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論文

Energy-dependent fragmentation cross sections of relativistic $$^{12}$$C

小川 達彦; 佐藤 達彦; 橋本 慎太郎; 佐藤 大樹; 津田 修一; 仁井田 浩二*

Physical Review C, 92(2), p.024614_1 - 024614_14, 2015/08

AA2015-0260.pdf:2.96MB

 被引用回数:44 パーセンタイル:92.28(Physics, Nuclear)

重イオンによる被ばくが生じる宇宙活動や重粒子線がん治療などの線量評価では、原子核-原子核反応のモデル化が重要となる。しかし、モデルの検証で必要な核反応による核種生成断面積は、エネルギーに対する系統的な測定例がほとんどなかった。そこで、本研究では厚いターゲットを使用して、炭素イオン照射により生成する様々なエネルギーの破砕片を多段のシンチレータに通して検知する測定法を開発した。この測定による結果から破砕片の電荷や質量、生成時のエネルギーを求め、破砕片生成断面積をエネルギーに対して系統的に明らかにした。また、放射線輸送計算コードPHITSは、原子核-原子核反応のモデルとして、JAERI量子分子動力学モデル(JQMD)を採用してきたが、数100MeV/uのエネルギーで原子核の中心同士が遠い場合の反応(周辺衝突反応)での核種生成を過小評価する問題があった。従来のJQMDは核子間に働く相互作用が相対論不変な形式になっていなかったため、実験室系から重心系への座標変換によって核子のエネルギーが変化し、原子核が反応前に励起・分解していた。そこで、核子間の相互作用を相対論不変な形式に直した改良型JQMD(JQMD2.0)を開発した。JQMD2.0を用いて計算したところ、フラグメント生成断面積の測定値のうち、特に周辺衝突反応で生成する核種の生成をより正確に再現した。

論文

Breakdown voltage in silicon carbide metal-oxide-semiconductor devices induced by ion beams

大島 武; 出来 真斗; 牧野 高紘; 岩本 直也; 小野田 忍; 平尾 敏雄*; 児島 一聡*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*

AIP Conference Proceedings 1525, p.654 - 658, 2013/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Physics, Applied)

炭化ケイ素(SiC)半導体デバイスのシングルイベント現象(SEGR)を把握するため、SiCエピタキシャル膜に金属-酸化膜-半導体キャパシタ(MOS)を作製し、イオン入射によりMOSキャパシタの酸化膜から検出される漏れ電流を調べた。n型六方晶(4H)SiCエピタキシャル基板上に1100$$^{circ}$$C、60分間の水素燃焼酸化を行うことで60$$sim$$80nmのゲート酸化膜を形成し、Al金属蒸着によりMOSキャパシタを作製した。作製したMOSキャパシタのゲート電極に電圧を印加した状態で、18MeVの酸素(O)又はニッケル(Ni)イオンを照射し、照射中にゲート酸化膜から検出される漏れ電流を測定した。その結果、18MeV-Oイオン照射の場合、未照射試料でのゲート酸化膜絶縁破壊電界8.2MV/cmまで漏れ電流の急激な変化はないが、18MeV-Niイオンでは7.3MeV/cmの電界強度で漏れ電流の急激な上昇が観測されSEGRが発生することが明らかとなった。18MeV-Oの線エネルギー付与(LET)が7MeVcm$$^{2}$$/mgであるのに対し、Niは24MeVcm$$^{2}$$/mgであることから、Niの場合、Oに比べ高密度のエネルギーが付与されSEGRに至ったと結論できる。

論文

LET dependence of gate oxide breakdown of SiC-MOS capacitors due to single heavy ion irradiation

出来 真斗; 牧野 高紘; 富田 卓朗*; 橋本 修一*; 児島 一聡*; 大島 武

Proceedings of 10th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Applications (RASEDA-10) (Internet), p.78 - 81, 2012/12

