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論文

A Simple mass and heat balance model for estimating plant conditions during the Fukushima Dai-ichi NPP accident

柴本 泰照; 森山 清史*; 丸山 結; 与能本 泰介

Journal of Nuclear Science and Technology, 49(8), p.768 - 781, 2012/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:43.65(Nuclear Science & Technology)

福島第一原子力発電所の事故挙動の把握を支援するために、原子炉圧力容器及び格納容器の熱水力過渡変化を解析するための簡易評価手法を提案する。この事故では早い段階からほとんどのプラント計装が使用不能となり、加えて放射能汚染によってプラントへのアクセスも制限されたため、被害程度などのプラント状態を理解するために解析的な検討が喫緊に求められていた。このための使いやすいツールを提供することを目的として、集中定数系による質量と熱のバランスモデルに基づいた簡易解析コード(HOTCBと命名)を開発した。HOTCBコードは高温過熱状態までの温度範囲で水,蒸気,非凝縮ガスを扱う能力を有し、また、熱容量や流体との熱伝達等の熱構造物も考慮できる。本コードは東京電力に提供され、実際の事故解析に使用された。本論文では、コードの詳細とコードの有用性を示す例として福島第一原子力発電所の1号炉及び2号炉のシミュレーションを紹介する。

論文

Insights from review and analysis of the Fukushima Dai-ichi accident

平野 雅司; 与能本 泰介; 石垣 将宏; 渡邉 憲夫; 丸山 結; 柴本 泰照; 渡辺 正; 森山 清史

Journal of Nuclear Science and Technology, 49(1), p.1 - 17, 2012/01

 被引用回数:83 パーセンタイル:91.67(Nuclear Science & Technology)

2011年3月11日、東日本大震災及び津波が福島第一原子力発電所を襲った。多くの努力が事故の原因とその結果生じた被害を解明するために続けられているが、事故で何が生じ、なぜ発生したかについて未だに明らかにすべきことが残されている。本論文では、東京電力及び政府機関から発表されている情報の検証及び解析を通じて、福島第一原発1号機から3号機での事故進展について、明らかにすべきことを特定することを目的とする。また、合理的に達成可能な最高基準の安全への枠組を構築することに貢献するため、得られた知見に基づき、この事故により生じた安全性に関する問題についても議論する。

報告書

Experiment on the gaseous iodine release from irradiated cesium iodide solutions (Contract research)

森山 清史; 田代 信介; 千葉 慎哲; 丸山 結; 中村 秀夫; 渡部 厚*

JAEA-Research 2011-016, 125 Pages, 2011/06

JAEA-Research-2011-016.pdf:2.71MB

軽水炉シビアアクシデント時の格納容器内における放射線化学的作用による揮発性ヨウ素の生成は、ソースターム評価における重要な不確かさ要因である。この現象に関する実験を小規模な体系でよく制御された条件下において実施した。$$^{131}$$Iで標識し、ホウ酸-水酸化ナトリウム緩衝剤によりpHを制御した10$$^{-4}$$Mヨウ化セシウム水溶液に$$gamma$$線を照射し、一定流量のガスで掃気することにより、気相へ放出される揮発性ヨウ素を化学種選択性のフィルタを用いてI$$_2$$と有機ヨウ素に分別捕集し、各々の放出量を測定した。また、ヨウ素放出挙動に対するpH,温度,無機及び有機不純物、雰囲気中の酸素及び水素濃度の影響を調べた。本報告書には、ヨウ素放出割合の時系列変化に関するデータ、及び最終放出割合に対する各パラメータの影響に関する比較を示し、併せて、計算コードにより本実験のシミュレーションを行う場合に必要な初期・境界条件及び界面条件を示す。

論文

Experiment and modeling for solvent leaching from paint matrix considering equilibrium

森山 清史; 千葉 慎哲; 田代 信介; 丸山 結; 中村 秀夫; 渡部 厚*

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(6), p.885 - 891, 2011/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

エポキシ系塗料に残存する溶媒が水中に浸漬したときに溶出する挙動について実験を行い、塗膜と水中における濃度の平衡を考慮した速度論モデルを開発した。モデルに含まれる3つのパラメータ、平衡定数$$K$$,溶出速度$$k_d$$、及び塗膜内初期残存濃度$$C_p^0$$を実験結果に基づいて評価し、これらに関する実験式を得た。モデルによる計算は、実験で得られた溶出量の時系列変化データと定性的にも定量的にもよく一致し、さらに、Ballら(2003)によるデータとも整合性を示した。

