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Eichler, R.*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Chiera, N. M.*; Di Nitto, A.*; Dressler, R.*; Dllmann, Ch. E.*; Even, J.*; Fangli, F.*; Goetz, M.*; et al.
EPJ Web of Conferences, 131, p.07005_1 - 07005_7, 2016/12
被引用回数:3 パーセンタイル:72.98(Chemistry, Inorganic & Nuclear)近年、物理的な前段分離装置を活用することにより、超重元素の比較的不安定な単一分子の合成と研究が気相化学研究によって可能になった。非常に揮発性の高い106番元素のヘキサカルボニル錯体Sg(CO)の合成は最近の大きな成果である。この成功を受けて、中心金属原子と周囲の配位子間の第一乖離エネルギーの測定を第2世代の実験として実施した。管状の分解反応装置を用いた手法を開発し、短寿命のMo(CO), W(CO), Sg(CO)錯体に適用することに成功した。
Usoltsev, I.*; Eichler, R.*; Wang, Y.*; Even, J.*; Yakushev, A.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; Dllmann, Ch. E.*; et al.
Radiochimica Acta, 104(3), p.141 - 151, 2016/03
被引用回数:31 パーセンタイル:95.03(Chemistry, Inorganic & Nuclear)周期表第6族元素で最も重いSgのヘキサカルボニル錯体の熱的安定性を調べることを目指して、短寿命MoおよびW同位体を用いてヘキサカルボニル錯体を合成し、その合成および解離条件を調べた。チューブ状の反応装置を用いてヘキサカルボニル錯体を解離させ、第1解離エネルギーを導出できるかテストした。第6族元素のヘキサカルボニル錯体の解離を調べるには、反応表面として銀が最適であることがわかった。Mo(CO)およびW(CO)の解離が起こる反応表面温度は、それらの第1解離エネルギーと相関があることがわかり、この方法を用いてSg(CO)の第1解離エネルギーを決定できる見通しを得た。
Even, J.*; Ackermann, D.*; 浅井 雅人; Block, M.*; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; Dllmann, Ch. E.*; Eichler, R.*; Fan, F.*; 羽場 宏光*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(3), p.2457 - 2466, 2015/03
被引用回数:15 パーセンタイル:77.56(Chemistry, Analytical)金属カルボニル錯体の迅速その場合成を、核分裂や核融合反応によって生成される短寿命同位体を用いた実験によって実証した。高い反跳エネルギーを持つ短寿命核反応生成物を一酸化炭素分子と直接反応させることでカルボニル錯体を合成し、高い揮発性を持つ錯体のみをガス気流によって迅速に搬送し、化学分析・測定装置にかけて検出した。この手法を用いることで、Mo, Tc, Ru, Rh, W, Re, Os, Irの短寿命同位体の揮発性カルボニル錯体の合成に成功した。一方、HfとTaの揮発性錯体は検出されなかった。この手法は超重元素シーボーギウム(原子番号106)の化学研究に既に適用されており、また短寿命遷移金属同位体を用いた核科学研究の様々な分野への応用が今後期待される。
Even, J.*; Yakushev, A.*; Dllmann, Ch. E.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; Eichler, R.*; Fan, F. L.*; et al.
