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論文

Improvement of gross theory of beta-decay on single particle treatment

小浦 寛之; 吉田 正*; 橘 孝博*; 千葉 敏*

JAEA-Conf 2017-001, p.205 - 210, 2018/01

$$beta$$崩壊の大局的理論」の核構造的な詳細に伴う変化、具体的には基底状態のパリティ変化に対応する改良を行った。大局的理論ではこれまで核構造的な詳細の伴う変化は取り入れられておらず、例えば、G. Lorusso et al., PRL114, 192501 (2015)においてその点が指摘されている。今回、$$beta$$崩壊の核行列要素においてK-Y (小浦-山田)ポテンシャル+KTUY (小浦-橘-宇野-山田)質量模型からの核構造情報を用いることにより許容遷移において選択則的な抑制を与えた。その結果核図表上の広い範囲において、$$^{48}$$Ca, $$^{80}$$Zn, $$^{132}$$Sn近辺といった、周期的に過小評価していた領域に対して系統的な改善が見られた。

論文

Improvement of gross theory of beta-decay for application to nuclear data

小浦 寛之; 吉田 正*; 橘 孝博*; 千葉 敏*

EPJ Web of Conferences, 146, p.12003_1 - 12003_4, 2017/09

BB2016-0950.pdf:0.33MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:86.43(Nuclear Science & Technology)

A theoretical study of $$beta$$ decay and delayed neutron has been carried out with a global $$beta$$-decay model: the gross theory. In a fissioning nucleus, neutrons are produced by the $$beta$$ decay of neutron-rich fission fragments. This is known as delayed neutrons. The gross theory of the $$beta$$ decay is based on a consideration of the sum rule of the $$beta$$-strength function, and gives reasonable results of $$beta$$-decay rates and delayed neutron in the entire nuclear mass region. We re-analyze and improve the theory on the strength functions and one-particle level densities. We focus on the spin-parity of decaying nucleus, and a hindrance treatment is introduced for the allowed transition on parity-mismatching nuclei. By using the improved gross theory, the ability of theoretically reproduction (and also prediction) on $$beta$$-decay rates, delayed-neutron emission probabilities, decay heat, will be discussed. In the process, we make a new code of the gross theory of $$beta$$- decay including the improved parts. We will show the code, which can be distributed for the nuclear data community.

論文

Compilation for chart of the nuclides 2014; A Comprehensive decay data

小浦 寛之; 片倉 純一*; 橘 孝博*; 湊 太志

JAEA-Conf 2015-003, p.147 - 152, 2016/03

原子力機構で作製する核図表2014を現在製作中であり、その進捗状況について報告する。本核図表は日本原子力研究所にて1977年の公開以来、1980から2004年4年ごとに公開されてきた。2005年の原子力研究開発機構ヘの移行後、2010年に9回目の公開を行い、今回が10回目の公開となる。本核図表には同位体の半減期、崩壊様式、同位体存在比、核異性体の情報が載せられている。これに加えて元素の周期表、物理基礎定数、特性X線、熱中性子の捕獲および核分裂断面積が掲載されている。現在作製中の核図表に採用する実験データは2014年6月末までのものとした。今回の修正点は実験データに関しては、(1)中性子放出,陽子放出に対する不安定同位体の新たな掲載(32同位体)、(2)崩壊様式の区分の増加(12例から23例へ)、(3)中性子ドリップ線、陽子ドリップ線の描画、および$$beta$$崩壊遅発核分裂の可能限界線の描画、理論データに関しては従来の3崩壊($$alpha$$, $$beta$$,自発核分裂)に加えて新たに2崩壊(1陽子, 2陽子放出)を加え、中性子過剰核側の整備を行った。今回の改訂により実験的に確認された同位体は3150におよび、そのうち半減期が測定された核種が2914核種であるという結果を得た。