報告書

Kiche; A Simulation tool for kinetics of iodine chemistry in the containment of light water reactors under severe accident conditions (Contract research)

森山 清史; 丸山 結; 中村 秀夫

JAEA-Data/Code 2010-034, 62 Pages, 2011/03

JAEA-Data-Code-2010-034.pdf:1.43MB

軽水炉シビアアクシデント時の格納容器内におけるガス状ヨウ素放出に関する反応速度論シミュレーションを行うため、ヨウ素化学解析ツールKicheを開発した。これは、反応速度論モデルを解くためのFortranコード,テキスト形式の反応データベース、及び、付属するツール類から成るシステムである。これには反応データベースからFortranコードへの変換を行うツールを含む。本システムは、このように反応データベースをコードと分離してテキスト形式で持つため化学モデルが柔軟である、Fortranコードであるためシビアアクシデント解析コード等、他のFortranコードとの連成が比較的容易である、などの長所を備える。本報には、Kicheのモデル,解法,コードの構成、また、実験シミュレーションへの適用例を記す。付録には、Kicheシステムを使用するために必要な実用上の情報をまとめる。

報告書

BWR4/Mark-Iプラントのヨウ素化学挙動を考慮した格納容器内ソースターム評価に係わる検討

石川 淳; 森山 清史

JAEA-Research 2010-051, 42 Pages, 2011/02

JAEA-Research-2010-051.pdf:1.36MB

シビアアクシデント晩期では、事故初期段階において圧力抑制プール水中に溶解していたヨウ素が放射線場での化学反応によりガス状ヨウ素として雰囲気に再放出される可能性がある。本検討では、ガス状ヨウ素の再放出によるソースタームへの影響を把握することを目的に、シビアアクシデント解析コードTHALES2とヨウ素化学解析コードKicheの連携解析手法を整備した。次に、本手法を用いてBWR4/Mark-Iプラントの代表的な4つの事故終息シナリオを対象に格納容器内環境の検討とソースターム評価を実施し、ヨウ素化学反応のソースタームへの影響について検討した。これより、シビアアクシデント晩期のガス状ヨウ素の雰囲気への再放出は、事故シーケンスの違いによる影響は小さいが、pHの影響を大きく受けること、雰囲気へのI$$_{2}$$の再放出割合(対初期炉内内蔵量)は、pH=5/7/9でそれぞれ10$$^{-2}$$から10$$^{-1}$$、10$$^{-3}$$及び10$$^{-5}$$程度となり、pHが低いほど再放出割合が増加する結果となった。

論文

Radiolytic iodine volatilization with organic impurities and low oxygen concentrations

森山 清史; 中村 秀夫; 中村 康一*

Transactions of the American Nuclear Society, 103(1), p.463 - 464, 2010/11

原子力機構において、軽水炉事故時の格納容器内における放射線化学的な揮発性ヨウ素生成の影響を評価するために、ヨウ素挙動解析コードKicheを開発した。同コードは、水の放射線分解,その生成物とヨウ素化学種及び有機物を含む反応系の、反応速度論モデルの数値解析を行う。反応と速度係数は既存文献等から収集したものを用いている。Kicheの有機ヨウ素生成モデルとして、当初カナダAECLによるLIRICのモデルを参照した。これは空気雰囲気の実験に対して検証されていたが、BWRの格納容器を想定した酸素濃度の低い条件への適用性は十分でなかった。これに対し酸素の有無による反応経路の変化に着目して修正を行い、有機物濃度及び酸素濃度を変えて行った著者らの実験データと、良い一致が得られた。

論文

Experiments on the release of gaseous iodine from $$gamma$$-irradiated aqueous CsI solution and influence of oxygen and Methyl Isobutyl Ketone (MIBK)

森山 清史; 田代 信介; 千葉 慎哲; 平山 文夫*; 丸山 結; 中村 秀夫; 渡部 厚*

Journal of Nuclear Science and Technology, 47(3), p.229 - 237, 2010/03

 被引用回数:16 パーセンタイル:75.88(Nuclear Science & Technology)