Science, 345(6203), p.1491 - 1493, 2014/09
被引用回数:63 パーセンタイル:83.28(Multidisciplinary Sciences)超重元素の新しい錯体、106番元素シーボーギウム(Sg)のカルボニル錯体の合成に初めて成功し、その吸着特性を低温熱クロマトグラフィー・線測定装置COMPACTを用いて調べた。理化学研究所の気体充填型反跳イオン分離装置GARISを用いて合成及び前段分離された短寿命核反応生成物Sgを、ヘリウムと一酸化炭素の混合ガス中に打ち込み、カルボニル錯体を合成した。生成したカルボニル錯体のうち揮発性の高いもののみをガス気流によってCOMPACTへと搬送し、低温熱クロマトグラフィー測定を行った。検出されたSgカルボニル錯体の吸着エンタルピーは-50kJ/molと求まり、この高い揮発性からこの錯体は6配位のSg(CO)であると結論した。これまで超アクチノイド元素では単純な無機錯体しか合成されたことがなく、本研究は超アクチノイド元素における初めての有機金属錯体合成の成果である。
阿部 浩之; 青根 茂雄*; 森本 亮*; 内田 裕久*
Journal of Alloys and Compounds, 580(Suppl.1), p.S219 - S221, 2013/12
被引用回数:5 パーセンタイル:31.8(Chemistry, Physical)水素吸蔵合金の吸蔵能の1つに、水素吸蔵初期反応速度がある。今回、イオン照射による表面改質技術を目的に種々のイオンをMm-Ni系水素吸蔵合金に照射したところ希土類イオンであるLaイオン,Ceイオンが水素吸蔵初期反応速度を大きく向上させることが判明した。さらにこれらイオン照射後のサンプルをKOHアルカリ溶液にて化学処理を施した場合、イオン照射したサンプルよりも数倍の初期反応速度の向上が見られた。これら希土類元素は水素を吸収しやすい物質であるため、表面にLaやCeイオンを導入することで初期反応速度が促進されたと考えられる。さらにKOHのアルカリ溶液にて化学処理をすることで、表面酸化膜がエッチングされるとともに、カリウム原子が合金表面仕事関数を下げることで、初期反応速度が速くなると考えられる。
阿部 浩之; 青根 茂雄*; 森本 亮*; 内田 裕久*; 大島 武
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 36(1), p.133 - 135, 2011/03
これまでに、パラジウム(水素吸蔵材料)について、重イオン照射により欠陥導入させることで表面構造が乱れ、それにより表面改質効果が生じ、水素吸蔵能向上が見込まれることを見いだしている。本研究ではその表面状態についてさらに詳細な知見を得るため、表面仕事関数測定により電子状態を調べ、初期水素吸蔵反応速度との相関関係を調べた。照射イオンはNイオン,Crイオン,Agイオン,Xeイオン照射を実施し、ドーズ量は1010cmとした。水素吸蔵反応速度測定により、イオン照射したPdは未照射Pdに比べ反応速度が310倍速くなることを確認し、仕事関数測定ではイオン照射のドーズ量の増加に伴い、仕事関数値が負側へシフトすることが判明した。これより、イオン照射により表面構造が乱され、表面電子状態が不安定になった結果、水素原子が取り込まれやすい状態となり、初期水素吸蔵反応速度が速くなったと結論できる。
米田 安宏; 田村 和久; 阿部 浩之; 大島 武; 森本 亮*; 内田 裕久*; 水木 純一郎
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 33(4), p.1053 - 1056, 2008/12
水素吸蔵合金であるパラジウムの特性を改変するためにNイオン照射を行い、エッチングなどによる表面改変に比べ大幅に改善されることがわかった。このしくみを理解するために表面構造を電子顕微鏡で、またミクロスコピックな構造を放射光X線を用いて調べた。Nイオンはパラジウム金属中に留まることはないため、イオン照射時に生じる格子欠陥が水素吸蔵過程に変化をもたらしていると考えられる。SEM観察からは金属パラジウムの表面自体は照射前から圧延時の痕跡が見られ、照射による表面積の拡大が水素吸蔵に影響を与えているとは考えられない。したがって、X線によって明らかとなった格子欠陥によるミクロ構造の変化が本質的に水素吸蔵量と関係していると考えられる。
