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論文

Analysis of residual stress in steel bar processed by cold drawing and straightening

西田 智*; 西野 創一郎*; 関根 雅彦*; 岡 勇希*; Harjo, S.; 川崎 卓郎; 鈴木 裕士; 森井 幸生*; 石井 慶信*

Materials Transactions, 62(5), p.667 - 674, 2021/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:41.35(Materials Science, Multidisciplinary)

In this study, we used neutron diffraction to analyze in a non-destructive method the distribution of internal residual stress in a free-cutting steel bar processed by cold drawing and straightening. The residual stresses were successfully measured with excellent stress balance. The residual stresses generated by the cold-drawing process were reduced by subsequent straightening, and the distribution of residual stresses by finite element method (FEM) simulation was consistent with the measured values by neutron diffraction. As a result of the FEM analysis, it is assumed that the rod was subjected to strong tensile strains in the axial direction during the drawing process, and the residual stresses were generated when the rod was unloaded. Those residual stresses were presumably reduced by the redistribution of residual stresses in the subsequent straightening process.

論文

Progress in bulk texture measurement using neutron diffraction

徐 平光; Harjo, S.; 伊藤 崇芳*; 森井 幸生*; Gong, W.; 鈴木 裕士; 秋田 貢一; 鈴木 徹也*; 友田 陽; Lutterotti, L.*

JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.031022_1 - 031022_6, 2015/09

The current status of bulk texture measurements both using angle dispersive neutron diffraction and time-of-flight neutron diffraction at JAEA was briefly reviewed, then the effect of sample orientation coverage in the time-of-flight neutron diffraction on the reliability of reconstructed pole figure on the reliability of reconstructed pole figure was simply compared after the simultaneous Rietveld texture analysis. The similar texture results obtained at different orientation coverage levels suggests that it is possible to reduce the sample rotation times reasonably during the bulk texture measurement.

論文

飛行時間法中性子回折によるバルク材料集合組織測定技術の開発

徐 平光; 星川 晃範*; 林 真琴*; 秋田 貢一; 森井 幸生*; 石垣 徹*

日本材料学会第48回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集, p.7 - 9, 2014/07

Time-of-flight neutron diffraction may evidently accelerate the bulk texture measurement speed through the proper combination of multiple orientations distributed neutron detectors and the simultaneous multiple diffraction peak acquisition, and only few sample rotations are needed to be carried out. In addition to the omega-axis rotatable sample changer, a dedicated omega/chi two-axis rotatable goniometer is under urgent development. It is highly expected to play an important role to evaluate the bulk texture evolution of advanced materials during thermomechanical controlling process. Though the intrinsic difference in neutron diffraction spectra from different orientations (determined by each set of Bragg angle/azimuthal angle) evidently increases the technical difficulty in rapid texture analysis, the development of Materials Analysis Using Diffraction (MAUD, developed by Luca Lutterotti, et al.) and other relevant software/programs are bringing us much convenience. Moreover, in order to increase the accessibility to neutron diffraction bulk texture measurement instruments, the various cooperative researches and the mail-in services are being planned.

論文

Comparison of residual stress distributions of similar and dissimilar thick butt-weld plates

鈴木 裕士; 勝山 仁哉; 森井 幸生*

Journal of Solid Mechanics and Materials Engineering (Internet), 6(6), p.574 - 583, 2012/06

中性子回折法により厚さ35mmのA533B-SUS304異材突合せ溶接及びSUS304同材突合せ溶接の残留応力分布を測定するとともに、それら残留応力分布の比較から、溶接残留応力に及ぼす熱膨張係数や材料強度の影響を検討した。同材突合せ溶接では、溶接線を挟んで対称な残留応力分布となるなど、厚板突合せ溶接における典型的な残留応力分布を示した。一方、異材突合せ溶接においては、母材及び溶接金属間の熱膨張係数や降伏強度の差により、ルート部付近において非対称な残留応力分布が見られた。溶接線直交方向には熱膨張係数差の影響を受けにくいため、異材突合せ溶接と同材突合せ溶接の溶接線直交方向の残留応力は、同じ分布傾向を示した。また、ルート部近傍における溶接線直交方向の残留応力の大きさは、材料の降伏強度に依存した。溶接線法線及び溶接線方向の残留応力は、熱膨張係数差の影響を受けるため、溶接線を挟んで非対称な分布傾向を示した。

