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鬼澤 寿和; 星野 昌人; 根本 英典; 秋山 和樹
no journal, ,
東海再処理施設では、1982年から1997年にかけて約3万本のアスファルト固化体(200L鋼製ドラム缶に収納)を製造し、貯蔵施設のセル内で貯蔵している。2015年に原子炉廃止措置研究開発センターにおいて、貯蔵中のアスファルト固化体ドラム缶底部から内容物が漏えいしている事象が確認された。この原因は、固化体中に残留していた水分に塩素イオン等が含有されていたことからドラム缶内部から腐食が進行し、貫通・漏えいしたものと推定されている。東海再処理施設のアスファルト固化体は、運転条件等の調査結果及びアスファルト固化体中の含水率測定の結果から、固化体中の水分は十分に少ないことを確認しており、容器内部から腐食する可能性は低いと考えている。容器外部からの腐食の有無については、セル内に設置された監視カメラの視野範囲のアスファルト固化体を対象として、容器の表面状態を観察している。今後もアスファルト固化体の貯蔵を継続する計画であり、容器の健全性を担保するためには、容器の表面状態の観察を強化していく必要がある。このため、これまで容器の表面状態の観察ができていない範囲に貯蔵されたアスファルト固化体を対象に、効率的に容器の表面状態を観察することが可能な遠隔観察装置の開発を進めてきた。本件では、その取組み内容及び開発した装置によるアスファルト固化体容器の観察結果について報告する。