阿部 浩之; 森本 亮*; 佐藤 史篤*; 東 順人*; 内田 裕久*
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.348 - 350, 2006/02
被引用回数:10 パーセンタイル:54.65(Chemistry, Physical)水素吸蔵材料としてMm系AB型の希土類合金(MmNi)は有用視されており、既にニッケル水素電池の負極材として実用化されているが、自動車用等の水素貯蔵システムへの応用のためには、水素吸蔵性能の大幅な向上が必要である。そこで、材料表層改質にとって有力な手法であるイオン照射法を行い、合金の表面近傍に欠陥やボイドを生成させることによる水素吸蔵能向上の可能性を検討した。イオン照射を実施後、水素吸蔵能の変化を水素化速度の測定により評価した結果、照射によりMm系AB型希土類合金の吸蔵能が数倍向上することが確認できた。水素吸蔵能の向上は照射によって形成した表面近傍の欠陥濃度に依存し、これらの欠陥の存在が水素化速度を増加させていることがわかった。
阿部 浩之; 森本 亮*; 佐藤 史篤*; 東 順人*; 内田 裕久*
Journal of Alloys and Compounds, 404-406, p.288 - 292, 2005/12
被引用回数:7 パーセンタイル:51.67(Chemistry, Physical)パラジウム(Pd)の水素吸収特性の改善を目指し、イオン照射による表面改質がPdの水素吸収速度に及ぼす影響を調べた。イオン種としてはプロトン,ヘリウムイオン,窒素イオン,アルゴンイオンを用い、加速エネルギー範囲30350keVで、最大照射量110cmまで照射を実施した。電気化学的水素化測定の結果、イオン照射Pdは未照射Pdに比べ吸収速度が向上し、向上割合はイオン照射のエネルギーと照射量に依存する傾向が得られた。この原因は、照射により生成される欠陥が水素トラップとして働き、水素吸収速度を高めていると考えられる。
梅津 浩; 森本 靖之; 後藤 浩仁; 長安 孝明; 池上 宗平; 千代 亮*; 東 達弘*
JNC TJ6400 2001-014, 39 Pages, 2002/02
転換施設に固有であるウラン等を含有するアルミナに対する処理技術として溶融塩電解法をあげることができる。その適用性を検討する上で不足している熱力学データを取得する必要があり、昨年度セリウムウをウラン模擬物質として用い超電力測定試験を行ったところ、弗化物系においてアルミニウムよりも卑な電位をもつセリウムは正確な検証ができないことがわかった。そこで本年度はアルミニウムよりもニッケルを用いて試験を行い、試験体系の妥当性、試験条件棟の最適化を図ることとした。研究の結果、アルミナは弗化物溶融塩に溶解する際同じく溶融塩中に溶解させたフッ化ニッケルを酸化させることが分かった。この現象はウランにおいても生じることが予想でき、電解還元によるアルミナからのウラン回収が難しいことを示唆するものであった。
若林 剛*; 森本 亮*; 内田 裕久*; 阿部 浩之
no journal, ,
水素吸蔵材料の水素吸放出過程において、試料表面の状態は非常に重要である。そこで本研究では、表面改質技術として知られているイオン照射が水素吸蔵材料であるPdの水素吸収特性に及ぼす影響について調べた。本報告では、Nイオン照射の照射エネルギーの違いがPdの水素化速度に及ぼす影響について報告する。
阿部 浩之; 内田 裕久*; 森本 亮*; 伊藤 久義
no journal, ,
水素吸蔵材の性能を大幅に向上させることは実用上重要であり、本研究では吸蔵能の向上やそれらメカニズム解明の足がかりとして、シンプルな単体金属材Pdを選定し、その水素吸蔵特性に対するイオン照射効果を調べた。Pdに対してNイオンやCrイオン照射を施し、水素吸蔵初期反応速度の測定を行った結果、照射によって水素化速度が向上できることがわかった。
阿部 浩之; 内田 裕久*; 森本 亮*; 米田 安宏; 水木 純一郎; 伊藤 久義
no journal, ,