論文

Global properties of nuclear decay modes

小浦 寛之; 橘 孝博*; 千葉 敏

JAEA-Conf 2009-004, p.135 - 140, 2009/10

われわれのグループでは、巨視的模型+平均場理論計算をもとにした、KTUY(小浦-橘-宇野-山田)原子核質量模 型と呼ばれる手法を開発してきた。実験質量値に対する誤差は0.67MeV、また分離エネルギーに対しては0.4MeVと、他の同程度の模型と比べても優れた精度を与えている。また、中性子過剰軽核における核構造変化を予言し、$$N$$=20(又は$$N$$=14から16(実験実証済み)、$$N$$=28から32(又は34)、$$N$$=50から58への閉殻変化を予想している。この模型を用いて原子核の崩壊様式について、極めて大域的な核種領域に渡り計算を行い、そのデータを整備した。これにより、任意の核種の$$alpha$$崩壊,$$beta$$崩壊,自発核分裂,陽子放出の部分半減期理論値を提示することが可能となった。与えた有限寿命に対する核種数は、1秒以上で4,000核種,1ミリ以上で8,000核種,1マイクロ秒以上で10,000核種,1ナノ秒以上で11,000核種程度という結果を得た。

論文

Calculation of $$beta$$-delayed fission and neutron emission probabilities with the use of gross theory and KTUY mass formula

橘 孝博*; 小浦 寛之; 千葉 敏

JAEA-Conf 2009-004, p.129 - 134, 2009/10

$$beta$$崩壊遅発中性子放出の確率は崩壊熱計算のために重要なデータとして従来より認識されてきた。加えて最近、r-過程元素合成への$$beta$$崩壊遅延核分裂の効果はかなり興味深い話題となり、各研究機関で検討が進められている。今回、われわれは実験的に知られている核種から遠い領域の原子核の$$beta$$崩壊遅延核分裂及び中性子放出確率の計算の改良を行った。これらの計算の$$beta$$崩壊部分は大局的理論を用いた。この大局的理論は許容遷移(フェルミ遷移及びガモフテラー遷移)だけではなく、第一禁止遷移をも扱うことが可能であり、この理論の大きな利点の一つとなっている。中性子放出及び核分裂の崩壊幅計算に必要な核準位密度については、河野-千葉-小浦による核準位密度公式に、原子核の集団運動効果を取り入れて新たに改良したものを用いた。また、$$beta$$崩壊$$Q$$値,中性子分離エネルギー、及び核分裂障壁の高さについてはKTUY原子核質量模型を用いて求めた。核準位密度計算に必要な殻エネルギーと対相関エネルギーはKTUY模型から与えた。本発表ではr-過程ネットワーク計算にこれらのデータを適用し、r-過程生成量に対する核分裂の効果について検討する予定である。

論文

The r-process element abundance with a realistic fission fragment mass distribution

千葉 敏; 小浦 寛之; 丸山 敏毅; 太田 雅久*; 龍田 早由*; 和田 隆宏*; 橘 孝博*; 住吉 光介*; 大槻 かおり*; 梶野 敏貴*

AIP Conference Proceedings 1016, p.162 - 167, 2008/05

r過程元素合成における$$beta$$遅延核分裂の効果を調べた。2中心殻模型とランジュバン方程式を用いて、r過程で生成される核分裂性核種の核分裂生成物分布を計算した。さらに、$$beta$$崩壊率(非粒子放湿、中性子放出と$$beta$$遅延核分裂)を大局的理論により計算した。核分裂の有無によるr過程元素合成分布の違いや、核分裂によって影響を受ける領域における分布の様相について議論する。

論文

Systematic study for the shell effect in the fission fragment mass distribution reptured from neutron rich nuclei

太田 雅久*; 龍田 早苗*; 山本 和幸*; 浅野 大雅*; 和田 隆宏*; 橋詰 和明*; 住吉 光介*; 大槻 かおり*; 梶野 敏貴*; 小浦 寛之; et al.