炭化ケイ素(SiC)金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタへ電圧を印加した状態で重イオンを照射し、ゲート酸化膜の絶縁破壊電界(E$$_{rm CR}$$)と入射イオンのエネルギー付与(Linear Energy Transfer: LET)との関係を調べた。n型六方晶(4H)SiC MOSキャパシタへ、9MeVのニッケル(Ni)、18MeVのNi、322MeVのクリプトン(Kr)及び454MeVのキセノン(Xe)を照射した。それぞれのイオンのLETは、14.6, 23.8, 42.2及び73.2MeVcm$$^{2}$$/mgである。その結果、LETの増加に伴うE$$_{CR}$$の低下が確認され、E$$_{rm CR}$$の逆数とLETには直線関係があることが見いだされた。この直線関係はシリコン(Si)MOSデバイスにおいても報告されているが、SiCの場合は半導体内部で1個の電子正孔対を生成するエネルギーがSiと比較して大きいことから、Siに比べ傾きがなだらかとなることが判明した。

論文

Electrical conduction properties of SiC modified by femtosecond laser

伊藤 拓人*; 出来 真斗; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

Proceedings of 12th International Symposium on Laser Precision Microfabrication (LPM 2011) (Internet), 5 Pages, 2011/06

The polarization dependence of local electric conductivity in Silicon carbide (SiC) modified by femtosecond laser (fs-laser) was studied. The surface of SiC was irradiated by fs-laser with the different polarization configurations. In the case that the scanning direction is parallel to the electric field, the local electric conductivity drastically increases with increasing fs-laser fluence. On the other hand, in the case that the scanning direction is perpendicular to electric field, the local electric conductivity slightly increase with increasing fluence. According to Raman spectroscopy and secondary electron microscope observation, we found that the amorphous-Si, -C, -SiC are created for parallel irradiation, but the amorphous-SiC is created for perpendicular irradiation. Therefore, we suggests that the polarization dependence of local electric conductivity is due to the chemical composition of laser modified region.

論文

Enhancement of local electrical conductivities in SiC by femtosecond laser modification

出来 真斗; 伊藤 拓人*; 山本 稔*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

Applied Physics Letters, 98(13), p.133104_1 - 133104_3, 2011/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:49.19(Physics, Applied)

Enhancement of local electric conductivity in Silicon Carbide (SiC) induced by irradiation of femtosecond laser was studied. Current-voltage characteristics of the laser-modified regions were measured. As a result, it was found that the conductivity increases with increase in the fluence, and the conductivity sharply increases in the fluence range from 5.0 to 6.7 J/cm$$^2$$. The conductivity of modified region at the irradiation fluence of 53 J/cm$$^2$$ is six orders of magnitude higher than the non irradiated one. From the current-voltage characteristics and the scanning electron microscope observations, we conclude that the drastic change in electrical conductivity is assumed to be associated with the phase transition induced by femtosecond laser.

論文

Laser modification aiming at the enhancement of local electrical conductivities in SiC

出来 真斗; 伊藤 拓人*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

Proceedings of 9th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Applications (RASEDA-9), p.218 - 221, 2010/10

Femtosecond laser exhibits extremely high peak intensity and short pulse duration, and can process inside transparent materials without damaging the surface of sample. In this study, the local electrical conductivity in Silicon Carbide (SiC) is evaluated. As a result of femtosecond laser irradiation with various irradiation fluences, the drastic change of electrical conductivity is observed in resistivity ranges from 10$$^{9}$$ to 10$$^{7}$$ $$Omega$$. It is found that the local conductivity strongly depends on the fluence. We suggest that the local conductivity is attributed to the phase transition. From the surface observations by Secondary Electron Microscopy (SEM), we conclude that the formation of the classical laser-induced periodic structures causes the sudden increase in the electrical conductivities.

論文

Electronic properties of femtosecond laser induced modified spots on single crystal silicon carbide

富田 卓朗*; 岩見 勝弘*; 山本 稔*; 出来 真斗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 中川 圭*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 齋藤 伸吾*; et al.