パラジウム(Pd)等の水素吸蔵材料では吸蔵の性能を大幅向上させることは実用上重要である。本研究ではイオン照射が吸蔵能力向上に及ぼす効果や、その機構解明の基礎データ取得のため、イオン照射したPdの水素吸蔵初期反応速度測定や水素吸放出前後の原子構造の変化について調べた。その結果、Pdに対して窒素イオン,クロムイオン照射することで水素吸蔵初期反応速度が向上することが見いだされた。さらにSPring-8を用いて構造解析を行ったところPd原子間距離の広がりを示すピークが確認され、Pd全体として構造膨張することが明らかになった。
青根 茂雄*; 森本 亮*; 阿部 浩之; 内田 裕久*
no journal, ,
水素吸蔵材料の水素反応において試料表面状態の情報は非常に重要である。そこで本研究では水素吸蔵材料であるPdの表面近傍にイオン照射により空孔型欠陥を生成させ、水素吸蔵特性に及ぼす影響について調べた。特に、イオン照射エネルギー及び照射量の違いによる水素吸蔵初期反応速度(水素化速度)への影響を調べた。用いたイオン種はHイオン,Arイオン,Xeイオンで、30350keVで、110, 110, 110/cmのフルエンスを照射した。水素吸蔵評価では照射サンプルそれぞれ1サイクルの吸放出実験を行い、各サンプルの水素化速度を測定した。その結果、未照射サンプルよりもイオン照射したサンプルの方が高い水素化速度を示し、照射エネルギー、あるいは照射量が増えるにつれて、水素化速度が向上する傾向が見られた。このことより、試料表面にイオン照射により空孔型欠陥を形成することが、水素化反応の向上に有効であることが明らかとなった。また水素化速度向上のイオン種依存性も観測されており、欠陥形成だけでなく、試料内部に若干残留するイオンの性質や状態も水素吸蔵特性に影響を及ぼすことが示唆された。
阿部 浩之; 森本 亮*; 青根 茂雄*; 内田 裕久*; 大島 武
no journal, ,
Pdは水素吸収(吸蔵)する単体金属である。また実用材料としての水素吸蔵合金はニッケル水素電池の負極材やそのほかさまざまな用途に用いられている。これら材料の水素吸蔵性能を大幅向上させることは実用上重要である。そこでわれわれはイオン照射による吸蔵能向上を検討するため、PdへのCrイオン及びXeイオン照射を実施し、水素吸収初期反応速度や水素吸放出前後の仕事関数測定をして評価した。その結果、未照射に比べ、照射量変化による水素吸収初期反応速度の向上,表面仕事関数の負方向へのシフトや水素吸収速度が最大で10倍程度の向上を示した。
阿部 浩之; 森本 亮*; 青根 茂雄*; 内田 裕久*; 大島 武
no journal, ,
水素吸放出可能な単体金属材料として、パラジウム(Pd)がよく知られている。材料の水素吸蔵能高機能化や水素吸蔵反応についてのメカニズム解明(モデル化)につながるデータ取得のために、材料改質に有効な手法であるイオン照射を行った。照射によるPdの欠陥形成過程や表面活性について、水素吸蔵初期反応速度測定やPd表面における仕事関数測定により評価を行った。その結果、照射によってPd表面を活性状態にさせることで、未照射Pdに比べ数倍高い水素化速度を示すことがわかった。また仕事関数に関しては、照射量の増加に伴い未照射Pdよりも低い値になることが見いだされた。このことにより、アルカリ溶液中での水素吸蔵実験では、アルカリ単原子がPd表面上に吸着することで、仕事関数の減少が生じ、それにより水分子とPd表面上での電子交換が早まり、結果としてHOの解離反応が促進され、水素吸蔵初期反応速度が向上したと推測される。
阿部 浩之; 森本 亮*; 青根 茂雄*; 内田 裕久*; 大島 武
no journal, ,
パラジウム(Pd)にイオン照射を行い欠陥を導入することで、表面改質が生じ、水素吸蔵能力が向上することを見いだした。さらに、表面状態の理解のために仕事関数測定を行った。イオン照射はCrイオンを用い、エネルギー350keV,ドーズ量10-10cmの範囲で行った。水素吸蔵初期反応速度を調べたところ、照射により未照射に比べ、最大で5倍吸蔵初期反応が早まることが判明した。その際の仕事関数の変化を求めたところ未照射Pdを基準として、負方向に約0.11eVシフトすることが見いだされた。ドーズ量の増加によりこの値はさらに負側にシフトした。仕事関数値が負側にシフトすることは、実験装置内の水溶液中での電子交換が容易になることを意味し、このことにより水素原子が取り込みやすくなり、結果として吸蔵初期反応が向上したと推測される。