論文

中性子回折法による大口径配管溶接部の残留応力測定; 残留応力分布に及ぼすSCCき裂進展及び補修溶接の影響

鈴木 裕士; 勝山 仁哉; 飛田 徹; 森井 幸生*

溶接学会論文集(インターネット), 29(4), p.294 - 304, 2011/12

本研究では、中性子回折法による大型重量物の残留応力測定の実現を目的として、日本原子力研究開発機構の研究用原子炉JRR-3に整備された中性子応力測定装置RESA-1を高度化するとともに、500A-sch.80配管突合せ溶接試験体について、応力腐食割れ(SCC)を想定した模擬き裂導入前後、及び補修溶接施工後の溶接部近傍板厚内の残留応力分布の測定を試みた。その結果、As-weld状態における配管溶接部の残留応力分布は、これまでに有限要素法などにより評価された典型的な残留応力分布と同じ傾向を示した。配管内表面側の熱影響部に深さ10mmの模擬き裂を導入した場合には、模擬き裂導入部分の軸方向応力が緩和するが、曲げ応力成分や自己平衡応力成分の変化が小さいために、リガメント部の軸方向応力分布はほとんど変化しないことを確認した。一方、突合せ溶接配管溶接部の外周部に補修溶接を施工した場合には、配管軸方向の膜応力成分が増加するが、これは補修溶接に伴う曲げモーメントの変化が主要因である可能性を示した。以上のように、500A-sch.80配管突合せ溶接試験体の残留応力分布測定を通じて、中性子回折法が大型構造物の残留応力測定に対して有効な測定手段であることが実証された。

論文

Comparison of residual stress distributions of similar and dissimilar thick butt-weld plates

鈴木 裕士; 勝山 仁哉; 森井 幸生*

Proceedings of International Conference on Advanced Technology in Experimental Mechanics 2011 (ATEM '11) (CD-ROM), 9 Pages, 2011/09

非破壊分析であり、回析法の中でも最も優れた透過能を有する中性子線を活用した中性子回折法により厚さ35mmのA533B-SUS304異材突合せ溶接及びSUS304同材突合せ溶接の残留応力分布を測定するとともに、それら残留応力分布の比較から、溶接残留応力に及ぼす線膨張係数や材料強度の影響を検討した。同材突合せ溶接では、溶接線を挟んで対称な残留応力分布となるなど、厚板突合せ溶接における典型的な残留応力分布を示した。一方、異材突合せ溶接においては、母材及び溶接金属間の線膨張係数や降伏強度の差により、ルート部付近において非対称な残留応力分布が見られた。溶接線直交方向には線膨張係数差の影響を受けにくいため、異材突合せ溶接と同材突合せ溶接の溶接線直交方向の残留応力は、同じ分布傾向を示した。また、ルート部近傍における溶接線直交方向の残留応力の大きさは、材料の降伏強度に依存した。溶接線法線及び溶接線方向の残留応力は、線膨張係数差の影響を受けるため、溶接線を挟んで非対称な分布傾向を示した。

論文

Magnetic and dielectric study of R$$_{0.5}$$Sr$$_{0.5}$$MnO$$_{3}$$ (R = Gd, Tb and Dy)

吉井 賢資; 平光 雄介*; 岡島 由佳*; 米田 安宏; 西畑 保雄; 水木 純一郎; 中村 彰夫; 下条 豊; 石井 慶信*; 森井 幸生; et al.

