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前田 誠一郎; 大木 繁夫; 大塚 智史; 森本 恭一; 小澤 隆之; 上出 英樹
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Next Generation Nuclear Systems for Sustainable Development (FR-17) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2017/06
安全性、環境負荷低減、経済競争力等の幾つかの目標を狙って、日本において次世代高速炉の研究が行われている。安全面では炉心損傷事故での再臨界を防止するため、FAIDUS(内部ダクト付燃料集合体)概念が採用されている。放射性廃棄物の量及び潜在的放射性毒性を低減するために、マイナーアクチニド元素を含むウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が適用される。燃料サイクルコストを低減するために、高燃焼度燃料が追及される。設計上の工夫によって様々な設計基準を満足する炉心・燃料設計の候補概念が確立された。また、原子力機構においてMA-MOX燃料の物性、照射挙動が研究されている。原子力機構では特にMA含有した場合を含む中空ペレットを用いた燃料ピンの設計コードの開発を進めている。その上、原子力機構では高燃焼度燃料のために酸化物分散強化型フェライト鋼製被覆管の開発を進めている。
森田 健司; 森本 誠; 久田 雅樹; 福井 康太
JAEA-Technology 2015-038, 30 Pages, 2016/02
旧廃棄物処理建家(旧JWTF)は高速実験炉「常陽」等から発生する放射性廃液の処理施設として供されてきたが、平成7年に新施設である廃棄物処理建屋(JWTF)に運転を切り替え、供用を終了した。以降、廃止措置に着手するまでの期間、施設の維持管理を継続するとともに解体方法及び除染方法の検討を進めてきた。本報は、平成25年度に実施した、高線量下における内装機器の切断解体技術、遠隔技術の調査・検討と調査・検討結果に基づいて行った高線量下に対応した遠隔解体システムの概念検討の結果について報告するものである。切断技術の調査においては、熱的切断及び機械的切断に大別し、その切断能力、技術的成熟度やコスト評価等に基づき遠隔解体システムについて検討した。旧JWTFの解体対象物は高線量下のタンク類であることから、切断時間及び切断能力、更に作業員の被ばく低減のための遠隔性を考慮するとワイヤーソーが適しているものと考えた。また、ワイヤーソーを中心とした遠隔切断システムの検討を行う一方、遠隔視認システム、二次廃棄物回収システム(局所集塵装置の検討)、揚重・搬送システムなどの要素技術について検討し、旧JWTF解体システムの概念について構築を図った。
森田 健司; 森本 誠; 久田 雅樹; 福井 康太
JAEA-Technology 2015-037, 28 Pages, 2016/01
重水臨界実験装置(DCA)は昭和44年に初臨界を迎えて以来、数多くの炉物理データの取得により、新型転換炉原型炉「ふげん」及び同実証炉の研究開発に大きく寄与した後、平成13年9月を以てすべての運転を停止した。その後、解体届を平成14年1月(廃止措置計画の認可は平成18年10月)に提出し、廃止措置に移行した。DCAの廃止措置工程は4段階に分類され、施設の本格解体を行う第3段階「原子炉本体等の解体撤去」は、平成20年度に開始し、現在、平成34年度の完了を目指して工事を継続中である。本報では平成25年度に実施した解体実績及び解体に係る各種データ等についての評価取りまとめ結果を報告するものである。
森本 恭一; 加藤 正人; 小笠原 誠洋*
Journal of Nuclear Materials, 443(1-3), p.286 - 290, 2013/11
被引用回数:4 パーセンタイル:38.75(Materials Science, Multidisciplinary)Pu含有率が約30%のMOX試料について2150Kまでの熱拡散率測定を実施した。熱拡散率は温度の上昇に従って低下する傾向を示した。また、初期O/M比=2.00の試料では測定中にO/M比が低下し、この原因は試料の構成元素の蒸発によるものと推測した。初期O/M比=1.95以下の試料については大きなO/M比及び重量の低下は示されなかった。