放射線化学的効果による揮発性ヨウ素の発生は、軽水炉シビアアクシデント時のソースターム評価において重要な不確かさ要因の一つである。メチルイソブチルケトン(MIBK)を含むCsI水溶液(1E-4M)の$$gamma$$線照射(約7kGy/h,2時間)による気相への分子状ヨウ素及び有機ヨウ素放出に関する実験を行った。溶液は緩衝剤によりpH$$sim$$7とし、パラメータとしてMIBK濃度(最大1E-3M)及び雰囲気の酸素濃度を変化させた。照射終了時の全ヨウ素放出量及び有機ヨウ素放出量は初期全量に対し各々2-47%, 0.02-1.5%であり、同一雰囲気の元ではMIBK濃度が増加すると全ヨウ素放出量は減少、有機ヨウ素放出量は増加する傾向が見られた。この挙動は酸素の有無による有機物の放射線分解過程の分岐と、ラジカルの消費に関するヨウ素と有機物の競合により説明できる。

報告書

電気化学測定用超高入力インピーダンス低オフセットアンプの設計・製作

佐川 淳; 森山 清史; 錦沢 友俊; 中村 秀夫

JAEA-Technology 2008-059, 43 Pages, 2008/09

JAEA-Technology-2008-059.pdf:8.45MB

水溶液のpHやイオン濃度等を測定するための電気化学プローブは、一般的に非常に出力インピーダンスの高いセンサであり、その信号をデータ収録装置等の一般的な計測器により測定するためには、超高インピーダンスのプローブ出力を低インピーダンスに変換するためのインピーダンス変換用アンプが必要である。このような電気化学プローブに対しては専用の計測器が市販されているが、多チャンネルの時系列計測に適するものは市販品にほとんどない。そこで、このような用途に使用できる超高入力インピーダンス低オフセットアンプを設計・製作した。本アンプの概略仕様は、入力インピーダンス10G$$Omega$$以上,入力電圧範囲$$pm$$1V,ゲイン1$$sim$$20,応答時間約1s,出力電圧$$pm$$10V,出力インピーダンス50$$Omega$$,独立チャンネル数5chである。本報告書はこのアンプに関する独自の回路設計と実装にあたっての部品構成,作成した回路の特性試験結果、及び、製作方法等をまとめたものである。

報告書

Steam explosion simulation code JASMINE v.3 user's guide

森山 清史; 丸山 結; 中村 秀夫

JAEA-Data/Code 2008-014, 118 Pages, 2008/07

JAEA-Data-Code-2008-014.pdf:26.37MB

水蒸気爆発は、高温の液体が低温かつ揮発性の液体に接触するとき、高温液体の細粒化により急激な伝熱と蒸気発生が生じ、衝撃波や破壊力をもたらす現象である。軽水炉シビアアクシデント時の炉心融体と冷却水の接触による水蒸気爆発は格納容器健全性への脅威となり得る現象として重要視されてきた。著者らは水蒸気爆発の機構論的シミュレーションコードJASMINEを開発した。JASMINEは実機規模の水蒸気爆発負荷の評価に適用可能なコードである。本報告書は、JASMINEコードのユーザーのためのマニュアルとして、モデル,数値解法,コードの検証のための計算,その他の計算例、及び、実際的なコード使用に必要な入力データ作成と計算の実行方法等について解説したものである。

