノブイル原子炉事故が発生したが、ヨーロッパ各国の環境汚染調査では航空機サーベイが非常に有効に活用され、緊急時の広域・迅速サーベイにおける重要性が再度実証された。本報告は、今後の航空機サーベイ法の実用化に参考となるよう、これまでに開発してきた航空機サーベイシステムの概要を述べ、サーベイ手法、データ処理法、データ解析手順、出力例を示すとともに、これらの使用経験を踏まえて、実際の運用を念頭に置いたシステムの提案を行なった。また我が国においては、航空機サーベイシステムを実際に運営・管理した経験は殆ど皆無であることを考慮し、基本的な運営・管理体制の在り方について検討した。

口頭

チェルノブイリ事故地域に学ぶプルトニウム同位体の環境中挙動; 移動・分配・影響

松永 武; 柳瀬 信之; 眞田 幸尚; 長尾 誠也*; 上野 隆; 佐藤 努*; 磯部 博志*; 天野 光; Tkachenko, Y.*

no journal, , 

Puの環境中挙動を系統的に把握することを目的として、チェルノブイリ発電所近傍の土壌・水中懸濁物・堆積物・河川水・湖沼水について事故起因のPuの濃度と物理的・化学的存在形態を調べた。発電所周辺の汚染土壌から、縦貫するプリピァチ川への事故起因Puの年間移動率は最大で約0.1%(1986年、事故発生年)であり、その後は約0.01%(2000年)まで低減したと推定される。Puは、土壌,水中懸濁物のいずれでも、有機物相並びに難溶解相(粘土鉱物等)に大部分が見いだされた。事故発電所下流10kmのプリピァチ川堆積物でもPuは難溶解相に集中的に存在し、Sr-90と対照的であった。このことは、土壌における難移動性,水中における難溶解性を意味している。Puが事故地域近傍の河川水により運ばれる物理的な形態は、60-80%が懸濁物に含まれた粒子態、10-20%がコロイド態、残る10-20%が低分子量の溶存成分であることが見いだされた。この運搬形態は、施設起因のPuについてローヌ川等で得られた結果とよく一致している。

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