森本 恭一; 加藤 正人; 小笠原 誠洋*
Proceedings of Plutonium Futures; The Science 2010 (CD-ROM), p.339 - 340, 2010/09
核燃料は原子炉に装荷される前に保管される。場合によっては数年間にわたって保管されることもある。MOX燃料が長期間にわたって保管される場合、自己照射(崩壊)による欠陥が保管期間とともに蓄積する。結果としてこれらの欠陥は格子定数や電気伝導度、熱伝導率などの燃料ペレットの物性値に影響を与える。MOX燃料の熱伝導率は燃料の設計や照射挙動評価のために重要な物性値の一つであり、熱伝導率が自己照射に起因する欠陥の蓄積によって低下するが、加熱によって再び回復することが知られている。本試験では、このような長期にわたって保管された燃料を用いた高速炉燃料ピンの温度評価に反映するために、長期間保管したMOX燃料ペレットの熱伝導率の熱回復挙動を時間や温度の関数として評価した。
森本 恭一; 加藤 正人; 小笠原 誠洋*; 鹿志村 元明; 安部 智之
Journal of Alloys and Compounds, 452(1), p.54 - 60, 2008/03
被引用回数:28 パーセンタイル:77.26(Chemistry, Physical)再処理から燃料製造までの期間のPu原料粉の保管期間が長期化することによってMOX製品中のAm含有率が数%にまで増加する。本研究では、熱物性に対するAmの効果を明確に示すことの一環としてAmを含有したMOX燃料の熱伝導率を調査した。Amが約0.7. 2, 3%含有した3種類のペレットを用意し、O/M=2.00の条件で熱拡散率を測定した。試料の熱伝導率を求めるために必要な比熱容量はUO, PuO, AmOの比熱容量よりKopp-Neumann則を用いて算出した。試料の熱拡散率,比熱容量,密度より熱伝導率を求め、Am含有MOXの熱伝導率のAm含有率依存性及び温度依存性について評価した。
森本 恭一; 加藤 正人; 小笠原 誠洋*; 鹿志村 元明
Journal of Nuclear Materials, 374(3), p.378 - 385, 2008/03
被引用回数:33 パーセンタイル:88.78(Materials Science, Multidisciplinary)(UPuAm)O固溶体(x=0.0-0.1)の熱伝導率について9001773Kの温度範囲で研究した。熱伝導率はレーザーフラッシュ法によって測定された熱拡散率より算出した。約1400Kまでの熱伝導率の実験値は次のようなフォノン輸送モデルで記述することができた。=(A+BT), A(x)=2.89x+2.2410(m K/W), B(x)=(-6.70x+2.48)10(m/W)。実験的に得られたA値は計算値と良い一致を示した。実験的に得られたB値はx0.04では計算値と一致するが、x0.04では計算値とは合わなかった。この理由については明確になっていないが、計算に使用される試料の融点の不確かさによるものと思われる。
米野 憲; 森本 恭一; 加藤 正人; 鹿志村 元明; 小笠原 誠洋*; 砂押 剛雄*
Transactions of the American Nuclear Society, 97(1), p.616 - 617, 2007/11
MOX燃料の熱伝導率は照射挙動評価のために重要な熱物性の一つである。熱伝導率は温度,O/M比,組成などによる影響を受ける。以前、900Kから1770Kの温度範囲におけるMOX燃料の熱伝導率に及ぼすO/M比の影響を報告したが、高温域までの測定は行ってはおらず、ほかの報告例は少ない。本報告では、Pu含有率約30%,Am含有率(Am/Metal)約2%のMOX試料を用い、最高温度2200Kまでの高温度域にて熱拡散率測定を行い、O/M比及び温度をパラメータとする高温領域での熱伝導率について評価した。
加藤 正人; 森本 恭一; 米野 憲; 中道 晋哉; 鹿志村 元明; 安部 智之; 宇野 弘樹*; 小笠原 誠洋*; 田村 哲也*; 菅田 博正*; et al.