報告書

軽水炉シビアアクシデント時の炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率の評価

森山 清史; 高木 誠司*; 村松 健; 中村 秀夫; 丸山 結

JAEA-Research 2007-072, 54 Pages, 2007/11

JAEA-Research-2007-072.pdf:25.89MB

BWR及びPWRモデルプラントにおける炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率を評価した。水蒸気爆発による負荷の確率分布を評価するために、ラテン超方格サンプリング(LHS)による確率論的手法を用い、その中で水蒸気爆発解析コードJASMINEを物理モデルとして使用した。評価対象はBWR Mk-II型のペデスタル及び圧力抑制プール,PWRのキャビティにおける水蒸気爆発である。水蒸気爆発により格納容器破損に至るシナリオとして、炉容器及び配管系の変位による格納容器貫通部の破損を想定した。ここで評価した条件付格納容器破損確率(CCFP)は、炉容器内溶融炉心保持の失敗,溶融炉心の水プールへの移行を妨げるものがないこと、粗混合量が最大の時点で強いトリガリングが生じることを前提条件としたものである。得られたCCFPの平均値及び中央値はBWR圧力抑制プールにつき6.4E-2(平均値)及び3.9E-2(中央値), BWRペデスタルにつき2.2E-3(平均値)及び2.8E-10(中央値), PWRにつき6.8E-2(平均値)及び1.4E-2(中央値)である。炉心損傷事象に対するCCFPには上記前提条件の発生確率を考慮する必要があり、さらに小さい値となる。なお、得られた評価結果は炉心の落下流量の範囲及び格納容器フラジリティカーブに最も強く依存し、これらはシナリオの簡略化や限られた情報により保守性と不確かさを含む。水蒸気爆発により生じる微粒子のソースタームへの寄与についても考察した。

論文

Analytical tool development for coarse break-up of a molten jet in a deep water pool

森山 清史; 中村 秀夫; 丸山 結*

Nuclear Engineering and Design, 236(19-21), p.2010 - 2025, 2006/10

 被引用回数:22 パーセンタイル:82.03(Nuclear Science & Technology)

軽水炉シビアアクシデント時における溶融炉心/冷却材相互作用(FCI)の粗混合過程及びデブリベッド形成過程を解析的に評価するため、FCI粗混合解析コードJASMINE-preを開発した。JASMINE-preは融体ジェット,融体粒子,融体プールの3成分からなる融体モデルを、二相流解析モデルと連成したものである。二相流モデルは原研で開発されたACE-3Dコードに基づくものである。融体ジェット及び融体プールモデルは各々水中を流下する溶融炉心と底部で塊状になった融体を一次元で表したものであり、融体粒子モデルではラグランジュ的なグループ粒子の概念を用いている。また、簡易的なモデルとして、静止水中における粒子の生成と沈降・冷却のみを考慮したコード「pmjet」を開発した。これらのモデルを用いて、コリウム融体の冷却実験であるFARO実験のうち、水プールが飽和温度の場合と高サブクール条件の場合のシミュレーションを行った。JASMINE-preによる計算結果は、圧力上昇及び融体分裂について実験とおおむね一致した。また、計算結果より、粗混合領域内の溶融状態のコリウム質量は、定常的な融体ジェット分裂のもとでほとんど一定に保たれることがわかった。さらに、この粗混合融体量の計算結果について、JASMINE-preとpmjetの間でよい一致が見られた。

論文

Evaluation of containment failure probability by Ex-vessel steam explosion in Japanese LWR plants

森山 清史; 高木 誠司*; 村松 健; 中村 秀夫; 丸山 結*

Journal of Nuclear Science and Technology, 43(7), p.774 - 784, 2006/07

 被引用回数:16 パーセンタイル:74.73(Nuclear Science & Technology)

BWR Mk-II型及びPWRモデルプラントにおける炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率を評価した。評価対象はBWRの圧力抑制プール及びペデスタル,PWRのキャビティにおける水蒸気爆発である。水蒸気爆発による負荷の確率分布を評価するために、ラテン超方格サンプリング(LHS)による確率論的手法を用い、その中で水蒸気爆発解析コードJASMINEを物理モデルとして使用した。水蒸気爆発による負荷と格納容器破損確率を関連付けるフラジリティカーブは、格納容器破損に至るシナリオについて簡略な仮定をおいて評価した。得られた条件付格納容器破損確率(CCFP)はBWR圧力抑制プールにつき6.4E-2(平均値)及び3.9E-2(中央値)、BWRペデスタルにつき2.2E-3(平均値)及び2.8E-10(中央値)、PWRにつき6.8E-2(平均値)及び1.4E-2(中央値)である。なお、これらは仮定した入力パラメータの範囲及び、保守的な簡略化により与えたフラジリティカーブに依存するものである。また、このCCFPは炉内での事故収束失敗,溶融炉心の炉外水プールへの落下、及び粗混合量が最大に近い時刻における強いトリガリングを前提条件とした確率であり、炉心損傷事象に対するCCFPはさらに小さい値となる。