Nuclear Physics A, 805(2), p.558 - 560, 2008/02

r過程元素合成で用いる核分裂生成物分布データを系統的に計算した。核分裂の有無、及び核分裂生成物分布の違いが、最終的なr過程元素分布に現れることと、特にどの質量数領域が強く影響を受けるかを明らかにした。

論文

Decay modes of heavy and superheavy nuclei predicted by KTUY mass formula

小浦 寛之; 橘 孝博*

RIKEN Accelerator Progress Report, Vol.39, P. 30, 2006/05

われわれが開発した原子核質量模型を用いて$$alpha$$崩壊,$$beta$$崩壊,陽子放出,自発核分裂の各部分半減期を計算し、核図表上において予想される崩壊様式の系統的な性質について議論した。今回の計算の結果、いわゆる二重閉殻超重核$$^{298}$$[114]$$_{184}$$が星の超新星爆発等で起こるとされる速中性子捕獲過程(r過程)元素合成で生成しうるかどうかという問題に対し、崩壊経路上に存在する核分裂領域によりほとんど生成されないであろうという結論を与えた。これは現在の自然界に超重元素が存在するかもしれないという可能性の根拠の一つを否定するものである。また、全半減期についても調べ、$$beta$$安定核と予想される核種のうち、$$^{294}$$Ds$$_{184}$$が100年程度で最長寿命という結果を得た。さらに原子核が有意な寿命を持って存在しうる限界についての考察を行い、例えば1ナノ秒程度以上の寿命を持つ原子核の原子番号の上限は、$$^{298}$$[114]$$_{184}$$近傍においては、自発核分裂のために130$$sim$$136前後程度であろうという結論を与えた。

論文

超重元素はどこまで存在するか; 質量公式からみた重・超重核領域の原子核崩壊

小浦 寛之; 橘 孝博*

日本物理学会誌, 60(9), p.717 - 724, 2005/09

重・超重核領域の原子核崩壊様式について解説を行う。まず近年の新同位体同定実験の経緯について簡単に述べ、次いで原子核質量公式について説明する。そして原子核が引き起こす崩壊現象を各様式ごとに記述し、われわれの開発した質量公式を用いた理論予測をもとに、重・超重核領域の崩壊様式について議論を展開する。そこでは、自発核分裂が優勢であると予想される未知核種領域の指摘や、超重核の安定性の島の性質、さらに超重核と星のr過程元素合成との関係などについて述べる。最後に、超重核の安定性の島より中性子過剰な核の存在について、その可能性を指摘する。

論文

Nuclidic mass formula on a spherical basis with an improved even-odd term

小浦 寛之; 橘 孝博*; 宇野 正宏*; 山田 勝美*

Progress of Theoretical Physics, 113(2), p.305 - 325, 2005/02

 被引用回数:397 パーセンタイル:99.16(Physics, Multidisciplinary)

われわれが2000年に発表した大局的項,平均的偶奇項,殻項を持つ質量公式の改良版を作成した。大局的部分は前回のものとほぼ同様であるが、偶奇項をより精密に取り扱い、相当の改善を行うことができた。殻項については前回のものと全く同様で、球形単一粒子ポテンシャルを用いて計算を行い、変形核については球形核の重ね合わせの考え方で取り扱うという方法を用いた。今回の質量公式は${it Z}$$$>$$1及び${it N}$$$>$$1の核種に適用可能である。実験質量値との平均2乗誤差は0.658MeVとなり、前回の質量公式での誤差0.680MeVと比べて改善された。

論文

Evaluation of Delayed Neutron Data for JENDL-3.3

吉田 正*; 岡嶋 成晃; 桜井 健; 中島 健; 山根 剛; 片倉 純一; 田原 義壽*; 瑞慶覧 篤*; 親松 和浩*; 大澤 孝明*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.136 - 139, 2002/08