米田 安宏; 阿部 浩之; 大島 武; 森本 亮*; 内田 裕久*
no journal, ,
メカニカルアロイ法で作成したMgFe合金は固溶限界を超えるMg組成の合金を作製することが可能である。通常の合金合成では8mol%程度しか固溶しないところ、15mol%までのBCC組成のMg組成の合金を得た。一般に合金では組成が拮抗すると結晶性が低下しBragg反射のブロードニングが生じるが、MgFe合金の場合、Mg組成が増大するにつれ、Bragg反射のピークがシャープになるという観測結果が得られた。このような特徴のある合金構造を明らかにするためにSPring-8偏向電磁石ビームラインBL14B1を用いて構造解析を行った。用いた解析手法はPair-distribution function methodである。解析の結果、MgとFeのイオンサイズの違いがもたらす排除体積効果によって、Mg組成の少ないところではランダム配置であったMg-Mgの関係がMg組成の増大に伴ってorderしていくことがわかった。
阿部 浩之; 森本 亮*; 内田 裕久*; 大島 武
no journal, ,
われわれはこれまでに、水素吸蔵材料(Pd)について、イオン照射により欠陥導入させることで表面が改質し、水素吸蔵能の向上が見込まれることを見いだしている。本研究では、表面状態に関する知見を得るため、仕事関数測定により表面の電子状態を調べた。イオン照射Pdの水素吸蔵効果を仕事関数測定と水素吸蔵測定,表面欠陥状態と水素吸蔵能の相関について調べた。Nイオン,Crイオン,Agイオン照射(エネルギー:keV級,MeV級,ドーズ量:10-10cm)を行ったPdの水素吸蔵初期反応速度を調べたところ、未照射Pdに比べ速くなることを確認した。また仕事関数測定では、エネルギー,ドーズ量の増加に伴い、仕事関数値が負側へシフトしていくことが判明した。このことは、イオン照射により表面電子状態が不安定になったことを意味しており、その結果、電子交換が容易になり、水素原子が取り込みやすくなったため、水素吸蔵初期反応速度が向上したと考えられる。
阿部 浩之; 青根 茂雄*; 森本 亮*; 内田 裕久*; 大島 武
no journal, ,
水素吸蔵材料表面には表面酸化皮膜や水酸化被膜が形成されやすい。前者の被膜では、気相反応系での水素分子の解離が著しく阻害され、後者では電気化学反応系での水分子における解離が阻害される。それらいずれの場合においても、水素吸蔵速度が低下することが知られており、水素吸蔵反応において、表面状態の制御が非常に重要となってくる。そこで、表面改質処理としてイオン照射とアルカリ処理を用い、水素吸蔵材料の水素吸収初期反応速度に及ぼす影響、特に、それら表面改質処理の相乗効果について調べた。その結果、イオン照射とアルカリ処理を施すことで、従来のアルカリ処理のみ(未照射アルカリ処理)の場合よりも水素吸蔵能が向上することを見いだした。特にLaやCeといった希土類イオン照射にアルカリ処理を施した場合は、何も処理を施さない場合(未照射未アルカリ処理)に比べ水素吸蔵初期反応速度が、317倍も速くなることが判明した。これより、希土類イオン照射とアルカリ処理を組み合わせることで相乗効果が生じ、従来よりもはるかに高い吸蔵能向上を示すことを見いだした。
矢板 毅; 小林 徹; 谷田 肇; 小無 健司*; 有田 裕二*; 新納 圭亮*; 渡辺 博道*; 森本 恭一; 森 一樹*; 加藤 信彦*
no journal, ,
ZrOは単斜晶,正方晶,立方晶の3つの多形態を持つことが一般に認められているが、温度の上昇に伴って対応する固溶体がこのスキームに沿って多くの相図が構築されるはずである。しかしながら、よく知られた、正方晶の第二層は3つの結晶系の変化する図には当てはまらず、準安定相として見なさざるを得ないようなことも報告されている。1960年台からXあるいは中性子線回折などによる報告があるが、殆どの報告が融点とされている2988K以下の測定でもあり、融点を超える高温融体の構造の解明は非常に重要である。本研究は、W基盤上で通電加熱により3000Kを超える温度に試料を加熱し、XAFS測定により構造解析を実施した結果について報告する。