報告書

ROAAM法の適用によるBWRの$$alpha$$モード格納容器破損確率の評価に関する研究

真弓 正美; 森山 清史; 村松 健

JAEA-Research 2006-022, 94 Pages, 2006/03

JAEA-Research-2006-022.pdf:5.35MB

PSAでは、環境への放射性物質の早期大量放出寄与因子として、炉内水蒸気爆発による格納容器破損($$alpha$$モード格納容器破損)の発生頻度を現象の不確実さも含めて評価することが重要とされ、また不確実さのある現象の発生頻度評価の有用な方法論としてROAAM法が近年提案されている。本研究はこれまで評価例の少ないBWRの$$alpha$$モード格納容器破損を対象にROAAM法による適用方法を検討し不確実さ解析を含む破損確率の評価を実施した。本解析により、ROAAM法の適用性及び各物理変数の分布情報を得ることを確認し、格納容器破損確率として95%値,97.5%値、及び期待値(平均値)それぞれ3.2$$times$$10$$^{-4}$$, 0.03、及び0.012(いずれも爆発発生の条件付き)という評価を得た。また各物理過程のエネルギーの分布をCCDF(補累積分布関数)の曲線としまとめて表示することにより事象全体の把握が容易になることを確認した。

論文

A Strategy for the application of steam explosion codes to reactor analysis

森山 清史; 中村 秀夫

Proceedings of Technical Meeting on Severe Accident and Accident Management (CD-ROM), 18 Pages, 2006/03

水蒸気爆発は、軽水炉におけるシビアアクシデント時に格納容器の健全性に影響を及ぼし得る現象のひとつであり、原子力及びその他の産業における安全研究の分野で注目されてきた。著者らは軽水炉の安全性に対する水蒸気爆発の影響を評価するためにJASMINEコードを開発し、これまでに水蒸気爆発実験のシミュレーション及び実機規模のパラメータ解析を実施した。これらの解析経験と、水蒸気爆発の過程におけるさまざまな基礎過程の関連に関する考察に基づき、水蒸気爆発の機構論的解析コードを実機解析に適用する際の適切な方法に関する技術的な見解をまとめた。

報告書

Coarse break-up of a stream of oxide and steel melt in a water pool (Contract research)

森山 清史; 丸山 結; 宇佐美 力*; 中村 秀夫

JAERI-Research 2005-017, 173 Pages, 2005/08

JAERI-Research-2005-017.pdf:11.17MB

水プール中における融体ジェットの分裂は、軽水炉シビアアクシデント時における水蒸気爆発の粗混合過程及びデブリ冷却性に関連する重要な現象である。高温の酸化物及び鋼材の融体ジェットの水プール中における分裂挙動に関する実験を行った。目的は、ジェット分裂長さ及び分裂によって生じる融体液滴のサイズ分布,これらに対する融体物性の影響に関するデータを得ることである。また、融体ジェット分裂機構の検討に有用な、融体ジェットを取り巻く蒸気カラムの流れの強さや、これと融体液滴サイズの関係に関するデータの取得を試みた。実験では酸化ジルコニウム・酸化アルミニウム混合物とステンレス鋼の融体ジェット(水面で直径$$sim$$17mm,速度$$sim$$7.8m/s)を深さ2.1m又は0.6mで種々のサブクール度を持つ水プールに落下させた。 本実験の結果及び既存の実験データを用いた検討により、融体ジェット分裂長さ,融体ジェットが完全に分裂しない浅いプールの場合の分裂割合、及び、ジェット分裂によって生じる融体液滴サイズに関する相関式を得た。

報告書

混相相互作用のX線による高速度可視化手法に関する検討

宇佐美 力; 森山 清史; 錦沢 友俊; 中村 秀夫

JAERI-Tech 2005-028, 37 Pages, 2005/05

JAERI-Tech-2005-028.pdf:16.32MB

軽水炉シビアアクシデント時に炉心溶融物と冷却水の接触により発生する水蒸気爆発は、格納容器破損をもたらし得る現象の一つとして、安全研究上の課題とされてきた。水蒸気爆発の規模を予測するためには、初期条件となる高温液体の水中での混合状態に関する理解が必要だが、実験でそれを観察する場合には、発生した蒸気泡等のために可視光による観察が難しい。これを観察するためにはX線による透過撮影が適していると考えられる。そこで、撮像速度4500コマ/秒のイメージ・インテンシファイア付き高速度ビデオカメラと、CdWO$$_{4}$$単結晶,ZnS(Ag),CsI(Tl)の3種類のシンチレータ(蛍光板)を用いた高速度X線撮影法について実験により検討した。被写体は水槽中に置いた金属物体及び気泡である。実験の結果、3種類のシンチレータのうち、CsI(Tl)により最も良好な画像が得られ、4500コマ/秒の高速撮影ができることを確認した。しかし、撮影した画像を1コマ抜き出した静止画ではノイズが大きくなり、画像が不鮮明になった。