核データファイルJENDL-3.3の評価に寄与するために、$$^{235}$$U,$$^{238}$$U,$$^{239}$$Puの遅発中性子データの評価を行い、推奨値を求めた。遅発中性子収率に関しては、臨界実験装置FCAとTCA(原研),MASURCA(フランスCEA)における、最近の$$beta_{eff}$$の積分実験の結果を用いてJENDL-3.2の遅発中性子収率を調整した。その結果、高速炉や熱中性子炉の炉物理計算において重要なエネルギー領域で、収率の調整結果を誤差$$pm$$5%以内で得ることができた。特に、$$^{238}$$Uに関しては、調整によりJENDL-3.2の値と比べて約3%小さな収率を得た。遅発中性子の6群崩壊定数等の評価も行った。これは、核データ評価の国際ワーキングパーティー(WPEC)の遅発中性子データ評価サブグループの活動においてSpriggsが収集した遅発中性子の放出率の実験データを、最小二乗法により処理することにより行った。さらに、臨界実験装置VHTRC,TCAとTRACY(原研),VIPEX(ベルギーSCK/CEN)におけるペリオド測定やロッドドロップ測定の結果を用いて、得られた6群定数の検証を行った。その結果、新たな6群定数を用いると、JENDL-3.2の定数を用いた場合に比べて反応度価値が約3%増加し、反応度効果のC/E値を改善する傾向にあることがわかった。

報告書

JENDL FP decay data file 2000

片倉 純一; 吉田 正*; 親松 和浩*; 橘 孝博*

JAERI 1343, 79 Pages, 2001/07

JAERI-1343.pdf:4.94MB

原子核工学分野での利用を目指してJENDL FP崩壊データファイル2000を開発した。このファイルはJENDL特殊目的データファイルの1つで、ENDF-6のフォーマットで編集されている。安定核142を含む1229の核種の崩壊形式,Q値,分岐比,$$beta$$線,$$gamma$$線及び$$alpha$$線の崩壊あたりの放出エネルギー及びスペクトルデータが収納されている。このファイルを用いた崩壊熱及び$$beta$$線や$$gamma$$線のスペクトル計算は、測定値と良い一致を示し、総和計算への適用性を確認した。

論文

Estimation of $$beta$$- and $$gamma$$-ray spectra for JENDL FP decay data file

片倉 純一; 吉田 正*; 親松 和浩*; 橘 孝博*

Journal of Nuclear Science and Technology, 38(7), p.470 - 476, 2001/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:38.97(Nuclear Science & Technology)

JENDL特殊目的データファイルの1つとしてJENDL FP崩壊データファイルを作成した。ファイルには1229種類のFP核種の崩壊データが収納されている。本論文は、このうち$$beta$$線及び$$gamma$$線のスペクトルについて述べたものである。FP核種の大半は半減期が短いなどにより信頼できるスペクトルの測定データが少ない。このため、理論計算により測定データを補い、すべての不安定なFP核種のスペクトルを推定し、JENDL FP崩壊データファイルに収納してある。スペクトルの収納にあたっては、崩壊熱計算に使用される平均崩壊エネルギーと矛盾のないようにしてある。この収納してあるスペクトルを用いて、核分裂後のFP核種による$$beta$$線及び$$gamma$$線スペクトルを計算し、それらの測定スペクトルとの比較を行った。この比較により、JENDL FP崩壊データファイルに収納されているスペクトルの有効性を確認した。

論文

$$beta$$-decay half-lives of new neutron-rich isotopes $$^{167,168}$$Tb and levels in $$^{167,168}$$Dy

浅井 雅人*; 市川 進一; 塚田 和明; 阪間 稔*; 柴田 理尋*; 児島 康明*; 長 明彦; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 河出 清*; et al.