Materials Science Forum, 645-648, p.239 - 242, 2010/04

フェムト秒レーザーを用いて炭化ケイ素(SiC)の改質を試みた。フーリエ変換赤外分光法(FTIR)法を用いて改質領域を調べた結果、残留線バンドの強度が減少し、この現象が結晶性の劣化によるものと説明できた。また、残留線バンドが偏波依存性を有することがわかり、この特性を活かすことで赤外領域で動作する光学素子への応用が期待できる。電流電圧特性測定とホール係数測定の結果、改質後の電気伝導度が改質前に比べて4桁以上も大きい5.9$$times$$10$$^{-2}Omega$$mになることがわかり、フェムト秒レーザーによりSiCの電気特性を改質できることを明らかにした。

報告書

MK-III性能試験における放射線管理関係試験結果報告

干場 英明; 橋本 周; 色川 弘行; 薄井 利英; 佐藤 隼人; 江森 修一

JNC TN9410 2004-017, 170 Pages, 2004/08

JNC-TN9410-2004-017.pdf:18.93MB

「常陽」のMK-III計画では、2000年10月から本格的な冷却系改造工事が実施され、総合機能試験を経て、2003年6月から設計性能の確認及び照射炉としての基本特性の確認を目的に、性能試験が実施された。性能試験は、全体で28項目の試験が実施され、この内、放射線管理課は、空間線量率分布、放射線管理、廃ガス濃度測定の3項目を担当した。放射線管理課が担当した性能試験は、2003年6月27日の原子炉起動前から開始し、原子炉熱出力が約40MWt、約70MWt、約105MWt、約125MWt、定格熱出力(140MWt)の状態で実施した。放射線管理課が担当した使用前検査については、原子炉運転中及び停止中の線量率測定検査、放射性物質濃度測定検査、処理能力検査を担当し、2003年11月27日に最終検査である原子炉停止中の線量率測定検査を受検し、合格をもって全ての試験が終了した。性能試験で得られた主な結果は以下の通りである。1)全ての試験項目について、判定基準以下であることが確認できた。2)空間線量率測定、放射線管理で得られたデータについては、全体的にMK-II運転時と比べて低い値であることが確認できた。今回の性能試験では、全ての試験項目について判定基準以下であることが確認できたが、これから状況が変化する可能性もあることから、今後も今回の試験項目について適宜確認していく必要があると考える。

論文

個人被ばく管理用線量計に関する性能の調査

橋本 義大; 橋本 周; 石川 正康; 江森 修一

保健物理, 39(3), 229- Pages, 2004/00

個人被ばく管理用新型線量計に関する性能の調査を実施した。その中で、現行型のTLDと最近普及が進んだ 光刺激線量計、ガラス線量計、電子式線量計、固体飛跡検出器を比較する。また、それぞれの運用方法に ついついても調査した。

報告書

新型線量計に関する性能の調査結果(次世代線量計の選定)

橋本 義大; 石川 正康; 江森 修一

JNC TN9420 2003-001, 50 Pages, 2003/09

JNC-TN9420-2003-001.pdf:1.93MB

大洗工学センターの放射線作業環境に適応可能で、かつ個人被ばく管理業務を遂行する上で最も有効な線量計をあらかじめ選定しておくことで、将来予想されるTLD更新の機会に備えておくことを目的とし、最新型の線量計に関しての調査を行った。その結果業務の合理化と、より高度な被ばく管理を目指して線量計の更新を行う場合には、電子線量計が更新線量計の最有力候補であることが分かった。

口頭

6H-SiC基板へのフェムト秒レーザー改質による電気伝導のパルスピッチ依存性

出来 真斗*; 伊藤 拓人*; 山本 稔*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

フェムト秒レーザーを炭化ケイ素(SiC)基板に照射することでSiCの電気伝導特性制御を試みた。実験は、フェムト秒レーザーを半絶縁性六方晶(6H)-SiC基板のSi面に照射し、未照射領域及び照射領域における電流電圧特性を比較した。その結果、未照射領域においては印加電圧+10Vにおける電流値が数pA程度であったのに対し、照射領域においては最大で数百nA程度となり5桁以上も電気伝導特性が変化することが明らかとなり、フェムト秒レーザーによりSiCの電気特性を改質できることを明らかにした。

口頭

Femtosecond laser modification aiming at the enhancement of local electric conductivities on SiC