Materials Research Bulletin, 45(11), p.1574 - 1580, 2010/10

 被引用回数:12 パーセンタイル:37.22(Materials Science, Multidisciplinary)

R$$_{0.5}$$Sr$$_{0.5}$$MnO$$_{3}$$ (R=Gd, Tb, Dy)の磁性と誘電性を調べた。磁気測定からは、すべての系において40K以下でスピングラス的な相が観測され、中性子散乱の結果と定性的に一致した。このグラス相の起源は、R$$^{3+}$$とSr$$^{3+}$$のサイズの違いによるランダムネス効果であると考えられる。誘電率測定からは、50Kから300Kの間で5000-10000程度の誘電率が観測され、誘電率はスピングラス転移温度付近でブロードなピークとなった。誘電分散の解析からは、誘電応答の乱雑性が見いだされ、磁性の結果同様、これはR/Srサイトのランダムネスに起因すると考えた。さらに、放射光測定の結果などから、この系の誘電応答はMn-3d電子に由来することが示唆された。

論文

量子ビームが切り拓く未来,3; 中性子利用研究の新展開

大山 幸夫; 池田 裕二郎; 新井 正敏; 森井 幸生

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 51(1), p.14 - 19, 2009/01

平成13年度から着手したJ-PARC施設が平成20年度末の完成を目指して、ビーム試験が行われている。J-PARCの実験施設群の中でも、特に世界最高性能のパルス中性子源は中性子利用研究の新時代を拓くものである。本解説では、J-PARCの概要と平成20年12月に供用を開始するパルス中性子源及びそこに整備されつつある中性子実験装置について紹介する。また、量子ビームテクノロジーの一つの柱である中性子利用について、稼動中のJRR-3原子炉での利用を含め、J-PARC利用開始で幅広い展開が予想される生命科学研究,物質科学研究,産業利用への貢献など、最新の中性子利用研究の成果と今後の展望を述べる。

論文

Alpha-ray detection with a MgB$$_{2}$$ transition edge sensor

岡安 悟; 片桐 政樹; 北條 喜一; 森井 幸生; 三木 重信*; 島影 久志*; Wang, Z.*; 石田 武和*

Physica C, 468(15-20), p.1998 - 2000, 2008/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)

MgB$$_{2}$$超伝導体の超伝導転移端(TES)を利用した中性子センサーの開発を行っている。この目的のため低ノイズの測定系を開発してきた。この測定系の有用性を検証するため$$^{241}$$Amを用いた$$alpha$$線検出を試みた。感度をかせぐため試料は1$$mu$$m幅で35$$mu$$mの長さの短いミアンダパターンを用いた。定電流モードで測定を行ったところ$$alpha$$線の検出に成功した。バイアス電流は6$$mu$$Aであった。

論文

Magnetic and dielectric properties of Tb$$_{0.5}$$Ca$$_{0.5}$$MnO$$_{3}$$

平光 雄介*; 吉井 賢資; 米田 安宏; 水木 純一郎; 中村 彰夫; 下条 豊; 石井 慶信*; 森井 幸生; 池田 直*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(10B), p.7171 - 7174, 2007/10

 被引用回数:16 パーセンタイル:51.23(Physics, Applied)

ペロブスカイト構造を持つTb$$_{0.5}$$Ca$$_{0.5}$$MnO$$_{3}$$酸化物につき、その磁性と誘電性を調べた。磁化測定からは、マンガンの電荷秩序(300K),反強磁性転移(120K),スピングラス転移(50K)の3つの転移が観測された。中性子散乱実験から得られたデータは、マンガンイオンの電荷秩序と反強磁性が重畳した状態を仮定することでフィットすることができた。交流誘電率測定からは、室温で5000ほどの大きな誘電率が観測された。また、マンガンイオンの電荷秩序温度直下の280K付近で誘電率の温度依存性に変化が観測された。これは、この系の誘電性が電荷秩序状態と関係があることを示唆する。誘電率の損失項からは、誘電ドメインの反転エネルギーが交流抵抗の活性化エネルギーに近いことが見いだされた。すなわち、この系の誘電性は、マンガン電子の局在性と遍歴性の両方の性質に由来するものと考えられる。