Physical Review C, 59(6), p.3060 - 3065, 1999/06

 被引用回数:33 パーセンタイル:82.85(Physics, Nuclear)

中性子過剰新核種$$^{167}$$Tb,$$^{168}$$Dyを初めて同定し、その$$beta$$崩壊半減期を決定し、娘核$$^{167}$$Dy,$$^{168}$$Dyの励起基準を初めて観測した。実験は原研タンデム加速器を用いて$$^{167,168}$$Tbを生成し、オンライン同位体分離装置で質量分離し、$$gamma$$線等を測定した。これまでにわれわれが同定した6つの新核種の半減期を理論計算と比較し、最新の$$beta$$崩壊の大局的理論による予測値がよく一致することを見いだした。それ以外の理論計算では特にTb同位体の半減期を3~8倍もよく予測していた$$^{168}$$Dyの励起準位のエネルギーからDy同位体の変形度と中性子数との相関を明らかにし、変形度が中性子midshellへ向けて大きくなっていく傾向及び$$^{164}$$Dy近傍で局所的な変形度の増大が見られることを明らかにした。

論文

Q$$_{EC}$$ measurements of $$^{124,125,127-130}$$La

小島 康明*; 浅井 雅人*; 長 明彦; 小泉 光生; 関根 俊明; 柴田 理尋*; 山本 洋*; 河出 清*; 橘 孝博*

Journal of the Physical Society of Japan, 67(10), p.3405 - 3413, 1998/10

 被引用回数:10 パーセンタイル:58.6(Physics, Multidisciplinary)

原子核の基礎データである原子質量をLaの不安定な中性子欠損核種$$^{124,125,127-130}$$Laについて、実験的にQ$$_{EC}$$(崩壊エネルギー)から求めた。各核種はTIARA-AVFサイクロトロンから得られる$$^{36}$$Ar$$^{8+}$$ビームをMoターゲットに照射することにより、核融合-粒子蒸発反応で生成させ、オンライン同位体分離器を用いて質量分離した。$$beta$$$$^{+}$$線最大エネルギーはGe検出器で測定し、単一エネルギー陽電子線に対する応答関数を用いてスペクトルをアンフォールディングして決定した。なお、この目的のために単一エネルギー陽電子線に対する検出器の応答関数を実験的に求めた。$$^{124,125,127-130}$$Laについて初めて実験的にQ$$_{EC}$$を得ることができ、$$^{128,129}$$Laについても精度を向上させることができた。以前に報告した$$^{126}$$Laの結果と合わせて、Q$$_{EC}$$から原子質量を導出し各種質量公式の予測と比較した。

報告書

短寿命核分裂生成核種の半減期および平均崩壊エネルギーの評価

橘 孝博*; 山田 勝美*

JAERI-M 87-122, 56 Pages, 1987/08

JAERI-M-87-122.pdf:1.27MB

崩壊熱の評価のために重要な$$beta$$崩壊半減期、$$beta$$線平均エネルギー、および$$gamma$$線平均エネルギーを、改良された$$beta$$崩壊大局的理論を用いて計算した。まず大局的理論の改良点を述べ、次に陽子数Zが26から65まで、中性子数が(147/92)Z+6以下の$$beta$$崩壊核種のうちQ値の小さいものを除いて、$$beta$$崩壊半減期、$$beta$$線平均エネルギー、および$$gamma$$線平均エネルギーを求めた。結果は表にまとめてある。さらに、モデルに含まれるパラメータ計算結果にどのように依存するかを示す図を与えた。

口頭

重・超重中性子過剰核領域における核分障壁の系統的計算

小浦 寛之; 橘 孝博*; 千葉 敏

no journal, , 

講演者のグループが開発を進めている自発核分裂障壁の計算を拡張した。これまでは核分裂エネルギーの液滴エネルギー部分については、ルジャンドル関数展開による、変形度の多項式で表して計算していたが、今回4重数値積分で計算する方法に改良した。これにより大変形計算が可能となり、中性子過剰超重核の核分裂障壁を系統的に計算することが可能となった。今回の計算により、速中性子捕獲過程(r過程)元素合成における中性子誘発核分裂の影響や、$$beta$$崩壊遅発核分裂の影響について、変形度の外挿をすることなく調べ、その結果、$$beta$$崩壊遅発核分裂がr過程元素合成による超重核合成を妨げる効果が大きいことがわかった。