出来 真斗; 山本 稔*; 伊藤 拓人*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

フェムト秒レーザーを照射した炭化ケイ素(SiC)基板表面の電気伝導特性の局所的な変化を調べた。実験は、半絶縁性六方晶(6H)-SiC基板に対して、さまざまなエネルギー密度のフェムト秒レーザーを照射し、照射後の電流電圧特性を測定した。その結果、照射エネルギー密度3.34から6.68J/cm$$^2$$の領域において、印加電圧+10Vにおける電流値が急激に増加することがわかった。走査型電子顕微鏡(SEM)により照射領域の表面形状を観察したところ、フェムト秒レーザー照射により周期的な構造が形成されていることが判明し、フェムト秒レーザーによる局所的な改質領域がSiC基板の電気伝導機構に影響を及ぼすことが示唆された。

口頭

SiCのフェムト秒レーザー改質部における局所電気伝導度の照射フルエンス依存性

出来 真斗; 伊藤 拓人*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

ワイドバンドギャップ半導体であるシリコンカーバイド(SiC)に、透明材料の内部加工が可能なフェムト秒レーザーを照射し、SiCの局所電気特性制御を試みた。フェムト秒パルスレーザーの照射フルエンスを1.5J/cm$$^2$$としたときは、10$$^{-12}$$Aオーダーの微小電流しか流れないが、照射フルエンスを5.0J/cm$$^2$$まで上昇させると、3桁以上も電流値が増加した。実験結果をまとめると、照射フルエンスが1.0から3.3J/cm$$^2$$においては、電流値の大きな変化は確認されなかったが、約5.0J/cm$$^2$$から電流値は急激に増加し、最終的におよそ10$$^{-5}$$Aオーダーの電流が流れ、6から7桁も電気伝導度が変化した。5.0J/cm$$^2$$における急激な電流値の変化は、閾値フルエンスを超えた領域に発生するSiCの相転移に起因する現象であると考えられる。

口頭

フェムト秒レーザー改質したSiCにおける局所電気伝導度の照射フルエンス依存性

出来 真斗; 伊藤 拓人*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

耐放射線性半導体として期待される炭化ケイ素(SiC)半導体のデバイス作製プロセス開発の一環として、フェムトレーザーによる局所的な電気特性改質を試みた。半絶縁性の六方晶(6H)SiCへ、中心波長800nm,パルス幅130fs,繰り返し周波数1kHzのフェムトレーザーを1.5J/cm$$^{2}$$$$sim$$53.4J/cm$$^{2}$$の範囲で照射し、照射前後の電気特性を測定した。その結果、1.5J/cm$$^{2}$$のフルエンスの照射では、未照射と同程度のpAオーダーの電流しか流れないが、33.4J/cm$$^{2}$$以上では、急激な抵抗の低下が観測され、5桁以上の電流増加が観測された。電子顕微鏡で表面観察をした結果、この急激な抵抗の低下は、レーザーによるSiCへの局所的なエネルギー付与が原因で生じたSiCの相転移に起因する現象であることが見いだされた。

口頭

SiCのフェムト秒レーザー改質部における局所電気伝導度の照射偏光依存性

伊藤 拓人*; 出来 真斗; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

ワイドバンドギャップ半導体であるSiC(Silicon Carbide)に、透明材料の内部加工が可能なフェムト秒レーザーを照射し、SiCの局所電気特性制御を試みた。フェムト秒レーザー照射では、電場がレーザー走査方向に対して平行及び垂直となるように偏光方向を調整した。レーザー照射後に電気特性を測定した結果、電場とレーザー走査方向が平行な場合、印加電圧+0.1Vにおける電流値は550fAであった。一方、垂直な場合、印加電圧+0.1Vにおける電流値は130nAであった。このように、偏光方向が変わると電流値に6桁程度の差が生じ、電場とレーザー走査方向が垂直な場合に限り、急激な電気伝導度の変化が得られることが明らかとなった。