JAEA-Technology 2006-049, 32 Pages, 2006/10
本研究では、燃料の熱設計で特に重要である融点と熱伝導率について、広範囲の組成のMOXについて測定を実施し、測定データの信頼性を向上させるとともに、Amの影響を評価した。融点測定は、タングステンカプセル中に真空封入して実施したが、30%Pu以上のMOXの測定では、測定中にMOXとタングステンの反応を防ぐため、レニウム製の内容器を用いて評価した。その結果、MOXの融点は、Pu含有率の増加で低下し、O/Mの低下でわずかに上昇することが確認できた。また、Amの融点に及ぼす影響は、3%までの含有では大きな影響はないことが確認できた。熱伝導率は、Amの含有によって、900C以下でわずかに低下し、フォノン伝導による熱伝導メカニズムに不純物として扱うことによって評価できることを確認した。本測定結果から温度,O/M,Am含有率及び密度を関数とした熱伝導率評価式を導き、文献値を含めて実験データをよく再現できることを確認した。得られた融点及び熱伝導率の測定結果によって、「もんじゅ」長期保管燃料に蓄積したAmの影響を評価することができた。燃料の熱設計へ及ぼすAmの影響はわずかである。
加藤 正人; 森本 恭一; 木原 義之; 小笠原 誠洋*; 田村 哲也*; 宇野 弘樹*; 砂押 剛雄*
JNC TN8400 2004-022, 44 Pages, 2005/03
サイクル機構では、先進リサイクルの燃料として均質なマイナーアクチナイドを含有したMOX燃料の開発を進めている。これまでに、Np及びAmを含有した燃料の焼結試験を行い、高均質な低O/M燃料を安定して得られる熱処理技術を開発した。本報告では、燃料製造及び燃料設計へ反映するために燃料の物性データを整備する目的で、MA含有MOX燃料の酸素ポテンシャルの測定と相状態の評価を行った。酸素ポテンシャルの測定は、(Npsub0.02Amsub0.02Pusub0.3Usub0.66)Osub2-Xについて気相平衡法で測定した。MA含有MOXの酸素ポテンシャルは、MAを含まないMOXの酸素ポテンシャルよりもわずかに高い。測定結果は、格子欠陥理論を用いて評価し、温度-O/M-酸素分圧の関係を表すモデル式が得られた。低O/Mに調製した試料の組織観察を行った結果、2つのfcc相への相分離が観察された。また、MA含有MOXの相分離温度は、MOXに比べ低いことがわかった。低除染燃料を模擬してNdを添加したMA含有MOXでは、O/Mを1.96より下げた場合、ペレット内にPu-Am-Nd酸化物が析出することがわかった。
木村 博美*; 佐々木 政義*; 森本 泰臣*; 竹田 剛*; 児玉 博*; 吉河 朗*; 小柳津 誠*; 高橋 幸司; 坂本 慶司; 今井 剛; et al.
Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.614 - 618, 2005/03
被引用回数:7 パーセンタイル:45(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、炭素材料中でのトリチウムの化学的挙動をさらに理解するため、多結晶ダイアモンド(PD)に打ち込まれた重水素の脱離過程に注目し、同様の実験を行ったグラファイト単結晶(HOPG)からの重水素脱離挙動と比較した。HOPG及びPDから得られた重水素のTDSスペクトルの比較から、HOPGからの重水素脱離は、sp2C及びsp3Cからの脱捕捉であり、PDからのそれはsp3Cからの脱捕捉であることが示唆される。一方、メタンの脱離スペクトルをそれぞれ比較すると、それぞれの試料において、ピーク温度がそれぞれの重水素脱離ピーク温度と同じであった。このことより、メタンの脱離には重水素の脱離が関与していると考えられる。つまり、メタンの脱離過程は、CD3とDの表面での再結合律速過程であることを示唆している。これらの結果より、打ち込まれた重水素の脱離には材料中の炭素の化学状態、つまり、混成軌道の違いが関与しているものと考えられる。