論文

Measurement of residual stress on a unidirectional solidified Al$$_{2}$$O$$_{3}$$/YAG eutectic composite using synchrotron and neutron diffraction

鈴木 裕士; 和久 芳春*; 中川 成人*; 秋田 貢一*; 盛合 敦; 森井 幸生

Journal of Neutron Research, 15(2), p.113 - 120, 2007/06

Al$$_{2}$$O$$_{3}$$-Y$$_{3}$$Al$$_{5}$$O$$_{12}$$(YAG)共晶複合材料(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$/YAG MGC)のYAG相の残留応力を放射光X線により測定した。平面応力状態における残留応力は試験片の表面と側面で異なっていた。したがって、MGC材料内部には残留応力異方性が存在していると考えられる。MGC材料内部の残留応力を中性子回折法により測定した。YAG相の残留応力は試料凝固方向に圧縮であり、凝固方向から直交方向に向かうにつれて引張応力に変化した。Al$$_{2}$$O$$_{3}$$相の残留応力は、異方的な圧縮残留応力状態であり、すべての方向で引張応力は確認されなかった。この残留応力異方性は、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$相における熱膨張係数の異方性により説明することができる。しかしながら、両相の残留応力はバランスしておらず、本研究に使用したMGC試料内部には残留応力分布が存在していると予想される。

論文

Neutron diffraction and X-ray absorption study of Ag$$_{5}$$Pb$$_{2}$$O$$_{6}$$

吉井 賢資; 水牧 仁一朗*; 加藤 和男*; 宇留賀 朋哉*; 阿部 英樹*; 中村 彰夫; 下条 豊; 石井 慶信; 森井 幸生

Journal of Solid State Chemistry, 180(1), p.377 - 381, 2007/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:23.85(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

標記の銀鉛酸化物につき、中性子散乱と放射光を用いた吸収分光法により、その結晶構造と電子状態を観測した。中性子散乱からは、結晶構造は三方晶${it P}$ $$bar{3}$$1m構造であり、これは過去のX線回折の結果と一致する。求まった結晶パラメータから、銀及び鉛イオンの原子価は約1+及び3.7+であった。X線吸収分光からは、銀の原子価はほぼ1+、鉛の原子価は3+と4+の中間であった。これらの結果は、鉛電子がこの物質の金属伝導と超伝導の期限であることを示唆するものであり、バンド計算の結果とも定性的に一致する。

論文

Design of engineering diffractometer at J-PARC

Harjo, S.; 盛合 敦; 鳥居 周輝; 鈴木 裕士; 鈴谷 賢太郎; 森井 幸生; 新井 正敏; 友田 陽*; 秋田 貢一*; 秋庭 義明*

Materials Science Forum, 524-525, p.199 - 204, 2006/00

J-PARCにおいて工業部品内での応力や結晶構造の評価を含めた材料工学におけるさまざまな課題を解決するために工学利用の中性子回折装置(新材料解析装置)を設計・建設する。本装置は、許容の波長範囲では対称性の良い回折プロファイルを作ることができる遅い中性子を発生させるポイゾン型の非結合型液体H$$_2$$減速材を見て、減速材-試料及び試料-検出器のフライトパスはそれぞれ40m及び2.0mである。中性子強度のロス及び速中性子や$$gamma$$線を低下させるためにカーブスパーミラーガイド管を導入する。モンテカルロシミュレーションを用いて本装置の最適化を行い、試料のゲージ幅が5.0mm以下では分解能$$Delta$$d/dが0.2%以下である。1.0mmゲージ幅用のラジアルコリメータの試作機を作製し、中性子を用いた実験から正規分布の半値幅が1.0mmでありシミュレーションした結果と一致した。

