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戸張 博之; 花田 磨砂也; 松山 久好*; 森川 一文*
セラミックス, 49(12), p.1050 - 1055, 2014/12
ITER中性粒子入射装置において、絶縁ガス雰囲気の高電圧電源から伝送される最大100万ボルトが印加された導体を、真空中に設置されるビーム源に接続する絶縁導入碍子(HVブッシング)のために、外径1.56m、肉厚50mの大口径セラミックリングが必要とされた。このセラミックリングは、放射線環境下で、内外で最大0.9MPaの圧力差に耐え、100万ボルトを絶縁する過酷な条件下で使用されるものである。しかしながら、開発当初の技術では外径1m程度が限界であり、大口径化が課題であった。本稿では、ITER用HVブッシングの実現に向けて、世界最大口径となるセラミックリングを成形するために新たに開発した冷間静水圧成形法とその型枠の開発、大型リングの焼成のための温度履歴の最適化、及び実用化に向けた耐電圧試験など、日本原子力研究開発機構で実施してきた大口径セラミックリングの製作技術開発について報告する。