口頭

重・超重核領域における自発核分裂を考慮した原子核の存在領域の推定,2

小浦 寛之; 橘 孝博*; 千葉 敏

no journal, , 

原子核が「安定」に存在する領域を考える場合、中性子過剰側については中性子分離エネルギーが正である核種を考えればよいが、陽子過剰及び中性子欠損側については陽子放出や自発核分裂などのトンネル崩壊現象のためにその境界は不明瞭となる。さらにそれらの崩壊が共存する領域であるので、各崩壊様式を統一的に扱って議論する必要がある。われわれは自発核分裂,陽子放出,$$alpha$$$$beta$$両崩壊の部分半減期の計算をKTUY原子質量公式を用いて広い核種領域で行い、得られた主要な崩壊様式及び全半減期の計算をもとに「安定」に存在する領域についての研究を進めた。原子核崩壊のうち自発核分裂については球形基底の方法を用いて求めた$$alpha_2$$,$$alpha_4$$,$$alpha_6$$形状まで考慮したポテンシャルエネルギー表面における1次元WKB透過確率を計算して部分半減期を求めた。この際透過する仮想粒子の質量を前回は定数型で計算していたが、今回形状依存型に変更して計算を行う。こうして計算した部分半減期を調べると、重・超重核領域では中性子欠損側では、陽子放出ではなく自発核分裂により原子核の存在境界が与えられる。半減期として10$$^{-9}$$ sを与えると、その陽子数の上限は$$Napprox184$$$$Zapprox136$$程度,$$Napprox228$$$$Zapprox142$$程度,$$Napprox308$$$$Zapprox174$$程度となった。また、中性子過剰側は$$Napprox330$$付近で中性子ドリップ線と自発核分裂優勢核で全半減期が10$$^{-9}$$ sの線とが交差するという結果となった。その範囲内の全核種数は約11,000核種程度となった。

口頭

核データに基づく超重元素合成過程の考察

鷹野 正利*; 橘 孝博*; 小浦 寛之

no journal, , 

宇宙における、鉄核より重い超重元素の合成について、核データの観点から論ずる。超重元素合成反応の記述に必要な核データとして、原子核質量,$$beta$$崩壊半減期,各種核反応率等があり、それらの不定性は超重元素存在比の予測に影響を及ぼす。特にr過程の場合、その中間段階においてほとんどが未発見の中性子過剰核(r過程経路核)が作られる。そのため、r過程元素存在比の数値シミュレーションには、未知核に対する各種データ理論値が用いられる。それらの中で、特に質量予測値(原子質量公式)の不定性がr過程元素存在比に及ぼす影響は大きい。本発表では、用いる質量公式と数値シミュレーションとの関係について調べ、その依存性について示す。また、陽子数114,中性子数184のいわゆる二重魔法数超重核がr過程元素合成で生成される理論的可能性について示し、宇宙線中の超重元素観測で見いだされる可能性について議論する。

口頭

Systematical study of nuclear decay modes and a limit of existence of nuclei

小浦 寛之; 橘 孝博*; 千葉 敏

no journal, , 

われわれのグループでは、巨視的模型+平均場理論計算をもとにした、KTUY原子核質量模型と呼ばれる手法を開発してきた。この模型を用いて原子核の崩壊様式について、極めて大域的な核種領域にわたり計算を行い、その性質を調べた。陽子数(原子番号)114個,中性子数184個付近の長寿命性(数百年程度)を示したのと同時に、この領域以外にも比較的長寿命で存在しうる領域がある可能性を見いだした。原子核は中性子欠乏側では一般にクーロン力の反発力のため、陽子放出や自発核分裂の形で容易に壊れるが、中性子数が126, 184, 228では原子核の閉殻構造のために比較的安定に存在しうる。また、中性子数184以上の原子核についても原子核の存在可能領域を示し、通常考えられたものより広く分布していることを示した。

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