論文

大強度陽子加速器施設における中性子産業利用計画と利用制度

森井 幸生; 今瀬 肇*

放射線と産業, (107), p.52 - 55, 2005/09

J-PARCにおける中性子産業利用制度と運営方法などについて検討状況を説明する。また、茨城県のサイエンスフロンティア構想とJ-PARCにおける中性子BL設置計画などについて説明する。

論文

中性子回折法による高張力鋼突合せ溶接材の残留応力評価

鈴木 裕士; Holden, T. M.*; 盛合 敦; 皆川 宣明*; 森井 幸生

材料, 54(7), p.685 - 691, 2005/07

本研究では、高張力鋼の一つであるNi-Cr鋼を用いて製作したX開先突合せ溶接試験片の残留応力分布を中性子回折法により測定し、残留応力発生メカニズムを検討した。始めに、無ひずみ状態における格子定数を測定するために、溶接試験片から幾つかの小片試料を切り出した。小片試料を用いて格子定数を測定した結果、溶接過程において生じたマルテンサイト変態などの相変態が影響して、溶接部近傍で格子定数の増加が認められた。次に、$$alpha$$Fe110, $$alpha$$Fe200, $$alpha$$Fe211の三種類の回折により溶接試験片の残留応力分布を測定した。塑性ひずみの影響が無いために、それぞれの回折により評価した残留応力分布はほとんど同様な傾向を示していた。また、溶接部近傍における残留応力はNi-Cr鋼の降伏強さの半分程度の引張残留応力であった。高張力鋼では軟鋼と比べて相変態による膨張量が大きいこと、また、引張残留応力がかなり低い温度となってから発生し始めるために、残留応力が降伏応力に至らなかったと考えられる。したがって、高張力鋼の中性子応力評価では、塑性ひずみの発生を考慮する必要の無いことを確認した。

論文

格子定数の不要な中性子応力測定法の実用材料への応用

鈴木 裕士; 盛合 敦; 皆川 宣明*; 森井 幸生

材料, 54(3), p.339 - 345, 2005/03

中性子応力測定の従来法では、格子ひずみを計算するために、無ひずみ状態の格子定数を正確に把握する必要がある。著者らは、粉末や焼なまし試料などの標準試料を用いて測定した格子定数を用いることなく、三軸残留応力を評価できる中性子応力測定法を開発した。本研究では、この提案した方法を用いて溶接材の残留応力分布を測定した。まず始めに、溶接材料から切り出した小片試料を用いて、溶接材料の格子定数分布を測定した。その結果、HAZ部(熱影響部)に生じたマルテンサイト変態のために、溶接部近傍において格子定数が大きくなる傾向が確認された。提案した方法により評価した格子定数分布もまた、溶接部近傍において大きくなる傾向を示し、また、格子定数の絶対値は、小片試料のそれとほとんど同じであった。したがって、格子定数の分布が存在するような材料であっても、提案した方法を用いることで、格子定数を推定できると考えられる。従来法及び提案した方法により残留応力分布を評価した。その結果、提案した方法により決定した残留応力分布は、従来法により求めた残留応力分布とほとんど同じであった。したがって、提案した方法は、複雑な残留応力状態を有する材料においても、残留応力分布を正確に決定できると考えられる。

論文

Development of new stress measurement method using neutron diffraction

鈴木 裕士; 皆川 宣明*; 盛合 敦; 旗谷 充彦*; 森井 幸生

Materials Science Forum, 490-491, p.245 - 250, 2005/00

中性子回折を用いた応力測定法は、直交する三方向の格子ひずみを測定することにより応力状態を決定する。従来法では、全ての三方向において同型面の格子ひずみを測定する必要がある。しかしながら、集合組織を有する材料においては、全ての方向において同型面の格子ひずみを測定することが困難であったり、試料の大きさや形状により、三方向全ての格子ひずみを測定することができない可能性がある。さらに、従来の残留応力の測定では、無ひずみ状態の格子面間隔d$$_{0}$$が必要不可欠なため、応力測定精度は、粉末試料や焼なまし試料を用いて測定した無ひずみ状態の格子面間隔d$$_{0}$$の正確さに依存した。そこで、本研究では、これらの問題点を解決することを目的とし、三方向全てにおいて同型面でなくても、二方向あるいは三方向における格子ひずみを測定することにより残留応力状態を決定できる高汎用性の応力測定法を提案し、また、無ひずみ状態の格子面間隔がわからなくとも内部残留応力を決定できる応力測定法についても提案した。