口頭

フェムト秒レーザー照射によるSiC改質部の局所電気伝導度の照射偏光依存性

伊藤 拓人*; 出来 真斗; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

レーザーを用いた炭化ケイ素(SiC)半導体の局所電気伝導改質を目指し、半絶縁性SiC基板へフェムト秒レーザーを照射し電気特性の変化を調べた。光源には中心波長800nm,パルス幅130fs,繰り返し周波数1kHzのフェムト秒チタンサファイア再生増幅器を用い、10倍の対物レンズで試料表面に集光させたレーザーを走査した。レーザーの偏光方向を走査方向に対して電場が平行、又は、垂直となるように1/2波長板を用いて調整した。レーザー照射フルエンスは、各偏光ともに1.0$$sim$$86J/cm$$^{2}$$の範囲で変化させた。レーザー照射領域の電気特性を測定した結果、電場に平行にレーザーを走査した場合は、抵抗値は照射フルエンスの増加とともに減少するが、垂直の場合は、照射フルエンスが増加しても抵抗値に大きな変化はないことが明らかとなった。レーザー改質部の走査型電子顕微観察をしたところ、照射フルエンス5J/cm$$^{2}$$以下の条件では、平行,垂直ともに照射領域全体にファインリップルと呼ばれる構造が形成されるが、平行の場合は照射フルエンス5J/cm$$^{2}$$以上では、中心領域においてクレーターのような構造が形成されていることが判明した。垂直走査した場合、照射フルエンスが増加してもクレーターが形成されないことから、クレーターの形成が抵抗の低減化に関与することが判明した。

口頭

フェムト秒レーザー照射によるSiC改質部の局所電気伝導度の照射偏光依存性,2

伊藤 拓人*; 出来 真斗; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

偏光方向を走査方向に対して平行及び垂直になるように調整したフェムト秒レーザーを炭化ケイ素(SiC: Silicon carbide)に照射した。平行の時、照射によって改質された部分の抵抗値は、レーザーの照射フルエンスの増加とともに減少した。それに対して垂直の時、改質された部分の抵抗値は、レーザーの照射フルエンスが増加しても大きな変化がなかった。照射フルエンスが5J/cm$$^2$$以下の条件では、走査方向と無関係にファインリップルと呼ばれる構造が形成された。照射フルエンスが5J/cm$$^2$$以上の条件では、平行の時、クレーター構造が形成され、垂直の時、ファインリップルのみが形成された。改質された部分のラマンスペクトルを測定した結果、照射フルエンスが8J/cm$$^2$$程度において、平行の時にはアモルファスシリコン及びアモルファスカーボンに由来するスペクトルが検出された。一方、垂直の時、それらのスペクトルは検出されなかった。以上のことから、平行の時に観測される抵抗値の大幅な減少は、クレーター状の改質部に生じたアモルファスシリコン及びアモルファスカーボンに由来することがわかった。

口頭

フェムト秒レーザー照射による表面及び内部におけるSiC改質部の電気伝導特性

伊藤 拓人*; 大西 諒*; 出来 真斗; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 小野田 忍; 大島 武

no journal, , 

フェムト秒レーザーを炭化ケイ素(SiC)基板に照射することでSiC中の電気伝導制御を試みた。フェムト秒レーザーを半絶縁性六方晶(6H)SiC基板のSi面に照射した。照射領域の抵抗率とレーザーの偏光方向との関係を検証した結果、これまで明らかにされていなかった円偏光の条件においては、抵抗値が5桁以上も低下することが明らかになった。さらに、Scanning Electron Microscopes (SEM)観察とラマン分光測定をしたところ、今回の円偏光の場合は、これまでに5桁抵抗値が減少することを明らかにしたレーザー走査方向と平行な直線偏光の場合と類似する構造と組成であることが見いだされた。これにより、照射領域の抵抗率とレーザーの偏光方向との関係が明らかになった。

口頭

Linear energy transfer dependence of single event gate rupture in SiC MOS capacitors