寺門 嗣夫; 森本 誠; 伊澤 修; 石田 公一; 星野 勝明; 鈴木 伸也; 伊東 秀明; 青木 裕; 大戸 敏弘
JNC TN9430 2004-003, 87 Pages, 2004/03
本報告書は、MK-Ⅲ総合機能試験の一環として実施された2次主循環ポンプ関係の試験結果について取りまとめたものである。2次主循環ポンプ関係試験は、MK-Ⅲ改造工事により主中間熱交換器、主冷却器を交換し、かつ、2次主循環ポンプ電動機、速度制御盤、抵抗器盤を更新したことから、2次主冷却系統全体の特性を把握するために実施した。本試験はMK-Ⅲ改造工事後の2次主循環ポンプ、2次純化系電磁ポンプ、2次アルゴンガス系統設備の機能が満足していることを確認する目的のものであり、以下の6項目を実施した。(1)SKS-205-1: 2次主循環ポンプ特性試験・流量制御試験、(2)SKS-205-2: 2次主循環ポンプ特性試験・フローコーストダウン特性試験、(3)SKS-205-3: 2次主循環ポンプ特性試験・連続運転試験、(4)SKS-205-4: 2次主循環ポンプ特性試験・振動測定試験、(5)SKS-212: 2次純化系電磁ポンプ流量制御試験、(6)SKS-213: 2次アルゴンガス系圧力制御試験。試験結果はいずれも判定基準を満足し、MK-Ⅲ改造工事後における2次主循環ポンプ、2次純化系電磁ポンプ、2次アルゴンガス系統設備がMK-Ⅲ運転に必要な機能を満たしていることを確認した。
森本 誠; 須藤 正義; 伊藤 芳雄; 伊東 秀明; 青木 裕; 大戸 敏弘
JNC TN9430 2004-002, 60 Pages, 2004/03
本報告書はMK-III総合機能試験として実施された冷却材ナトリウム中の純度測定試験の結果について取りまとめたものである。 純度測定試験は、MK-III改造工事に伴い1次冷却及び2次冷却系内に持ち込まれた不純物をコールドトラップで捕獲するとともに、純化前後のプラギング温度から持ち込まれた不純物量を評価することを目的とするものであり、以下の2項目を実施した。試験番号:(1)SKS-122、試験内容:1次純化系 純度測定試験。試験番号:(2)SKS-211、試験内容:2次純化系 純度測定試験。 MK-III改造工事に伴い冷却系内に持ち込まれた不純物をコールドトラップで捕獲することにより総合機能試験中の1次冷却及び2次冷却系のナトリウムは、純度管理目標値以下に純化できた。また、純度測定試験の結果、コールドトラップで捕獲した不純物の酸素量を、1次冷却系が約400 g 、2次冷却系が約1100gと算出した。
大矢 恭久*; 森本 泰臣*; 小柳津 誠*; 廣畑 優子*; 柳生 純一; 三代 康彦; 後藤 純孝*; 杉山 一慶*; 奥野 健二*; 宮 直之; et al.
Physica Scripta, T108, p.57 - 62, 2004/00
JT-60Uにおいて両側排気時期に使用された外側ダイバータタイル中の水素同位体挙動をSIMS,XPS,SEMを用いて調べた。その結果、タイル中央部分では水素同位体濃度が低 く、タイル両側で高いことがわかった。下側排気ポート近くで水素同位体濃度が最も 高く、この部分に多く観察される再堆積層中に存在している可能性が示唆された。タイル中央部では再堆積層に替わってエロージョンが支配的である。放電時にタイル表面温度が上昇し、水素同位体の多くが除去されたと推察できる。一方、上部ではタイル中央部ほどストライクポイントの頻度が少ないことから、表面に重水素放電後に実施した水素放電による水素が滞留している。また、タイル内部のカーボンファイバー上に再堆積層が存在しており、表面はエロージョンが支配的であるが、内部の堆積膜中には水素同位体が存在している可能性が示唆された。これらの結果より、外側ダイバータ部では主にエロージョンが支配的であるが、ストライクポイントの頻度が少ない場所において再堆積層が存在し、その内部に水素同位体が存在していること,タイル表面における水素同位体挙動はタイルの温度,損耗の効果,ストライクポイントの位置・頻度に大きく影響を受けること等が明らかとなった。