論文

Neutron diffraction and X-ray absorption study of CaMn$$_{0.6}$$Ru$$_{0.4}$$O$$_{3}$$

吉井 賢資; 中村 彰夫; 水牧 仁一朗*; 谷田 肇*; 河村 直己*; 阿部 英樹*; 石井 慶信; 下条 豊; 森井 幸生

Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 272-276(Suppl.), p.e609 - e611, 2004/05

 被引用回数:4 パーセンタイル:25.12(Materials Science, Multidisciplinary)

ペロブスカイトCaMnO$$_{3}$$は150Kに反強磁性を示す絶縁体であるが、最近、Mnサイトを一部Ruに置き換えることによって、強磁性を示すとともに金属的になることが示された。本研究では、低温において、強磁性を示すCaMn$$_{0.6}$$Ru$$_{0.4}$$O$$_{3}$$の磁気構造について中性子散乱を用いて調べた。常温での構造は単斜晶${it P}$2$$_{1}$$/${it n}$ペロブスカイト構造であった。低温での磁気ピークを含めた回折パターンは、強磁性と反強磁性ドメインの共存を仮定することでフィットできた。放射光を用いたX線吸収スペクトル測定からは、Ruの平均原子価が4から5+の間であることがわかった。このことは、過去の論文における、Ru$$^{5+}$$の存在によってMnイオン間の強磁性相互作用が強められるという提案を支持する。

論文

中性子回折法による試料端部の測定

皆川 宣明; 盛合 敦; 森井 幸生

日本材料学会第38回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集, p.202 - 205, 2002/09

中性子回折法による内部残留応力測定による表面近傍(試料端部)では、測定結果が極端な延び応力又は縮み応力となる。この原因を解明するための測定を行い、測定方法により散乱角の変化があることがわかった。すなわち、反射法による測定,透過法による測定,スリット寸法,試料走査方向により変化する。これらの条件を基に原因解明を行った結果、入射ビーム広がり角に依存することがわかった。ショットピーニングによる数十マイクロメータから百マイクロメータ深さの応力分布測定に中性子回折法を有効的に利用するためこの解明は大いに役立つことを紹介している。

論文

Magnetic properties of La$$_{1-x}$$Pr$$_{x}$$CrO$$_{3}$$

吉井 賢資; 中村 彰夫; 石井 慶信; 森井 幸生

Journal of Solid State Chemistry, 162(1), p.84 - 89, 2001/11

 被引用回数:100 パーセンタイル:96.55(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

ペロブスカイトLa$$_{1-x}$$Pr$$_{x}$$CrO$$_{3}$$の磁性を調べた。xが0から1の範囲内で結晶構造はどれも斜方晶Pnmaであった。Xの全領域で反強磁性磁気転移が見られた。ネール温度はxを増やすともに288Kから240Kへと減少した。混晶試料においては、230K以下で、磁化の符号がマイナスになる現象が見られた。これは、磁化の方向と磁場の方向が逆向きであることを示し、磁性体の通常の挙動とは異なる。温度を下げるとこの磁化の値は下がりつづける。X=0.8の試料では、マイナス磁化の最大絶対値は、230K以上における正磁化の最大値の250倍にも達した。中性子回折からは、Crスピンがy軸方向に反強磁性整列していることがわかった。GdCrO$$_{3}$$における類似現象から、マイナス磁化の起源はPrスピンがCrスピンと逆向きとなったためと推測した。

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