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桐原 陽一; 中島 宏; 佐波 俊哉*; 波戸 芳仁*; 糸賀 俊朗*; 宮本 修治*; 武元 亮頼*; 山口 将志*; 浅野 芳裕*
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(4), p.444 - 456, 2020/04
被引用回数:7 パーセンタイル:61.94(Nuclear Science & Technology)兵庫県立大学ニュースバル放射光施設ビームラインBL01において、MeVの単色直線偏光光子ビームをAuへ照射したときの中性子放出スペクトルを、飛行時間法により測定した。これより光核反応によって生成される2成分の中性子スペクトルを測定した。このうちの1つ成分(A)は、4MeVまでのエネルギーであり蒸発に類似したスペクトル形状を示した。もう一方の成分(B)は、4MeV以上のエネルギーでありバンプに類似したスペクトル形状を示した。中性子の放出強度において、成分(A)は角度依存は見られなかったが、成分(B)は偏光と検出器方向を成す角度の関数として、の関係を示すことがわかった。
岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 岩瀬 宏*; 桐原 陽一*; 八島 浩*; 中根 佳弘; 中島 宏; 中村 尚司*; 民井 淳*; et al.
Nuclear Technology, 168(2), p.340 - 344, 2009/11
被引用回数:5 パーセンタイル:35.97(Nuclear Science & Technology)陽子・重イオン線によるがん治療施設や加速器によるホウ素中性子捕捉療法施設の中性子遮蔽詳細設計では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSをはじめ各種のモンテカルロ輸送計算コードがよく用いられている。これら設計計算コードを高い信頼度で使用するためには、これらの計算コードの精度検証が必要である。そこで、実験データが少ない0度及び90度方向、並びに実験施設の制約から実験データが全くない180度方向の厚いターゲットからの中性子生成の角度・エネルギー分布のデータを、大阪大学核物理研究センターRCNPのサイクロトロンに設置された飛行時間法のコースで測定を行った。入射陽子のエネルギーは140MeVであり、ターゲットは炭素,アルミニウム,鉄及び鉛である。PHITSコード単独及び評価済核データとの併用時の計算結果は、0度及び90度の実験結果に対して鉛ターゲットを除いてよく一致した。
岩元 洋介; 谷口 真吾*; 中尾 徳晶*; 糸賀 俊朗*; 八島 浩*; 中村 尚司*; 佐藤 大樹; 中根 佳弘; 中島 宏; 桐原 陽一*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 593(3), p.298 - 306, 2008/08
被引用回数:12 パーセンタイル:61.74(Instruments & Instrumentation)陽子がフルストップする厚さのグラファイト,アルミニウム,鉄及び鉛に140, 250及び350MeVの陽子が入射したときに0度方向に放出される中性子のエネルギースペクトルを大阪大学核物理研究センターRCNPの中性子TOF室で測定を行った。中性子エネルギーは飛行時間法により導出し、10MeVから陽子入射エネルギーまでのスペクトルデータを得た。実験結果との比較のために、評価済み核データJENDL-HEとLA150,核内カスケードモデルISOBAR,LAHETを用いたモンテカルロ計算コードPHITS, MCNPXでシミュレーション計算を行った。250, 350MeV陽子入射のグラファイトターゲットの場合を除いて、すべての計算結果は実験データを全体的によく再現することがわかった。
桐原 陽一; 波戸 芳仁*; 佐波 俊哉*; 糸賀 俊朗*; 中島 宏; 宮本 修治*; 浅野 芳裕*
no journal, ,
これまで原子核内の核子の挙動を知る手段として、光核反応による放出中性子エネルギースペクトルの測定が多く行われているが、光源としては主に電子加速器からの制動放射を利用しているため、単色性などに難点があった。近年、加速器とレーザー物理の発展により、レーザー逆コンプトン散乱(LCS)線が利用可能となり、単色性が良く、かつ、任意の方向に偏光したLCS線を比較的容易に用いることができるため、特徴を生かした光核反応実験が可能となった。これまでのLCS線を利用した光核反応実験では、入射LCS線の偏光方向に対する放出中性子の角度分布には着目しているが、偏光方向に依存した放出中性子エネルギースペクトルについては言及されていない。よって、我々はLCS線が利用できるNewSUBARU放射光施設において、十数MeV程度の直線偏光光子及び円偏光光子をターゲットに照射し、光核反応による放出中性子エネルギースペクトルを測定した。本講演では、この測定で得られた、偏光光子による放出中性子スペクトルの角度依存、非偏光光子における放出中性子の直接過程成分の角度分布、放出中性子スペクトルの入射光子に対するエネルギー依存性について報告する。
増山 康一; 石井 大輝; 瀧 功聖; 桐原 陽一; 仁平 敦; 橘 晴夫; 川崎 克也
no journal, ,
日本原子力研究開発機構原子力科学研究所放射線管理部線量管理課では、研究所で使用するサーベイメータ約1000台、並びに環境放射線モニタ、施設放射線モニタ等の放射線測定機器約600台について定期点検、校正及び修理等の維持管理業務を一括で担当している。我々は、区域放射線関係者の利便性向上や少しでも機器の故障を減らす目的で、定期点検校正の計画や放射線測定機器の過去の故障内容を洗い出した結果について、イントラネットを利用し研究所内に公開している。本発表では、公開している情報及び今後の展開等を報告する。
Tran, T. K.*; 佐波 俊哉*; 山崎 寛仁*; 糸賀 俊朗*; 坂木 泰仁*; Nguyen, L. T. T.*; 桐原 陽一; 中島 宏*; 宮本 修治*; 浅野 芳裕*
no journal, ,
これまでに16.6MeV偏光光子を用いたAu(, n)反応での中性子生成エネルギースペクトルはKiriharaらによって測定されており、スペクトルには蒸発成分と直接成分が観測され、直接成分は角度依存性があることが示されたが、これらスペクトル成分の入射光子エネルギー依存性については言及されていない。そこで本研究では、入射光子のエネルギー依存性を理解するために、兵庫県立大学ニュースバル放射光施設ビームラインBL01において14, 17, 20MeVの偏光光子を用いて、Au(, xn)反応における二重微分断面積の測定を行った。結果、どの入射エネルギーにおいても蒸発成分と直接成分が観測され、入射光子のエネルギーが高いほど生成される中性子の最大エネルギーは高くなることが示された。また、生成中性子の蒸発成分のエネルギー分布の傾きは入射光子エネルギーが高くなるほど緩やかになることが観測された。発表では、エネルギー依存性についてより具体的な議論を行う。