田村 政昭; 星野 勝明; 森本 誠; 鈴木 伸也; 道野 昌信; 小貫 修; 舟木 功
PNC TN9440 96-007, 39 Pages, 1996/03
これまでにすでに提案された主中間熱交換器(IHX)の交換をはじめとするMK-3移行時の改造工事及び総合機能試験(SKS)基本計画に基づき、MK-3移行時のプラント状態を検討するため、第17部会に分科会を設け、関連する問題点の摘出と必要な対応策を起案するとともに、これらと整合性を有するプラント状態を策定した。分科会の活動を通して得られた検討結果は次の通りでである。1MK-3改造工事及び総合機能試験(SKS)工程と整合するプラント状態を設定した。基本的には、1次系:NAドレン(GL-8600MM)、予熱N2ガスブロワ運転(炉容器、補助系予熱)、補助系運転(必要に応じて)、カバーガス定圧(配管切断及び加工時)2次系:NA全ドレン、ダンプタンクのみ予熱保持、カバーガス定圧運転(配管切断及び加工時)2カバーガスの圧力制御と純度監視、1次系カバーガス圧力は30MMAQ以下(配管切断、取付時)に制御するため、定圧運転モード(1530MMAQでの自動制御)で対応する。必要があれば010MMAQの範囲での手動圧力制御も考慮する。2、2次系カバーガス圧力は呼吸ガスヘッダにデジタルマノメータを設置し、2030MMAQで自動または手動制御を行う。3NAの純度管理については、工事期間中の原子炉容器及び2次系ダンプタンク内NAの適切な純化運転とサンプリングの方法がないことから、特に積極的な純度管理は実施しない。4、予熱N2ガスブロワは、これまでの運転実績を考慮し、4ヶ月毎の交互切替運転を行う。商用電源喪失対策としては特に実施しないが、長時間にわたる場合に非常用D/Gからの逆送電で、また「常陽」側での電源異常時には既設のバックアップラインから受電する。5、工事終了後の1次系内アルゴンガス置換は強制アルゴンガスパージで行う。
伊藤 和寛; 吉原 静也; 山崎 学; 入江 修二; 安 哲徳; 森本 誠; 塙 幹男
PNC TN9410 95-243, 48 Pages, 1995/09
機器台帳は、系統設備に関する運転・保守履歴、運転経験及び研究開発成果について記録、整理及びその蓄積を行い、設備保全、プラントの安全・安定運転の確保に役立てることを目的として整備している。機器台帳の整備は、さらに「常陽」運転保守経験報告(JOMEC)を初めとする各種技術資料の作成や系統担当者の交替時における引継ぎの面において必要不可欠ななものである。本報告書は、1次Na純化系、1次Naサンプリング設備、1次系ガスクロマトグラフ、1次Arガスサンプリング設備、1次Na充填・ドレン系、1次Ar系及び圧縮空気供給系に関する平成4年度から6年度の機器台帳を総括したものである。主な特記事項は次の通りである。(1)純化系ラインの閉塞による1次Na純化系電磁ポンプ(EMP)の起動不能が数回あった。ラインの切替え等の操作でEMPを起動させることができた。EMP起動による流動昇温によりラインの閉塞は解消された。(2)1次Naサンプリング装置の出口弁がステムピンの破損により操作不能となり、補修した。(3)圧縮空気供給系除湿塔4方弁の動作不良及び制御用空気配管の損傷等があった。それら不良箇所の交換により、順調な運転を継続した。その後、除湿塔制御回路の老朽化対策として、同4方弁の制御回路を更新した。(4)その他の系統設備機器については、特記すべき不具合もなく順調な運転を継続した。
玉置 哲男*; 山本 博樹*; 佐藤 増雄*; 吉田 恵*; 金子 知子*; 照沼 誠一; 高津戸 裕司; 森本 誠