出来 真斗; 牧野 高紘; 岩本 直也; 小野田 忍; 児島 一聡*; 富田 卓朗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 大島 武

no journal, , 

炭化ケイ素(SiC)半導体のイオン入射破壊(シングルイベントゲートラプチャー: SEGR)のメカニズム解明研究の一環として、六方晶(4H)SiCエピタキシャル基板に作製した金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタのイオン入射によるゲート絶縁膜破壊と入射イオンの線エネルギー付与(LET)の関係を調べた。本研究では、LETが、それぞれ、7.02と23.8MeVcm$$^{2}$$/mgである18MeVの酸素(O)及びニッケル(Ni)イオンを用い、イオン照射中にゲート酸化膜から観測されるリーク電流を計測することで絶縁破壊を調べた。その結果、18MeV-O入射の場合、イオン照射なしの場合と同じ値で絶縁破壊が発生したが、18MeV-Niの場合は、未照射の場合に対し約80%程度の電界強度で絶縁破壊が生ずることが判明した。LETと絶縁破壊の関係を調べたところ、シリコンのMOSキャパシタの場合と同様に、LETの増加とともに絶縁破壊電界強度の逆数が増加することが判明した。

口頭

SiC MOSキャパシタのイオン照射による絶縁破壊のLET依存性

出来 真斗; 牧野 高紘; 富田 卓朗*; 橋本 修一*; 児島 一聡*; 大島 武

no journal, , 

炭化ケイ素(SiC)のシングルイベント効果研究の一環として、高エネルギー重イオンをSiC金属-酸化膜-半導体(MOS)キャパシタへ照射し、シングルイベントゲート絶縁破壊(SEGR)の観測を行い、SEGRが発生した絶縁破壊電界(E$$_{CR}$$)とイオンがSiCへ与えるエネルギー(Linear Energy Transfer: LET)との関係を調べた。n型六方晶(4H)SiCを用いて作製したMOSキャパシタへ、9MeVのニッケル(Ni), 18MeVのNi, 322MeVのクリプトン(Kr)及び454MeVのキセノン(Xe)を照射した。イオンのLETは、それぞれ14.6, 23.8, 42.2及び73.2MeVcm$$^{2}$$/mgである。その結果、LETの増加に伴うE$$_{CR}$$の低下が確認され、E$$_{CR}$$の逆数とLETには直線関係があることが見いだされた。この直線関係はシリコン(Si)MOSデバイスにおいても報告されているが、Siに比べSiCは傾きが小さいことがわかった。これは半導体内部で1個の電子正孔対を生成するエネルギーがSiと比較してSiCの方が大きいことに起因すると考えられ、SiC MOSキャパシタはSi MOSキャパシタと比較してSEGR耐性が優れている可能性が示された。

口頭

4H-SiC MOSキャパシタにおける絶縁破壊電界のLET及び膜厚依存性

出来 真斗*; 牧野 高紘; 富田 卓朗*; 橋本 修一*; 児島 一聡*; 大島 武

no journal, , 

パワー金属-酸化膜-半導体(MOS)デバイスの信頼性を低下させる現象の一つに、単一イオンが入射することによって発生するゲート酸化膜の破壊現象(Single Event Gate Rupture: SEGR)が挙げられる。SEGRはデバイス内部における電界強度が高いほど発生しやすく、従来のSiデバイスよりも高い電界強度で使用するSiCデバイスにおいてSEGR評価は不可欠である。本研究では、ゲート酸化膜の異なる2種類のMOSキャパシタを作製し、それらに単一イオンを照射することでSEGRを発生させ、その際の絶縁破壊電界(Ecr)とイオンがSiCへ与えるエネルギー(Linear Energy Transfer: LET)との関係について調べた。膜厚に注目すると、過去のSiに関する報告と同様に、イオン未照射でのEcrは膜厚が厚いほどが低くなることが明らかとなった。次にEcrのLET依存性に注目すると、1/EcrとLETは直線関係があり、同程度の膜厚を持ったSi-MOSキャパシタとSiC-MOSキャパシタの1/Ecrの傾きを比較した場合、SiCにおける1/Ecrの傾きがSiにおける1/Ecrの傾きよりも小さいことが判明した。これは、SiC-MOSキャパシタはSi-MOSキャパシタと比較してSEGR耐性に優れている可能性を示唆する結果といえる。

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