論文

Evaluation of ex-vessel steam explosion induced containment failure probability for Japanese BWR

森山 清史; 高木 誠司; 村松 健; 中村 秀夫; 丸山 結

Proceedings of 2005 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '05) (CD-ROM), 9 Pages, 2005/05

BWR Mk-II型モデルプラントにおける炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率を評価した。評価対象シナリオは圧力抑制プール及びペデスタルにおける水蒸気爆発である。水蒸気爆発による負荷の確率分布を評価するために、ラテン超方格サンプリング(LHS)による確率論的手法を用い、その中で水蒸気爆発解析コードJASMINEを物理モデルとして使用した。水蒸気爆発による負荷と格納容器破損確率を関連付けるフラジリティカーブは、格納容器破損に至るシナリオについて簡略な仮定をおいて評価した。得られた条件付格納容器破損確率(水蒸気爆発発生あたり)の平均値は圧力抑制プールにつき6.4$$times$$10$$^{-2}$$、ペデスタルにつき2.2$$times$$10$$^{-3}$$である。なお、これらは仮定した入力パラメータの範囲及び、保守的な簡略化により与えたフラジリティカーブに依存するものであることに留意する必要がある。

論文

Simulation of alumina and corium steam explosion experiments with JASMINE v.3

森山 清史; 中村 秀夫; 丸山 結

Proceedings of 6th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operations and Safety (NUTHOS-6) (CD-ROM), 18 Pages, 2004/10

軽水炉のシビアアクシデントにおいて水蒸気爆発が格納容器健全性に及ぼす影響を評価するため、原研では水蒸気爆発解析コードJASMINEを開発している。融体としてアルミナとコリウムを用いた水蒸気爆発実験,KROTOS-44, 42, 37及びFARO-L33について、JASMINEコードによる解析を行った。解析では、融体細粒化に関するモデルパラメータを変更せず、粗混合における両材料の挙動の違いに基づいて、アルミナとコリウムの水蒸気爆発の強度の違いを再現することができた。コリウムの場合、粗混合時の固化割合が高く、またボイド率が大きいことが解析で示され、これらが水蒸気爆発の挙動の違いの主たる要因であると考えられる。

論文

Modeling for evaluation of debris coolability in lower plenum of reactor pressure vessel

丸山 結*; 森山 清史; 中村 秀夫; 平野 雅司; 中島 研吾*

Journal of Nuclear Science and Technology, 40(1), p.12 - 21, 2003/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:41.83(Nuclear Science & Technology)

デブリと下部ヘッドとの境界におけるギャップを満たす水のデブリ冷却効果を、実炉規模の定常計算に基づいて概略的に評価した。本計算では、狭隘流路における限界熱流束及び内部発熱流体の自然対流熱伝達に関する相関式を用い、ギャップ幅に依存する下部プレナム内冷却可能最大デブリ堆積深さを算出した。計算結果は、TMI-2事故の条件下では1mmから2mmの幅を有するギャップによりデブリを冷却可能なこと、より多量のデブリを冷却するためにはギャップ幅の大幅な増大が必要であることを示唆した。定常計算と併せて、過渡挙動の重要性を明確にするため、ギャップの成長及びギャップ内浸水に関するモデルを構築し、低レイノルズ数型二方程式モデルに分類されるYinらの乱流自然対流モデルとともにCAMPコードに組み込んだ。乱流モデルはUCLAで実施された内部発熱流体自然対流実験の解析により検証し、容器壁面における局所熱伝達係数の分布を精度良く予測することを確認した。ギャップ冷却に関するモデルの検証は、原研で実施した、水で満たした半球容器に溶融アルミナを注いだ圧力容器内デブリ冷却性実験の解析を通して行った。構築したギャップ冷却モデルを用いることにより、CAMPコードが容器壁の温度履歴を再現可能であることを明らかにした。

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