日本原子力学会誌, 34(7), p.665 - 677, 1992/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)知的警報処理手法を適用した「常陽」異常時運転支援システム(JOYCAT)は,プラント異常時に運転員の原因判断や状態監視を支援するもので,その診断手法は先ず設計知識を元に一律的な警報処理を行った後,その結果に対して経験的知識による例外的な処理を行う構成を採った点に特徴がある。このため診断処理の高速化と柔軟性を同時に実現できた。設計知識による警報処理は,発生警報間の各種関係を元にそれらの伝播経路を同定し,機器の自動シーケンス動作の監視,運転対応上の「重要警報」と,異常によって直接引き起こされた「原因警報」の判定,及び処置マニュアルを表示出力する。経験知識による処理では,運転経験に基づくヒューリスティクな判断や着眼点による特殊な警報処理等を行う。本システムは,運転訓練シュミレータと結合し各種異常事象のプラント情報を入力し検証試験を行った後,1990年9月に実稼働を開始した。
森本 誠; 大久保 利行; 堀 徹; 伊藤 和寛; 舟木 功; 藤原 昭和; 田村 政昭
PNC TN9410 91-334, 64 Pages, 1991/10
「常陽」では,破損燃料位置決めシステムとして,ナトリウムシッピング法による破損燃料集合体検出装置(FFDL)が採用されている。しかし,「常陽」ではこれまでに燃料破損の経験がなく,昭和60年度に実施された燃料破損模擬(FFDL-I)試験以降,FFDLは運転されていない。このため,平成4年度に計画しているFFDL-II試験に先立って平成3年7月12日から7月19日にFFDL運転試験(II)を実施した。本試験により得られた結論を以下に示す。(1)FFDLの基本的な機能及び運転手順を再確認するとともに,運転経験を蓄積することができた。(2)放射線計測の結果,バックグランドと差はなく燃料破損は検出されなかった。
竹内 徹*; 佐々木 和一*; 森本 誠*; 今村 弘章*; 永山 哲也*; 小屋越 直喜*; 永井 均*
PNC TN9450 89-001, 163 Pages, 1989/04
「常陽」1次主循環ポンプの速度制御は,静止セルビウス装置を用いて行っているため,外部電源電圧の変動による影響を受け易く安定な運動性を確立するために多くの時間と労力を要した。これらの運動経験に基づいて,昭和53年4月に制御装置各部の信号を集めて異常時に,自動的にこれらの信号を記録する現象記録装置を設置した。その後昭和59年8月に本装置の改造強化工事を実施し,1次主循環ポンプ健全性確認に係わるデータの採取を継続して行っている。本報告書は,1次主循環ポンプ及び速度制御装置に係わる健全性を評価する際の参考資料として活用できるよう,先に報告した「1次主循環ポンプ速度制御現象記録装置の強化(PNCSN941086-041)」以降に得られたデータを纏めたものである。
永井 均*; 竹内 徹*; 永山 哲也*; 小屋越 直喜*; 佐々木 和一*; 森本 誠*; 藤枝 清*
PNC TN9410 89-184, 18 Pages, 1989/03
高速実験炉「常陽」では、定検時における電磁ポンプダクト部の保護のためにオーバフロー及び純化系電磁ポンプについて、ナトリウム特殊ドレンを実施している。しかし、純化系電磁ポンプについては、これまでに凍結途中にガス導通が止まる等の事象が起こり、一度も完全なナトリウム特殊ドレンができなかった。このため、模擬配管によるガス導通水試験を行い、1次純化系導通水試験を行い、1次純化系特殊ドレン不可原因の推定を行った。模擬配管でナトリウム特殊ドレン時と同等の圧力を加え確認したところ、水平管と垂直管を結ぶ位置に液相部ができ、圧力が低くなるに伴い液相部が増える傾向が認められた。従って、その液相部が固まればガス導通が止まることになる。しかし、水平管はガス導通の様子が層状流となるため、電磁ポンプ位置が最後に固まる場合、ガス導通が止まってもナトリウム融解時の体積膨張を吸収する空間ができ、このため完全な特殊ドレンはできないものの、電磁ポンプ保護の目的を満足していると推定される。さらに、水試験の結果から、今回行った直接電磁ポンプへガス導通する方法については、設備の圧力制限上ガス導通できないことか判明した。